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2017.07.31

【観戦記】17年なでしこ杯B組第10節:浦和L 1-1 伊賀

・代表招集で菅澤・猶本・北川・池田が不在な上に長船を筆頭に怪我人が複数人出ている模様で、いかにも苦しいメンバー構成。特に最終ラインはレギュラー格が高畑しかいないのが祟ってか、浦和は終始ビルドアップに苦しみました。序盤にFKで失点し、その後も戦況は芳しくなく敗色濃厚でしたが、試合終了間際にカウンターでなんとかドロー。

・既にグループリーグ勝ち抜けが決まっている気楽な状況だったので「劇的な同点ゴール!」と評するのも大げさな気がしますが、どんな状況下であれ負けるよりははるかにマシ。同日神戸が仙台に敗れて勝ち点差16で並んだものの、得失点差で及ばず浦和はグループリーグ2位での勝ち抜けとなって準決勝は日テレと対戦することになりました。

・結果はドローでしたが試合内容はさっぱりで反省材料だらけ。シュート数だけでも9対14と劣勢ですが、決定機の数では完敗と評して差し支えないでしょう。特に前半の出来は目も当てられませんでした。伊賀は今季リーグ戦・カップ戦とも下位に低迷していますが、結果が出ていないのが不思議なくらい前からのプレッシャーがきつく、浦和は思うようにボールを前に運べませんでした。

・前半は最終ラインでパスミスが頻発してどうにもならず。また前後半を通じて最終ライン、特にSBからボランチに預けたところを伊賀に完全に狙われていて自分で自分の首を絞めていた感も。自陣深い位置でいとも簡単にボールを失うボランチも困ったものですが、わざわざ窮屈な体勢のボランチにパスを出すほうもどうかと。特にビルドアップでのミスが目立ち、守備も怪しかった右SB三谷は前半終了を待たずに代えられてしまいました。

・一向にボールが前に進まないので浦和は20分過ぎにはボールをアバウトに縦に蹴って2トップに伊賀最終ライン裏を狙わせるようになり、それが若干奏功したのか30分くらいからようやくボールをきっちり繋いで相手を押し込む時間帯が増え始めましたが、それでもなかなか決定機には至らず。終了間際の同点ゴールまでに浦和が作った決定機は58分と81分の柴田→安藤だけかな?しかも、それらもシュートは打ちきれず。

・監督が代わって半年が過ぎ、守備は安定したがたいして点は取れないという傾向は相変わらず。後半になって浦和がボールを支配する時間が長くなったものの、両SHがやたら中に絞ってFWや上がってきたボランチを含めて相手ゴール前中央で激しい渋滞を引き起こし、渋滞の中で細かくごちゃごちゃやっているだけでシュートが撃てないというお馴染みの展開になっただけ。相手の守備陣を広げる趣旨でサイド攻撃を上手く使えないとこの傾向は変わらんでしょうなぁ。

・また終盤は絶えず2トップが前残りになり、2トップと中盤の距離が非常に遠くなって攻撃は安藤の鬼キープ頼みという意味での「安藤頼みの○サッカー」状態。

・逆に伊賀のほうが後半もカウンターで縦ポン一発で裏抜けなり、手数をかけないサイド攻撃なり、セットプレーなりで決定機を数多く作っていました。

・半ば消化試合ゆえか、1点ビハインドにも関わらず石原監督は普段出番のない若手、しかも後ろ目の選手の交代を連発。途中でGK平尾が相手と交錯して脳震盪(?)で交代を余儀なくされたこともあって、前目の交代は79分の吉良→清家のみ。

・どう見ても敗色濃厚な試合でしたが、終了間際に伊賀好位置でのFKを弾き返したところから浦和のカウンターが炸裂。水谷から右サイドに開いた清家へ大きく展開→清家のクロスをなぜか前線に踊り出した高畑がヘッドで叩き込んでドローに。いやはやこれにはびっくり!! というか、伊賀のやられ方が浦和トップチームそのまんまなんですが(苦笑)

---安藤--吉良---
塩越--------柴田
---筏井--長野---
木崎-高畑-長嶋洸-三谷
-----平尾-----

得点:14分 佐藤(伊賀)、90+5分 高畑

39分 三谷→長嶋玲
59分 長嶋洸→南
67分 平尾→松本(負傷交代)
73分 長野→水谷
79分 吉良→清家

【今日のゆずほ】90分出場。前半左サイドから豪快なミドルシュートを放つ見せ場がありましたが、概して低調な出来。球際の弱さ&判断の遅さと悪いところが目立ち、単にある程度ボールが持てるだけという感じで、カップ戦で得た出場機会を活かせたとは言い難いか。しかもハピネスプレゼントすら当たらない(´・ω・`)ショボーン

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ありがとう、ミハイロ ペトロヴィッチ!!

・札幌戦敗戦の翌日、ミハイロ ペトロヴィッチ監督(以下「ミシャ」)との契約解除が発表されました。さいたまダービーに敗れて以降目に見えて負けが混んでいるだけでなく、足下川崎戦、C大阪戦、そして札幌戦と疑問符が付く選手起用・選手交代を繰り返していましたから、シーズン半ばでの監督交代はやむを得ないと思います。後任がなぜ堀コーチなのか不思議でなりませんが、その件は項を改めます。

・最後は成績不振による交代という監督に最も普遍的な別れ方になってしまいましたが、ミシャが浦和史上最も優秀だった監督だったのは間違いないでしょう。タイトルこそルヴァン杯一つだけに留まりしたが、2011年になんとかJ1残留したズタボロ状態の浦和を翌年3位に引き上げただけでなく、2013~2016年と4年にわたってコンスタントに優勝争いに絡んだだけでなく、毎年勝ち点を増やし続けました。その事実には感謝の言葉しかありません。

・またそもそも2010年のフィンケ追放劇、そして翌年の失態の数々で浦和が監督選びに難航し、岡田に断られ、西野に断られ、クルピに至っては頼んでいないのに断られるという醜態を演じていた状況下で、3番手の候補と判っていながらミシャが浦和を選んでくれたことだけでも十分感謝していいと思います。

・ミシャは自分のやりたいサッカーを練習を通じて選手達に植え付けるのが上手い、典型的な「トレーナー型」の監督。過去「練習でやったことがない作戦をいきなり試合でやろうとする」ような酷い監督もいる中で、トレーナーとして優れているだけでも十分立派。監督に就任したばかりの2012年なんて原口1トップとか、坪井右CBとか、今から見れば明らかにミシャスタイルに向いてない陣容で3位に滑り込んだんだから大したもの。

・その後ちびちびとミシャスタイルに向いた選手をかき集め、上手く適合できなかった選手と入れ替えながら戦力強化を図ったのが効いて、年を追うごとに勝ち点が伸びてゆきました。

・ただ不思議なことに補強を繰り返しても全くと言っていいほど選手層が厚くならないのがミシャの不思議なところ。補強した選手が残念ながら眼鏡違いだったのならまだしも、昨年までレギュラーだった選手が競争の結果ベンチに回りがちになると途端に試合勘を失ってしまったり、頭角を現しかかった選手が怪我を機にまた逆戻りしてしまったりする例が多くて、毎年季節が進むにつれてスタメンが固定されがちに。秋にはレギュラー組が疲弊して大失速というのがミシャお決まりのコースでした。

・もっともミシャはスタメンを固定しがちなのにも関わらず、ベンチ組、あるいはベンチにも入れない選手をちゃんとフォローしているのでしょう。ほとんど出番のない選手、さらには出番を求めて浦和を出ていった選手達からミシャへの悪口がメディア等で伝えられることはほとんどありません。ミシャが選手達から慕われるのも道理。

・またいくら自分のやりたいサッカーを選手達に植え付けるのが上手いといっても、その「自分のやりたいサッカー」があまりにも流れの中からの攻撃偏重で、守備はほぼ個人任せというか「一対一で頑張れ!」の域を出ず、しかも攻守ともなぜか極端にセットプレーを軽視するなど、バランスが非常に悪かったのは確かでしょう。そのバランスを悪さを相手に突かれていくつ勝ち点を失ったことやら。

・さらにミシャにとって致命傷だったのは「勝負師」の才覚がまるでなかったこと。選手交代で戦局を打開するのは上手いとは言い難く、試合開始前に予め決めていたと思しきテンプレ的な交代が通例。戦況によって選手を使い分けることすらしないので、ベンチ入りしていても出番がない選手がゴロゴロ。

・それだけでなくビッグマッチにはとにかく弱かった。ビッグマッチでなくても「不測の事態」には弱く、往々にして監督自身がテンパってしまう。傷口を広げるだけに終わる「狂気の3枚替え」、何の効果もない「槙野のパワープレー」。この2つがミシャの勝負師としてのダメさ加減を物語るのに十分だと思います。

・今年はミシャのサッカーが相手に研究されつくし、元来のバランスの悪さが一層酷くなった上に、主力選手の不調(半ば選手層の薄さに起因する自業自得ですが)が相まって負けが混むようになってしまいました。そして「狂気の3枚替え」で盛大に自爆してフィナーレとなったのは真にミシャらしい最期だったのかもしれません。

・なにはともあれ5年半もの長きにわたり、ありがとうございました。

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2017.07.30

【観戦記】17年第19節:札幌 2-0 浦和 ~ 3枚替えでじぇじぇじぇジェイ!

