【観戦記】14年第17節:浦和 1-1 鹿島
・連勝もストップ、無失点記録もストップ。鹿島は最近全く勝っていないのが不思議なくらい手強く、一方の浦和は中断明け後の芳しくない試合内容そのまんまといった感じ。
・前半はほぼ互角ながらも後半は何度もカウンターで決定機を与えてしまい、試合内容では完敗。負けなかったのが不思議なくらいで、勝ち点1で御の字。それも西川様々なドローゲームでした。
・鹿島は自陣に4-4-2に近い形(ダヴィまで下がることが多い)で引き気味に構え、徹頭徹尾カウンター狙い。浦和対策として普段とは違う、何か特殊なことをやった風ではありませんでしたが、興梠には両CB、柏木と梅崎には小笠原と柴崎がそれぞれきっちりと応対。これによって浦和は前3人へ縦パスが入れにくくなり、攻撃はサイド一辺倒に。
・興梠が決定機に絡んだのは前半終了間際の阿部→興梠→柏木だけか(柏木のシュートは鹿島CBがかろうじてブロック)。また後半の立ち上がりに縦パスを受けて鹿島最終ライン裏へ飛び出す場面がありましたが、GKを交わしながらもシュート体勢に入れず。
・浦和は両WBを対面のSB裏へ走らせ、SBの前に出来たスペースに槙野なり森脇なりが入るような、久しぶりにサイドでリスクをかけた攻撃が何度か見受けられました。
・前半は森脇→梅崎→柏木、後半も森脇→李→関口と右サイドから決定機を作りましたから全く攻撃がダメだったわけではありませんが、共にチャンスを生かせず。特に関口は残念。
・ただスタメンに抜擢された関根は一対一で山本をぶっちぎるところまでは行かず。宇賀神は連戦の疲労のためか後半はすっかり消えてしまい、後半半ば以降は両ストッパーの後方支援もなくなって、単なる関口の単騎突破頼みになってしまい、サイド攻撃もフェードアウト。
・引き気味に構える鹿島を攻め倦みながらも浦和はセットプレーで先制。柏木CKからのこぼれ玉を興梠が押し込む格好での先制点で、これで守備が堅い浦和が俄然有利になったと思ったのですが、柏木の縦パスをカットされたことを機にカウンターを喰らって失点。スコアレスならともかく、勝っている局面でなんであんなリスキーなプレーをやったのか非常に不可解でした。
・まるで昨年の浦和のようなやられパターン。今年の浦和ならお疲れをも考慮して後方でだらだらボールを回しながら、相手が前に出てこざるを得ないように仕向ける狡猾な手を打てたはずですが・・・
・後半はほとんど攻撃の糸口を見いだせない浦和に対し、鹿島は浦和のミスに乗じてカウンターで決定機の山。攻守の切り替えが遅くなった浦和はカウンターに抗するすべがない惨状でしたが、相手のシュートミスに助けられたり、西川の好守でなんとか凌いだり。
・カウンターが上手い相手に対して反省点の多い試合。勝ち点の差ほど実力差はないことを痛感させられた試合でした。
-----興梠-----
--梅崎----柏木--
宇賀神-阿部-啓太-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----
得点:20分 興梠慎三
63分 関根→関口
63分 梅崎→李
73分 啓太→青木
・腰痛をおしてスタメン出場した柏木は2度の決定機を決められず、しかも失点にもモロ絡み。やはり無理があったのでしょうが、柏木の代えは全くいないのが辛いところ。
・前節徳島戦からスタメンを二人入れ替えたミシャ(平川→関根、青木→啓太)。ターンオーバーをやりだしたのは良いのですが、やるなら鹿島戦ではなく徳島戦じゃないのか?というのが率直なところ。もっとも徳島相手ならメンバーを落としても勝てると考えること自体思い上がりも甚だしく、アレックスに関根を当てたほうが危なかったのかもしれず、こればかりは結果論の域を出ないわけで。
・また関根をスタメンで使ってしまうと攻撃の切り札がなくなってしまう感じ。関口と関根はどちらも守備に難があって、関根のほうが周囲との連係が良い分、ミシャは関根をスタメンに抜擢したのでしょうが、スタメンだと相手も元気なのでスピードで振り切れず、関根はフィジカル負けしてしまうような。
・李も依然不調。関口の絶好機に絡んだのが唯一の見せ場。あとはなぜか興梠と並んで鹿島最終ラインにへばりついて終始裏抜けを狙っている様子でしたが、一度抜け出しに成功(山村がイエローカードで阻止)しただけで、あとは沈黙。
・啓太→青木の交代は謎。青木のほうがミドルシュートなり、攻撃参加に期待できなくもないのですが、前にボールが収まらない状態のままで青木を入れても何も起こらないような。
・結局原口離脱の影響は替えの攻め駒不足という形で顕在化した格好。マルシオが復帰するまで我慢。
-----荼毘-----
豊川---土居--カイオ
---小笠原-柴崎---
山本-昌子--植田--西
-----曽ヶ端----
得点:30分 柴崎
68分 豊川→杉本
68分 植田→山村
79分 カイオ→本山
・植田→山村の交代は全くの謎。山村が何かやらかしてくれると思ったのですが、投入直後に李に裏を取られて早速イエローを頂戴した他は、サイドチェンジに失敗したくらいで大過はなく、ある意味真価を発揮できず。
・またスピードがあって実に面倒だったカイオを下げてくれたのも助かりました。代わって出てきた本山にも冷や汗をかかされましたが、昔ならあれを決められていたんでしょうなぁ・・・
・久しぶりにスタメン起用された豊川は全く何もできず。
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