奥出雲おろち号(上)
(松江2015(下)から続く)
奥出雲を走る木次線の利用促進を目的として、JR西日本が1998年から運転を行っているトロッコ列車「奥出雲おろち号」。肝心の木次線自体はいつ存続問題に発展してもおかしくない超閑散路線ですが、「おろち号」は運転開始から20年近くになる現在でも結構な人気を誇っているとあって超遅まきながら試乗。
「奥出雲おろち号」は木次線の起点宍道駅ではなく、木次駅が始発(但し、日曜日を中心に備後落合行きのみ出雲市駅始発で延長運転あり)。遠来の者にとってこれがとんでもなくハードルが高く、松江なり出雲市なりに前泊しないと無理。
往訪日は金曜日だったせいか、乗客は30人くらいで定員の約半分。但し、途中の八川駅から地元の幼稚園児が20人くらい乗って来ていきなりテンションMAXに(つД`) トンネル内で暗闇に光る大蛇とか、子供は大好きだからなぁ・・・
車両はトロッコ車+座席車の2両で、座席車は天候等に応じて退避できるようおまけで付けてあるような扱い。この日は小雨交じりというあいにくの天気だったので、乗客の半分は座席車に退避したまま。よってトロッコ列車は終始がらがらで子供が暴れ放題。幼児園児の団体は統率が取れているのですが。
「おろち号」の行きは機関車が後押しする格好。
観光列車ですがJR九州の観光特急みたいに女性客室乗務員が乗っているわけではないのが残念(´・ω・`)ショボーン
車窓は田舎に次ぐ田舎の連続。見晴らしが良いわけでもないので総じてやや退屈ですが、それでも見せ場は2か所。一つは出雲坂根駅の3段スイッチバック。スイッチバックを登り切ると木立の隙間からはるか下に出雲坂根駅を見下ろせますし、また下段と中段の線路が見えるところもあります。
っちゅーか、スイッチバックに入る前に出雲坂根駅でしっかり「延命水」を飲んでおきましょう。
もう一か所の見せ場は出雲坂根~三井野原間から望む国道314号線「おろちループ」。ループ全体が二重にとぐろを巻く“ヤマタノオロチ”で、赤い橋が火を吹いているんだとか。
トロッコ列車自体が地元の一大イベントみたいなものなので、沿線で稲刈り実習中の子供や幼稚園児が盛んに手を振ってお出迎え。
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