・端的に言えば「槙野が大穴を開け、ミシャがその穴を修復不能なレベルにまで広げてしまった試合」でした。9人になってからの浦和の闘いぶりは称賛に値し、なんら責められる要素がないどころか今後大いに期待が持てると言っても良いのでしょうが、その期待を肝心の指揮官があっさりフイにしかねない予感もこれまたたっぷり。次節はさいたまダービー。残念ながらミシャのクビが吹き飛ぶのは時間の問題でしょう。

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・32分福森CK→都倉ヘッドでの失点は仕方がない。札幌最大のストロングポイントがものの見事に嵌ったもの。ただ事故のような失点ではなく、マークに付いていた槙野があっさり競り負けての失点。

・今年の槙野はコンディションが良くないのか、あるいは単に老化が早いのか、とにかく空中戦でも地上戦でも1対1での競り負けが目立ち、なんで代表に選ばれるのか不思議でなりませんが、そんな選手を酷使しているがゆえに避けがたい失点でした。言い換えれば槙野のバックアップを整備してこなかったがゆえに何度でも起こりうる失点。短期的にはどうにもならないという意味で「仕方がない」失点でした。

・先制点を取られてしまいましたが札幌の出来が良かった訳でも何でもなく、札幌はそれまでこれといったチャンスがなかった一方、浦和は先制されるまでに9分関根クロス→武藤ヘッド、20分関根低いクロス→李と2度決定機を掴んでおり、同点どころか逆転できる時間もたっぷり残っていました。

・ところがその算段をぶち壊したのが39分槙野の退場劇。槙野が都倉ともつれ合いながら転び、起き上がった際に都倉の顔を蹴ってしまうような格好になったのが良くなったのか、佐藤主審が副審や4審と協議して一発レッド。失点にがっつり関与して頭に血が上っている槙野を都倉が上手く嵌めたような気がしないでもありませんが、槙野の愚行だったのも確か。ベテラン選手がこんな形で退場するとは全く持って情けない。

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・ミシャはやむなく阿部をCBに下げ、駒井をボランチに入れて4-2-2-1みたいな格好で前半をやり過ごし、後半本格的に態勢を立て直してくるだろうとは思いましたが、ミシャの決断はなんと後半頭から「狂気の3枚替え」。交代策一つ一つにはそれなりに理由を見出せますが、まだ後半まるまる時間が残っているのに交代枠をいっぺんに使い果たすかね、フツー・・・ しかもミシャの「狂気の3枚替え」って過去全く成功した試しがない。「槙野のパワープレー」と双璧をなすミシャの2大悪業。

・関根が右SBに回って4-3-2の格好で浦和は反撃体制を整えましたが、ミシャの賭けはものの見事に裏目に。48分空中戦で那須が都倉と競り合った際に故障して、そのまま退場。既に交代枠を使い果たした浦和は残り45分を9人で闘う羽目になってしまいました。

・試合中に何かと怪我人が出やすいフットボールという競技で交代枠を早々に使い果たしてしまうのはいかにバカげていることか。もともとミシャは選手交代で戦局を打開するのが不得手で、普段は予定されていたとしか思えない交代が多く、不測の事態に対応するのがトコトン下手。思い付きの域を出ない弥縫策を講じるものの大抵傷口を広げるだけに終わってしまう。この日は槙野退場後に講じた「狂気の3枚替え」による弥縫策が「不測の事態」によって復讐されるという、まるでコントのような展開に。

・ただミシャの大失策によって絶体絶命の窮地に陥ったとはいえ、残された9人はよくやったと思います。2人も数的不利なので、とにかく一人一人が走ってその穴を埋めるしかない。ドリブルで複数人を剥がせる関根や駒井はもちろん、柏木ですら先週の失態は何だったのかと思われるくらいよく走った。興梠が中盤で必死にタメを作り、ズラタンが随所で身体を張る。選択肢が少ないのでとにかく迷いがない。ダイレクトにゴールへ迫ろうとする。そして2人少ない浦和が札幌を押し込み続けるという不思議な試合展開に。

・54分宇賀神クロス→ズラタンヘッドがポストを叩き、56分柏木CK→遠藤ヘッドは運悪くGKの正面へ。さらに62分カウンターで関根が札幌DFと1対1になる好機も。しかし、終わってみれば浦和が同点に追いつけるチャンスはこの10分間くらい。関根は長距離を独走したことで完全に燃料を使い果たしてしまい、駒井も同様にガス欠に陥ってパスミスが多くなってしまいました。

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・それでも終盤まで浦和に希望が残ったのは札幌の不甲斐なさの賜物。目先の勝ち点3欲しさで慎重になりすぎたのか、GKク・ソンユンが遅延行為でイエローをもらったのに象徴されるように札幌は2人も多いのに実に試合運びが消極的で、後ろに人数を割いてただ守っているだけ。しかもたいして動かずにほぼ棒立ち。たまにカウンターで好機を得るものの、攻めに人数をかけないので遠藤なり阿部なり、なんとか戻ってきた駒井に最後の最後で弾き返されてしまう。

・そんな消極策一点張りだったはずなのに、四方田監督がジェイ、小野と守備にはあまり役に立たない選手を相次いで投入したのはどう見ても失策でしょう。守っている分には一人減ったようなもので、この失策が手伝って浦和は決定機こそ作れないものの、終盤まで相手陣でボールを保持することができました。

・とはいえ浦和の消耗は著しく、札幌も85分を過ぎてようやく最終ラインでゆったりボールを回しながら攻めに人数をかけるようになり、88分に小野クロス→ジェイヘッドで決定的な2点目を取って事実上試合終了。四方田監督が浦和がヘロヘロになるまで敢えて攻めに出ず、最後の最後でダメを押そうと考えていたならたいしたものですが、果たしてそうなのかどうか。

・槙野の一発レッドは妥当だと思いましたが、佐藤主審が概して割と簡単にファウルを取るかと思いきや、興梠や駒井へのバックチャージにイエローを出さないどころかファウルすら取らないなど、かなり札幌寄りの笛を吹いていたのには参りました。もっとも甚だ残念なお裁きぶりだったとはいえ、この試合の結果をもたらした主犯格とは思えませんが。

044

-----興梠-----
--武藤-----李--
関根-阿部--柏木-駒井
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

(交代)
HT 李→ズラタン(興梠&ズラタンの2トップ)
HT 武藤→宇賀神(宇賀神左SB、関根右SB)
HT 森脇→那須(遠藤&那須のCB)

・この日のスタメンは出場停止のラファエルに代えて武藤を起用しただけでなく、なんと故障明けの李をいきなりスタメンに抜擢し、ズラタンがベンチスタート。前節C大阪戦でズラタンをスタメン起用したのは相手のセットプレー対策という話だったはずですが、それ以上にセットプレーに頼るしかない札幌相手になんでズラタンをスタメンで使わないのか?

・久しぶりのKLM揃い踏みの結果はなんとも微妙。攻撃面では連携ミスが目立って相手の固い中央を突破できず、サイド攻撃の前フリ以上の意味は見いだせなかった一方、守備はまずまずの出来だったと思います。大阪よりは格段に動きやすい気候のためか、ボールを奪われたら素早く攻守を切り替えてボール奪回に向かう姿勢が随所で見られました。従って後半頭からいきなりシャドーを共に代えてしまうのはなんとも不可解。

054

-----ヘイス------
--チャナティップ--都倉--
菅--兵藤-宮澤--マセード
-福森--横山--菊地-
-----クソンユン-----

(得点)
32分 都倉
88分 ジェイ
    
(交代)
7分 横山→進藤(負傷交代)
63分 チャナティップ→ジェイ
75分 都倉→小野

・都倉は札幌右サイド寄り、しかもヘイスよりはやや低い位置にいて、守備時は5-4-1の右SHを構成していたので、初期配置は3-4-2-1に見えました。

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2017.07.29

【閉店】麺屋 坂本01@王子神谷 ~ 珠玉の(?)ワンコイン中華そば

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 地下鉄南北線王子神谷駅から北本通りを下り、「王子4丁目」交差点を西へ。住宅地の中にぽつんと建っており、しかも店先に表札が出ているだけなので遠目には非常に判りにくい。しかも往訪時はまだ前店のものと思しき「お好み焼ゆめや」の看板が付いたままなので、なおさら判りにくくなっていました。

 開店5分前にに到着したところ先客ゼロ。しかし開店前に4人やって来て、開店後さらに6人と相当な人気店の模様。退店時には店の内外に待ち客発生。

 店内の券売機を見ると、麺類メニューは「中華そば」と「特製ワンタン麺」の2つだけ。しかも前者は500円と非常に安いのに対し、後者は900円と他店並みの値段になっていてかなり不思議な価格体系。500円だと量が少ないかもと思い、「中華そば・中盛(600円)」を注文。後客の注文は中華そば・中盛とワンタン麺が半々といった感じでした。

 店内は厨房を囲むL字型カウンター8席。卓上調味料はなく、箸とレンゲが置いてあるだけ。厨房が丸見えで、中では兄ちゃん二人が手分けしながら作業。

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 スープは動物系ベースと推察されますが、牛の香りや旨味を強く感じました。黒っぽい色の割にはかえしはさほどきつくなく、ついついぐいぐいと飲み進んでしまうだけの惹きがあります。ただなぜかデフォルトで山椒がかかっているのが難儀。香りといい味わいといい、こういう自己主張が強い香辛料は客の好みでかけられるようにしてほしいもの。

 麺は細麺ストレート。つるつると啜り心地が良く麺自体は悪くありませんが、スープはさっと絡む程度でスープの美味さが十分乗ってこないのが惜しい。また中盛りだと終盤飽きがちなので、ここでこそ味変用に山椒が欲しいもの。

 ピンク色の柔らかいチャーシューは配膳前にバーナーで炙っていましたが、効果のほどは不明。ただ値段の割には良質かつ手間をかけているのは確か。他にメンマ、刻み玉ねぎ。

 細かい難点はありますが、ワンコインにしては破格の美味さなのは確か。むやみに食材に凝ったり、果ては丼などどうでもいいところに金をかけたりしていい値段を取る割には、値段に見合わない内容の一杯しか出せないような店に強烈なアンチテーゼを叩きつける一杯です。

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2017.07.28

【展望】17年第19節札幌戦

・広島・新潟と降格圏にどっぷり浸かっている相手にはなんとか競り勝てたものの、川崎・C大阪と上位チームには惨敗というある意味判りやすい状態にあるのが今の浦和。降格圏に片足突っ込みかかっている札幌相手に敗れるようだと、ACL圏入りどころかもはや「J1残留」だけが現実的な目標になってしまいます。

(成績)

・勝ち点16(4勝4分10敗)の15位。リーグ戦序盤の成績はさほど悪くはなく、これなら残留争いには無縁だろうと思われましたが、第11節から大失速してなんと第16節まで6連敗。一時は大宮に抜かれて降格圏に転げ落ちたことも。残留争いという点では非常に重要だった前節大宮戦は終盤福森のFK2発でかろうじてドローに持ち込んで最悪の結果だけは免れましたが、都倉の出場停止が響いてか内容は芳しくありませんでした。

