【短感】12年J2第17節:富山 1-1 京都
早い時間帯に富山が京都の凡ミスに乗じて先制したものの、その後は攻撃の形をほとんど作れず。京都はベタ引き&エリア中央を徹底して固める富山を攻め倦み、前半終了間際にPKを得て同点に追いついたものの、追加点ならず。
下位に沈む富山相手に引き分けた京都は負けも同然。逆に富山は首位京都から勝ち点1奪取に成功したので悪い試合ではなかったのでしょうが、第三者的には非常に退屈な試合でした。
京都はいつも通り徹底してショートパスを繋いで手間掛けまくりの攻撃。サヌは前線に張っているわけではなく、2列目まで降りてきて玉を捌く場面が目立ちました。サヌは結構器用なのでそれも悪くはないのですが、サヌの持ち味である爆発的なスピードを生かす場面は少なく、戦術上やむを得ないとはいえ、非常に勿体無い使われ方をしているような・・・ どう見ても今の浦和でWBをやるほうが適任です。
で、そのサヌが同点に追いついた直後に負傷退場。代わって原が投入されましたが、原はサヌと違って典型的なストライカー。かなり無理なところからでも積極的にシュートを狙いにゆくタイプですが、徹底してショートパスで崩したい大木監督の嗜好とはたぶんズレていて、それがサヌ加入後にスタメンから外れている最大の理由かも。枠を捉えたシュートは1本だけだったかなぁ・・・
富山にガチガチに中央を固められているので京都はやむなくサイドからクロスを入れてはみましたが、ハイボールに強いFWがいるわけでもないのでほとんど効果なし。もうフィンケ時代の浦和そっくりの光景がそこに・・・ バレーがいなくなった甲府と同じで、プロセスが洗練されていてもフィニッシャーがいない。そんな状態といって差し支えないかと、この日の京都は。
首位相手に勝ち点1を拾った富山もほとんどの時間帯で守っているだけ。序盤こそ京都の攻撃を積極的に中盤で潰しにかかっていましたが、その積極策は前半一杯も持たず。後半は文字通り自陣深くに釘付け状態。ボールを奪う位置が深い上に、FWにこれといったストロングポイントがないためか、カウンターの形すらできず。ロスタイムにロングパスが途中出場の平野に通ってGK水谷と一対一になる千載一遇のチャンスを得たものの、シュートをGKにぶち当ててしまってジ・エンド。
質的には大きな差があるものの、どちらも点を取る形が見出せない点では似たもの同士の試合でした。
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