浦和2013年回顧(1):補強は合格レベル
・2013年の選手補強は合格レベル。優・良・可でいえば「良」と評価できます。
・補強選手の中で花まるを上げて差し支えないのはぶっちぎりで興梠。昨年1トップをこなせるFWがいないのが災いして、攻撃的な姿勢をとっている割には点が取れずに難儀しました。しかし、最前線でボールが収められ、さらにボールの引き出しが上手く、また相手DFラインの裏も狙える(っちゅーか、これらは皆原口が苦手なことやがな・・・)興梠の加入で一気に浦和の攻撃が活性化。加入当初はミシャの戦術をこなすのに精一杯で興梠本人は点を取れずに苦しみましたが、シーズン半ばからはコンスタントに得点を上げられるようになり、リーグ13得点で浦和のトップスコアラーに。このレベルの選手を移籍金なしで獲得したのだから文句のつけようがありません。
・森脇の加入も合格レベル。昨年は明らかに左右の攻撃のバランスが悪く、右は坪井に多くを期待できないため、平川のクロス攻撃に終始しがちでしたが、攻撃力のある森脇の加入で左右両サイドから厚みのある攻撃ができるようになりました。
・那須の加入も合格レベル。当初ACLを睨んで控え選手層を厚くするため、ボランチもCBもこなせる選手を獲得したものと見られましたが、シーズン序盤から長期離脱を余儀なくされた永田に代わってCBでスタメンに定着。その後も啓太の代わりにボランチでスタメン出場。良い意味で予想外だったのは那須の得点力。セットプレーで活躍するだけでなく、試合終盤になってやおら敵陣深く潜入して決定的なゴールを決めることもしばしば。CBなのにリーグ9得点が評価されてか、ベストイレブンにも選出されました。
・ただ森脇、那須とも花まるには至らず。これは端的に肝心の守備がCBとして疑問符が付くレベルだったから。ザルどころか枠と化した浦和の守備に彼らの責任なしとはいえない以上、花まるは無理。もっとも浦和の枠守備は選手だけに責任があるわけではないので、これは項を改めて論じます。
・キャンプ中の故障が災いしてか、戦術理解に難渋していたかのように見えた関口もリーグ終盤になってようやくその実力が開花し、攻め駒として計算できるレベルに。今年はほぼベンチスタートでしたが、平川がばてるのが早くなってきたように見えるので、来年はスタメン定着の可能性も十分。
・Jリーグを闘うだけであれば現有戦力で大きな問題はありませんでしたが、それなりの補強を施して臨んだはずのACLはグループリーグで敗退。ムリキやコンカといった強力な外国人選手を擁する広州恒大には初戦でタコ殴りの憂き目に。また広州恒大と比べると実力はかなり劣るはずの全北現代のロングボール攻撃にも耐え切れず、結果的に全北現代に一度も勝てなかったのがACLグループリーグ敗退の主因になってしまいました。ACL優勝の広州恒大と比較するのは無謀かもしれませんが、外国人枠をだだ余りさせているようではもはやACLはグループリーグの突破すら覚束ない。久しぶりのACL出場もそんな苦い教訓を得ただけに。
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