・14位甲府以下目下残留争いを演じている5チームは揃いも揃って得点力不足に悩んでおり、その中で失点が少ない順に順位が付いています。札幌は総得点16のうち5点を取っている都倉のゴールが第9節を最後に途絶えており、それがチームの低迷に直結している格好。

・さらに天皇杯は2回戦いわきFCに対して1.5軍っぽい仕様で臨んだにも関わらず、延長戦に3点も取られて2-5の大敗。

・なぜかルヴァン杯だけは好調でグループステージA組を3位突破。但し、C大阪とのプレーオフ第1戦はホームで0-2と敗れたためか、続く第2戦は主力が出場どころか帯同すらしない「完全手抜きモード」で案の定連敗。

(戦力)

・もともと怪我人が多かった上に、昨年来の主力だったMFジュリーニョが大怪我をしてしまったので、7月になってFWジェイを獲得。とにかく空中戦に強くて磐田で得点を量産しましたが、守備を全然やらなかったり、名波監督と衝突したりと何かと使いづらい選手でもあったようで磐田はジェイとの契約を見送り、しかもコストパフォーマンスが悪いと判断されてか、その後どのクラブも手を出さないという意外な展開に。

・ジェイは浦和戦出場に向けて調整しているようですが、報道によるとコンディションは万全とは言い難い様子。そもそも半年プラプラしていたジェイがJ1でどこまでやれるのか、ふたを開けてみないと全く判りません。

・またムアントン(タイ)からチャナティップをレンタルで獲得。小柄でスピードのあるドリブラーでACLにも出ていたようですが、ロングボールがやたら多い札幌でどう使うのか皆目判りません。

・さらに前回対戦時から若干怪我人が戻ってきて、FWヘイズとWBマセード、CB菊地がスタメンに定着。ヘイズはかなりボールが持てるタイプで都倉との相性は良さそうですが、ジェイが加わった際の扱いが不明。マセードは正直J1のレベルにないので安パイ。

(戦術)

・基本的に5バック3ボランチの5-3-2で耐える時間の長いチーム。ただ専ら自陣に引き籠るわけではなく、状況なり相手なりを考えて前から追ったり、一転して引きこもったりと柔軟に対応して来ます。

・攻撃は相変わらずほぼ「戦術は都倉」。極端に言えば、ボールを奪ったら手数をかけずに都倉目がけてロングボール。放り込みの基点は福森がいる左サイド偏重。

・あとは都倉の落としたボールを相方FWなりIHなりが拾っていきなりズドーーンとか、都倉のボールキープを信じて周囲が押し上げ、サイドからのクロスを再び都倉がドッカーン!とかそんな感じ。都倉のみならず長身かつフィジカルが強いが多いのでセットプレーも大きな武器になります。ただ、そんな単純な攻撃がいつまでも通用しないのはJ1の厳しいところ。

・ただ清水戦でヘイズと2トップを組んだ際は都倉が下がり気味&サイドに流れ気味になるようで、その分サイドからいきなり都倉へ放り込む「都倉戦術」は少なくなり、むしろ縦パスで都倉に裏抜けを狙わせる形が目立ちました。「都倉戦術」がすっかり行き詰まってしまったので、バリエーションを増やしているのかもしれません。もちろんジェイが加わった際の戦術上の変化なんて試合が始まってみないと判りません。

・前回対戦時札幌は序盤守備時いつもの5-3-2ではなく、都倉の相方(菅)が後方に下がって5-3-1-1、さらには3ボランチと一体化して5-4-1でリトリート主体の守備。浦和が西川にボールを下げた時に前に出てくるくらいで、基本都倉も含めて自陣に引き籠っていました。しかしこの策はほとんど機能せず、後半はかなり積極的に前に出てくるようになって手応えを得た風なので、今回もそんな感じで来るかもしれません。

(浦和の対応)

・幸か不幸か、C大阪戦の惨状を受けてもミシャのクビは繋がったまま。

・ラファエルがイエロー累積で出場停止。ただ今のラファエルは「ほぼマゾーラ」と化していて、魅力的な一発を持ってははいるもののミシャの持ち味である前線のコンビネーションプレーの阻害要因になっている上に、守備がいたって緩慢。なんでそんなに劣化してしまったのかが不思議ですが、ラファエルの出場停止はさほどの打撃にならないと思います。

・一方、川崎戦で大怪我させられた李が全体練習に戻ってきたのは好材料。ただいきなり無理はさせられないでしょうし、札幌もセットプレーが強いのでおそらく今回もズラタンがスタメン。前目は興梠・ズラタン・武藤のユニットを組むものと予想します。

・前回対戦ではGKク・ソンユンの奮闘もあって興梠を筆頭に浦和は決定機を外しに外したのが祟り、さらにこの頃からコンディションが良くないのが表面化していて後半失速。ミスを連発した挙句、内容では楽勝にしうる試合をややこしいものにしてしまいました。そして浦和のチーム状態はその時よりも格段に悪い。

・レギュラー組が心身ともに疲弊し、既にぶっ壊れているというか、惰性で試合をやっているようにしか見えないチームをミシャが立て直す能力を持っているのか??? まさか前節からスタメンをラファエル→武藤の入れ替えだけで済ませるようなことにならないでしょうけど、前節極端に出来の悪かった柏木やDF陣をどうするのかが見ものです。普段のベンチメンバーがドン底に堕ちたチームを救う大活躍を見せてくれると良いのですが。

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<前節:大宮 2-2 札幌>

---ヘイス---菅----
--兵藤----宮澤--
早坂---荒野---マセード
-福森--河合--菊地-
-----クソンユン-----

(得点)
81分 福森
90+6分 福森

(交代)
HT 早坂→内村
73分 河合→小野
90+5分 兵藤→上原

<前回:浦和 3-2 札幌>

---菅---都倉---
--兵藤----荒野--
田中---宮澤---早坂
-福森--横山--キムミンテ-
-----クソンユン-----

(得点)
34分 兵藤(菅からの縦パスで裏抜け)
87分 福森(直接FK)

(交代)
72分 田中雄→内村(菅が左WBへ)
79分 荒野→小野
90分 早坂→上原

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2017.07.27

【閉店】北熊@高田馬場 ~  熊本の人気チェーン店が東京初進出

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 高田馬場駅から早稲田通りを東へ。馬場口交差点越えてすぐ。店舗は地下にあって判りにくいせいか、ねーちゃんが二人がかりで客引きを兼ねてサービス券を配っていました。先客ゼロ、後客2。

 熊本の人気チェーン店が東京に初進出したものだそうで、店内の券売機ボタン先頭の「北熊支那そば(850円)」を注文。量の大・小、トッピング等はあれどメニューはこれ一種類。もらったサービス券でライスかトッピングを増やせるとのことで、ライスを付けてもらいました。

 店内は厨房を囲むL字型カウンター9席と4人卓×2、2人卓×1。卓上にはニンニク醤油、自家製辛ダレ、胡椒、食べ放題のキムチ等を用意。

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 熊本ラーメンと言えばマー油が浮かんだ豚骨スープが一般的ですが、ここは鶏ガラと野菜を煮込んだもの。ただ背脂がたっぷり添えられているせいか、スープ自体はさらっとしているのに味わいは結構こってり。揚げネギがアクセントを加えてはいますが、総じていかにもチェーン店っぽい深みに乏しい平板な味わいなのが残念で、途中で卓上のニンニク醤油や自家製辛ダレを投入。

 麺は並太縮れ入りでつるつるした食感。丼のサイズの割には麺の量は多くはなく、ライスを付けて正解かと思いましたが、ライスがなんと大きな茶碗一杯分も出て来てバランスが悪いのなんの。取り放題のキムチがあって助かりましたが。

 チャーシューは薄め。他にメンマ、きざみネギ。

 この場所で、このクオリティーで、この値段だと先々結構厳しいと思います。サービス券をつけてようやく勝負になるかどうかといったところでしょう。場所柄、学生向けにあれこれサービスを始めたようですが・・・

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2017.07.26

万来之陣@御茶ノ水 ~ 醤油中華そば

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 御茶ノ水駅聖橋口を出て北へ。蔵前橋通りに出て「清水坂下」交差点角。先客ゼロ、後客1。

 券売機ボタン先頭の「醤油中華そば・並(750円)」を注文。ランチタイムは味玉ないし小ライスのサービス付きなので味玉をつけてもらいました。

 メニューは他に塩中華そば、醤油冷やしラーメン、塩冷やしラーメンなど。券売機には「麺の硬さ/味の濃さ/脂の量」が好みに応じて調整できる旨が貼られていて、なんだか家系っぽいのですが、店員のノリも家系にありがちな感じ。

 店内は厨房を囲むL字型カウンター12席。卓上にキュウリの漬物が置いてあるのが目を惹きました。

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 スープは動物系&魚介系の合わせのようですが、若干鰹節の味わいが強めに出ている気がしました。ただそれ以上にかえしがきつくてしょっぱめ。さらに不可解なほど脂の量が多く、分厚い油層をなしています。化学調味料不使用だそうですが、こういうスープで無化調にする意味は全くない気が。

 麺は細めのストレートでスープの絡みも文句なく、啜り心地も良好。なお並でも160gあります。

 具のチャーシューは桜の木で燻製したそうですが、燻製っぽい香りはあまりしません。大ぶりのメンマはサクサクっとした歯ごたえが気に入りました。味玉は超薄味。他にほうれん草、海苔、刻みネギ。この感じだと小ライスを欲するほどでもなく、卓上の漬物でご飯を食ってくれということなのかも。

 どんな客層を狙いにしているのか判然としない一杯でした。フツーに家系を出したほうが良い気がしますが。

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2017.07.25

ケンちゃんラーメン@酒田

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 酒田駅の西側を南北に走る幹線道路の近く。「かっぱ寿司」の西隣。駅から北へ歩いて20分くらい。看板がなかったらどう見てもただの民家ですが、先客5、後客ゾロゾロ。相当な人気店で退店時には外待ち3。スーツ姿やら作業着姿やら、果ては制服姿の女子高生までやって来て、狭い店内はあっという間にぎゅうぎゅう詰めに。

 券売機がないどころか、メニューはなんと「中華そば」のみ。大盛・普通・小盛とありますが、量が多いと聞いていたので恐れをなして「小盛(650円)」で注文。他の客の様子を見ても小盛の人が案外多く、大盛を頼む猛者は見受けられず。後払い。

