【観戦記】13年第17節:浦和 2-3 横浜M
・セットプレーからの得点で前半のうちに逆転に成功したものの、後半はさして良いところなし。次第に足が止まりだした浦和は横浜M(以下「鞠」)に再逆転を許し、そのまま為すすべなく試合終了。上位を争う相手にホームで痛恨の敗北を喫し、連敗でリーグ戦折り返しになってしまいました。
・スコア上は一応競った試合になりましたが、ボールを鞠が支配している時間が長いことを見れば、浦和ペースの試合でなかったことは明らか。
・川崎戦の大惨敗を受けてミシャなりにスタメンをいじっては見ましたが、久々スタメンの永田と坪井は試合感がなく、またこれまた久しぶりにボランチに起用された那須は啓太と全然持ち味が違うためか、全体にビルドアップにスムーズさを欠いているように見受けられました。
・もっともビルドアップがダメダメだったのはひとえに彼らのせいではなく、鞠が浦和の心もとない最終ラインに盛んにプレスをかけてきたのが奏功したためでもありましたし、浦和のスタメン組がへろへろでミスを連発してたためでもあります。槙野や梅崎、原口あたりは見るも無残なパフォーマンスでした。
・従って浦和らしいボールを繋ぎながらの攻撃なんて体をなさず、チャンスはカウンターがほとんど。カウンターから那須のゴールに至った一連の流れは見事で、それ以外にも前半半ばから後半半ばくらいまでチャンスになりかかった場面は何度かありましたが、決定機は後半柏木のシュートがGK正面だった場面のみ。あとは結果論になってしまいますが、カウンターのチャンスに効率よく得点を重ねることができず、いたずらにもともと少ない燃料を消費してしまうだけに終わってしまいました。
・ボール支配で勝る鞠の攻撃パターンもそう多いわけではなく、サイドに人数をかけて敵陣を崩してからマルキーニョスへの放り込みが主。でもそれをいとも簡単に許してしまうのが今の浦和で、最初の失点がまさにその形。同点に追いついた直後にも同じ形でやられかかっており(幸いシュートがGK正面)、浦和の守備がかなり怪しいのはもはや明らか。クロスを簡単に上げさせるのもどうかと思うが、鞠の最も注意すべきCFがどフリーなんてありえないんだが・・・
・まぁもともと守備にはほとんど注意を払わないのがミシャ流。昨年はただ自陣にベタベタ人を裂くだけだったのに対し、今年はかなり個々人で強く当たるようになったのが奏功して失点が減りはしました。ところが、その個々人がお疲れになって対面の相手を個人能力で凌駕できなくなった時点で浦和の守備の崩壊は自明だったのかも。
・出来の悪い試合でもカウンターとセットプレーでしぶとく得点を重ね、そのまま逃げ切れるなら相当強いチームだと思いますが、残念ながら今の浦和はその域に達せず。自陣深くまで押し込まれて波状攻撃を浴びた挙句、小林→齋藤と繋がれて同点。さらに鞠の伝家の宝刀セットプレーが終盤に炸裂。
・同点に追いつかれた時点でミシャはマルシオ、森脇、宇賀神を矢継ぎ早に投入。ところがこの3人が誰一人として機能しないどころか、むしろ足を引っ張りまくる始末。守備面では予想以上の頑張りを見せた坪井を、現状攻守とも何の役にも立たない森脇に代えたのは最大の失着。またマルシオも宇賀神もがっかりする出来で、そもそもベンチメンバーの選考に疑問を感じます。最低でもドローで終えられた試合を逆転されてしまった主因は残念ながらミシャの選手起用に求めざるを得ないかと。
-----興梠-----
--原口----柏木--
梅崎-阿部--那須-平川
-槙野--永田--坪井-
-----加藤-----
得点:17分 那須、28分 槙野
67分 坪井→森脇
67分 永田→マルシオ
76分 梅崎→宇賀神
・ボランチに起用された那須は守備は問題なく、また啓太と違って積極的にバイタルエリア周辺に顔を出す面白みがある反面、ビルドアップの連結点としては経験不足。永田は明らかに試合感不足でビルドアップでのミスが目立ってヒヤヒヤものでしたが、坪井共々この辺りは中断明け後も我慢して起用しないとせっかくの選手層が生きないかと。
-----丸木-----
齋藤---中村---兵藤
---富澤--中町---
ドゥドラ-中澤--栗原-小林
-----榎本-----
得点: 10分 マルキーニョス、63分 齋藤、82分 栗原
82分 中町→藤田
90分 マルキーニョス→熊谷
90+5分 中村→佐藤
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