【観戦記】17年第15節:浦和 2-4 磐田 ~ ポチッ! 自爆ボタンだらけの浦和蹴球大会ヽ(^o^)丿パフパフ!!
・西川の凡ミスで先制されたもののなんとか逆転に成功し、あとはラファエルを投入してカウンターで決定的な追加点を取るだけ!という必勝態勢に持ち込みながらの逆転負け。
・実際追加点を取るチャンスがあり、そこでラファエルが決めらなかったのも痛手でしたが、まぁそこは怪我明けだったこともあり致し方ない。どうにも解せないのは勝っているのにわざわざ過剰なリスクをかけて敵陣に攻め込んでカウンターを喰らってしまったこと。
・浦和CKで柏木のパスをカットされ、縦パス一本でアダイウトンへって、なんで勝っているのに守備に人数を揃えていないのか??? なんでアダウイトンに付いているのがスピードがない森脇一人なのか?槙野はどこに行ったのか?? 2失点目は果敢に飛び出した西川のクリアミスがどうしても目についてしまいますが、追加点を取りに行く際までアホほどリスクをかけてしまう今年の浦和の体質そのものが招いた失点でしょう。
・清水戦もそうですし、結果は大勝ですが新潟戦の終盤もそう。なぜか勝っているのにリスクマネジメントが疎かになってしまう。結局殴り合いに持ち込まれて勝ち点をむざむざ手放してしまう。終始前がかり、最初から最後までノーガードでかつ全力で相手を殴りに行くみたいな今年の浦和のスタイルに巨大な疑問符が付きつけられたような試合だったといって差し支えないでしょう。
・「まさか!」という形で同点に追いつかれた浦和はすっかり浮足立ってしまい、あれよあれよという間に立て続けに失点を喫して大敗。3失点目は人数は揃っているのに紙のようにぶち破られたDF陣が相当情けないと思いましたが、もう憤りを通り越して乾いた笑いしか出なかったのが4失点目。逆転されてミシャは突如関根→ズタランという勝負手を放ち、森脇を左WBに配転する等複数人の配転を行いましたが、浦和が守備陣形を整える間に森脇がいなくなった右サイドを簡単に突破されて失点。
・これはもうミシャお約束の自爆ボタン連打!としかいいようがないでしょう。しかも投入したズラタンへはほとんどボールが配給されず、なんのために投入されたのかさっぱり判らないまま試合終了。雨天かつ日曜のナイトゲームということもあってかAT突入前から席を立つ人が目立ち、試合終了まで残ったファン・サポーターから強烈なブーイング&野次が飛び交う久しぶりの大荒れ模様となった埼玉スタジアム。
・最初に西川が自爆ボタンを押したのは確か。ミシャが自爆ボタンを連打するのは半ば仕様。なにより今年の浦和のコンセプト自体が巨大な自爆ボタンなんだろう。そしてそのボタンを選手と監督が競い合うように押し続けてこの惨状。リーグ戦はまだ半分も終わっていませんが、浦和は自爆しすぎて周囲がすっかり焼け野原になってしまった感があり、立て直しには相当時間がかかりそうです。
・自爆ボタン連打が敗戦の主因ですが、そもそもこの試合浦和の試合の入りも非常に悪かった。磐田は序盤川又&アダイウトンどころか松井まで加わって、浦和最終ラインに強烈なプレッシャーをかけてきました。柏ならともかく、磐田のこの出方は浦和にとって予想外だったのか、浦和の試合の入りはメロメロ。柏戦は意図的にロングボールを蹴っていたように見受けられましたが、この試合では苦し紛れに蹴らされていた感じ。
・柏戦は延長にもつれ込んだ済州との激闘から中3日だったのでコンディションが良かろうはずがなく、浦和の普段のスタイルを捨ててロングボール主体で挑むのも悪くないと思いました。ところが、磐田戦は代表ウィークを挟んで2週間ぶりの試合だったにも関わらず、選手達の動きは依然として緩慢なのはどうしたものか? おまけに下手に休んだためか、連携も怪しくなって至る所でパスミスが続出。使い詰めなら当然ヘロヘロになり、休んだら休んだでメロメロになる。なんなんだ。浦和は???
