【観戦記】16年ルヴァン杯準々決勝第2戦:浦和 4-0 神戸 ~ 高木無双! やったね豊パパ、明日はホームランだ(^_^)/
・序盤の出来は芳しくなく、峻希にバー直撃弾を浴びる一幕もありましたが、終わってみれば神戸の見せ場はこれだけ。点を取らないと話にならない神戸を尻目に、前半も終わり頃になって浦和がカウンターで先制した後はほぼ一方的な浦和ペースの試合となり、神戸に負傷者が出たことも相まって4-0の大勝。客入りは19,253人と芳しくありませんでしたが、今年の浦和には珍しい大量得点&完封勝ちというケチのつけようがない結果で準決勝進出が決まりました。
・第1戦で神戸はアウェーゴールを2点も取られて負けたので、第2戦ではとにかく2点以上取らないと話になりません。神戸は立ち上がりから猛然と前からプレッシャーをかけて来ました。
・浦和はとにかく負けなければ良いし、神戸相手には自爆さえしなければ負ける可能性は低いことも判り切っています。ゆえに落ち着いてボールを回せば良いものを、予想以上に神戸の出足が凄まじかったのか、あるいは代表戦で埼スタのピッチが傷んだのが良くなかったのか、序盤は攻めきれずに、あるいはそれ以前にパスミスを犯してカウンターを喰らいかかる場面が目立ちました。運動量も第1戦よりガタ落ちでしたし。
・いうなればリーグ戦で神戸にしてやられたのとほぼ同じ状況で、峻希のバー直撃弾が決まっていれば浦和に動揺が広がりかねなかったような気がします。中坂→峻希にやられかった場面は、なんで対面の関根が峻希を離して傍観しているのかが不思議でしたが。
・しかし、神戸の決定機は結局これだけ。この日は非常に蒸し暑いのが災いしてか、神戸の猛プレッシャーは90分どころか前半半ばまでも持たず。レアンドロや渡邉は3連戦使い詰めで疲労の色が濃く(渡邉は特にしんどそうで、たまに良い位置でボールを持って前を向いてもシュートは明後日の方向へ)、出場停止のペドロに代わって出場した中坂は対面の宇賀神に手も足も出ずに実力不足を露呈。神戸に燃料が残っていた序盤に1点も取れなかった時点で神戸の勝ち目は限りなく薄くなってしまいました。
・一方浦和は第1戦同様ロングボールで神戸最終ライン裏を狙う攻撃が目立ちましたが、一度も裏に上手く抜けられず。チャンスらしいチャンスは前半半ばに高木のカットイン→武藤シュートがあったくらい(惜しくもシュートブロックされる)。
・流れが芳しくなかっただけに、先制点が実に貴重。藤田のロングスローをGK大谷がパンチングで逃れてからのカウンターが炸裂。武藤が前で潰れて青木が前線へ展開した時点で2対1となり、関根→高木と繋がって高木が落ち着いてゴール! 神戸は点を取らないといけない焦りからか、リスクマネジメントが壊滅的でした。こういうカウンターを浦和は良く喰らうんだよなぁ・・・(自嘲)。
・こうなると現金なもので、あれだけさっぱりだった浦和の攻撃が俄然活性化。怒涛の波状攻撃の過程で峻希が高木を後ろから倒してしまいPKに。阿部が難なく決めて2点目。青木のクロスに高木は合わせるだけという状況だったので、峻希も已むに已まれず後ろから押してしまったのでしょうが。
・2点先制されて準々決勝突破が非常に難しくなったためか、ネルシーニョは前半傷んだ伊野波を早々と諦めて後半頭から東を投入。全く聞き覚えがない選手だと思ったら、なんとユース上がりの新人で、哀れにも出場してすぐにズラタンに吹き飛ばされてしまいました。このレベルの選手に高木や関根の相手をさせるのは無謀極まりなく、事実上ネルシーニョもタオルを投げたも同然なのでしょう。
・高木の2点目はその東をドリブルであっさり剥がしてのもの。もっともそれ以前に藤田が自陣深いところでボールを取られているのがアウトなのでしょうけど。
・最後は関根がこれまたあっさり東を交わして、エリア内でどフリーの李が仕上げ。