 また「うす口/こい口」「油ぽく/油ぬき」という注文も出来るようですが混んでいるせいかあまりオプションをつける人はおらず、一人「油ぬき」を注文した人がいたくらい。

 店内は厨房に向かってカウンター5席と店右手側に小さな小上がり席が2卓。さらに中央に島式カウンター8席。島式カウンターというよりはただの狭いテーブルなので注意しないと対面の人と額がごっつんこしそう。また水セルフなのはともかく、レンゲが給水器とは離れたところに一カ所にまとめて置いてあるのはかなり面倒。あまりレンゲを使わない人が多いのかもしれませんが。

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 普通盛とは丼の大きさを変えているためか、小盛でもスープがなみなみと注がれてボリューム感を演出!! スープは豚骨・鶏ガラの動物系に煮干しを若干合わせた感じでしょうか。丼の縁が脂でヌルヌルしているのにはちょっと引いてしまいましたが、スープ自体はさほど脂っぽくなく、むしろあっさり目な味わい。これで「油ぬき」というオプションがあるのが不思議で、出来のブレがでかいのかも。また出汁よりややかえしが前に出てはいますが、徒に自己主張するほどではありません。

 麺は平打ちの細かい縮れ入りでつるつるした食感。これならスープの絡みが悪かろうはずがありません。ただ堅めの茹で上がりで、スープに合わせるならもうちょっと茹でても良いような気がしました。もっとも茹ですぎて「赤いきつね」みたいな麺になってしまうと困りものですが。ボリュームは小盛でも十分すぎるくらいで、途中飽きが来てしまい、卓上のコショウを投入。

 チャーシューは小さめでわずかにパサつき加減ながら程よく旨味を保っていてまずまず。細切りのメンマがたっぷり。他に刻みネギ、海苔。

 安くてボリュームがあって、そこそこ美味い。流行るラーメン屋の王道を歩む文句なしの良店です。

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2017.07.24

鶏の穴@池袋(4) ~ (月替わり限定)冷やしオムめん

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 池袋東口から明治通りを北へ。旧豊島区役所向かい。約2年往訪。先客3、後客4。

 普段はレギュラーメニューばかり頼んでいますが、今回は月がわりの限定メニュー「冷やしオムめん(820円)」にチャレンジ。ただレギュラーメニューよりちょっと割高なせいか、他に限定を頼んでいる人は一人だけだったかな。

 店内はU字型カウンター10数席。

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 薄焼き卵が麺をすっぽり覆っていて、その上にケチャップで「とり」と描いて遊び。その脇にマッシュルームとピーマンを添えて登場。

 薄焼き卵の下には炒り卵、ひき肉、そして細かく刻まれたトマトといった構成。トマトの酸味が案外きつく、そこにひき肉とケチャップが加わるせいか、中華麺のトマトソース和えっぽい味わい。もっとも卵が多いので純然たるトマトスープよりははるかにマイルドですが。またわずかに揚げネギを加えているようです。

 麺は平打ちっぽいやや太目の縮れ麺。冷たいスープに浸かって冷え冷えで出てくるせいか、麺は堅めで噛みみ切るのに少々力を要しました。

 酸味の強い「オム」と中華麺の相性は上々ですが、必然的にこれまた酸っぱくなってしまうスープとの相性は微妙。もっとも「冷やし」の場合スープは単なるつけ汁であって、飲むことを前提としていないのかもしれませんが。

 新奇性のある一品で、しかもハズレではありませんが、一回食えば十分というレベルなのも確か。まさに月替わりの限定商品に相応しい感じ。

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2017.07.23

【TV観戦記】17年第22節:C大阪 4-2 浦和 ~ 土崩。ミシャ体制の終焉も秒読み。

・試合開始後わずか8分で2失点。なんとか1点返してさあこれからというところで、さらに2失点。しかも相手を褒めるしかないスーペルなゴールなんて一つもなくて、悉く浦和の集中力の欠如とか切り替えの遅さとかマークの緩さとか、そんな戦術以前のベーシックな部分に起因するものだらけ。C大阪が強かったというより、とにかく浦和が酷すぎてC大阪はフツーに攻め、フツーに守っていたら浦和が勝手にこけてくれた、そんな試合でした。

・とにかく動けない。そして切り替えが遅い。全員コンディション調整に失敗したとか、ひょっとして集団食中毒に罹ったまま試合に出ているのではないかと訝しくなるほど浦和の選手たちは走れませんでした。勝ったC大阪ですらチーム合計で108km強しか走れておらず、その数値がこの日の気候条件がいかに厳しかったを雄弁に物語っていますが、浦和はC大阪に約4kmも劣後。スプリント数にいたっては38回も少なく、わずか100回。

「なんでこんな状態の選手がスタメンで出てくるのか?」と不可解でならない選手がゴロゴロ。しかも何かにつけて「ミシャのために」という選手が盛大にミシャの足を引っ張っているという皮肉。まぁ控え選手を出してみたらさらに酷かったというのもよくある話ですが、ちびちび選手を入れ替えながら選手層を厚くするのがとにかく不得手で、せいぜい14~15人くらいの選手を使い回すことしかできないミシャの限界がまたゾロ噴出してしまったような気がします。

・もっともその限界は今年に限ったことではありません。そこに確実に忍び寄っている主力選手の高齢化が重なって、今年は症状が一段と悪化したのでしょう。昨年は梅雨の時期に一時パフォーマンスが落ちたものの、五輪で興梠と遠藤が抜けてターンオーバーを強いられたのが「塞翁が馬」となって夏季をなんとか乗り切っただけでなく、ルヴァン杯が高木大ブレイクの契機となるという好循環まで生まれましたが、今年はどうやってドツボから抜け出すきっかけを見出すのか?

・今日の失点場面の数々を思い起こすと、このチームにはもう緊張感が全然ないのかもしれん。そういう意味でチームがぶっ壊れている。となると、もうミシャのクビがいつ飛んでも何の不思議もないでしょう。それがいかに副作用が強く、浦和がさらなる地獄に嵌りこむ契機になろうとも。非常にリスキーな判断であり、過去の浦和フロントの失態の数々を思えば拙速を避け、できればシーズン終了後まで先送りしたい決断ですが、「むしゃくしゃしてやった。代わりの監督ならだれでも良かった」という発作的な犯行に及んでしまうんだろうなぁ・・・

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・それにしても酷い失点の数々。6分の失点は相手CKからの流れ。ソウザのシュートが柏木に当たって水沼にこぼれた際に、なぜか森脇を筆頭にオフサイドとセルフジャッジして全員棒立ち。あとは水沼のクロスを杉本はどどどフリーで決めるだけ。浦和の失点って超前がかりになった背後を突かれるというリスクマネジメントの失敗に帰着するものが多いけれども、こういう戦術以前のセルフジャッジ系のも実に多い。幼稚な精神論になってしまいますが、ピッチ上に「お前ら、なにしとるんや!!!」と締める選手がおらんとこうなってしまうのか???

・8分の失点は西川のパスを受けた柏木のボールロストでカウンターを喰らったもの。普段の柏木なら少々プレッシャーをかけられてもロストしないのでしょうが、この日の柏木の出来は話になりませんでした。この失点場面は今年の「浦和あるある」の典型。

・その後の浦和の戻りも遅く、後方からワラワラ選手が沸いてくるC大阪に対して浦和は絶えず数的不利ないしせいぜい同数の状態。おまけに誰が誰に付いているのかさっぱり判らず、何の役にも立っていない選手がゴロゴロ。よって森脇はサイドで2人を見る羽目になり、柿谷に余裕をもってクロスを上げられてしまいました。クロスを上げた先で杉本が槙野の前に飛び込んでゴール。最後は槙野が競り負けてはいますが、その前で何もしていない遠藤のほうが重罪かと。

・いきなり2点ビハインドを背負う羽目になった浦和は、4-4-2の構えで自陣に引き気味になったC大阪に対して関根を軸に攻めるものの、さしたる決定機は作れず。4バックの相手で中央が堅いので右から左へとサイドチェンジを何度も試みるも、これがなぜかことごとくパスミスになるのには参りました。

・全く得点の気配がなかったにも関わらず、18分森脇のクロスがラファエルに通ったのを契機に、興梠のシュートのこぼれ玉をズラタンが詰めてゴール! 半ば興梠の無理目なシュートがもたらしたようなものですが、浦和らしいワイドな攻撃が実ったものともいえ、この試合の「良かった探し」をすればこれだけでしょう。

・失点の仕方があまりにも酷いとはいえ、早い時間帯に1点返せたので殴り合いに活路を見出せるかな?と思ったのですが、そんな淡い希望を木っ端微塵にしたのが27分の失点。自陣に押し込まれ、なんとかボールを弾き返した先で興梠がボールロスト。4人に囲まれた興梠が最終的に山口にボールを奪われてしまったのはともかく、そのままバイタルエリアに進出してきた山口を傍観する柏木は万死に値するといっても過言ではないかと。遠藤が慌てて詰めるも時すでに遅く、ミドルシュートをぶち込まれてしまいました。

・これで選手達は心が折れたのかなぁ・・・35分の4失点目はこれまた酷い。C大阪の分厚い攻めを受け続け、最後は水沼のクロスをファーで丸橋が胸トラップ&シュート! 水沼に易々とクロスを上げさせる宇賀神もお粗末ながら、後方から飛び込んできた丸橋を誰も見ていないのがより深刻な問題。最終的にクロスを丸被りした森脇が悪目立ちしていますが、森脇だけを責めてどうなる問題でもなかろうに。

・前半ATにラファエルが何の脈絡もなく個人技で1点返し、さらに後半頭から宇賀神→駒井、森脇→那須の2枚替えで再反撃。2枚替えは一定の効果はあってC大阪を自陣深く押し込むだけでなく、大きなサイドチェンジが何度もきっちり通るようになって、WBがフリーでボールを受ける場面が頻出。ところが見るべきところがなかった前半に2点入った一方、それよりはマシだったこの後半の頭に一点も入らないのがサッカーらしいところ。

・しかも、さすがにこのまま放置しておくとヤバイと思ったのかユン監督が山村をCBに下げて5-4-1で守るようになってからはWBがフリーでボールを受けることも難しくなり、1対1を仕掛けるのが精一杯になってしまいました。そしてなんとかサイド攻撃の形を作ってもクロスは誰にも合わなかったり、中央で簡単に弾き返されたり。縦パスを入れる場面はほとんどなく、C大阪の守備ブロックの前を横パスで繋ぎに繋ぐだけ。結局得点に近かったのはATの柏木→興梠裏抜けくらいか?

