【TV短感】13年ACL 第4節:全北現代 2-2 浦和
・必勝を期して敵地全州へ乗り込んだ浦和。試合開始早々那須と梅崎がゴールを決め、リベンジを果たすにはこれ以上ない試合展開でしたが、後半に追いつかれてドロー。そもそも勝たないとグループリーグ突破が難しくなる上に、ロスタイムに入ってから同点ゴールを許してしまったこともあって心理的には限りなく負けに等しいドローゲームです。
・驚いたことにこの日のスタメンは磐田戦と全く同じ。必勝を期すためにJリーグで負けていない面子を揃えたのでしょうし、さらに次の試合が日曜日であることを考慮したのかもしれません。ただこの面子だと後半へろへろになるのは明々白々で、そのためにも是が非でも前半のうちにリードを奪っておきたいところ。
・そして、実際は2点もリードを奪えたのですから試合展開としては理想的だったはずですが、選手の消耗は予想以上に激しかったようで、前半半ばから後半30分くらいまで全北に押されっぱなし。エニーニョが繰り出すセットプレーは脅威で、ポストに助けられる場面も2度ばかりあり、試合の流れからすれば同点に追いつかれるのは必然だったかもしれません。1失点目はCKのこぼれ玉をエニーニョがGK加藤の位置を見てループ気味のシュートを決めたもの。
・全北の攻撃はロングボールを放り込んでこぼれ玉を拾うか、上手くファウルをもらってセットプレーに賭けるかという、良くいえばパワフル、悪くいえばくそつまらないパターンに終始していましたが、ホームでの一戦同様、またしても浦和はこのやり口に屈してしまいました。
・浦和は最終ラインでボールを蹴りだすのが精一杯。いつものように相手のプレスを交わして、ボールをしっかり繋ぐなんてことは全然できず、全北の波状攻撃を浴びてしまいました。たまに前にボールが繋がっても往々にして柏木がボールロスト。これじゃ最終ラインは堪りません。
・同じく休みなしの啓太や阿部と比べても柏木の運動量の少なさ、ミスの多さは目に余るものがあり、極論すれば柏木のスタメン起用、あるいは柏木を68分も引っ張ったことがこの試合を勝ちきれなかった主因だと思います。
・またこの試合も主審に悩まされました。最初はそんなに変ではなかったのですが、時間の経過と共にどんどん笛を吹きまくるようになり、全北はその傾向を上手く利用して「コケ芸」「スベリ芸」で狡猾にファウルゲット。イ・ドングなんか最初から最後までその芸風を駆使していたように見えましたが、那須も槙野も何度も同じ芸にやられてはいかんですなぁ・・・
・2点リードした後も阿部に2度、興梠に1度決定機がありましたが、消耗からか共に精度を欠いて追加点ならず。特に上手くDFライン裏に抜け出てGKと1対1になった興梠のシュートが枠内にすら飛ばなかったのにはさすがにずっこけました。興梠は点を取っていない自責の念にかられてか、自ら進んでどツボに嵌っているようでもあり、見ていて非常に切なくなります。
・後半30分を過ぎて全北もお疲れになったのと、マルシオ投入で浦和もやや中盤でボールが持てるようになったこともあって、なんとか1点差で逃げ切れるかと思ったのですが、ロスタイムになってセットプレーからのこぼれ玉をぶちこまれ、そのまま試合終了。
・ホームでの3失点と合わせて計5失点。崩された失点は一つもないのだけれども、同じような失点を繰り返している以上、「崩されてはいない」のは何の慰めにもなりません。
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