【展望】12年第28節札幌戦
・降格圏を彷徨うG大阪にホームでまさかまさかの夢スコアを食らった浦和。続く柏戦では試合終了間際にポポが執念で勝ち点3をもぎ取って、一応悪い流れは断ち切ったものの、相手の研究が進んだこともあって試合内容そのものは褒められたものではなく、まだまだ浦和にとって試練の日々が続きそう。
・次の相手は前節早々と降格が確定した札幌。喩えではなく、実態として「お前はもう死んでいる byエメルソン」になってしまった札幌です。その弱さは尋常ではなく、27試合を終えて勝ち点わずか10(3勝1分け23敗)。昨年J1で辛酸を嘗めつくした盟主福岡ですら同時点で勝ち点15あったことを考えると、まさにJリーグ史上に残る記録的な弱さです。
・開幕戦で勝ち点1を得たのが効いて、札幌が最下位に転落したのは意外に遅くて第6節。ただそこから一度も浮上することなく、ぶっちぎりで降格してしまいました。
・残留を争う他チームは「結果の出ない監督をズルズル引っ張ると昨年の浦和みたいになるぞ!」とばかりに危機感を顕にして監督の首を飛ばしまくりましたが、札幌は文字通り石崎監督と心中。
・降格に至るまで札幌は全く何もやらなかったわけではなく、夏の移籍期間に外国人選手を一気に3人入れ替える大勝負に出ました。その直後に名古屋&仙台を破る快挙を見せ、補強の効果ありと思ったのもつかの間、22節から怒涛の6連敗。やっぱ連れてくるならレアンドロ級じゃないとどうしようもなかったようで・・・
・降格が決まった相手との対戦とはいえ、07年最終節横浜FC戦の悲劇を改めて引き合いに出すまでもなく、簡単に勝てるだろうと勝手に思い込むのは禁物。なにせ同じく降格圏にいるG大阪に惨敗したばかりですし、残留争いを繰り広げている新潟、大宮、C大阪相手には今年勝っていません。
・G大阪戦同様、柏戦でも右サイドから似たような形で決定機を作られてしまい、守備面の不安を隠しきれない浦和。ぽこっと先制点を取られて、そのまま引き籠る相手を崩しきれずにジ・エンドという展開も十分ありえます。
・啓太が出場停止から戻ってくるので、宇賀神がサブに回っていつもの面子でのスタートになるのでしょうが、厄介なのは原口の扱い。前節原口の出来があんまりで、ミシャは前半半ばにしてポポを投入。ポポもポストプレーは上手いとは言い難いのですが、終始動き回る分相手がマークしづらいのと、いったんボールを失いかかってもなんとか取り戻して結果的にボールを保持できる分、今の原口よりはだいぶマシかなという出来でした。
・ポポがゲームメイクにそれなりの活躍を見せただけではなく、劇的なゴールを決めたとなってはスタメンがポポに代わると考えるのが普通だと思います。
・一方、早々と交代を告げられたベンチで大荒れだった原口はその後監督やチームメイトに謝罪の弁を述べたそうですが、そんな言葉よりも次に与えられたチャンスで「どうだ!」といわんばかりの圧倒的なパフォーマンスを見せることで信頼を回復するのが先決であり、それで十分でしょう。
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<前節:川崎 1-0 札幌>
---内村--岡本---
-----ハモン-----
岩沼-河合--山本-古田
--金--宮澤--ノース-
-----高原-----
HT:金→櫛引
61分:内村→上原
80分:岡本→榊
・この試合は高木純が出場停止。
・いつの間にか札幌は3バックに転換。自然体でも守備時には5バックになってサイドのスペースがなくなり、浦和が苦手な形になると思われます。
・川崎の大攻勢によく耐えていたようですが、最後はレナトの個人技に屈して失点。
<前回:札幌 1-2 浦和>
-----前田-----
岡本---内村---近藤
---河合--山本---
岩沼-奈良-ノース-高木純
-----李------
得点:32分 山本真
69分:内村→キリノ
71分:近藤→榊
75分:前田→大島
・CKからのサインプレーでどフリーの山本真希にミドルシュートを叩き込まれて先制されたものの、前半終了間際に平川→柏木で同点。さらに後半柏木のFKで逆転。
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