【展望】14年第30節鹿島戦
・下位チームとの4連戦をわずか勝ち点4で終えた浦和。ただ他チームも勝ったり負けたりを繰り返していて浦和が停滞している割には2位との勝ち点差はあまり縮まっていません。
・具体的には第25節新潟戦を終えた時点で2位川崎との勝ち点差が6だったのに対し、現時点では2位G大阪との勝ち点差が5。中断前には降格圏にいたはずのG大阪が急激に追い上げているのを除けば他の上位チームも大なり小なり伸び悩んでいて、浦和の状態を極度に悲観する必要もないかと。
・試合内容を見る限り浦和のチーム状態は良いとは言い難いのですが、次節以降の対戦相手でミシャ体制下での浦和にとってあまり相性が良くないのは鳥栖くらい。もっとも楽に勝てそうな相手は一つもありませんが、ここで勝ってこそナンボ。
・絶賛世代交代中の鹿島は浦和同様足元の成績が振るわず、浦和との勝ち点差7の4位。J1トップの得点力を誇る反面、守備が脆くて総失点数はザル守備で知られる川崎と全く同じで、上位チームではかなり多いほう。
・昨年の主力だった中田・山村・青木は全員スタメンから外れ、経験の浅い昌子&植田をCBに起用し、昌子は代表から声がかかるくらいにまで成長しましたが、スタッツ的には安定には程遠い様子。GK曽ヶ端が相当お粗末なレベルになっているのもその一因かもしれませんし、攻撃面では秀でたセンスを持つ柴崎が守備面でしばしば脆さを見せるのも鹿島の失点の多さに直結しているのかもしれません。
・前回対戦時から面子に大きな変更はなく、怪我や出場停止、代表招集による離脱でもなければほぼ同じ面子で戦っています。8月に獲得した元柏のジョルジワグネルはコンディションを崩しているのか2試合スタメン起用した後は途中出場止まり。
・鹿島にとって大打撃なのはダヴィの故障&長期離脱。ダヴィはチーム得点王とはいえ得点数(10)総得点の1/5弱でしかありません。2列目の得点が非常に多いので、一見ダヴィ離脱はなんとかなりそうな気もしますが、ダヴィに相手の最終ラインがかき回されるからこそ2列目の飛び込みが活きるような気も。実際ダヴィを欠いた前節神戸戦では相手を押し込みこそすれ最後の一撃が繰り出せない、あるいは破壊力に乏しい場面が目立ちました。
・ただ後方にいる柴崎なり小笠原なりに自由を与えると、流動的に動く前線へスルーパス一本でやられてしまうので要注意。
・鹿島はミシャ監督就任以来非常に分が良い相手。楽に勝った印象は全くありませんが、いつもこれといった浦和対策っぽい変わったことをやらずに、がっぷり四つの横綱相撲を挑んでくるところがミシャにとってやりやすい相手なのかも。
・もっとも前回の対戦では徹頭徹尾カウンターを狙う鹿島に対して先制しながらも早々と追いつかれ、後半は劣勢を強いられてのドロー。多少浦和対策を意識したような風でもあり、鹿島にとって勝ち点3が必須の一戦で意外な一手を打ってくるかもしれません。
<前節:神戸 0-0 鹿島>
-----赤崎-----
豊川---土居---遠藤
---小笠原-柴崎---
山本-昌子--植田--西
-----曽ヶ端----
74分 豊川→カイオ
75分 赤崎→中村
80分 遠藤→ジョルジワグネル
・左SHカイオに代えて豊川をスタメン起用した趣旨は不明。豊川自体の出来は悪くありませんでしたが、浦和目線からすればスピードのあるカイオのほうがはるかに面倒そう。森脇が苦手そうで。
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