« 【展望】17年第13節川崎戦 | トップページ | 北海豚骨麺屋 銀鈴@谷在家 ~ 白味噌らーめん »

2017.07.06

【DAZN観戦記】17年第13節:川崎 4-1 浦和 ~ 生兵法は大怪我の基、そして崩壊。

・謎のフォーメーション変更。そしてこれがほとんど機能せず、前半だけで2失点。後半いつもの形に戻して息を吹き返し、1点返したところまでは良かったものの遠藤のPK献上&一発退場で万事休す。意外にもシュート数は浦和のほうが多く、ボール支配率も互角でしたが、より決定的な場面を数多く作っていたのは明らかに川崎のほうで実力差がしっかりとスコアに表れた試合でした。

・それにしても不可解なフォーメーション変更でした。前日練習で4バックらしきことをやっていると報じられていましたが、前節広島戦からわずか中3日で準備期間がほとんどなかったにも関わらず4バックを実戦採用するとは!! 過去ミシャスタイルに対応すべく、わざわざ相手が普段の形を捨てることはよくありました(仙台が典型)が、ミシャが自分の形を崩すことはほとんどなかっただけに心底驚きました。

・もっともミシャが4バックを試行したのはこれが初めてではなく、過去何回か「なんちゃって4-1-4-1(=攻撃時は左右のCBがワイドに開いてSBっぽい動きをし、阿部が最終ラインに落ちるいつものパターンだが、守備時に5バックにならない)」をやったことがあります。ただそれは槙野や那須の不在によるCBの駒不足への対応という側面もあり、またいつもの3-4-2-1の変形とも取れる形でした。

・ところが今回の4-3-1-2はいつのも形との連続性が全く感じられない不可思議なもの。特に両SHの困惑ぶりが顕著で、ボランチ経験のある駒井はまだしも、関根はいつものワイドなポジションとあまりに勝手が違うようで、ピッチ中央を彷徨い続けて45分が終わった感じさえしました。無為に過ごした前半45分。これがこの試合の敗因でしょう。

・ミシャの試合後コメントによると川崎の流動的な前4人を4バック&阿部の5人で掴まえに行く算段だったようですが、1失点目なんて結局阿部も小林も掴まえられずに失点。宇賀神が上がってきたエウシーニョを見ている間、浦和左サイドに流れてきた阿部の監視がルーズになった時点で守備構想は破綻。パスコースすら消せずにCB間にボールを通され、遠藤も槙野もこれまた小林に簡単にターンを許して失点。付け焼刃はいきなり刃こぼれ。

・思い付きの域を出ないフォーメーション変更の弊害は守備より攻撃面により強く表れたように見受けられました。なにせビルドアップが上手く行かない。いちいち指差し確認しながらボールを止まっている選手の足元から足元へボールを運んでいるようなもの。しかも川崎が4-4-2の形で阿部&中村を先頭にきっちり前からプレッシャーをかけてくることもあり、ビルドアップに苦しむ浦和は結局のところ2トップへポーンと蹴ってしまうこともしばしば。

・2失点目は稚拙なビルドアップから生じたようなもの。興梠のフリック失敗から大島→中村→阿部と中央でボールを素早く運ばれて失点。中村には寄せきれず、またしてもCB間にパスを通されて遠藤も槙野も何もできず。まぁこれは今年の浦和にありがちな形ですが。

・前半も半ばを過ぎるとあまりにもボールが回ってこないことに業を煮やしたのか、柏木が普段のポジションまで下がってくる始末で、この時点で4-3-1-2は決定的に破たんしたと思います。ボール支配率こそ浦和が上でしたが安全地帯でボールをぐるぐる回していただけで、リードしている川崎は縦へのパスコースさえ切っていれば何の問題もなし。

・但し、前半の川崎も案外パスミスが多くて出来がさほど良かったわけではなく、浦和もミドルレンジからシュートを散発。35分関根スルーパス→興梠の決定機がありましたが、興梠のシュートが緩くてGKソンリョン難なくセーブ。

・さすがにミシャもこのフォーメーションのままでは点が取れそうにないことに気づいたようで、後半頭から宇賀神→武藤でいつもの3-4-2-1に変更。これが実に現金というか霊験あらたかというか、ビルドアップが見違えるようにスムーズに。パススピードといい、選手の動きだしといい、前半比で倍速になった感さえありました。

