【展望】14年第33節鳥栖戦
・前節G大阪との直接対決に敗れたものの、依然勝ち点差2で首位。自力で優勝を決められる立場にいることに変わりありませんが、前節は引き分けでも何ら問題がなかったのに対し、今節は引き分けだとG大阪に勝ち点で並ばれ、得失点差で首位から陥落してしまう可能性があります。
・しかも相手は苦手の鳥栖。アウェーではPSMやナビスコ杯を含めてもほとんど勝ったことがないどころか引き分けすらない鬼門中の鬼門。3年連続で鳥栖のホーム最終戦の相手として御指名を頂き、今年もベアスタDJの「ゴルゴルゴルゴル・・・・」っちゅー連呼を聞く羽目になるのかと思うと憂鬱でなりません。極めて厄介な相手ですが、今年はホーム開幕戦でも敗れているだけになんとか雪辱を果たしたいところ。
・今年の鳥栖の出来事といえば、何といっても傍目には不可解極まりない監督解任劇。8月7日付でユン・ジョンファン監督が解任され、吉田コーチが第19節から指揮を取っていますが、ユン監督解任時点で鳥栖は首位。しかも前年の大宮解任劇のように、足元大失速しているわけでもありません。
・戦績面からは解任される理由は全くないので、解任直後は来季以降の契約更改交渉の過程で金銭・待遇面でフロントと対立したとか、そもそも鳥栖の財政上ユン監督との契約更新が難しかったとか、様々な憶測が飛び交いました。ユン監督が他のクラブへぶっこ抜かれたわけでもなさそうなので、今もって真相は不明。
・この解任劇によるチームへの悪影響は避けがたかったようで、鳥栖はじりじりと順位を下げて現在4位。人件費が財政を圧迫しているためかオフで豊田、金民友、安田など主力選手の流出話も浮上している中、不可解な監督解任劇を演じた鳥栖フロントが本気でACLを目指しているとは思えないのですが、だからといって勝てるとは限らないのが実に面倒。
・後任の吉田監督は前監督の下でずっとコーチをやっていたものの、トップチームでの監督経験はありません。やっているサッカーも前監督のベースとさほど変わっているようには見えず、相変わらずのフィジカル重視=昔の韓国っぽいサッカー。でも、これがどうにも苦手なのが浦和。
・各選手が連動してボールホルダーに圧力をかけ、奪ったボールをガンガン豊田に放り込んでくるのが鳥栖の基本戦術。浦和は中盤のプレス網をすっ飛ばされ、いきなり脆弱なCB陣を脅かされるのが鳥栖を苦手とする主因でしょう。豊田が最前線でキープしてサイドへ叩き、民友&安田で左サイドを崩され、クロスを再び豊田に叩き込まれる。あるいは豊田が落としたところを後方から飛び込んできた選手にぶち込まれるというのがありがちなやられパターン。そして「ゴルゴルゴルゴル・・・・」の連呼。
・また藤田のロングスロー攻撃など鳥栖がセットプレーに強いのも非常に難儀なところ。
・鳥栖の主力は開幕当初からほとんど変化がありません。昨年の主力CBヨ・ソンヘが大卒新人のキム・ミンヒョクにポジションを奪われたのと、今年の補強の目玉だった谷口が早々にポジションを失って、今は終盤に短時間起用されるだけに留まっているのが目立つくらい。途中から早坂を投入するのが定番。
・前節引き分けでも十分な試合を下手に勝ちに行って大失態を演じた浦和。興梠不在で点が取れない状況には変わりないので、守備重視の試合運びになるだろうと思いますが、今節こそ横浜M戦のようにどこかでリスクをかけて勝ちに行かないといけません。またそれがミシャの芸風に合っており、前節よりも若干苦しい立場に追い込まれたことがミシャや選手達の思い切りの良さを引き出す契機になればと思います。
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<前節:徳島 0-1 鳥栖>
-----豊田-----
民友---池田---水沼
---藤田--岡本---
安田-ミンヒョク--菊地-丹羽
-----林------
得点:83分 安田
66分 池田→清武
90+2分 清武→谷口
90+5分 金民友→早坂
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