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2012.06.17

【観戦記】12年第14節:G大阪 1-2 浦和

・前半ズタボロの内容ながら加藤の奮戦で1失点で凌いだのみならず、一回こっきりしかなかったチャンスを原口が決めて同点で折り返せたのがこの試合のすべて。

・後半は案の定G大阪が失速し始めたため浦和の攻撃が様になりはじめ、運動量の差が顕著になったロスタイムに浦和がついに逆転に成功。久しぶりの万博での勝利は実に劇的となりました。

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・ただ試合内容はお世辞にも褒められたものでありません。前半のうちにG大阪に突き放され、事実上試合が終わってしまった可能性も十分ありました。もっともG大阪の終盤の大失速ぶりは中断期間前となんら変わっておらず、こちらの試合内容も相当お粗末。

・言うなれば、どちらも直近の鳥栖戦をなぞったような試合で、どちらも勝つに値しない試合、引き分けで終わって然るべき試合と評することもできるかと思います。

・でも、そういう見方はあくまでも第三者的な目線であって、赤サポ的には長年散々煮え湯を飲まされ続けたこの万博で、久しぶりに勝利、しかも相手の傷口に塩をすり込むような形での勝利でしたから、喜びもひとしお。こういう試合をものにするのは「良い試合はするが勝てないチーム」から「内容は良くなくてもそれなりに成績を残せるチーム」へ脱皮する上で極めて重要です。特に瓦斯戦みたいに勝てた試合、勝たねばならなかった試合を勝ちきれなかった後だけに。

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-----原口-----
--丸塩----柏木--
梅崎-阿部--小島-平川
-槙野--永田--坪井-
-----加藤-----

得点:29分 原口、90+2分 梅崎

22分 平川→宇賀神(負傷交代)
63分 マルシオ→矢島
64分 坪井→暢久(負傷交代、阿部がCBへ。)

・それにしても前半はズタボロでした。積極的に前からプレスをかけてくるG大阪に対して浦和はビルドアップに苦心惨憺。前3人への縦パスなんて全くと言っていいほど入らず、しかもパスミスだらけで、中途半端に攻めに出たところをG大阪守備陣にカットされてカウンターを食らいまくりました。

・浦和はポポと啓太が故障で原口を小島がスタメン入りしましたが、小島は攻守ともいいところなく、G大阪にボールの奪いどころとして完全に狙われてしまいました。もっとも出来が悪かったのは小島に限ったことではなく、GK加藤を除いて目を覆いたくなる場面のオンパレードでした。

・G大阪の攻撃は倉田&藤春のコンビネーションによる左サイド攻撃が中心。これ自体は平川が難なく対応していましたが、問題はサイド攻撃を受けて5バック化した浦和DFラインが下がってしまうこと。どうしてもバイタルエリアが空きがちになって、遠目からでも一発のあるパウリーニョに何度か際どいシュートを撃たれてしまいました。

・ただ失点はDFラインを崩されてのものではなく、またしてもCK。最も警戒すべきFW佐藤がほぼどフリーって、なんでしかそれは!!!

・前半の浦和の攻撃はほとんど体をなしていませんでしたが、不思議なことにフリーでボールを受けた柏木のパスが、これまたタイミング良くDFライン裏に抜け出した原口に通って浦和同点。前半の原口はこれ以外全く何もできない惨状でしたが、FWは点さえ取っていればある程度許されるもの。前半はどこからどう見ても完敗コースだった浦和がこの試合をものにできたのは、加藤の奮戦と乾坤一擲の原口のゴールの賜物。

・前半終了間際の大ピンチも加藤が凌いで迎えた後半。G大阪は満を持して遠藤を投入してきましたが、結果的にはこれが大失敗。圧倒的に優勢だった試合を自らぶち壊してしまうのは新米監督の悲しさか。

・そんなG大阪を尻目に浦和はようやく左サイドを中心に反撃開始。鳥栖戦同様後半徐々に勢いが落ちてきたG大阪に対し、故障明けで強行出場していたマルシオに代えて矢島を投入したのが奏功。梅崎→矢島というビッグチャンスがありましたが、矢島のシュートはGK木村が好セーブ。

・さらにバイタルエリアでタメを作って、槙野がエリア内に突入する場面もありましたが、角度がなかったこともあってシュートは枠外。

・大雨でスリップする選手が続出する中、終盤はカウンターの応酬になってしまいましたが、G大阪はなぜかパウリーニョが独りよがりな無理目のシュートを連発して浦和サイドは大助かり。

・浦和は浦和で何度もあったカウンターのチャンスで相手エリア前で手数をかけすぎてシュートに至らず。そしてまた相手のカウンターのチャンスに。そしてまたパウリーニョのシュートは枠外のくりかえし。

・攻撃のキーマンだった梅崎と柏木の疲労は著しく、ドローやむなしと思われたロスタイムについに浦和の波状攻撃が結実。柏木のパスが後方から走りこんできた梅崎に通り、エリア内に突入した梅崎がG大阪ゴールをぶち抜いて浦和劇的勝利!!!梅崎のゴールもさることながら、死力を振り絞って最後の最後まで走りまくった柏木の姿が強く印象に残りました。

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---パウリーニョ-佐藤---
倉田--------寺田
---二川--明神---
藤春-金---中澤-内田
-----木村-----

得点:15分 佐藤

HT 二川→遠藤
72分 倉田→横谷
86分 寺田→イ スンヨル

・前節鳥栖戦で終盤の大失速ぶりを披露したばかりですが、中断期間に石垣島でミニキャンプを張った程度ではどうにもならなかった様子。結果は鳥栖戦と同じく、ロスタイムの失点でホームで逆転負け。同日新潟が勝ったため、1試合消化試合が少ないもののとうとう17位に転落してしまいました。

・どつぼに嵌ったチームを新米監督が立て直すのは至難の業。合掌。

 

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