【観戦記】13年第32節:浦和 1-3 川崎
・セットプレーで早い時間帯に失点。その後は守備を固めてカウンターを狙う川崎を両サイドから攻め立てるも思うように崩せずに得点は1点どまり。逆に川崎にカウンターからの絶好機を与えまくって、大敗しなかったのが不思議なほど。
・そんなに悪い試合だったとは思いませんが、浦和が浦和らしく闘って、実に浦和らしく負けた試合だったと思います。絵に描いたような負けパターンにずっぽりと嵌った浦和。優勝が一気に遠ざかる痛恨の1敗ですが、受け入れるしかありません。
・川崎は前回守備的に戦って失敗したのを反省してか、中2日の試合にも関わらず立ち上がりから積極的に前からプレスを掛けてきました。浦和もそれを交わしてチャンスを作りかかってはいましたが、最初にチャンスを掴んだのは川崎。
・森脇の縦パスをカットされ、そこからのカウンターで中村が強烈な枠内シュート。これは山岸のセーブで事なきを得ましたが、続くCKで失点。一応ジェシには那須が付くには付いていましたが、完璧に競り負けてしまいました。
・先制した川崎は一転して4-4-1-1っぽい格好でリトリート中心の守備に転換。いかんせん川崎は中2日なので長い時間プレスを仕掛けられずはずがなく、点が取れずに後半に勝負がもつれ込むと苦戦は免れなかったでしょうが、早い時間帯に先制点を得たことで川崎は非常に闘いやすくなりました。
・しかもずっと引きっぱなしというわけではなく、浦和がGKにボールを下げると大久保や中村が猛然と詰め寄ってきます。これに対してこの日は前半GK山岸がどうにも不安定で、プレスがかかっている選手にボールを出したり(受けた選手も慌てまくって参りましたが・・・)、単に相手に渡ったりと川崎にこれでもかこれでもかとチャンスをプレゼント。前半失点しなかったのが不思議なほど。もっとも山岸は後半好セーブ連発で浦和の大ピンチを何度も救っており、良くも悪くも山岸の特徴がはっきり出た試合になりました。
・引いて守る川崎に対して浦和は両サイドから攻撃の形を作ってはいましたが、半ばサイドを捨てて中央を固める川崎守備陣を崩せずに苦戦。川崎はナビスコ決勝での柏の戦い方を大いに参考にしたんでしょうなぁ・・・ 浦和は左サイドからは厚みにある攻撃を仕掛けているのに対し、右サイドは森脇の出来が良くないせいか、平川がクロスを入れて終わってしまう場面が少なくなく、あまり可能性が感じられず。また興梠と原口は徹底的にマークされてこれまた何も出来ませんでした。
・それでも後半に入ってようやく槙野が原口の支援を受けて左サイドからエリア内突入に成功し、さらに難しいシュートを決めてついに同点。
・同点のまま時間が経過すれば終盤はコンディションの差が効いて浦和が俄然有利になったでしょうが、非常に残念なことにすぐに失点。右SH大島が中へドリブルで斬りこんで来て浦和守備陣はボールウォッチャーだらけになってしまったのか、右サイドががら空きに。レナト→登里と抉られて、登里のクロスを槙野がクリアしきれずにオウンゴール。槙野が触らないと後ろに大久保がいたので槙野としてはいかんともしがたし。むしろ問題は人数はいるのにいとも簡単に崩されてしまった浦和の守備のあり方。
・登里に付ききれず、関口は投入直後にモロに失点に絡んでしまいましたが、攻撃面では上々の出来。浦和はその関口を軸に浦和は前がかりに仕掛けるも決定的なチャンスは作れず。疲労著しい宇賀神に代えて梅崎を投入するも、こちらは関口とは対照的に何の役にも立たず。梅崎は試合前のピッチ内練習に現れなかったところを見ると、そもそも試合に出せるようなコンディションではなかったのかも。
・攻守のバランスが崩れた浦和は、川崎のカウンターを浴びて絶体絶命の大ピンチの山また山。
・ミシャは最後に森脇→直輝という全く趣旨不明のバンザイ攻撃を仕掛けるも、もともとザルだった浦和のザルの目を壊しただけに終わり、ATに入ってついに大久保に決定的な三点目を取られてジ・エンド。
・セットプレーに弱い。守備の人数はいるのに何の役にも立っていない。引いて中央を固められると崩せない。攻守のバランスが悪くてカウンターに脆いと、浦和の負けパターンの大展示会と化した川崎戦。いやぁ、これはしんどい。
-----興梠-----
--原口----柏木--
宇賀神-阿部-啓太-平川
-槙野--那須--森脇-
-----山岸-----
得点:57分 槙野
57分 平川→関口
70分 宇賀神→梅崎
84分 森脇→直輝
-----大久保----
レナト---中村---大島
---稲本--山本---
登里-井川-ジェシ-小宮山
-----西部-----
得点:12分 ジェシ、59分 OWN GOAL(槙野)、90+1分 大久保
78分 小宮山→田中裕
87分 中村→小林
90+3分 レナト→中澤
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