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2016.09.26

【観戦記】16年2nd第13節:浦和 3-0 広島 ~ ウタカPK失敗 & 千葉謎のオウンゴールで戦況一変

・結果的に3-0と大きくスコアが開きましたが、前半半ばから試合は広島ペース。その後もウタカが早々と交代を告げられるまで広島のほうが決定機ははるかに多く、スコアが逆になっていてもなんらおかしくありませんでしたし、浦和が勝ったとしてもただの乱打戦になっていても不思議はない試合内容でした。結果的に大差が付いたとはいえ非常に厳しい試合。ただ自分の思い通りの試合運びが出来なくても勝ち点3をもぎ取れるようになったのは浦和の実力が上がった証拠なのでしょう。

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・広島戦は広島が守備的に入って、浦和が攻め倦む試合になるのが通例。実際序盤はその通例通りとなり、広島が何度かカウンターで好機を掴んで優勢になり、30分過ぎにミキッチが関根の裏を取ってPK奪取。ウタカがこのPKを決めていれば、その後浦和がカウンターを浴び続けて大敗していてもなんら不思議はなかったでしょう。

・「展望」で「関根&駒井が対峙する広島のWBが超強力なだけに、両サイドで劣勢を余儀なくされると、それが主因になって試合の趨勢が決まりかねません。」と評しましたが、その懸念がモロに現実化。関根は何度もミキッチに裏を取られ、右に回っても柏にボコボコにされて大苦戦。駒井もボールコントロールに手間取っているところを柏に狙われてしょっちゅうボールロスト。とにかく両サイドは徹底的にやられ続けましたから、関根がとうとうPKを与えてしまったのも納得。

・ところがウタカのシュートはなんとバーの上。さらにその直後に浦和がカウンターチャンスを掴み、武藤→高木へのクロスをなぜか千葉が自ゴールに叩き込む幸運を呼んで劣勢だった浦和が34分に先制。終わってみればこの5分足らずの時間帯に起きた一連の出来事がこの日の全て。その後は前がかり気味になる広島が猛攻を仕掛けるも悉く西川が立ちふさがり、逆に浦和がカウンターで加点するといういつもとは真逆の展開に。

・森保監督がもはや「戦術兵器」としか言いようがない巨大な存在と化したウタカを残り30分近くある時間帯で早々と下げてしまったのは謎。決定機を外しまくっていたとはいえ、浦和守備陣に脅威を与え続けていただけに、この交代は失策でしょう。実際その後の広島の攻撃は火が消えたようになってしまい、チャンスらしいチャンスはCKから千葉の一発があっただけで、ほとんどシュートすら撃てずじまい。

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・またこの日の広島はマンマーク気味に浦和の攻撃に対峙。塩谷が高木、水本が武藤、青山が柏木に付いて、高木なり柏木なりがポジションを下げると塩谷なり青山なりあ一緒に付いてやたら前に出てくる面白い傾向が見受けられました。これはこれで悪くはなく、浦和は序盤ボールは支配すれども15分のチャンス(高木クロス→興梠にわずかに合わず)が惜しかったくらいで、その後先制の場面までほとんど攻撃の形が作れなくなってしまいました。

・ところが塩谷はあれだけ高木を執拗にマークしていたのに、後半高木を掴み損ねて2失点。また浦和3点目は縦パスを出した宇賀神を放置したミキッチの罪もでかい。この辺に今年広島の失点がやたら多い一因が垣間見えたような気がしました。いったんビハインドになるとどうしても対応がルーズになる。チャンスは山のように作れる反面、失点も多い。

・なんか2013年浦和が乗り移ったかのようで、一億総特攻型のミシャとは真逆の超堅実なスタイルでタイトルを積みかさねて来た森保がなんでこうなってしまったのか?今年の広島の低迷は怪我人多発で片づけてはいけないような気がします。そのままサイクルの終わりを迎えてくれると助かりますが(笑)。

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-----興梠-----
--高木----武藤--
関根-阿部--柏木-駒井
-宇賀神-那須--森脇-
-----西川-----

得点:34分 OWN GOAL(千葉)、50分 興梠、60分 高木

51分 駒井→遠藤(遠藤が左CBに入り、関根右WB、宇賀神左WBに配転)
66分 高木→青木(柏木がシャドーに)
75分 興梠→ズラタン

・槙野の故障が癒えず、左CBには再び宇賀神を起用。遠藤投入後宇賀神は左WBに上がり、ミキッチがお疲れになったことも相まって見事に左サイドの穴を塞いだだけでなく、なんと3点目をアシスト。なぜか随分中に絞った位置にいて、高木に縦パスを供給。いつの間に宇賀神がそんな高精度のパスを出せるようになるとは!

・興梠は久しぶりにスタメン出場。スタメンで出れるレベルに戻ってきたとはいえまだ本調子ではなく、前半はボールの収まりもイマイチでしたが、それでも前節に続いてゴール。

・一方、遠藤は投入直後に茶島に抜け出されそうになってイエローをもらってしまったところを見ると、依然五輪のダメージを引きづったままなのかも。槙野の状態如何では遠藤の出番が増えることも十分予想されるだけに心配。

・カウンターを狙う展開になると高木が活きる。ゴール以前にその前の後方からのパスをピタっと一発で止めるトラップに感☆RUI。裏に抜け出しさえすれば高木のシュートは確実に決まる。いやはや自信とは全く持って恐ろしい。興梠のゴールも柏木がタメを作っている間に、大外から中へスルスルっと入った高木の動きが良かった。もっとも前半は武藤共々二人ともボールを受けに下がってしまい、興梠が孤立気味だったのはどうかと思いましたが。

・好セーブ連発の西川。西川の活躍がなかったらただの乱打戦になっていたでしょう。ただなぜかミスキックも連発。前半は青山にキックをカットされてあわやという場面もありましたし、ゴールキックが直接相手に渡ってそのままカウンターを浴びる一幕も。いくら土田GKの薫陶を受けているとはいえ「シュートは止めまくるがキックはおぼつかない」という浦和伝統型GKにまでならんでもいいものを・・・

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-----ウタカ------
--柴崎----茶島--
柏--丸谷-青山--ミキッチ
-水本--千葉--塩谷-
-----林------

66分 ウタカ→皆川
66分 茶島→森﨑浩
75分 丸谷→佐藤(2トップ(3-1-4-2?)へシフト)

・興梠や遠藤が五輪後遺症に悩む一方、五輪早期敗戦の主犯格にも関わらずまるで「五輪なんてなかった!」かのような塩谷。その強靭なメンタルが実に羨ましい。でも五輪同様、肝心なところで役に立たない仕事っぷりに助けられました。

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