・明らかに磐田ペースで試合が進んだにも関わらず、磐田の攻撃はこれまでのスタッツが示す通りに大したことはなく、9分に興梠のボールロストから松井に決定機を与えた場面があったくらい。磐田の超積極策も15分も持たず、その後はいつもどおり5-3-2ないし5-2-3といった形で最終ラインこそ高めながらもリトリート主体に守備。
・よって内容は芳しくないながら低位均衡っぽい感じで試合は推移しましたが、36分に西川の凡ミスで失点。宮崎FKのハイボールに対して西川が飛び出すもボールを弾くどころか川又に触れもしないという大失態。川又が競り勝った先で大井が詰めて磐田先制。
・もっともこのくだらない失点で浦和はようやく目が覚めたようで急に動きが活発になり、43分柏木CK→阿部ヘッドで同点。早い時間帯に同点に追いついて気を良くしたのか、後半も立ち上がりに一度危ない場面があっただけで概して浦和優勢。磐田はアダイウトンまで下がって5-4-1の守備ブロックで凌ぐ時間帯が長くなり、特に浦和の両WBには決定的な仕事をさせない辺りはさすがだと思いましたが、56分武藤→興梠ポスト→阿部がエリア内突入でついに逆転。サイド攻撃をちらつかせて中を割る、実に浦和らしい攻撃でした。あまり数は多くはない阿部の攻撃参加も見事に嵌りました。
・逆転に成功した時点で代表帰りの宇賀神に代えて駒井、さらに李に代えてラファエル投入というミシャの判断は納得が行く範囲内。駒井もラファエルもカウンターに向いた「一人で出来た!」系の選手。実際67分には森脇→武藤→ラファエルの決定機。もっともラファエルが好調時ならスライディングしてきたDFを交わしてシュートを撃つ余裕があったでしょうけど、慌てて撃って失敗。
・ところがせっかく必勝態勢に持ち込んだのに自爆ボタンを押してしまうのが浦和。同点に追いつかれて浮足立ったのか、3失点目は明らかに浦和が数的優位なのに全員何の役もたたないカラーコーン状態での失点! バイタルエリアに川又&アダイウトン&途中投入の松浦と3人も入りこまれていとも簡単にパス回しを許し、あまつさえ西川はニアのシュートコースがら空き( ゚д゚)ポカーン
・75分柏木→興梠クロス→ラファエルヘッドは叩きつけ過ぎて枠外。これが浦和が勝ち点をゲットできたであろうラストチャンスだったかな?
・4失点目はズラタン投入に伴う大配置転換が仇になったのでしょう。遠藤が川又に競り負けてボールキープを許したのはともかく、アダイウトンにフリーでボールを拾われたのも痛ければ、阿部と槙野の間にギャップが出来て松浦の突破を許しているのがなんともいやはや。オフサイドを主張している選手(槙野)が往々にしてオフサイドが取れなかった主因だというのはもはや寺田の鉄則。
・あたかも終戦直後の第一生命ビルのようにまともに建っているのが興梠くらいという感じに見事なまでに一面焼け野原になってしまった浦和。さぁ、天皇杯を挟んでミシャはどうする???(相変わらず自爆ボタンを握りしめたままで)
-----興梠-----
--武藤-----李--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----
(得点)
43分 阿部
56分 阿部
(交代)
58分 宇賀神→駒井(関根が左WBへ)
61分 李→ラファエル(興梠がシャドーへ)
79分 関根→ズラタン(森脇が左WB、阿部が右CB、武藤ボランチへ)
・代表帰りの遠藤、槙野、宇賀神はいずれもスタメン。代表で出番がなかった槙野や宇賀神はともかく、テヘランで90分酷使されて中3日の遠藤がスタメンで出てきたのには心底驚きましたが、11日の筑波大学との練習試合の出来が芳しくなかったのがこの結果なのかな?
・但し、この日宇賀神が途中交代となったのは戦術的なものではなく、もともと故障をおして出場していたためだったことが試合後判明。それならまたしてもミシャの「無理使い」が祟ったということに。
・西川は代表落選でメンタルがおかしくなったのかな? 一瞬の迷い、一瞬の判断ミスが致命傷になってしまうポジションで、ひょんなことから大不振に陥ってしまうケースがまま見られるだけにかなり心配です。天皇杯は榎本が起用されるでしょうし、その結果如何では正GKが代わってしまってもなんら不思議はありません。ミシャは凡ミスをやらかした選手、良いところがなかった選手、そして試合に出られなくなった選手へのケアだけは超一流なので、西川にも何がしか立ち直りのきっかけを与えてくれるのでしょうが。
-----川又-----
--アダイウトン---松井--
宮崎-川辺-ムサエフ--櫻内
-森下--大井--高橋-
-----カミンスキー----
(得点)
36分 大井
68分 アダイウトン
74分 松浦
80分 松浦
(交代)
59分 宮崎→小川
68分 松井→松浦
86分 アダイウトン→齊藤
・中村は前節G大阪戦で強行出場したのが祟ったのか、なんとベンチ外。ところが中村がいないなりに、縦に速くシンプルに攻めたのが見事に奏功。もっともその攻めは多彩というわけではなく、浦和がひたすた自爆ボタンを連打しまくって磐田の良さを引き出してしまっただけのような。
・磐田が良かったのは明らかに守備のほう。関根や駒井には常に2人で対応して、ほとんど何もさせず。大きくボールを振られても素早く守備陣形を整えて粘り強く対応していました。また守備をしないジェイを切っただけのことはあり、前3人の献身的な守備も実に効果的で、最終ラインの位置の高低はともかくコンパクトな陣形は最後まで保たれていたと思います。J2時代はザルで、昨年も電池切れとともに終了だった守備がここまで強固になるとは名波監督も侮れない存在に。
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