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2015.02.26

【TV観戦記】15年ACL G組第1節:水原三星 2-1 浦和

・またしても終盤にセットプレーで失点し、先制点を守り切れずに逆転負け。内容はそんなに悪くはありませんでしたし、相手に崩されて失点したわけでもありませんが、妙な判定で負けたわけでもなく(主審のポジショニングが悪くて邪魔な場面は散見されましたが)、相手のラフプレーに悩まされたわけでもないので負けは負け。2年前同様、ACLは黒星スタートになってしまいました。

・もっとも2年前は広州恒大に0-3のタコ殴りの憂き目にあってしまいましたが、今回はアウェーで1点ビハインドを負っただけ。水原は広州恒大ほど強くなさそうなのでホームでの再戦では十二分に追いつき、逆転できる範囲内。過度に悲観する必要はないと思います。

・ただ「運が悪かった」では片づけられない敗戦だったのも確か。最初の失点はオ・ボムソクのクロスがわずかに槙野に当たって軌道が変わったという、不運といえば不運なものでしたが、あの場面ではオに槙野と石原が付いていたにも関わらず、どちらも対応が中途半端だったのはいただけません。端的にいえば槙野の寄せが甘かったのが不運を招いたような気がしてなりません。

・2失点目にいたってはレオをがっつりマークしている森脇がボールを全然見ていないという実にお粗末なもの。そしてそれ以前に自陣深い位置でFKを与えてしまった阿部も不用意。せっかく槙野と二人がかりでチョン・テセをサイドに追い込みながらファウルを犯してしまっては台無しです。

・そしてこの試合を通じて浦和が自陣深い位置でファウルを犯してしまう場面が何度かありましたが、相手がゴリ押しで攻めてきた時のひ弱さはJクラブ共通の課題なのかも。

・失点こそしませんでしたが、失点直後になぜかどたばたしてしまう悪癖も健在。特に試合終了間際の西川のミスには肝を冷やしました。水原のシュート精度が低いというかやたら撃ち急ぐ傾向にあって事なきを得ましたが、相手が広州恒大クラスだったら大量失点で負けていた可能性も少なくなかったと思います。

・負けてしまったのでどうしても悪かった点に目が行きがちですが、収穫も多々ありました。スタメンにPSMで好調だった新戦力を3人起用しましたが、ズラタンと石原は文句なしの合格点。早々にミシャスタイルに馴染み、共に水原の厳しいマークに遭いながらもきっちりボールを収め、補完し合ってチャンスメークに関与していました。

・柏木が水原の寄せに苦しんでボールを失いがちだったのが気がかりでしたが、それでも時間の経過と共に前3人と宇賀神、時折阿部や青木も絡んで水原守備陣中央を崩しつつあったのは確か。得点には至りませんでしたが、後半宇賀神が右サイドから斜めに走りこんで水原DFラインの裏に抜け出し、シュートまで持って行った場面は昨年までにはなかったパターンでしょう。自らドリブルでカットインするパターンならともかく。

・また得点に繋がったショートカウンターが好例ですが、チャンスと見た時の思い切りの良さがぐっと強くなった(逆に言えば逆襲も喰らいやすいのですが)のは好材料。さらに相手が前に出てきた後半はズラタン一人でロングカウンターを狙える可能性が垣間見られたのも良かったと思います。

・攻撃面での懸念材料は戦前最大の武器になると目された橋本のクロス攻撃が完全に封じられたこと。宇賀神も縦への突破は少なく、この辺は水原が浦和をそれなりに研究してきた成果なのかもしれません。浦和は両WBを使って水原守備陣の網の目を広げたかったはずでしたが、浦和らしいワイドなボール展開はあまり見られませんでした。

・過度に悲観するほど悪くはなく、かといって負けは負けで過度に楽観できるほど良くもなし。そんな開幕戦でした。

-----ズラタン-----
--石原----柏木--
橋本-阿部-青木-宇賀神
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点: 45+1分 森脇、56分 オ ボムソク、87分 レオ
 
62分 柏木→李
63分 青木→啓太

・浦和は開始早々にカウンターを浴びてチョン・テセに際どい一発を浴び、その後も水原が自陣に引いてカウンター狙いに徹してきたこともあってか、前半はさほどリスクをかけず、悪く言えば腰が引け気味。ボコボコのピッチにも苦戦したのも腰が引けた一因でしょう。

・とはいえ、ズラタン&石原が適宜ボールを引き出していたので手詰まり感はなし。時間の経過と共に水原を自陣に押し込み始め、エリア内まで攻め込みながらシュートは撃てないという、いつもの浦和らしいなんだかなぁな展開で前半終了かと思っていたところ、阿部のボール奪取によるショートカウンターから柏木→森脇で浦和先制。エリア内でフリーでボールを受けた森脇は切り返しでDFをころばせて余裕の一撃!!!

・ボールを失いがちの柏木を当たりには強い李に代えたのは妥当ですし、イエローカードをもらい、かつ膝を強打した青木を啓太に代えたのも妥当。

・ただ李個人は時折体を張って頑張っていたものの、ズラタンや石原との連携がイマイチ。さらに終盤は浦和が先に消耗して単なるズラタンへの不正確な縦ポン攻撃に終始しがちになったのは残念でした。

・また柏木が退いた後はプレースキッカーが不在で、CKさえ誰が蹴るのか決まっていないように見受けられたのには参りました。

・水原が序盤繰り出してきたロングボール攻撃に耐え、繋いでいる場面では中盤とDFで挟み込んでしっかり潰し、水原というかチョン・テセがやたら精度の低いシュートを撃ち急ぐのにも助けられて、守備陣が崩された場面はほとんどなかったのですが・・・

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