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2014.05.04

【観戦記】14年第11節:浦和 1-0 FC東京

・シュート数9対13。シュート数で劣るだけではなく、浦和に決定機らしい決定機はほとんどなく、FC東京(以下「瓦斯」)のほうは徳永のポスト直撃を筆頭に決定機の数で上回っていましたが、結果はセットプレー一発で浦和の勝利。

・「勝てばよかろう」とまでは言わないまでも「負けないこと」を主眼としているように窺えるフィッカデンティ監督相手にウノゼロでの勝利とは実に愉快痛快。両チームとも疲労の色は濃く、お世辞にも褒められた内容ではありませんが、過酷なGW中の連戦に内容まで求めるのは無理難題も良いところ。苦しい試合で勝ち点3をもぎ取ったことだけで十分満足。

・この日の勝利で浦和は2010年4月18日第7節川崎フロンターレ戦以来のリーグ首位に浮上。もっとも相変わらずの団子レースで、この時期の首位にはさしたる意味はありませんが、昨年何度か首位に立つチャンスがありながら一度も立てなかったことを思い起こせば全く意味がないわけでもないかと。

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・瓦斯の初期配置こそ4-3-3ですが、この日はその布陣で戦っている時間帯なんてほとんどなく、高橋が最終ラインに下がって5-2-3の布陣でいる時間が圧倒的に長かったかと。

・広島戦で試行済みのシステムを浦和戦でも採用したのでしょうが、これが機能していたかとなると些か疑問。瓦斯の3トップはほぼ横並びで浦和の最終ラインにプレッシャーをかけにきますが、さしたる効果なし。

・ただでさえ瓦斯の中盤は頭数が足りないのに、3トップが前に行ってしまうので当然ながら瓦斯の中盤はスカスカ。従って浦和は3トップのプレッシャーを交わしさえすればビルドアップには何の問題もなく、柏木を中心に瓦斯最終ライン裏にパスを送る攻撃が目立ちました。柏木をフリーのまま放置するなんて、対浦和の戦術としてはほとんど破綻しているような・・・ さすがに瓦斯も途中から武藤や渡邉の位置を下げて5-4-1っぽい格好にしていましたが。

・ただ浦和も攻撃の形は作れているものの、最後の最後で瓦斯DFに阻まれて決定機を作れず。この日は李がなぜか主審に嫌われて相手のファウルを取ってもらえないどころか、李のファウルばかり取られ、その結果ボールの収めどころとしてはほとんど機能せず。また原口も興梠もお疲れなのか、瓦斯DFを振りきれそうで振り切れず。従って瓦斯が浦和を1点に抑えたのは戦術が機能したというよりは高橋を含めて瓦斯のCBが良く頑張ったという印象。

・また戦術を大転換した瓦斯はちまちましたビルドアップなんて放棄して縦に攻め急ぐ傾向大。それ自体は良いとしても、攻めきれずにカウンターを喰らうことも。もっとも瓦斯は攻めにさして人数をかけないので、浦和もカウンターチャンスを生かせず。

・浦和がこれといった決定機を作れなかった一方、瓦斯の手数をかけない攻めはそれなりに奏功して試合開始早々に武藤→渡邉のビッグチャンス。さらに前半のうちに徳永→渡邉、武藤→渡邉とチャンスあり。

・さらに後半に入って攻勢を強めてきた瓦斯に対し、浦和はDFラインが下がって中盤が機能しなくなり、バイタルエリアにボールを運ばれた挙句、徳永や平山に際どいシュートを撃たれてしまいました。特に徳永のポスト直撃弾は冷や汗もので、柏戦みたいにポストに当ったボールがゴールマウスに転がってしまったなら、浦和の勝利は難しかったと思います。

・ただ終わってみれば明らかに優勢だった後半開始から15分くらいまでに瓦斯が先制できなかったのが瓦斯の敗因。フィッカデンティは浦和の天敵渡邉をなぜか早々と下げた一方、ミシャは梅崎→関根で反撃開始。関根が投入直後に瓦斯左サイドを脅かしたのが効いたのか、戦局はイーブンに戻りました。

・それでも浦和がこれといった決定機を掴めないのは前半同様でしたが、瓦斯も半ばボールを持たされた状況に陥ってしまうと前線への放り込みしか手立てがない模様。浦和は瓦斯のハイボール攻撃に対して永田が奮戦。

・膠着した戦局を打開したのがセットプレー。柏木CK→阿部ヘッドで浦和がついに先制。阿部に平山がついていたように見えましたが、前に入られてはどうしようもありません。

・そのCKはカウンターチャンスで全力疾走した柏木が得たもの。もっとも全力疾走といっても柏木のスピードなんで、追走する河野との差がみるみるうちに詰まってしまって当方は涙目になってしまいましたが、頑張る柏木を神は見放しませんでした。

・先制した浦和は原口→濱田で守備を固め、瓦斯の反撃を最終ラインで弾き返して完封勝利。瓦斯の攻撃はなんともアイデアに乏しく、永田に加えて濱田が加わったことで瓦斯の放り込み攻撃には万全の体勢。米本のミドルシュートを浴びた場面が一番やばかったかと思いますが、それも宇賀神がブロック。疲労困憊の柏木や阿部が広範囲を走り回って中盤を締めて、なぜか6分もあったATを危なげなく逃げ切り。

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-----李------
--原口----興梠--
宇賀神-阿部-柏木-梅崎
-永田--那須--森脇-
-----西川-----

得点:79分 阿部

64分 梅崎→関根
73分 森脇→啓太(阿部が右CBへ)
84分 原口→濱田(柏木がシャドーへ、阿部がボランチへ)

・スタメンは前節から平川→梅崎と入れ替え。

・前節同様、ビルドアップ時は阿部が左に開く形を試行。前半阿部がサイドを疾走する場面がありましたが、鞠戦と違って相手が5バックでスペースがないこともあって左サイド攻撃は不発のまま。

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-----平山-----
-武藤------渡邉-
--東--高橋-米本--
太田-森重--加賀-徳永
-----権田-----

61分 渡邉→河野
86分 徳永→松田
86分 米本→エドゥー

・吉本→加賀、三田→武藤と前節からスタメンを小幅入れ替え。

・エドぅー投入時、なぜかオーロラジョンに「西 紀寛」と表示される一幕が。瓦斯に在籍したことがなく、今やカテゴリーも違う西@東京Vとエドゥーをどうやったら間違えるのかと思ったのですが、西の背番号はエドゥーと同じ背番号11なのであった。

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