【TV観戦記】15年2nd第14節:G大阪 2-1 浦和 ~ 繰り返す「試合勘がー」、この試合はまるで浦和だね
・相手は大幅駒落ち&過密日程でへろへろ。一方浦和はフルメンバー&代表組以外は日程スカスカでコンディション万全と客観情勢はかなり浦和有利だったにも関わらず、案の定というかなんというか、その有利だったはずの客観情勢をなんら感じさせることなくむざむざと敗戦。
・G大阪の出来は決して良いとは言い難く、G大阪が強かったというよりは浦和のあんまりなゲームの入り、そして肝心なところでの集中力の欠如により浦和が自爆したといって差し支えないでしょう。浦和もノーチャンスではなかっただけに、あの2失点はもうちょっとどうにかならなかったのでしょうか? 浦和お決まりの言い訳「試合勘がー」という奴なのでしょうか?
・大幅駒落ちとはいえ手強い相手なので前回対戦同様慎重に試合に入るのは間違っていないと思います。ただそれは無理にリスクを負って攻めないという意味であって、守るべき時は厳しくいかないと話になりません。残念ながらこの試合は慎重に試合に入ったというよりは単に緩んでいただけ。
・赤嶺にいとも簡単にポストプレーを許し、さらには阿部に詰め寄ることもパスコースを消すこともせず、おまけに後方から走りこんでいた遠藤も放置して、あれよあれよという間に失点。この失点で試合が一気に難しくなってしまいました。
・またこの試合はレギュラーメンバーを一枚でも欠くとパフォーマンスがガタ落ちになり、しかも連戦が苦手な浦和と、大幅駒落ちでもそれなりに勝ち点をもぎ取れるG大阪との地力の差が明らかになった試合でもありました。
・長谷川監督は出場停止のパトリック&倉田に加え、ACLを控えて岩下をベンチ外に、米倉をベンチスタート(しかも起用なし)にして計4人のレギュラー陣を欠く布陣だったにも関わらず守備に大穴を開けることなく、好機を着実にものにして勝ち点3をゲット。しかもこれまで出番がほとんどなかった長沢が途中出場で大活躍する嬉しいおまけつき。残念ながらこういう芸当はミシャには期待できません。
・鹿島戦から3試合連続で低調な試合内容。しかも鳥栖戦に続いてフルメンバーだったにも関わらずこの内容、この結果。「レギュラー陣重用→サブメンバーとの力量差拡大→レギュラー陣重用」の悪魔のサイクルがもたらすレギュラー陣の疲弊→秋の大失速というミシャ歳時記がまたしても繰り返される予感がムンムン。この試合は後半高木&ズラタンを投入してようやく攻撃に厚みが出来ただけに、毎度毎度お馴染みのスタメンというのもさすがに考えものだろうと思うのですが。
-----興梠-----
--武藤----梅崎--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----
90+1分 ズラタン
HT 関根→高木
68分 武藤→ズラタン
89分 梅崎→青木
・前述のように浦和は立ち上がり動きが鈍く、高めの位置で守備ブロックを形成するG大阪の攻略に四苦八苦。序盤は柏木のパス精度が低くてどうにもならず。
時間の経過と共に柏木の状態が回復し、両サイドからクロスも入り始めたがやはり決定機には至らず。鳥栖と同じくG大阪も浦和の前三人への縦パスを消しに来たので浦和の攻撃はサイド偏重になるのは致し方ないのですが両WB、特に宇賀神の出来が芳しくなくてG大阪守備陣を揺さぶれず。槙野が盛んに攻撃参加して左サイドから打開を試みてはいるが、リスクの割には奏功せず。
・逆にサイドをオ・ジェソクや宇佐美に突破されてヒヤリ。総じてカウンター狙いのG大阪のペースのまま前半終了。
・そこでミシャは後半頭から関根→高木(梅崎が右WBへ)。これはかなりの効果があり、いきなり高木FKがバーを叩いた上、梅崎&高木の連携で一気に右サイドからの攻撃が活性化。ただ良い流れの時間帯で左サイドからの高木クロス→梅崎ヘッドを決められなかったのが、終わって見れば痛かったかと。
・浦和がチャンスを生かせない一方でG大阪はセットプレーで追加点。遠藤FK→途中投入の長沢への槙野のマークがずれていて長沢ゴール。この日の槙野は終始空回り気味でリスクが高い割には有効とは言い難い攻撃参加を繰り返し、守っては肝心なところで穴を開けるという悪い時の槙野そのまんまでした。
・追加点の直後にも浦和左サイドから宇佐美クロス→長沢どフリーのシュートがポストを叩く一幕があった他、カウンターでもビッグチャンスあり。那須は長沢へのロングボールに全然勝てず、浦和の反撃を凌ぎきる手立てとして長沢は実にいい仕事をしていたと思います。逆に最初の得点に絡んだ以外はほとんど何もできなかった赤嶺は一層厳しい立場に立たされたのではないかと。
・2点ビハインドになってミシャは代表帰りで出場自体危ぶまれていたズラタンを武藤に代えて投入。しかし浦和はやたら前がかりになった割には決定機を掴めず、逆に槙野のボールロストでカウンターを喰らう絶体絶命の大ピンチも。
・宇賀神クロス→ズラタンの落とし→エリア内からの柏木のシュートがGK東口に防がれたのを最後にそのまま試合終了と思われましたが、ATになって右サイドから猛反撃。森脇のクロスに対するこぼれ玉を拾った槙野→ズラタンで1点返し、終了間際にも森脇→ズラタンの好機があったが惜しくもポストを叩いて試合終了。
・コンディションが万全ではないこの日のズラタンに多くを期待するのは無理がありますが、周囲、特に興梠とのコンビネーションが良くないズラタンも使い方次第で相手にとって脅威になりうるわけで、この辺もどうにかならないものかと思うのですが、今シーズンに残された時間はもうほとんどありません。
-----赤嶺-----
宇佐美--遠藤---阿部
---今野--井手口--
藤春-西野--丹羽--オ
-----東口-----
7分 阿部
59分 長沢
56分 赤嶺→長沢
80分 宇佐美→大森
90+2分 阿部→金正也
| 固定リンク