【観戦記】15年第14節:浦和L 2-0 伊賀
・伊賀の最終ライン裏を突いた攻撃が何度も奏功し、前後半に1点ずつ得点。守っては前半に2回カウンターを喰らってヒヤリとしただけで、後半は全く危なげなく勝利。
・試合後のインタビューを聞く限り、駒場でほとんど勝っていないのを監督・選手とも相当気に病んでいたようで、やられる気配は微塵も感じられないのに最後は石井を投入して5バックにする念の入れよう。
・リーグ戦は湯郷・新潟・浦和の3チームでトップ6の残り2枠を争う格好になっており、日テレ&I神戸戦を残す浦和は下位の伊賀に勝ち点を取りこぼすとトップ6入りがかなり難しくなるところでしたが、伊賀を下して5位に浮上。次節湯郷に勝てばトップ6入りがぐっと近づきます。
・前節から長船がスタメンに復帰し、今節は乗松が右SB、臼井が左SBに入って、堂園退団に伴う右SBの人材難に泣いた今季の最終ラインがようやくシーズン開幕当初の構想に戻った格好。長船の高いカバーリング能力を持ってすれば不安定極まりない浦和の最終ラインもなんとか様になるのかも。
・危なげない勝利とはいえ、欲をいえば、結構サイドからチャンスを作る割にはクロスの精度がイマイチだとか、飛び込む頭数が少ないとか、ポジショニングに難があるとか、シュートに持ち込めそうなところでタイミングを逸して角度が無くなってしまうとか、そういった「浦女あるある」は相変わらず。また攻撃は右に偏り勝ちで左サイドが弱いのも難儀。その辺が改善できれば上位がぐっと近づくと思います。
---後藤--清家---
加藤--------柴田
---岸川--猶本---
臼井-高畑--長船-乗松
-----池田-----
得点:19分 後藤、50分 清家
84分 加藤→栗島
90分 岸川→石井
90+1分 清家→白木
・序盤は伊賀のコンパクトな守備ブロックを突破できずに苦しみましたが、縦に抜け出した乗松→後藤ヘッドで19分に浦和先制。この試合は中へ絞る柴田→空いたスペースへ乗松が走りこんで伊賀の最終ラインを破るという攻撃パターンが何度も見られました。
・もっともその数が多い割には決定機が少ないというのは先述の通り。後半柴田→乗松のクロスに再度柴田が飛び込んでヘッド(GK正面)とか、左サイドから中へ入った加藤がダイレクトボレー(バーを直撃)とか、多少改善が見られました。
・常に最終ライン裏への抜け出しを狙い続ける清家を生かす攻撃も何度も見られました。50分の追加点は岸川のスルーパスから。サイド攻撃が封じられて、清家の裏抜けばかりに頼るようになると浦和の攻撃はドツボに嵌り勝ちですが、この日はその辺のバランスが良かったかと。
・また序盤にボランチから右に大きく展開して柴田→清家という惜しい場面がありました。ピッチを広く使って相手の守備ブロックを揺さぶる、あるいはさらに相手の手薄なところを一気に縦に速く攻めるような意図が垣間見えましたが、あまり長続きせず。キック力がなくて難しいのかもしれませんが、これができると年中から年中狭い中盤でごちゃごちゃした蹴り合いになる「なでしこあるある」から脱却できるのですが。
・前半高畑?が簡単に入れ替わられて、裏を取られて大ピンチになりましたが、シュートはわずかに枠を逸れて安堵。それ以外にもう1回カウンターを喰らった場面がありましたが、2点先制してからは全く危なげなし。前かがりになった伊賀に対して妙に受けて立つことなく、果敢に前から潰しにかかり、伊賀に何もさせませんでした。何かの拍子に裏へボールが抜けた際には池田が飛び出して処理。
・終盤に加藤に代えて栗島を投入。栗島はどう見てもボランチにいて、後藤が左SH、猶本がトップ下の4-2-3-1みたいな布陣にシフト。チーム事情とはいえ栗島は出場の度に右SH→右SB→ボランチと位置が変わっていて、どこが本職なんだろう???
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