【観戦記】12年第20節:浦和 2-2 FC東京
・ほぼパーフェクトな試合内容で前半を2-0でリードしながら、後半FC東京(以下「瓦斯」)のフォーメーション変更に全く対応できず、後手に回りまくった挙句同点に追いつかれてしまいました。今年の瓦斯戦はホーム・アウェーとも先制しながらも逃げ切れずにドロー。こういう試合をしっかりモノにできないうちは、優勝なんて口にするのもおこがましいかと。
・CKのこぼれ玉を宇賀神がミドルレンジから叩き込んで浦和が早々と先制。瓦斯の攻撃は浦和陣内でゆるゆるとパスを回すだけで何の怖さもなく、危なかったのはうっかり充が「まさかの空振り」で渡邉にフリーでシュートを撃たれた場面くらい。前節カウンターが得意な新潟に大敗したのも頷ける試合内容。
・柏木不在の浦和は直接2列目に縦パスを入れる場面は少なく、高い位置にいる両WB、特に宇賀神へボールを入れてのサイド攻撃が主。前節クロス精度が酷すぎて何度もチャンスを潰していた宇賀神は一転してまずまずの働き。
・柏木に代わって2列目に起用された梅崎。柏木と持ち味が全く違うアタッカータイプで、ボールを散らす仕事はできない代わりに裏への飛び出しが持ち味。総じてあまり機能しているようには見えませんでしたが、啓太の持ち上がり&縦パスに反応して2点目に絡んだ場面は見事でした。もっともこの場面のビッグサプライズは啓太のゲームメイクですが。
・どこからどう見ても浦和の楽勝ペース。瓦斯サポは五輪サッカー中継を見に、ハーフタイムにかなりの人が帰ってしまうのではないかと詰まらぬ心配をしてしまうくらい瓦斯の出来は酷いものでしたが、ポポビッチの妙策が嵌って試合内容はいきなり逆転。
・瓦斯は渡邉→中村でフォーメーションを3-4-2-1にシフトし、浦和とガチンコで噛み合う格好に。しかも1トップにルーカスを配したことで前線でタメができるようになり、その周囲で石川が自由自在にうろうろ。さらに途中から急所にパスを出せる梶山が入ったことで浦和の守備は瓦解。
・ポポビッチの策も見事でしたが、それ以上に困ったのは浦和がなんとかボールを奪い返しても前線、特に梅崎がいとも簡単にボールを失ってしまうこと。1失点目は米本に絡まれた梅崎のボールロストから。これでは浦和は最終ラインの上げようがなく、自陣深い位置に釘付けにならざるを得ません。
・この失点後にポポを用意していたのでてっきり梅崎を代えるものだと思ったのですが、代えられたのは原口。たぶん原口が首を痛めていることに配慮したものでしょうが、この交代はさしたる効果なし。疲労著しい宇賀神を野田に代えるも、瓦斯は守備時には5バックになってサイドのスペースを消しに来たのでこれまた効果なし。たまに訪れるカウンターのチャンスも悉く森重&高橋に封じられてしまいました。
・このまま悪夢のような大逆転負けを食らってもなんら不思議はない試合展開になってしまいましたが、ポポビッチは何を思ったのか石川に代えてエジミウソンを投入。石川は怪我明けなのでスタミナに問題があったのかもしれませんが、これは浦和にとって大助かり。ミシャは達也を投入して遅まきながら攻勢に転じ、達也のクロスがエリア内で高橋のハンドを誘う場面もありましたが、村上主審はなぜかハンドを取らず。
・ロスタイムには啓太のバックパスが直接エジに渡る大失態。でもエジのシュートは枠の外。
・終わってみれば、しんどい時間帯で懸命にボールを追ってくれる柏木の不在を痛感した格好。夏場のゲームである程度仕方ないとはいえ、後半の大失速とミシャの打った手が嵌らないのは気になりました。試合終了後の大ブーイングはてっきり瓦斯相手に勝ちきれない浦和イレブンへ向けてのものだと思ったのですが、ハンドを取らなかった村上主審へ向けてのものだったんですね・・・
-----原口-----
--丸塩----梅崎--
宇賀神-阿部-啓太-平川
-槙野--永田--坪井-
-----加藤-----
得点:11分 宇賀神、35分 マルシオ
62分 原口→ポポ
78分 宇賀神→野田
87分 平川→達也
-----渡邉-----
ルーカス---田邉---石川
---長谷川-米本---
椋原-森重--高橋-加賀
-----塩田-----
(後半)
-----ルーカス-----
--田邉----石川--
椋原-長谷川-米本-中村
-森重--高橋--加賀-
-----塩田-----
得点: 60分 椋原、72分 長谷川
HT 渡邉→中村
59分 田邉→梶山
83分 石川→エジミウソン
| 固定リンク