・CKも随分もらいましたが、85分に那須ヘッドが惜しかったくらいで、あとは満足にシュートにすらもって行けず。

・C大阪も暑くてお疲れのせいか鋭利なカウンターを繰り出すほどの力はなく、淡々と浦和の攻撃を跳ね返すだけで、前半とは打って変わって後半はいたって静かなまま何の波乱もなく試合終了。

・BSでのTV観戦後はそのまま「Jリーグタイム」を観る心の余裕はなく、自棄酒&ふて寝というお決まりコース。これはホンマ体に悪い(´・ω・`)ショボーン

-----興梠-----
--ラファエル----ズラタン--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

(得点)
18分 ズラタン
45+1分 ラファエル

(交代)
HT 森脇→那須(遠藤が右CBへ)
HT 宇賀神→駒井(関根が左WBへ)
83分 関根→梅崎

・びっくりしたのはズラタンのスタメン起用と武藤がベンチスタートになったこと。ズラタンのスタメン起用はC大阪のセットプレー対策だったようで、しかもズラタン自身の出来もそんなに悪くはありませんでしたが、武藤をベンチスタートにしたのはなんとも不可解。

・おまけにドルトムント戦で試行したラファエルのシャドー起用をこの試合でもやってはみましたが、残念ながらラファエルの守備はいたっておざなり。守備が計算できる武藤不在、さらに肝心なところ、肝心な時に何にもしない柏木の不出来が相まって中盤の守備はないも同然。ボールを奪われるとすぐにただでさえ脆弱な最終ラインが攻撃に晒されるようでは大量失点もやむなしかと。

・またラファエルはスーペルなゴールを一発決めはしたものの、総じて独りよがりなプレーが多いのは相変わらず。おまけに終盤非常にくだらないイエローをもらって次節札幌戦は出場停止になってしまいました。春は何の問題もなかったラファエルがなんでミシャスタイルの持ち味であるコンビネーションプレーを崩す元凶になってしまったのか不思議でなりませんが、現状ならベンチスタートやむなしでしょう。

-----杉本-----
柿谷---山村---水沼
---ソウザ--山口---
丸橋-山下--ヨニッチ-松田
-----ジンヒョン----

(得点)
6分  杉本
8分  杉本
27分 山口
35分 丸橋

(交代)
89分 丸橋→田中
90+1分 水沼→関口
90+4分 ソウザ→木本

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2017.07.22

らーめん 有頂天 EVOLUTION@山形 ~ げそ天みそらーめん

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 山形市南郊を東西に走るバイパス沿いに立地。当然ながら周囲はロードサイド店だらけ。村山総合支庁舎のすぐ南。山形駅から歩いて25分くらい。

 券売機はなく、卓上のメニューを見て店イチ推しっぽい「げそ天みそらーめん(850円+税=918円)」を注文。麺は中太or太麺が選べるそうで、中太麺で。

 味噌らーめん専門店ではなく、しょうゆ、みそ、塩、つけめん等々幅広にラインナップ。

 店は郊外店らしくゆったりとした構えで、店左に小上がり席、右側にボックス席を配し、さらに中央に島式カウンター12席。

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 メニュー等を撮影していると、あっという間にラーメンが出て来てびっくり!うーん、茹でおき疑惑が・・・ 真ん中に辛味噌が添えてありますが、それを溶かす前にスープを一口、二口。魚介類がベースのようですが、あまりコクが感じられず、これだけではラーメンのスープとしてはいかにも弱い。

 辛味噌を溶かしてやっとラーメンのスープたりうるというかニンニクをたっぷり効かせた辛味噌でなんとか持たせている感じ。辛味噌は全部溶かしてしまうとピリ辛を通り越した辛さに。また食べ進むにつれてげそ天から染み出してくる脂がスープに程よく馴染んで面白い味わいに。ただスープ自体は見た目と違ってさほど脂っ気はありません。

 麺は平打ちやや太めで、つるつるとした食感。やや堅めの茹で上がりでしたがスープとの相性は悪くありません。ただ玉になっていて食べにくいところがあったのは残念。また中太麺でこの感じだと、太麺はスープに対して強すぎる気がしました。

 巨大なげそは食べ始めはサクサク。スープに浸かっているうちにぐだぐだになり、しかも衣がすぽっと抜けがちに。もっともぐだぐだになったらなったでスープにコクが増すのだから悪い組み合わせではありません。

 他にチャーシュー、メンマ、ナルト、茹でキャベツ、刻みネギ、わずかに青海苔。ゲソ天以外の具は正直かなりしょぼいかと。

 龍上海インスパイア的な辛味噌がウリのラーメン屋は首都圏にも散在しているので、蕎麦屋で「げそ天そば」を食べたほうが正解だったかも。

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2017.07.21

【展望】17年第22節C大阪戦

・8/15にスルガ銀行チャンピオンシップが開催される関係で、前倒しで開催される第22節。大半のJ1勢が2週間休んでいる一方、浦和にとってサマーブレイクとはまさに名ばかりで毎週末試合がやってきます。

(成績)

・第18節終了時点で勝ち点38(11勝5分2敗)の堂々首位。ぶっちぎりの成績でJ1昇格を決めたクラブが翌年J1でその勢いのままに優勝争いしている例はいつくもありますが、プレーオフ経由でなんとか昇格したに過ぎないクラブが翌年優勝争いするなんて前代未聞。というか、昨年フツーにJ1で通用しそうな選手層を抱えていながら、プレーオフに滑り込むのがやっとだったのが実に不思議で、それはいったい誰のせいなのか?

・昨年のC大阪は終盤運動量が激減してボコボコ点を取られていましたが、今季はそんな様子は微塵もなし。ユン・ジョンファン監督がキャンプで選手達に生駒山を走らせていた(但し妄想)のに対し、大熊前監督はたぶん天保山で済ませていたのだろうと思われるくらいの差。

・選手層の厚さは普段の控え選手主体で戦っているルヴァン杯の成績に反映されていて、B組を2位通過。プレーオフ第1戦では札幌をアウェーで2-0と一蹴しているので、ノックアウトステージ進出も間違いないでしょう。

(戦力)

・好成績のためか、あるいは春に清武獲得で金を使い果たしてしまったせいか、夏の移籍期間に目立った動きはありません。

・ただせっかく採った清武が故障してしまったのでまたしても浦和戦には出場できず。今のところ清武の穴は水沼がしっかり埋めていて穴は感じられませんが、そもそも今年の清武は故障がちで稼働率が低く、同じく春に採ったCBヨニッチと比べると補強としてはハズレの部類といっていいのかも。

・また清武以外に主力で故障者はいない模様。

・リーグ戦はほぼスタメン固定(序盤スタメンだった関口の出番が激減しているのが目に付くくらい)ですが、ルヴァン杯は控え選手主体でやり過ごし、ACLもないので実に気楽なもの。

(戦術)

・前回第2節で対戦した際には、日程面でC大阪がはるかに有利だったにも関わらず攻守とも全く良いところなし。やはりプレーオフ昇格組だけあってとんでもなく弱いと思ったのですが、直近2試合を見た感じではその頃の面影は全くなく、前回対戦時の経験・イメージは何の役にも立ちません。

・C大阪再建のキーマンはなんと言ってもトップ下山村でしょう。もともとボランチないしCBが本職の山村をトップ下にコンバートしたユン監督の慧眼には恐れ入りました。山村は前回対戦時も終盤トップ下で出て来て挙動不審な動きを繰り返してましたが、第3節からスタメンに定着。

・前回対戦時には長身だが特にハイボールに強いわけではなく、浦和にいたら間違いなく「杉ツァ」と呼ばれていたであろう杉本にC大阪は性懲りもなくロングボールを放り込んでことごとく遠藤に封じられていましたが、山村が前線に入ったことでロングボールの収めどころが出来たのが実にでかい。また杉本は足元のボールならそれなりに収めてくれるので、山村or杉本にボールが収まったのを機にC大阪は攻撃に思い切って人数をかけてきます。

・また山村は思いの外シュートも巧くて既に7得点。マークの外し方なんて実にFWっぽい!

・攻撃がサイドからのクロス攻撃に偏重しているのは相変わらず。盛んに攻撃参加してくるSBからのクロスが決め手で、相手最終ラインを下げてフリーになったSBからバンバンクロスを入れてきます。ただハイクロスで長身の杉本&山村がターゲットとは限らず、逆サイドから地上戦に長ける柿谷が突っ込んでくることもあれば、相手最終ラインが下がりすぎたところにソウザがミドルシュートをかます場合もあるとフィッシュにいたるパターンは結構多彩。

・またセットプレーも強い。CBヨニッチが4得点、CB山下が2得点。こういうのは鳥栖時代からめっちゃ練習してそう。

・フォーメーションは基本4-2-3-1で、守備時4-4-2リトリート主体。CBヨニッチ&山下にボランチ山口&ソウザと揃う中央が実に堅い。またそれ以外の選手もユン監督のチームらしく実によく走る。柿谷ですら全くサボらない。というか、柿谷は守備でヘロヘロになって、得意の「ひとりでできた!」的な得点場面が激減しています。

・おまけに終盤リードすると山村をCBに下げて5-4-1でカウンター狙いに転じる念の入れよう。終盤苦し紛れにCBを前線に上げてパワープレーに転じる例はよくありますが、前線の選手を途中で最後尾に下げる例はそうそうありません。

・C大阪は別に特殊な戦術、斬新な戦術を駆使しているわけではありませんが、全員が良く走り、攻守の切り替えが早く、しかも戦況に応じて何をなすべきか、どこでリスクをかけるべきかチーム内で意思統一が良く出来ている実に良いチームです。

(浦和の対応)

・李が長期離脱を余儀なくされている以外は、これといった怪我人はおらず。新潟戦が出場停止だった遠藤が戻って那須と入れ替わる以外は、新潟戦と同様の布陣・スタメンで臨むものを目されます。ドルトムント戦では興梠トップ下&ラファエルシャドーを試行しましたが、あれはミシャなりのドルトムント対策だった模様。守備が緩慢なラファエルがシャドーに回ったことで浦和左サイドに穴が飽きがちだったのも確かで、恒常化するとは思えず。

