【展望】16年1st第3節福岡戦
・福岡との対戦は2011年以来5年ぶり。そう、浦和が何から何まで大迷走を繰り返した挙句に降格寸前にまで追い込まれ、マルシオがPKを決めてかろうじてJ1残留を事実上決めたアウェーゲーム以来。
・わずか5年前の話なのに両チームともその後選手の入れ替わりが凄まじく、浦和は平川・永田・梅崎・柏木が残るのみ。福岡は末吉・鈴木・城後だけ。
・幸いにも浦和は翌年監督で当たりを引いて曲がりなりにもチーム再建を果たしたのに対し、降格した福岡は浅野→前田→池田→プシュニク→井原と目まぐるしく監督が交代。途中資金繰りに行き詰まって、明太子のふくやが売り上げを寄付して難を逃れる等の一幕もありました。
・ところが2014年にシステムソフトの資本参加を得て債務超過を解消。さらに翌年システムソフトの親会社アパマンから社長を招聘するに至って経営状態が好転し、同年就任した井原監督がこれまた大当たりという「福が福を呼ぶ」好循環で見事J1に復帰。
・ただそうこうしているうちにライバルの鳥栖がすっかりJ1中堅クラスに定着してしまい、ホームタウンの規模が福岡よりはるかに小さい鳥栖に実力でも資金力でも観客数でもぶっこ抜かれ、実質的に「九州の盟主」の座を奪われるとは予想だにしなかっただろうなぁ・・・
・さらに昇格の立役者GK中村とMF酒井がレンタル元へ凱旋帰還。また経営難が解消したと言っても予算規模が小さいのは相変わらずで昇格に伴う補強は最小限、しかも守備的な選手に偏った補強に留まりました。
・具体的にはGKイ・ボムヨン(釜山)、實藤(川﨑)、キム・ヒョヌン(千葉)、ダニルソン(名古屋)といったところ。ダニルソンはJ1での実績十分ながら最近は怪我がち。實藤はかつて川崎のレギュラーCBでしたが、ここ2年は怪我もあって出番を失っていました。CBを2枚補強したため、堤は残念ながらスタメン落ち。
・昨年から最終ライン&GKが大幅に入れ替わったので統率する濱田が大変そうですが、井原の指導がよほど優れているのか、あるいは前目の選手の守備に相当助けられているのか、開幕戦は決定的に破綻する場面はあまりなかったかと。
・戦術は典型的な堅守速攻。自陣に5-4-1の守備ブロックを敷いて、相手にいくらボールを持たれても全く動ぜず。ボールを奪ったら早目に縦へボールを展開し、ウェリントンのキープ力を信じて総員突撃。J2ではこれが嵌りに嵌って先制さえすれば向かうところ敵なし。開幕戦でも早い時間帯に先制し、後は守りに守って貧打の横浜Mを土俵際まで追い詰めましたが、俊輔のFK一発に泣きました。
・ただ攻撃プロセスがセットプレーを含めてウェリントン頼みなのは否めず、開幕戦では亀川・金森・中村らがいくら快足を飛ばしてチャンスを作ってもフィニッシュに至らない場面が目立ってシュート数はわずか4本。また肝心のウェリントンも湘南ではさしたる結果を残せなかったことを思えばJ1でどこまで通用するか???
・そうはいっても守備が堅いのは磐田の比ではなく、浦和は無為無策で臨めばまたしても大苦戦を強いられるかと。中3日でアウェー広州恒大との大一番を控えているのでスタメン構成が悩ましいのですが、実験的な選手配置とか名ばかりのベストメンバーとか、そういうのは勘弁してほしいなぁ。
・幸か不幸か永田が広州恒大出場停止なので、リベロには永田が起用されると思いますが。
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<前節:福岡 1-1 横浜M>
-----ウェリントン----
--金森----城後--
亀川-鈴木--末吉-中村
-實藤--濱田-キムヒョヌン-
-----イボムヨン----
得点:6分 ウェリントン
67分 金森→坂田
86分 鈴木→為田
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