・といっても浦和の攻撃は右サイド偏重。駒井を軸に何度も攻撃を仕掛けましたが、駒井の対面の車屋が手強く、しかも途中から左SHに移った阿部が守備に加勢しだしたこともあって、結局駒井は対面をぶち抜けず。駒井がボールを後ろへ戻し、そこから森脇なり柏木なりからのクロスで川崎の狭い最終ラインの裏を武藤や興梠に狙わせる形が目立ったかと。53分駒井の速いクロスをソンリョンが弾き、それをエリア内でラファエルが拾った場面が浦和最大の好機でしたが、ラファエルのシュートは体勢を立て直したソンリョンが好セーブ。

・前半よりは明らかに浦和が良くなったとはいえ、なにせ2点ビハインド。絶えず前がかり気味でカウンターを喰らいやすい体質ゆえ、66分ネット→小林→ネット、71分にはネット→小林とスカスカの中盤を使われて決定機を作られてしまいました。

・それでも73分柏木CK→槙野ヘッドで1点返し、ドローで終えられる目がちょっと出てきたかな?と思ったところで遠藤がエリア内で小林を倒してPK献上&一発退場。川崎ゴールキック→長谷川(?)が森脇に競り勝つ→こぼれ玉が小林に流れるという一連の流れで遠藤の小林への対応が遅れたのが致命傷。エリア内でボールにチャレンジせずに単に小林を倒す形になっているので一発レッドは当然。浦和が掴みかかった流れをこのプレーでぶち壊す形となり、小林自らPKを決めて事実上試合終了。

・数的不利にも拘らず浦和は果敢に攻めに出ましたが、案の定カウンターを喰らって3対3を作られ、バイタルエリアから長谷川にぶち込まれて4失点目。阿部が長谷川に必死に食らいついているものの、あと一歩届かないのが非常に物悲しい。

・ミシャはもともと戦術にバリエーションがある監督ではなく、ひらすら一つの形の精度を上げることで好成績を上げてきた監督。ただ精度の高いプレーができる人材が常に限定的なのが弱点。それでも変に弄って惨敗するよりは、いつのもやり方でいつものように負けたほうがまだ納得感があっただろうに。ただただ残念な試合でした。

--興梠---ラファエル---
-----柏木-----
-関根--阿部--駒井-
宇賀神-槙野-遠藤-森脇
-----西川-----

(得点)
73分 槙野 智章

(交代)
HT 宇賀神→武藤(3-4-2-1へ戻す)
67分 ラファエル→李(興梠1トップへ)
88分 李→青木(負傷交代)

・宇賀神が故障から復帰し、前節広島戦から那須→宇賀神、武藤→ラファエルと2名入れ替え。

・ラファエルはもともと守備が緩慢な上に、どうも「俺が俺が」と言わんばかりに球離れが悪くなって相手に潰される場面が目立っています。故障前の鹿島戦あたりからどうもおかしいような気がしてなりません。また興梠はこの日も絶不調。この日の興梠が放つシュートは悉く力がありませんでしたし、ボールを失った後の戻りも目に見えて遅くなっています。

・一方、前節起死回生のゴールを決めたズラタンがベンチ外だったのはなんとも不可思議。2トップならその一角がズラタンでも何の問題もなさそうな気がしますが。

・使い詰めの遠藤と槙野のコンディションはもはやドン底で肝心なところではほとんどアテにならない状態かと。。遠藤は次節出場停止になってしまいましたが、現状なら痛手でも何でもなく、良い休養の機会だと思います。

-----阿部-----
登里---中村---小林
----ネット--大島---
車屋-エドゥ--谷口-エウシー
-----ソンリョン-----

(得点)
16分 小林
29分 阿部
82分 小林(PK)
84分 長谷川

HT 登里→長谷川(負傷交代)
76分 中村→家長
88分 車屋→田坂

|

« 【展望】17年第13節川崎戦 | トップページ | 北海豚骨麺屋 銀鈴@谷在家 ~ 白味噌らーめん »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17585/65499549

この記事へのトラックバック一覧です: 【DAZN観戦記】17年第13節:川崎 4-1 浦和 ~ 生兵法は大怪我の基、そして崩壊。:

« 【展望】17年第13節川崎戦 | トップページ | 北海豚骨麺屋 銀鈴@谷在家 ~ 白味噌らーめん »