・前述のようにC大阪の攻撃のキーマンは山村なので、ここをどう抑えるかが肝。実際直近2試合でFC東京も柏も山村を巧く消している時間帯はC大阪も攻撃の形が出来ずに苦戦していました。

・首位C大阪の勝ち点差は9。ここで負けると、いや引き分けで終わってもリーグ優勝は絶望的になってしまいます。もっとも今の浦和はそんな遠い先の目標よりも目の前の一戦一戦をとにかく勝ち抜いてゆくしかない状況に追い込まれていると思いますが。

・C大阪戦とは直接関係ありませんが、浦和は夏の補強をどの程度真面目に考えているのでしょうか? 今年のここまでの戦績をミシャは今年限りになってもなんら不思議はなく、来年は監督が代わっていることを視野に入れながら、どう見ても頭数が足りない&ベテラン選手だらけのDFを外国人選手で埋めて然るべきだと思います。フロントがイリッチの大失敗で「羹に懲りて膾を吹く」状態に陥っているのは想像に難くありませんが。

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<前節:C大阪 2-1 柏>

-----杉本-----
柿谷---山村---水沼
---ソウザ--山口---
丸橋-山下--ヨニッチ-松田
-----ジンヒョン----

(得点)
61分 杉本
70分 ソウザ

(交代)
61分 松田→田中
61分 柿谷→澤上
90+2分 ソウザ→秋山

<前回:浦和 3-1 C大阪>

---杉本--柿谷---
関口--------丸岡
---ソウザ--山口---
丸橋-山下--ヨニッチ-松田
-----丹野-----

59分 マテイ ヨニッチ:ソウザCK→ニアでヨニッチがヘッド

(交代)
61分 関口→清原(清原が右SH、丸岡は左SHへ)
73分 丸岡→山村
85分 松田→田中

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2017.07.20

中川家@学習院下 ~ (満来/ほりうち系)らあめん

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 都電学習院下電停から新目白通りを高田馬場方面へ。通りを挟んで大正製薬本社あり。「塩らーめん 武まる」の跡地。先客1、後客1。

 券売機はなく後会計制でメニュー最上段の「らあめん(750円)」を注文。ざるらあめんとの2本立てで、メニューの中に「納豆らあめん」があることから西新宿の「満来」ないし「ほりうち」と関係があるように推察されます。大盛り無料で、食券提出時に大盛りにするか聞かれましたが、「満来」系統で大盛りは自殺行為なので自粛。

 店内は横長カウンター8席と4人卓×2。厨房内には店主、さらに接客係一人。水セルフ。

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 スープは動物系ベースと思しきさらさら、あっさり系。かえしも控えめで飲みやすい反面、物足りなさを感じなくもないのでスープを2口、3口味わった後に胡椒を投入。この手のラーメンにはなぜか胡椒がよく合うというか、元来胡椒をかけることを前提とした味付けみたいな気も。

 麺は平打ちで、やや捻じれのあるタイプ。しっかりコシを残した茹で上がりで、つるつるとした食感も楽しく、かつスープの絡み、相性とも良好。量はやはり「並」で十分でした。

 チャーシューはそこそこ厚みがあり、かつ若干パサつき気味ながらも肉の旨味もそこそこ残っていてまずまず。メンマ、小松菜とも歯応え十分。他に海苔、刻みねぎ。

 もはや古典的な醤油ラーメンの範疇に入る一杯で質的には悪くはないのですが、個人的には何かの途中に通りかかるところではないのが残念。この手のラーメンを食べたければそれこそ「満来」なり「ほりうち」なりに行くほうが楽だし。

 またすぐ近くのまぜそば屋があった店と同様、この一帯にあるラーメン屋は長持ちした試しがないのが気になります。

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2017.07.19

【閉店】I am ラーメン漢@滝野川1丁目電停 ~ 肉煮干しラーメン

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 王子駅から明治通りの坂を登って池袋へ向かう途中。都電の「滝野川1丁目」電停が最寄りですが、かえって判りにくかも。屋号の「漢」は「かん」でも「はん」でもなく、なぜか「まん」と読むようです。先客ゼロ、後客5。

 以前は炒め物たっぷりの脂っこいラーメンを出していましたが、年寄りが多いこのエリアには合わなかったのか、メニューを一新して煮干しラーメンを軸に変えたと聞いて約2年ぶりの再訪。

 店お勧めの「肉煮干しラーメン(800円)」を注文。店内に券売機はありますが使わなくなったようで、口頭で注文して後払い。「つけめん」を注文している後客もいましたが、ほとんどの人が煮干しラーメンの系列を注文。

 店内はL字型カウンター10数席。椅子は相変わらずボロボロで、店内も小汚いまま。店の大きさの割には厨房内に店主が一人いるだけなので混んでくると大変そう。水セルフ。

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 大き目の丼で登場。煮干しを正面に打ち出している割には、煮干しの効かせ具合はほんのりといった程度。スープに魚粉は全く見当たらずさらさらタイプ。かえしも抑え気味。背脂が目立つ割にはスープが脂っぽいわけでもなく、総じてすっきりとした味わい。

 濃厚と称するやたら味が濃い煮干しラーメンには箸休めとなる刻みタマネギが付き物ですが、ここのようなあっさりめのラーメンには却って違和感が。

 麺は平打ちっぽい太め。つるつる、もっちり系なのは結構ですが、かなり柔らか目の茹で上がりで好みに合わず。スープもさっと絡む程度で相性が良いとも思えません。

 チャーシューは厚みがあるものの、若干パサつき気味で、かつ崩れやすいタイプ。これなら肉増しではない「煮干しラーメン(650円)」で十分だったなぁと思うも時すでに遅し。他にメンマ、海苔、ほうれん草。

 この感じだと個人的にはメニュー一新前のほうがはるかに良かったなぁ・・・

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2017.07.18

【閉店】初代けいすけ@品川 ~ 黒味噌らーめん

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 品川駅高輪口から第一京浜沿いに南へ。「品達」の南端。5年ぶりの再訪。先客1、後客1。

 券売機のボタンは実に賑やかですが、基本メニューの「黒味噌ラーメン(820円)」を注文。単価の高いメニューばかりが目だって、基本メニューのボタンは必死に探さないと判らないのは困ったもの。今は「黒味噌」と「海老味噌」の2枚看板でやっている模様。ランチサービスなし。

 店内は品達のラーメン店としては狭めで、2人掛けテーブルが3卓と4人掛けが1卓。さらに大小のカウンター席が合計20席弱。

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 黒というよりは灰褐色といった感じの冴えないビジュアルで登場。黒の正体は公式サイトによると「7種類のみそに竹炭を混ぜ、熟成させて作る真っ黒なみそだれ」とのこと。スープは「中華鍋で挽肉、玉ねぎ、味噌だれを炒め、豚骨、鶏ガラ、香味野菜で取ったスープを合わせたもの」で、その炒め物ゆえにかなり脂っこいのが特徴。見た目ほどしょっぱくはないのが救い。以前はもうちょっと生姜が効いている気がしましたが・・

 麺は並太の縮れ入りで固めの仕上がり。とろみの強いスープが麺に絡みまくり。ただちょっと量が少ない気が。挽肉が底に溜まりがちなのでライスを付けてちょうど良いくらいですが、ライスは150円もするのか・・・

 具は薄いチャーシュー、糸唐辛子、笹切りネギ、メンマ。脂っこいのでもうちょっと箸休めになりそうな野菜が欲しいところ。

 本郷でやっていた頃と比べてあるゆる面でレベルダウンしていて、割高感だけが目立つ一杯になってしまいました。隣の「TETSU」が早い時間帯から行列が出来ていて、他の店もそこそこ客が入っているのに、この店だけガラガラなのも道理。

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2017.07.17

四条富小路 麺屋虎杖@有楽町 ~ カレー担々麺

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 有楽町の交通会館B1F。近くに人気店「麺屋ひょっとこ」あり。屋号は「いたどり」と読むようです。京都からの出店みたいな屋号ですが、飲食店を幅広に展開しているバリバリの東京の企業が出している店です(苦笑)。先客ゼロ、後客8。

 カレー担々麺が売り物の店で、卓上のメニュー先頭の「カレー担々麺(780円)」を注文。麺類注文でライス無料サービスつき。但し、カレー担々麺専門店というわけでもなくカレーライスにも力を入れており、外に貼り出されたメニューを見るとカレー担々麺とカレーライスがほぼ半々。しかも往訪した日は「肉盛りカレーライス」の値引きサービス(950円→800円)をやっていたせいか、後客全員がそれを注文していました。券売機はなく後払い。

 店内は、入口から右側にカウンター4席、4人卓×1、2人卓×3。入口左側にもカウンター席が見えました。場所柄一人客が圧倒的なのにカウンター席主体にしなかったのは不思議。卓上には麺屋虎杖特製スパイス、塩、胡椒。

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 少しとろみがかったスープ。少々ラー油が浮いてたり、ひき肉とか糸唐辛子とかチンゲン菜とか担々麺っぽい食材が加わってはいますが、ゴマだれは自己主張の強いカレーにかき消されがちで、花椒みたいな担々麺っぽい香辛料を多用しているわけでもないので、実態としてはほぼ麺入りスープカレーというか、和風っぽいカレーラーメン。もっとも変に「担々麺」を意識さえしなければフツーに旨味たっぷりのスープとして美味しくいただけます。

 麺は細めのストレートタイプでスープに対してちょっと頼りない感じ。麺量も多くはなく、ご飯をつけるのが前提みたい。といってもひき肉をサルベージしてご飯のおかずにできるほどたっぷり入っているわけではありません。

 カレー担々麺というネーミングが妥当かどうかはともかく、別に失敗作ではないと思いますが、あえてこれを食べるほどの惹きもなく一回食べれば十分かと。

 しかもカレーラーメンってカレー南蛮そばやカレーうどんほど人気はないことを考え合わせると、いつの間にかカレーライス専門店になってたりして(さらに苦笑)。

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2017.07.16

【雑感】Jリーグワールドチャレンジ2017:浦和 2-3 ボルシア・ドルトムント

・浦和にしてみればJリーグに無理やり組まされ、せっかくのサマーブレイクを台無しにされたとんだ「迷惑マッチ」。しかもチーム状態はドン底に近く、この試合に対する監督&選手のモチベーションは決して高くはなかったであろうと思われた割には、決してお恥ずかしい試合内容ではありませんでした。またラファエルシャドーとか遠藤右CBとか長澤ボランチとか、後半戦へ向けてミシャなりに然るべきテストの場としてこの一戦を活用できただけでも有意義だったと言っていいでしょう。

