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2017.04.30

【観戦記】17年第5節:浦和L 0-0 仙台L

・シュート数6対13。特に前半浦和のシュートはたった1本(しかも栗島がとりあえず撃ったみたいな、可能性ゼロのシュート)という惨状で、スタッツ通り終始浦和劣勢の試合内容ゆえ勝ち点1をもぎ取ったことで良しとせざるを得ないでしょう。ドローで終えられたはずの試合で自爆した長野戦と比べれば格段にマシ。今年も残留争いに片足突っ込みそうな浦和にとって上位陣チームから奪った勝ち点1は実に貴重です。

・序盤の池田のPKストップがなければ、そのままズルズルと失点を重ねた可能性が高かったくらい悲惨だった前半の試合内容。これを後半曲がりなりにも五分五分、いや若干劣勢程度にまで持ち直し、終盤見せ場を作ったことを率直に評価すべきか。あるいは持ち直したといっても決定機らしい決定機はほとんどなく、およそ点が入る感じは全くしなかった点を厳しく受け止めるべきか。前節日テレ戦同様評価が難しい試合だと思います。

・トップチームなら上手く行かない展開になっても、いちいち監督に言われなくても選手間のやり取りだけでビルドアップのやり方なり攻め口なりを試合中に変えられるのを見ているだけに、浦女はハーフタイムになるまで、まるで「バンザイ突撃」のように同じやり方を愚直に続けてあわや玉砕という惨事に陥ってしまうのは実に歯がゆい。まぁコンスタントに優勝争いしているチームと残留するのに四苦八苦しているチームを比べるのもナンですが。

・監督が代わって今は新戦術を消化するのに精一杯でそもそもバリエーションが少ないし、その数少ないバリエーションすら相手に応じて、局面に応じて自在に繰り出せるレベルにはない。それでも後半見せた「変わり身」に一縷の希望を見いだせたような気がします。

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・それにしても前半の試合内容は悲惨でした。仙台は自陣に4-4-2の守備ブロックを作ってカウンター狙い。前からはさほど追ってきませんが、その代わりにFWの王レスバックも含めて中盤のプレッシャーがきつく、浦和はほとんどFWまでボールを運べないまま時間が徒過。これではシュート数たった1本に終わるのは道理。時折強風が吹く天候でわざわざ風上を選択しましたが、何の意味もありませんでした。

・ボールをSHまで運んで詰まって、SHからボランチに戻したところはボールの奪いどころとして仙台に露骨に狙われていて、特に筏井は何度も危ない形でボールを失ってカウンターの基点になってしまいました。もっともカウンターを喰らっても仙台はクロス精度が低くて誰にも合わず、あるいはGK池田にキャッチされて難を逃れる場面がほとんど。シュート精度もイマイチで、この傾向は最後まで変わりませんでした。これが仙台が優勝争いには至らない主因でしょう。

・また仙台のFWケイトリンには長船も苦戦気味。PKを取られた場面は遠くて良く判りませんでしたが、タッチ際で入れ替わられそうになって後ろから引っかけたのかな??? しかし、絶体絶命のピンチを池田が読みきってセーブ。引分けですがあえて言おう、この試合のMOMは池田。

・仙台は大柄というかがっしりした体格の選手が多く、正直フィジカル頼みの○サッカーという印象が拭えないのですが、浦和はこういうのが実に苦手。接触プレーがあった際に傷んで転がっているのはほとんど浦和。主審は仙台のファウルは取るには取るものの、イエローは1枚止まり。浦和が繋ごうとしてもファウルで潰される場面が多く、これも前半の浦和の不出来の一因でしょう。MFカトリーナは豪代表にしては小柄ですがシャキリばりのガチムチ系。これが攻守とも厄介で参りました。

・なんとか無失点で折り返したとはいえ、どこからどう見ても必敗の流れ。石原監督がハーフタイムでこと細かく指示したのか浦和は細かく繋ぐ、特にボランチ経由でのビルドアップを半ば放棄して縦ポンで吉良に仙台最終ライン裏を狙わせるような攻めが目立ちだしました。そしてこれがそれなりに奏功。仙台の最終ラインが下がり、それに伴って仙台の守備網が幾分緩んで浦和のパスが回りだす。パスが回りだすと仙台の浴びせ倒しを喰らう場面も少なくなるという好循環。

・パスが回りだしたところで石原監督は吉良に代えて塩越を投入し、これがまた奏功。ボールが持てる塩越が入ったことで浦和は高い位置でボールをキープできるようになりました。

・監督はさらに思い切ってこの日全く良いところがなかった菅澤に代えて清家を投入。これ自体は悪くないと思いましたが、どうも監督・選手とも清家の使い方に慣れていないのか、なぜか清家がサイドに流れて裏を伺う場面が目立ちました。清家がそんなところにおったら誰が点取るんや・・・また清家は長期離脱が祟ってか塩越との連携がイマイチで、最後の最後でどフリーの塩越に出せば一点モノの絶好機をフイに。

・という感じで前半よりははるかにボールこそ回しだしたものの決定機は相変わらずほとんどなく、攻めきれずにカウンターを喰らう場面だけは相変わらずあって、仙台の精度の低さと池田の好守に救われ続けてスコアレスドロー。

・今の浦和はサイド攻撃がとにかくしょぼく、たまに栗島がフリーで上がって来ても大抵ワロスで終わってしまう。SHは共に中に絞り気味なのでサイド攻撃に厚みがない。ゆえに守っている側は中央を固めていれば何の問題もなく、浦和はその堅い中央をこじ開けるしか攻撃の手立てがない。今年になって浦和がセットプレーと相手の凡ミス絡みでしか点が取れていないのは当然でしょう。両SBに人材を欠いているので致し方ないのでしょうが、それにしても中・外の攻撃のバランスが悪すぎ。

・次節からしばらくボトムハーフとの対戦が続きますが、ぼちぼち勝ち点3を取らないと本格的に残留争い行きになってしまいますが、点取れるのか???

---吉良--菅澤---
-加藤------柴田-
---猶本--筏井---
木崎-高畑--長船-栗島
-----池田-----

66分 筏井→水谷
69分 吉良→塩越
82分 菅澤→清家

・神戸戦でで負傷退場した白木は幸い軽傷だったようでベンチに復帰。そのあおりで長野がベンチ外に。

・石原監督は後半途中で筏井→水谷の交代がテンプレ化していますがイマイチ意図不明で、しかもさしたる効果もなし。この日は筏井の出来が良くなかったのは確かですが。

【今日のゆずほ】吉良に代わってはっきりとしたトップ下に投入。前半中盤が壊滅状態で2トップまでボールが来ないので、後半頭からゆずほを入れて4-2-3-1にする手があるなと思っていましたが、吉良の守備貢献も捨てがたい。よっていきなりのゆずほ投入を躊躇ったのかな? それにしても今回のゆずほは良かった。仙台に多少寄せられてもゆずほはボールキープできるので、他の面子は随分楽になったはず。最後の絶好機をぶっ壊した清家先輩にはたこ焼きでも奢ってもらってしかるべきかと。

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