【観戦記】13年第4節:浦和L 0-1 日テレ
・今年初めてのなでしこ観戦。浦和はベテラン選手の大量引退&移籍で面子を一新して新シーズンを迎えましたが、残念ながら全くいいところなし。スコアこそ1-0でしたが、およそ点が入る気配がなく、スコア以上の完敗といった印象。
・スタジアムが多少色めき立ったのは前半35分くらいから前半終了までの10分くらいで、それ以外は見どころゼロ。後半なんてくしゃみでもしようものならスタジアム全体に響き渡るのではないかと思われるほど静かなもので、これじゃ次の試合も見にこようと思う人はおらんのじゃないかなぁ・・・
・なにせ昨年の主力の約半分がいなくなったので、組織はほぼ一から作り直し。最大限甘い見方をすれば、今は守備を整えるのが精一杯で攻撃にまで手が及んでいないのかもしれません。両SBとも1対1の対応に難があってサイドを抉られ気味で、そのうちの一つ、斎藤が競り合いの過程でPKを取られたことが結果的に敗因になってしまいましたが、日テレに与えたチャンスはさほど多くはありません。
・前半こそ坂本や岸川が日テレのプレスを受けてオロオロしたり、稚拙なビルドアップをカットされてカウンターを喰らったりとやや不安定でしたが、後半は立て直してきました。もっとも日テレが1点あれば十分と無理に攻めて来なかった可能性もなきにしもあらずですが。
・中盤のプレス網はそれなりに機能していて、高い位置でボールを奪う場面もそれなりにありますが、問題はそこからの攻守の切り替えが緩慢なこと。高い位置でボールを奪ったら手数をかけずに攻めきるわけではなく、かといって厚みをもって攻撃するにしては動き出す頭数が足りず、その間に日テレはさっさと帰陣してしまうので全くと言っていいほどチャンスになりません。
・ボールを持たされた場合はもっと悲惨。高い位置でライン一杯まで張り出しているSHなり、サイドに流れてきた柴田にボールを預けて攻撃の基点を作るところまでは行きますが、そこからフィニッシュに持ってゆく形が全く作れず。
・SHは常に数的不利を強いられ、たまにSBがサポートに入ってもSHとの連携がなきに等しいために日テレの守備網をはがすには至らず、SHがどこかへ行った後で今後はSBが数的不利を強いられてサイドで行き詰まる始末。斎藤のSBらしくない重戦車系ドリブル攻撃はそれなりに面白いんですが。
・もっとも連携が未熟なのは何もSHとSBの間に限ったことではなく、中盤より前目での浦和のボールホルダーはいたるところで孤立無援を強いられていました。
・なんか見たことがある光景だなぁ、と思い返すと、これってほぼ「ペッカー」そのまんま。しかも原口みたいな独力で数的不利を打開できる可能性がある選手がいない中でのペッカー。サイドは突破できず、かといって中央を使おうにも吉良のポストプレーに多くは期待できず、これで守備がしっかりしている相手に点が取れるようになるまでは大変でしょうなぁ・・・
-----吉良-----
後藤---柴田---安田
---藤田--岸川---
斎藤-高畑--坂本-石井
-----池田-----
77分:後藤→堂園(安田が左SHへ)
84分:吉良→栗島(岸川が1トップへ)
・猶本は故障中なのか、ベンチにもおらず。
・何の予備知識もないままスタジアムへ出かけたので怪しげですが、浦和の基本フォーメーションは4-2-3-1、ないし柴田が終始高めの位置にいたのでFW縦並びの4-2-2-2なのでしょうか。
・また攻撃時には藤田がかなり高い位置に顔を出して、岸川が後ろに残ってバランスを取る格好なので、4-1-4-1ないし、4-1-2-3にも見えました。
・長年右SBを務めていた土橋の後に入った石井はまだユース所属。序盤はどうなることかとヒヤヒヤものでしたが、90分を通じてはよくやったと思います。むしろ左SB斎藤のほうが守備はやばかったかと。
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