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・浦和の得点はなんと共にCKから。得点機どころか相手の絶好のカウンターのチャンスでしかない浦和のCKから2点も取られるなんて、さすが「スゴイやつら」(苦笑)。興梠が上手く前に入った1点目はまだしも、遠藤をどフリーにした2点目なんてまるで新潟レベルw

・また当然ながらドルトムントはミシャスタイルと対戦するのは初めてで、かつその対策なんて全くやらなかった(後半3バックに変えたもののあまり効果なし)ので浦和の高く張り出したWB、さらにはそこへのワイドな展開には少々面食らった模様。37分遠藤→宇賀神→ラファエルの絶好機を筆頭に、58分西川→関根、61分遠藤→武藤ヘッド等両サイドからチャンスを量産していましたが、結局流れの中からは得点できず。

・要するに浦和のWBにフリーでボールを持たれてもシュートコースを塞いでディレイすればさほど問題はないと見切られたっぽい気がしました。Jリーグでも半ばサイドは捨てて割り切って中を固めてくる相手に苦戦するのと同じような構図。

・懸案の守備も64分に2度目の大規模な選手交代を敢行するまで、そんなに悪くはなかったと思います。相手がコンディション最悪かつ監督代わったばかりという条件があったとしても、下手をこぐと一発でやられることを念頭に置いて守備重視で入ったのは良かったと思いました。序盤一方的に自陣に押し込められ、なんとかボールを奪っても満足にビルドアップさせてもらえない苦しい時間帯が続きましたが、そこをよく粘り強く凌ぎきりました。というか、毎回これでやれっちゅーねん!!!!

ただ失点あるいはピンチに陥った場面を取り上げれば見慣れた光景だらけなのは残念。浦和が迂闊に飛び込んで交わされるのと、中盤から不意にドリブルで仕掛けられるとなすすべなくバイタルエリアまで運ばれてしまうのはJリーグでも良くある光景で、これを個人レベルが格段に上の相手にやられるとどうしようもない。

・76分の失点は浦和左サイドからモルのカットインを許したもの。なんかこの前柏@広島にやられたのとそっくり。最後に1対1で振り切られる槙野というのはもはや見慣れた光景ですが、その前の高木がなすすべなく見送るほうが罪深いかと。9番のモルって全然知らん選手でしたが、こいつだけはヤバかった。シュールレがマシなくらいで、オバメヤンとか怪我明けのゲッツェとか何の見せ場もない選手もゴロゴロしている中、モルだけはぶっちぎりにヤバかった。

・79分の失点もモルがドリブルでスルスルとピッチ中央を持ち上がったのが契機。フリーでボールを受けたモルに慌てて槙野が飛び込んであっさり交わされたのが致命傷。モルのドリブル進出で浦和守備陣はパニックに陥ってしまい、人数はいるのにマークがあいまいなままに。そして最後はまたしてもモルがどフリーというこれまた見慣れた光景。

・最後はモルからハイボールを遠藤がクリアしきれず、あろうことか背後のシュールレに渡ってしまうという惨事。遠藤はここまで上々の出来だったはずですが・・・

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・冒頭述べたように、この試合は「やらされ感」が強くて浦和のコアなファン層には極めて評判が悪く、普段は試合開始前に日陰で休んでいる人が多いコンコース下もガラガラ。しかもチケット完売にも関わらず、試合開始30分前になっても空席が目立ってどうなることやらと思いましたが、単に出足が遅かっただけで結局58000強の大入りに。

・出足が遅いのは専ら赤者。そりゃ赤者のほうが黄者よりはるかに近くから来てるのでしょうし、このクソ暑いのに早くから行く気にならんのは道理。言い換えれば昔と比べて赤者のスタジアム滞在時間は短くなっているような。

・逆に遠来の方が多いであろう黄者は割と早くからスタジアム入りしていたせいか、これが結構目立ちました。しかも黄者は若年層が実に多い。Jリーグがものの見事に取り込みに失敗してる層だと考えると真に残念というかなんというか。

・とはいえ、色合い的に黄色が目立つけれども、メイン&バックともアッパーはかなり赤者だった印象。たぶん黄者はスタジアム全体合わせて1/4もいなかったかも。要するに普段来ない赤者が結構来ていたような気がしました。コアな赤者には人気薄だった試合だが、ライト層には思いの外関心が高かったのでしょう。一見どうでも良さげな親善試合に赤者がわらわら来るっちゅーのは、古参サポから見れば豪華メンバーだらけの啓太引退試合が案外売れないことの裏返しなんだろうなぁ、これまた残念ながら。

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-----興梠-----
--ラファエル----武藤--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----

(得点)
24分 興梠
76分 モル
79分 モル
85分 遠藤
88分 シュルレ

(交代)
HT 森脇→那須(遠藤が右CBへ)
HT 興梠→ズラタン
HT 宇賀神→駒井(関根が左WBへ)
64分 ラファエル シルバ→高木 俊幸
64分 武藤→矢島
64分 阿部→長澤
64分 関根→梅崎

・総員ヘロヘロ状態にも関わらず、浦和のスタメンはなんと全員レギュラー陣。7人まで交代できるからでしょうけど、水曜日の天皇杯を本来の熊本ではなくわざわざ駒場開催にしてもらった手前、あからさまな手抜きはできなかったのでしょうなぁ・・・黒い約束。

・メインアッパーからの観戦でしたが、バックアッパーと違ってメインはエスカレーターがなく、階段で上がるしかないとは知らんかった(つД`)

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2017.07.15

【閉店】空@人形町 ~ 鶏塩らーめん

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 日比谷線人形町駅A5出口を出て、日本橋方面へ進んですぐ。先客ゼロ、後客2。屋号は「そら」ではなく「くう」と読むようです。

 店内の券売機ボタン先頭の「鶏塩らーめん(800円)」を注文。ランチサービスはなし。メニューは「鶏醤油らーめん」との2本立て。水セルフ。

 店内は厨房を囲むL字型カウンター7席。卓上に一味唐辛子、白七味、黒七味、柚子胡椒、ミル入り胡椒などをごてごてと。厨房内には兄ちゃんが二人。

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 なぜか蓋つきで登場。器は美濃焼きの特注品だそうですが、そんなところに金をかけなくても・・・

 ウンチク書きによると。スープは大山鶏のガラをベースにフレンチのコンソメをとる技法のスープに、厳選された数種類の塩と昆布をブレンドした塩ダレを合わせたものとのこと。しかも無化調。

 超薄味で、季節の柑橘の泡(この日は柚子)や鰹節を適宜絡めて、微妙な味の変化を楽しめるように工夫したのかも。ただスープとしては上出来でも麺に絡めるとなると些か弱く感じるのも確かで、途中で卓上の黒七味を投入。卓上に調味料がごてごて置いてあるのも道理。

 麺は三河屋製麺の細め緩い縮れ入り。スープに合わせてか、やや柔らか目の茹で上がり。

 この日初めての客ということで1枚おまけしてくれた鶏チャーシューはこれまた超薄味。他にレンコンのチップ、メンマ、カイワレ、三つ葉、糸唐辛子、白髪ネギ。

 ちょっとマニア受けを狙い過ぎた感じがする一杯でした。

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2017.07.14

はないち@練馬 ~ しおらーめん

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 西武池袋線練馬駅北口から弁天通りの北外れ。2年ぶりの再訪。先客・後客ともゼロ。

 店内の券売機ボタン先頭の「しおらーめん(780円)」を注文。細麺・太麺が選べるので細麺で。また食べログのクーポンで味玉をつけてもらいました。

 前回往訪時のメニューは「しおつけめん」との二本立てでしたが、いつの間にやらメニューが増えていて「海老塩麺」「あえめん」「ハバネロトマト麺」なども。ランチサービスなし。

 店内は横長L字型カウンター8席。女将さんをたまたま学校が休みといった風の真っ黒に日焼けした息子さん(?)が手助けしているのかな?と思ったのですが、女将さんはすぐに奥へ引っ込んでしまい、ほとんど息子さん一人で作ってしまったのにはびっくり!

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 「特大圧力鍋で一気に炊き上げた丸鶏と、牡蠣の出汁を合わせた」という触れ込みのスープですが、印象が以前試食時から悪いほうに変化。どうも「またお前か」的な鶏白湯と大差が無くなってしまったような気がしました。かえし控えめの優しい味わいで、その辺が「またお前か」とは決定的に違ってはいますが、これもなんだか物足りない方向に作用。しかも終盤は単調になりがちで、柚子胡椒みたいな味変のアイテムが欲しくなりました。

 麺はやや細めストレート。やや堅めの茹で上がりで濃厚スープをしっかり受け止めていてこれもまずまず。細麺でこのバランスなら、太麺だとスープに対して強すぎるかも。量は150gと平均的。

 チャーシューは小さめで少々炙り入り。味玉は薄味。他に焼きばら海苔、小松菜、白髪ねぎ、メンマ。

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2017.07.13

【観戦記】第97回天皇杯3回戦:浦和 1-0 熊本 ~ くまモンは来なかった(´・ω・`)ショボーン

・しょっぱい試合内容ながら勝つには勝った新潟戦から中2日。週末には限りなく花試合みたいなものとはいえ一応ドルトムント戦が中2日で控えており、それがなくてもレギュラー陣はおしなべてヘロヘロ&ヨレヨレといった状態なので、ミシャは2回戦盛岡戦に引き続いて新潟からスタメン全選手入れ替えという極端すぎるターンオーバーを敢行。ただ新潟戦でたまたま遠藤が出場停止だったので、今回は遠藤がいる分盛岡戦よりはマシな面子かな?といったところ。

