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2016.08.14

【TV観戦記】16年2nd第8節:名古屋 0-2 浦和  ~ 公儀介錯人浦和一刀、妖刀浦正の斬れ味は鈍くて小倉監督成仏できず

・試合は一貫して浦和ペースながら先制点が取れたのは前半終了間際。追加点が取れたのもAT突入間際とじれったくなるような試合展開で、力の差ほどには点差は付かず。しかも柏木が早々と退いた後半のグダグダ感は否めず、内容もイマイチ。

・歴史的にはなぜか浦和戦に敗れたことを契機に首を切られる監督が多いため、不振を極める小倉監督の去就が注目されますが、力量差は歴然としていたものの圧倒的に点差を付けられての敗戦ではないため、この敗戦で小倉監督はすぐさま解任される可能性は薄いと思います。酷暑のあまり公儀介錯人浦和一刀の太刀筋が乱れたのか、あるいは妖刀浦正の刃こぼれが著しいのか、いたずらに小倉監督を苦しめるだけに終わってしまいました

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・名古屋はこの2試合続けて採用している5-4-1を継続。1トップ永井が周囲との連動がないままに前からボールを追い掛け回すのを止めてハーフライン付近に留まり、自陣に一応守備ブロックを敷くようになった辺りに広島戦からの成長を感じました(苦笑)。

・ただその守備ブロックはタイトでもなんでもなく、しょっちゅう柏木をフリーにしてしまう上に、降りて来た2シャドーに縦パス入れられ放題。要するに単に後ろに人数を割いているだけの話で組織性皆無。これで浦和の攻撃を防ぎきるのはまず無理で、浦和は序盤から左右からのクロス攻撃あり、中央突破ありと多彩な攻撃を披露。

・しかし浦和もクロス、シュートとも精度を欠いてなかなか得点できず。序盤のCK→槙野フリーでヘッド、大武の凡ミスを突いてのカウンターで武藤がエリア内に突入したもののシュートは枠外。

・甲府や湘南相手と違ってそれなりに中央突破の形が出来てしまうのがかえって良くないのか、バイタルエリアでパスは繋がるけれどもフィニッシュには至らず興梠不在が響く格好で前半終了と思いましたが、前半終了間際に高木→柏木→武藤で中央をこじ開けてようやく浦和先制。引いて受けた高木が相手を3人ひきつける→柏木どフリー!→柏木にたまらずCB大武が食いついてしまい、武藤がフリーとこの日の名古屋の守備ブロックの無意味さを象徴するような先制点。

・名古屋の攻撃は見るも無残。前半は単に永井を走らせるだけに終始。浦和はボールを失っても素早く攻守を切り替えて前からプレッシャーをかけて簡単に名古屋にボールを蹴らせず、蹴ったところで槙野や那須が永井に付いて前を向かせず、何かの拍子にボールが最終ラインを抜けてしまえば西川が前に出てクリアと3重の防御態勢。よって前半の名古屋はシュートゼロ。

・ミシャはなぜか後半頭から柏木を下げて青木を投入。故障持ちの柏木を無理使いしなかったためと思われますが、柏木不在の影響は意外に大きくて後半の浦和は組み立てに苦労しがちになり、最終ラインからいきなり縦ポンで名古屋最終ラインの裏を狙うか、あるいはカウンターによる攻撃が目立つようになってしまいました。

・もっともこれは真夏に攻守とも積極的に90分間動き回る無理があるので前に出て来た名古屋にあえてボールを持たせた結果とも見え、その策が奏功して決定機は前半よりむしろ増えていたのであながち悪いとも言えないのですが、高木・槙野・武藤・途中投入のズラタンといずれも決めきれず。

・後半前に出て来た名古屋はセカンドボールも拾えるようになってボールを持つ時間こそ増えましたが、ボールを持たされると全くと言っていいほど攻め手がない。そもそも最終ラインからのビルドアップが壊滅的なので、その過程でカウンターを喰らいがち。

・ボールを前に運んでもせいぜい左サイドからファーの矢野へ放り込むのが関の山で、数少ないシュートチャンスも前半とは一転して引いて守るようになった浦和守備ブロックにことごとく弾き返されて枠内シュートゼロで試合終了。この日はなぜかシモビッチも川又もベンチ外で、苦し紛れの放り込み攻撃というオプションがなかったのも浦和に幸い。浦和が多少ヒヤッとした場面はショートコーナーで一回あっただけかな?浦和に引かれて永井の使い道もなくなりましたし。

・とはいえ、伝統的に事故のような得点が得意で「随分と金のかかった山雅」みたいな相手なので、いくら相手に得点の気配がないとはいえ1点差だと気持ち悪くて仕方がなかったのですが、AT突入直前になって浦和の縦ポン攻撃がついに結実。西川からのキックでズラタンが酒井に競り勝って裏を取り、そのまま楢崎の頭上を抜いてゴールという誠にあっけないもの。組み立てもへったくれもないゴールですが、点が入る時はそんなもの。

・名古屋は前節広島戦でも青山→ウタカの縦ポン攻撃であっさり失点していましたが、今節もほぼ同じ形で失点。大武といい、酒井といい、J1レベルにないCBをレギュラーで使わざるを得ない小倉監督はかなり気の毒。

-----李------
--高木----武藤--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

得点:44分 武藤、87分 ズラタン

HT 柏木→青木
72分 ズラタン→李
77分 関根→梅崎

・五輪で興梠&遠藤不在の4試合をなんと4連勝で駆け抜けるとは意外も意外。特に遠藤に代わってスタメンを掴んだ那須が一切破綻なく活躍してくれたのは正直嬉しい誤算。福岡戦や柏戦のように簡単に裏を取られる場面なんて皆無でしたし。

・興梠に代わってスタメンに起用された高木の出来はちょっと微妙。鹿島戦の不出来で柏木にボロクソに言われたのがよほど堪えたのか、さぼらずに前から相手にプレッシャーを行くようになったのは良いのですが、周囲との連動はイマイチというか、見える範囲が狭いのかいかにもプレーの選択肢が少ない風に見えるのが残念。後半のカウンターのチャンスを潰したのがその象徴。もっとも先制点に繋がったプレーは高木らしからぬ良さが出たと思います。

-----永井-----
-和泉------田口-
---イスンヒ--明神---
安田-大武竹内酒井-矢野
-----楢崎-----

61分 明神→小川(田口がボランチに下がる)
69分 和泉→松田
77分 イ スンヒ→磯村

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