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2013.05.12

【観戦記】13年第11節:浦和 3-1 鹿島

・試合内容は決して芳しいものではなく、さらに誤審に助けられるというケチまでついてしまいましたが、エンターテイメントとしてはこれ以上ないものに。20年分の怨念が積もりに積もった宿敵鹿島をJリーグ20周年の記念試合で撃破。雨が祟って観客数は5万人に及びませんでしたが、初めて浦和の試合を見に来られた方も、この試合なら必ずや「もう一度見に行こう!」と思っていただけただろうかと。

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・鹿島に逆転勝ちで気分爽快。ただ反省すべき点が非常に多かった試合だったと思います。要するにあれだけあったチャンスを1回しか生かせなかったのが鹿島の敗因で、浦和が惨敗を喫していても特に不思議は無い試合内容でしょう。

・この試合でとにかく参ったのはやたら細かくファウルを取る佐藤主審。劇団鹿島は主審の傾向を読むのが伝統的に上手く、コロコロと転げまくって敵陣深い位置で次々とFKをゲット。逆に浦和、特に槙野は全くと言っていいほど学習能力がなのは困ったもの。その結果90分を通じて鹿島のセットプレーの脅威に晒され続けました。全北現代戦でも劇団戦術に屈してしまいましたが、これがこの試合の最大の反省点。

・ところが、山のようにあったセットプレーのチャンスを全く生かせない鹿島。前半岩政がゴールに吸い込まれそうなボールをなぜかスーパークリアしてしまったのがケチのつきはじめで、その後はDFに競り勝っていてもボールが枠に飛ばなかったり、GK加藤に阻まれたりと散々。

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・また浦和のピンチはセットプレーだけではなく、パスミスや不用意なボールロストからカウンターを喰らった場面も多々。ダヴィなり大迫なりが外しに外して命拾いしてはいましたが、無失点で切り抜けられるほど甘い相手ではなく、阿部のクリアが柴崎に渡ってしまったのを機に野沢にやられしまいました。

・浦和の攻撃も前半はイマイチ。鹿島の布陣はごく普通の4-2-2-2で、4×2のタイトなブロックで浦和の前三人を封じ込めてきました(守備ブロックがタイトな反面、2トップと2列目の距離が遠いように見受けられましたが)。そのため原口や興梠には良い形で縦パスが入らず、浦和の攻撃は両WB頼み。

・鹿島は半ばサイドは捨てて中央で弾き返すよう割り切っていることもあって、浦和もサイド攻撃でチャンスになりかかるのですが、これがなかなか得点に結びつかない。前半は平川→柏木のシュートがGK正面だったのが唯一の決定機。ついで原口が鹿島右サイドを深く抉ってからの宇賀神シュートが枠を反れた場面。

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・ところが前半終了間際に宇賀神が故障してしまい、ミシャはやむなく梅崎を投入しましたが、これが結果的に奏功(宇賀神には気の毒ですが)。梅崎は宇賀神と違って積極的にシュートを撃ってくるので、クロスをはじき返せば良いと考えていた鹿島守備陣にとってはかなり厄介なように見受けられました。

・鹿島に先制を許した直後に柏木CK→那須ヘッドで同点に追いついた辺りから浦和が一転して大攻勢。マルシオ投入で下げられたのが柏木でもなく啓太でもなく、なんと平川だったのには心底驚きましたが、これまた奏功。エリア前に釘付けになった鹿島に対して柏木が左右にボールを差配。右WBに入った森脇も問題なく機能。スピードが平川の半分くらいしかないのはどうしようもありませんが(笑)

・そして飛び出しのが問題のプレー。梅崎クロス→興梠ヘッドはどう見てもオフサイドですが旗は上がらず、佐藤主審はゴールの判定。それまでの鹿島有利の笛の数々を一発で帳消しにする佐藤主審(爆笑)。執拗に抗議を繰りかえす鹿島に対してイエローを2枚繰り出し、ダヴィを次節出場停止に追い込むおまけ付き。

・C大阪戦の逃げ切り失敗でミシャも多少学習したのか、お疲れの啓太に代えて暢久を投入。ただはっきりと逃げ切りに姿勢を転換したのはロスタイムに入ってからで、それまでは明らかに追加点を取りに行く構え。そしてカウンターが炸裂して梅崎が試合を決定付ける3点目を奪取。原口のシュートのこぼれ玉に詰めての得点でしたが、戦局を一変させた梅崎への神様のご褒美なのかも。

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-----興梠-----
--原口----柏木--
宇賀神-阿部-啓太-平川
-槙野--那須--森脇-
-----加藤-----

得点:66分 那須、78分 興梠、89分 梅崎

45+3分 宇賀神→梅崎
68分 平川→マルシオ
83分 啓太→暢久

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3人交代後はこんな感じ。

-----興梠-----
--原口----丸塩--
梅崎-柏木--暢久-森脇
-槙野--那須--阿部-
-----加藤-----

・森脇が右WBとして使えることが判り、浦和の選手交代のバリエーションがまた一つ増えたのは喜ばしい限りですが、まだこれといった成果を出せていない関口には少々辛い格好に。

・また故障離脱中の永田に代わってスタメン入りした那須が攻守とも大活躍。本日も宇賀神の故障で投入された梅崎が活躍と、浦和の選手層の厚さをまざまざと実感。逆に選手の立場からすれば下手に怪我でもしようものならそのままポジションを失いかねないわけで、健全な競争の結果とはいえしんどいでしょうなぁ・・・ もっともミシャが監督になってから、たとえ出番がなくてもベンチ入りした選手達の表情が非常に明るいので、選手のことをあれこれ心配するのはまさに杞憂なんでしょうけど。

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---荼毘--大迫---
ジュニ--------野沢
---小笠原-柴崎---
中田-青木--岩政--西
-----曽ヶ端----

得点:63分 野沢 拓也

81分 ジュニーニョ→本山
81分 ダヴィ→中村

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