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2014.10.22

【展望】14年第29節甲府戦

・不甲斐ない敗戦を受けて中3日。歴史的には甲府はお得意さまで、甲府と残留争いを演じた11年にパウリーニョ一人にズタボロにされたのが唯一の敗戦。但し、昨年城福監督が就任してからは、負けてはいないもののいつも苦戦を強いられています。今年も既に2戦して1勝1分ですが、「ラスト国立」を飾る記念すべき試合はなんともシオシオなスコアレスドロー。

・甲府はここまで6勝11分11敗の勝ち点29で残留圏すれすれの15位。総失点は29と下位チームでは少ないほうですが、総得点わずか20で徳島を除けばぶっちぎりに低いのが泣きどころ。それゆえ徹底的に守りから入って勝ち点1を確保し、あわよくば勝ち点3を狙うような闘い方を志向しています。引き分けがやたら多いのがその証拠。

・それゆえ「負ける可能性は小さいが、勝つのが非常に難しい相手」といって差し支えなく、前節仙台戦のような自爆ないし失態としか言いようがない失点を喫するようであればそのまま逃げ切られてしまいます。じれることなく、「90分で1点をもぎ取れればそれで良し」といったような慎重な試合運びが求められるところ。

・守備重視といってもハナからドン引きというわけではありません。5-4-1のタイトな守備ブロックを極力押上げ、ボールホルダーにプレッシャーをかけながら粘り強く守ってきます。

・また終盤になって前目でボールが奪えなくなり、自陣深い位置に押し込められるようになっても、そこからが実に粘り強い。安易に飛び込まず、シュートコースを確実に消しまくる。前節は点は取れないが手数だけは多い新潟をわずかシュート1本に封じ込めていました。

・ただ点は取れない。国立での一戦では盛田がCFを務めていましたが、中断明けから盛田はスタメンを外れる試合が多くなり、代わってクリスティアーノがCFへ。ところが驚いたことに前節新潟戦では8月下旬に獲得したキリノを突如CFに起用。ちなみにキリノは東チモール国籍なので、アジア枠扱い。

・キリノは札幌や湘南で実績がありますが、コンディション不良のためスタメン起用は新潟戦が初めて。甲府はボールを奪うとすかさずロングボールを入れてキリノや阿部拓に新潟最終ライン裏を狙わせる攻撃を繰り返していましたが、キリノは全く見せ場なし。

・盛田のような電柱型FWが1トップに入った場合と違って前でボールが収まらないためか、遅攻を強いられた時のビルドアップは右WBジウシーニョを経由。逆に言えば甲府からボールを奪い返した際はジウシーニョの裏が狙いどころになります。

・浦和は前節退場した宇賀神が出場停止。普通に考えれば梅崎が左WBに入るのでしょうが。

・ロングボールを多用してくる点では仙台と同じですが、仙台よりは前目が強力ではないので凡ミスさえなければ決定的に浦和の守備が破たんする恐れはないかと。

・平日、しかも雨が予想されるナイトゲーム。NHK-BSで中継があるため埼スタの客入りも寂しくなると思われますし、「勝ち点1で上等」という相手のスタイルがスタイルなので華々しいゲームも期待できないのですが、なんとか勝ち点3をもぎ取ってもらいたいものです。

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<前節:新潟 0-0 甲府>

-----キリノ------
-阿部拓----河本--
阿部翔-パラナ-新井-ジウシ
-佐々木-山本--青山-
-----荻------

58分 河本→石原(交代後、途中でジウシーニョとポジションチェンジ)
78分 ジウシーニョ→松橋
81分 キリノ→盛田

・クリスティアーノを最後まで投入しなかった城福の意図は不明。まさか浦和戦へ向けて温存というわけではないのでしょうが。

・キリノも依然90分できるコンディションではなく、またチームに十分フィットしているわけでもないことを試合後のインタビューで城福自身認めていて、それでもキリノを無理やり使っているところを見ると、クリスティアーノの何かに相当不満があるんでしょうなぁ。不満のもとが何なのかは傍目には良く判りませんが。

・阿部拓馬は元ヴェルディ。ブンデス2部のクラブを経由して7月に完全移籍。

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