・結局神戸との3連戦は2勝1敗。代表&怪我人でスタメン構成が難しかったルヴァン杯で2勝というのは実に皮肉なもの。いつのもミシャスタイルとは芸風を変えて概して縦に早い攻めが多く、ズラタンや高木がそのスタイルに適していたのでしょう。神戸との3連戦を踏まえ、相手に応じて出方を変える、出方の変化に見合った選手を使うことで、ややもすれば戦術&選手起用共硬直的なミシャが一皮も二皮も向けてくれればいいのですが。
-----ズラタン-----
--高木----武藤--
関根-阿部--青木-駒井
-宇賀神-那須--森脇-
-----大谷-----
得点:39分 高木、43分 阿部(PK)、60分 高木、84分 李
63分 ズラタン→興梠
72分 高木→李
75分 武藤→石原
・それにしてもスーペル高木には恐れ入りました。高木のシュート精度が著しく向上しているのには心底びっくり!。昨年数々のお膳立てをことごとくぶち壊し、あまつさえPKまで外したのは何だったのか!あれがコンスタントにできればかつての原口ばりに、ミシャの理想とするコンビネーションによる崩しが今一つ機能しない時のオプションとして使えそうな気がします。特にドン引き相手を力づくでこじ開ける道具として。
・阿部のPKは安心して見ていられます。徳重が先に動いたのをしっかり見て、ちゃんとその逆に蹴ってますし、しかも仮に読んでいてもなかなか取れそうにないコースに蹴っています。阿部もお疲れでPKを蹴るのもしんどそうでしたが、過去阿部がPKを譲って何度死んだことか(´・ω・`)ショボーン
・青木がいかにもCHっぽい動きで中盤を支配しだしました。青木は前に出てナンボなのでとても阿部の代わりにはなりませんが、柏木が代表帰りでコンディション良くないようなら、鳥栖戦はそのまま青木でいいような気がします。
・終盤、駒井がいかにも祭りに加わりたさげにドリブルでどんどん中へ入って行って、シュート撃てずに結局ボールロスト。気持ちは判りますが、ありゃあかんでしょうに。でも今日は90分出来たことと、守備に戻るべき時にちゃんと戻ってただけで良しと思いますが。
・石原が久しぶりに出場。意外にもハイボールに強いところを見せ、李の得点時にもちゃんとDFを引き連れて李にスペースを作っているので悪くはないのですが、性格的にか、あるいは単に歳のためか、久々出場の割にギラギラしたものがないのが残念。
・大谷は前半一回キックがそのまま相手に渡ってしまう一幕があっただけで、後は終始安全運転。杏果の埼スタ降臨どころか、今年は緑ユニすらないのが残念か。
・珍しいことにミシャが前半30分に退場処分。ズラタンが削られたのにお咎めなしだったことに抗議した際、バックスタンドから見てもはっきりと判るくらいあからさまにピッチ内に乱入していましたから退場やむなしでしょう。あれがセーフだったら、ピッチの端をかすめただけで退場させられた森脇の立場がない(笑)。
-----レアンドロ----
--渡邉----中坂--
小川-ニウトン--藤田-峻希
-高橋祥-伊野波-岩波-
-----徳重-----
HT 伊野波→東(故障による交代?)
56分 中坂→松村
65分 小川→松下(故障による交代)
・ニウトン獲得後、藤田はあまり試合に出てないせいか、投げ込み不足で肩が出来てないみたいで、鳥栖時代より球威・コントロールとも衰えた気がしました(サッカーの話です)。そして見せ場だったはずのロングスローがまさかまさかの浦和カウンターの引き金に。
・悪いことは続くもので、怪我明けながら左WBでスタメン出場した小川が後半故障退場。自ら崩れ落ちるようにピッチに倒れてしまったので、ちょっと心配。
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