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2015.11.24

小さいようで滅茶苦茶大きかった2015広島との差を考える

・優勝した2006年と同じ勝ち点72を積み上げながら年間勝ち点1位に届かなかった浦和。

・広島との差をスタッツで確認すると勝点74vs72、得点73vs69、失点30vs40。おまけに反則ポイント△12vs57。さらにいえば直接対戦では1分1敗とあらゆる側面で広島に負けています。広島に連勝したにも関わらず、終わって見れば広島が優勝した2013年と違って、今年の広島にはケチのつけようがありません。

・ホームで広島に敗れた試合は試合内容が悪くなかったどころか前半のうちに事実上勝負がついていても不思議はなかったくらい浦和が圧倒していて、あの試合を勝っていれば広島に先を越されることはなかったという見方もできます。しかし、シーズンを通じてのスタッツにこうも完璧に差が付いたとなると、広島との差をたかだか1試合のアヤで片づけてしまうのはあまり生産的ではなく、付くべくして付いた差であり、その主因を考えるべきだと思います。以下、思いついたままにつらつらと。

(1)大当たりした外国人補強 - ドウグラス

 浦和との差を一つだけ挙げるとすれば、これに尽きると思います。徳島からレンタルで獲得したドウグラスがまさかの大当たりで、終わって見れば大久保に次ぐ21得点を記録。徳島在籍時はさっぱりでJ1で通用せず、途中で京都へレンタルに出されたくらいですから、今季開幕時はこれが大物補強に相当するとは全く思いませんでした。G大阪のパトリック同様、他チームではさっぱりだった選手が移籍先で大爆発した好例。

 Jリーグで優勝するチームには必ずと言っていいほど前目に強力な外国人選手がいます。広島はもともと右WBに強力なミキッチがいて、無理使いせずに連戦を避けたのが効いたのか、珍しく通年で稼働。それに加えてドウグラスの大化け。

 一方浦和の外国人選手はズラタンだけ。要所要所で点を取っているのでハズレではないのですが、フィットに時間がかかって興梠復帰後は途中出場がほとんど。スタメンとして真価を発揮し始めたのはリーグも終わろうとした時期に入ってから。

 よってレギュラーとして活躍している外国人選手の頭数が広島との大きな差を生んだ主因だと思います。

 そもそもなんで浦和が外国人選手の補強に消極的なのかが甚だ不可解なのですが・・・

(2)充実したサブメンバー

 広島もスタメン固定の傾向が強い点は浦和とそっくりなのですが、浦和はレギュラーが一人欠けると(特に後ろ目)パフォーマンスがガタ落ちになるのに対し、広島はサブメンバーがそれなりに活躍してパフォーマンスがそれほど落ちないように感じました。

 そもそも広島は昨年のレギュラーが突如いなくなってしまうチームなのでその穴埋めだけでも大変。今年は高萩&石原とシャドーの主力が2人抜け、その穴埋めを前述のドウグラスと柴崎のコンバートに託して共に大成功。ただ、そうはいってもそれなりに時間はかかり、1stステージで浦和の後塵を拝したのはそのためだと思います。

 穴埋めが終わるとスタメンはほぼ固定されますが、長いシーズンの間に多かれ少なかれ出るのが怪我人。今年は柴崎、塩谷、柏といった主力が途中離脱し、さらにミキッチは連戦が効かない問題を抱えながら見事にその穴を野津田、佐々木、宮原、清水といったサブメンバーがきっちり埋めました。

 浦和は前3人に序盤怪我人が多発して日替わりスタメンを強いられ、不動のレギュラー興梠復帰後も武藤がレギュラーに定着しただけであとの1枠はかなり流動的だったこともあって前3人については相当使える選手層が厚くなりました。

 その一方、WBより後ろはほとんど代えが効かない状態。特に消耗が激しいWBで橋本がフィットしなかったのが大誤算で、大ベテランの平川に90分任せられない以上、宇賀神&関根の状態がどんなに悪かろうとスタメンで酷使せざるを得ない羽目に。

 ボランチは啓太が残念ながらほとんど使える目処が立たなくなり、青木も守備固めでようやく使える程度で代役不在。

 往々にして出場停止者が出がちなCBにいたっては、代わって出て来た選手がきっちり失点に絡んでしまう始末。

 浦和の後ろ目の層の薄さは目に余るものがあり、その主因は結果的にやたら前目に集中した補強のいびつさだとは思いますが、新戦力のフィットに時間がかかったり、昨年までのレギュラーがいったんサブに回るとパフォーマンスが往々にしてがた落ちになったりするのを見ると、監督の能力差も相当でかいのかもしれません。

 もっとも広島も工藤のようにチームに合わずに早々と移籍してしまう補強の失敗例もあることはあるのですが。

(3)守備重視

 広島は驚異的な得点を挙げてはいますが、先制点を取って相手が前に出てきたところでカウンターでボコボコ追加点を取るケースが多いように見受けられます。川崎のようなむやみやたらと前がかりに点を取りにくるチームではないどころか、むしろその逆で引いてしっかり守ってくるチーム。失点数リーグ最少は伊達ではありません。

 この辺は監督の信奉する思想の違いなのでどうしようもないのですが、ミシャはかつてほどではないにしても攻撃重視。守備といっても積極的に前から前からボールを奪いに行くもので、体力が落ちて、あるいは相手のパス回しが上手くて前から嵌められずに後手に回り始めるともういけません。基本的に殴り合い上等。でもそれはタイトルへの道ではないんだよなぁ・・・

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