【閉店】昭和歌謡ショー@庚申塚
都電庚申塚電停から南へ。庚申塚交差点そば。約6年ぶりの再訪で先客2、後客2。店先に「わ」の看板が掛かっていますが何かの判じ物なんでしょう。
券売機はなく「中華そば(800円)」を注文。昔は他に「地球の塩」があるだけでしたが、いつの間にかメニューが激増していて、白醤油そば、白タンメン、白醤油つけ蕎麦など。後払い。
店内はI字型カウンター5席のみと狭小で、カウンター裏のスペースもあまりありません。厨房はオヤジ一人が奮闘。BGMとして屋号通り昭和の歌謡曲が流れていましたが、昭和といっても「夏色のナンシー」→「青い珊瑚礁」→「ゆれて湘南」と50年代のメドレー。「昭和」を売り物にする店って30年代をイメージするところが多いのですが、30年代みたいな貧乏臭さがない昭和は実に良い!
絵にかいたような古典的なルックスの醤油ラーメン。鶏がら(大山鶏)ベースであっさりした味わいというところまでは古典的な醤油ラーメンと似ていますが、無化調ゆえか後味がすっきりしていたり、かえし(島根の井上古式醤油とのこと)に良い意味で甘いとか酸っぱいだとかの妙な自己主張がなくて出汁の味を美味く引き出していて、トータルの味わいは古典的醤油らーめんのそれとは随分違うような気がしました。
麺はほぼストレートでやや細め。堅くはないのですが噛み応えは案外しっかりしており、スープの絡み、啜り心地とも良好。
具はチャーシュー、細めのメンマ、ナルト、青菜そして海苔。
白タンメンを頼んだ人が麺少な目を注文したところ、店主は「バランスが崩れるから麺は残してくれ」と注文を断っていました。薄味ながらかろうじて物足りなさを感じないレベルに仕上げているので、バランスのとり方が難しいのは良く判ります。
この出来なら「とげ抜き地蔵」から流れてきた爺さん婆さんにも受けること間違いなし。逆に言えばやたら濃い味に慣れてしまった人には物足りないかも。
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