【展望】16年1st第8節川崎戦
・シドニー遠征からわずか中3日で迎える川崎戦。川崎もナビスコ杯があって一応中3日ですが、前目は控え組だらけで大久保はベンチ外。中村や小林が後半途中から出て来ただけなので中3日の影響は僅少。浦和はただでさえ苦手な相手に超長距離移動を経た後の対戦とあっては苦戦は免れません。
・前回対戦時はホームで1-1。ミシャは果敢に撃ち合いの道を選んで前半は浦和が川崎を圧倒しながら後半は一転して川崎の攻勢を許し、まさに竜頭蛇尾と言って差し支えない試合内容。しかも川崎は大久保を欠き、途中で小林をも故障で失った状態だったので負けたも同然でした。
・川崎の陣容は昨年から守備陣が大きく入れ替わり、GKチョン・ソンリョン(水原)、CBエドゥアルド(柏)、CB奈良(瓦斯)を補強していずれもスタメンに定着。最終ラインに本職のCBが全くいないというカザフィ仕様が一変しています。特に柏のお家騒動に伴ってエドゥアルドを棚ぼたで獲得できたのは大きかったかと。まともなCBである上に高精度のロングフィードを繰り出せるエドゥアルドはいかにも川崎向き。
・「にわかせんべい」にしか見えない韓国代表GKチョン・ソンリョンは韓国で「自動ドア」「透明人間」と酷評する向きもあるくらいなのでなんともアレですが、内容的に負け試合だった鹿島戦を見ると一人で決定機を止めまくったのでまるで話にならないレベル1というわけでもなさそう。清水へ放出された西部より明らかにマシなのかは判りませんが、先のナビスコ杯では失態を演じて敗戦の主因に。
・後ろ目に理に適った補強をしたように見えても、特に失点が減るわけではないのが川崎の川崎たる所以。今のところ上位クラスで突出して失点が多い状態ではないので、これでも補強の甲斐があったのかもしれませんが。
・前目では森本(千葉)、狩野(柏)、原川(京都)と特にいてもいなくても差し支えなさそうなレベルをかき集め、森本だけはそれなりに出場機会を得ていましたが、残念ながら現在故障離脱中。ただ放出したのも杉本(C大阪)、船山(千葉)とこれまた取ってはみたもののカザフィ大佐のお眼鏡に適わずに1年で見切られたクラスで、トータルでは前目には大きな変動なし。
・また小宮山、井川が長期離脱中なので現在最終ラインの層がやや薄め。また小林は代表に選ばれては怪我をし、そして大久保は小破を繰り返しながら無理やり出場を続けと代えが効かない選手が何がしか爆弾を抱えています。川崎は小林・大久保・中村と揃わないとチーム力がガタ落ちになりがち。
・フォーメーションに目を転じると川崎は今年は一貫して4バック(4-2-2-2)を敷いています。ただ、このところ浦和戦だけは必ずといって良いくらい3バック(3-4-1-2)を組むので、今回もおそらくそうなるのでしょう。
・ACLグループリーグ突破という一大課題をクリアしたものの疲労困憊、コンディション面での不利を免れない浦和ですが、ミシャは引いて守ってカウンター狙いなんてことはやらないでしょうなぁ。お疲れのため前目でのボール奪回ができないので、川崎にボールを支配されまくった挙句、結果的に引いて耐えざるを得ないということはあっても。
・出場停止の森脇に加え、宇賀神も豪州には帯同せずにお休みにしましたが、スタメン構成は相変わらず悩ましい。シドニー戦でズラタンが負傷したこともあって、石原や高木などこれまで出場機会が少なかった前目の選手にも出番が回ってくるかと思いますが、それ以外にも柏木→青木くらいの変更があって然るべきかと。
・昨年等々力の一戦では終盤FKからズラタンヘッドで敗色濃厚の試合をなんとかドローで終えられましたが、今の浦和はとにかくセットプレー、特にCKで点が入る気配が微塵も感じられないのが困りもの。仙台戦では後半になってショートコーナーを交えよとする工夫が何度か見られましたが、前半は一回サインプレーっぽいのがあっただけ。内容はしょっぱくてもセットプレー一発で勝ち点をもぎ取るという展開が今の浦和には期待薄なのがなんとも辛い。
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<前節:FC東京 2-4 川崎>
--大久保--小林---
田坂--------森谷
---中村--原川---
車屋-エドゥ--奈良-エウシ-
-----ソンリョン-----
得点:11分 大久保、77分 大久保(PK)、81分 小林、90+2分 エウシーニョ
35分 車屋→谷口
58分 森岡→武岡
75分 原川→登里
※大島が突如発熱でベンチ外。代わって原川が初スタメン。
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