【展望】17年第7節FC東京戦
・中3日&中4日での3連戦の最後の相手は新潟と双璧をなす「勝ち点配給マシーン」FC東京です。
(成績)
・勝ち点10(3勝1敗2分)の7位。G大阪戦、川崎戦、札幌戦をDAZN観戦しましたが、勝ち点がそこそこ伸びている割にはFC東京(以下「瓦斯」)の試合内容は良いとは言い難いというのが正直な感想。
・相手GKの凡ミスで勝ちを拾ったり(鹿島)、相手が絶望的に弱かったり(大宮)、相手がACL遠征帰りで疲れていたり(川﨑)といった中で勝ち点を伸ばしているだけで、G大阪に良いところなくタコ殴りにされただけでなく、札幌にまさかの完敗を喫した辺りに今年の瓦斯の実力が見え隠れしているような気がします。
(戦力)
・どこから金が沸いてきたのか瓦斯は昨オフ過去に例を見ないような大型補強を敢行。ワシの払ったガス代がこんなところに使われるとは誠に腹立たしい限りですが、FW大久保(川﨑)、FWウタカ(広島からレンタル)、FW永井(名古屋)、MF高萩(ソウル)、SB太田(フィテッセ:蘭)、GK林(鳥栖)等即戦力を手あたり次第取りまくりました。
・その一方FW平山(仙台)、FWムリキ、MF羽生(千葉)、MF高橋(神戸)、MF水沼(C大阪)、GK秋元(湘南)を放出。GK以外はいずれも昨年主力とは言い難い選手なので、それらの入れ替えを試みること自体は悪くありませんし、GKに至ってはどこからどう見ても上位機種への入れ替え。
・ただこの「手あたり次第の大型補強」とやらが曲者で、中盤の放出が多くてFWの頭数ばかり増えるというバランスの悪さが一目瞭然。もともと中盤があまり強くないチームなのに、強力FW陣までどうやってボールを運ぶのかという課題に手を付ける様子はなく、高萩採っておけばなんとかなるだろうみたいな編成です。しかも運悪くその高萩は代表合宿で故障離脱中。
・そしてACLもないのにやたら頭数が増えたFW陣を相手に応じて、あるいは選手のコンディションに応じて監督が使いこなせればいいのですが(苦笑)。現状大久保が不動の1トップで、途中からウタカが出てくるのが定番化。永井の出番が減り(というかそもそもSHに置いたのが間違いかと)、代わって阿部がスタメンに定着。もったいないことに前田がベンチの置物と化し、哀れにもとうとうJ3に出場。ネイサン・バーンズはどこにいったんや???
(戦術)
・フォーメーションは4-2-3-1で一貫していますが攻撃に関してはほとんど機能していません。前目の選手が大久保以外コロコロ代わるのが響いてか、コンビネーションが成熟しているとは言い難く、案の定ビルドアップには四苦八苦しています。
・ボールが来ないのでイライラした大久保がやたら中盤に下がってくるのはまだしも、下がった大久保に代わって誰かしら前で受け手になるわけでもなさげ。よって大久保が下がって受けても出しどころがありません。従って相手が前から厳しくプレッシャーをかけて来れる間はほとんど何も出来ないといっても過言はないくらい。G大阪や札幌に完敗したのはビルドアップの稚拙さが主因といっても差し支えないでしょう。
・相手を押し込んでしまえば太田の高精度クロスが活きそうなものですが、札幌戦ではなぜかワロス連発。太田のみならずクロス攻撃に頼りがちなチームですが、現状は中島の「かいしんのいちげき」やウタカの「一人で出来た!」、あるいはセットプレーからの森重の頭以外何があるんだろうという気も。ただ大久保を含めて一発がある選手が多いので、オープンな展開になってしまうとかなり面倒。
・前節札幌戦ではフィジカルが強い札幌2トップ、特に都倉目がけてのハイボール&ハイクロス攻撃に意外な脆さを見せていました。もっともこういう攻撃は浦和には全く参考になりませんが。
・浦和戦に関しては昨年同様最終ラインを高く押し上げて前から激しくプレッシャー&ショートカウンター狙いで来るものと予想します、というかそれ以外の浦和対策を持ち合わせているのかどうか。そして案の定終盤に大失速&謎の選手交代で自爆してしまうというお決まりのコースが待っているような(苦笑)
(浦和の対応)
・浦和は上海上港戦から中4日、瓦斯はなんと今週央のルヴァン杯がお休みと条件に差があります。浦和は勝ったとはいえ上海上港戦で激しい消耗を強いられましたから、実質移動なし&中4日とはいえコンディションが良くないかもしれません。
・上海上港戦は興梠&関根がお休みだったので、ズラタン→興梠、駒井→関根の入れ替えは間違いないと思いますが、それ以外も青木→武藤など若干スタメンの変更があるでしょう。
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