・そして、これまたしょっぱい試合内容で、「勝てばよかろう!!!」感満載ながらきっちり結果を残して無事4回戦進出。ただ相手の熊本も相当な駒落ちで駒場にやってきたようで、正直盛岡より弱かった印象を受けました。盛岡のように終盤運動量が落ちて急激に失速しないあたりはカテゴリーの違いなのかなと思いましたが、熊本は攻撃面がほぼ絶望的だったような。4/16のFC東京戦以来、ほぼ3ヶ月ぶりの完封勝ちでしたが、どこまで喜んでいいのやら。

・また控え選手の底上げという観点でも盛岡戦に続いて長澤が最近コンスタントにベンチ入りしているだけのことはあるという出来を見せてくれたのと、後半投入されたオナイウに微かか光明を見いだせたくらい。スタメンの遠藤や後半投入の武藤といったレギュラー陣と基本ベンチスタートの選手のパフォーマンスには雲泥の差があり、さらにベンチにも入れない選手はやはりそれ相応の理由がある。ミシャの選手選考に納得せざるを得ない試合でした。

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・熊本は浦和と同じ3-4-2-1のフォーメーションで、最終ラインをかなり押し上げて前から圧力をかけてきました。浦和は盛岡戦よりも若干ビルドアップはマシになったとはいえ、如何せん前3人が「とにかく収まらない3兄弟」と化していたので縦パスを入れてもほとんど意味がありませんでした。

・ミラーゲームなのでサイドで1対1を作って局面打開を図っても良さそうなのですが、これまたシャドーとWB、WBとCBの連携が良くないせいか序盤は全く形にならず。30分過ぎくらいからようやく右サイドが形になりはじめ、駒井のドリブルが効き始めたかな?といった程度。しかし、クロスは誰にも合わず。

・熊本の最終ラインが結構高いので遠藤や長澤から縦ポンでその裏を狙わせる攻撃も随分見られましたが、これがどういうわけか前線のズラタン、高木、菊池といった面子にズバッと通るどころか悉くボールが伸びてそのままゴールラインを割ってしまう始末。強風が吹いているわけでもないのに、受け手も出し手も修正が効かないとはどうしたものか?

・結局前半はカウンターで高木クロス→ズラタンヘッドの決定機を作っただけでそのまま試合終了の気配濃厚でしたが、終了間際に高木直接FKが炸裂。無回転で急激に落ちるボールゆえGKは如何ともしがたし。

・とはいえ、しょっぱい内容に変わりはないので、ミシャは盛岡戦に続いて前半だけで菊池に見切りをつけて武藤を投入し、梅崎を左WBへ。ボールの引き出しが上手い武藤投入は一定の効果があり、それなりにボールが収まるので駒井はもちろん、長澤も活発に攻撃参加しだしてにわかに右サイドが活性化。ズラタンも得意の裏抜けの動きを見せはじめました。そして56分ズラタン、59分武藤に惜しい場面がありましたが追加点ならず。

・さらに66分ズラタン→オナイウ、72分矢島→宇賀神とミシャはわずか1点差なのにまたしても延長戦に突入する可能性をまるで考えずに交代枠を使い切り、矢島が交代直前にGKが弾いたボールをミドル、さらにATに武藤→オナイウのシュートがポストを叩く決定機を作ったものの、やはり追加点は取れず。

・熊本の攻撃は非常にしょぼくてシュート数はたった2本。また決定機は前後半1回ずつ。前半は菊池が裏を取られたものの田村がかろうじてカバー。後半は左サイドでのボールロストを機にカウンターを喰らったもので、クロスが飛び込んできた選手にわずかに合わずに安堵。1トップのグスタボといい後半投入のモルベッキといい、遠藤に全く歯が立たず。遠藤は新潟戦のお休みで若干コンディションが回復したのかな?

・結局くまモンの駒場降臨はなし。くまモンがこの試合最大の見どころだったはずなんだがなぁ・・・くまモンどころか馬すら来なかった。その点愛媛のミカン軍団は凄かったということか・・・

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-----ズラタン-----
--高木----梅崎--
菊池-青木--矢島-駒井
-田村--遠藤--長澤-
-----榎本-----

(得点)45+2分 高木

(交代)
HT 菊池→武藤(梅崎が左WBへ)
66分 ズラタン→オナイウ
72分 矢島→宇賀神(長澤がボランチへ)

・この試合もチーム事情で右CBでスタートした長澤は急激にミシャスタイルのCB像を掴みつつある模様。相手が相手なのでそもそも守れるのか?という問題は残るにせよ。本意でないポジションをやらされても、そこで何をなすべきかを理解してそれなりの仕事がこなせるようになるって原口といい長澤といい海外経験者はやっぱなんか違うのかも。選手は試合に出てナンボ。自分の得意なスタイルに固執しすぎて出番を失う選手と比べれば、その差は歴然。

・また長澤は途中でボランチに転じましたが、ボランチとしての能力はどう見ても長澤>>矢島。これならつぶしが効く長澤のほうがベンチに入りやすいのも道理。長澤は相手に絡まれても前を向いてパスを出せるけど、矢島はそれが苦手みたいですぐ安易にバックパスしてしまう。攻撃時4-1-5の”1”は集中砲火を浴びやすいポジションなだけに、これではきつい。

・案外面白かったのがオナイウ。ハイボールには結構競り勝つし、裏抜けの意識も高く、ATのポスト直撃が決まっていれば万々歳だったのが、そうは上手くはゆかず。また如何せんコンビネーションが出来ていないので往々にして競り勝った後が続かなかった。とはいえ、李の長期離脱でベンチ入りの機会が巡ってきたオナイウには終盤破れかぶれっぽい切り札として使えそうな気配がチラチラと。

・試合終了後の高木のインタビューは自虐テイスト全開。あの一発がなかったら菊池共々前半でお役御免だったかもしれん。でも危機感を持っているだけマシか。李不在のチャンスを掴まないとオナイウに抜かれてしまいかねないだけに。

・田村はフツーのCBとしてみれば案外頼もしくて、前半唯一のピンチ(菊池が裏を取られる)では最後の最後でなんとか防ぎ、終盤は淡々とハイボールを跳ね返していました。後者の性能って浦和の今のCB陣には案外ないだけに。ただ後半唯一のピンチ、50分に左サイドを破られた場面で高い位置でスライディングして交わされたのは全く持っていただけない。

・今日一番アカンかったのは菊池で、案の定前半でお役御免。守備がアカンのを気に病んでか、攻撃面の積極性が失われ、しかもそんな安全運転でも1回きっちり裏を取られて全く良いところなし。完全にドツボに嵌ってしまいました。シャドーで良いところがなく終わった梅崎が左WBでは一定の働きをしただけに、菊池の立ち位置はかなり辛い。

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2017.07.12

凪 大宮店@大宮 ~ 煮干ラーメン・大盛

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 大宮駅東口「高島屋」の向かい。先客4、後客ゾロゾロ。予定していた店が臨休だったので、近隣のこちらへ転進した次第。年中無休かつ24時間営業なのでこういう時は重宝します。約1年半ぶりの再訪。

 店内のタッチパネル式券売機で「煮干ラーメン(820円)」を注文。大盛が無料サービスになっていたので大盛にしました。他にメニューは「豚王」と「つけ麺」。店外にはつけ麺が登場した旨がデカデカと書かれていますが、券売機ではつけ麺が目立たず、煮干と豚王の2本立てにしか見えません。これじゃタッチパネル式を入れた意味がないような・・・

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 またこの店の非常に変わっている点は、回転寿司みたいな発注&配送システムを取り入れていること。食券をカメラにかざしてQRコードを読み取らせた後、麺の固さ、味の濃さ、辛さ、ネギの有無、チャーシューの有無をタッチパネルで選択。今回は麺堅め・味普通・2辛(1辛がデフォルト)・ネギあり・チャーシューありで。なお追加麺等もこのタッチパネルで注文。

 店内は縦長カウンターが壁沿いに2本並んで計20席弱。「一蘭」ほど極端ではありませんが、隣席と仕切りが設けてあります。また水は手元の蛇口から。

 さらにラーメンが発注者のもとへベルトコンベアにのって出てくるあたりも回転寿司そっくり。

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 店内に煮干し臭が漂っていましたが、相変わらずしっかりした煮干し出汁。ここまで煮干しがきついと苦手な人も少なくないでしょうが、えぐみや苦味はほとんど感じられず、個人的には満足。

 面白いのはピリ辛の「辛銀だれ」。ただ2辛はちょっとやりすぎで、ただでさえかえしがきつくてスープがしょっぱいのに辛銀だれが相まってもともとのスープの旨みがかき消され気味に。1辛で十分でした。

 煮干ラーメン専用に開発されたとの触れ込みの自家製の麺は太目の平打ち強い縮れ麺。堅めにしたのは失敗でスープに対して強すぎました。つるつるした食感はお気に入りですが。また大盛でもスープとの量的バランスが崩れているような感じはせず、特に多いとも思いませんでした。

 凪名物のワンタンみたいなのも健在。これは食感的にちょっと苦手なので、これを「なし」にするオプションが欲しいところ。

 チャーシューはまるでサンドイッチ用のハムみたいにぺらぺら。ネギの刻みが大ぶりなのもちょっと苦手。

 値段の割に具がしょぼい気がしますが、大盛りサービスを始めた分前回往訪時よりは割高感後退。駅近で便利なので、再訪することもあるでしょう。

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2017.07.11

東京らあめんタワー@浜松町 ~ 醤油らあめん

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 浜松町駅北口から大門のほうへ歩き、「麺屋武蔵」の先の交差点を北へ入る。先客ゼロ、後客1。店内の貼り紙を見ると「九州じゃんがら」と関係があるようです。また「タワー」と称していますが、店は1階だけです。

 店内の券売機ボタン先頭の「醤油らあめん(730円)」を注文。ストレート麺と縮れ麺を選べるそうなので、縮れ麺にしてもらいました。ただ説明書をよく読むと平日のランチタイムはストレート麺だけみたいなので、店のお勧めはそちらなのでしょう。

 メニューは多彩で、他に「塩」「つけ麺」「和えそば」。もともとは「江戸甘味噌」「江戸辛味噌」といったメニューもあったようですが、往訪時には販売終了の貼り紙が貼られていました。

 店内はコ字型カウンター15席。厨房は奥まったところにあって様子は伺えず。

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 ウンチク書きによると「煮干しを中心とした魚系だしと、豚骨、鶏がらを中心とした肉系だしを双方じっくりと煮出し」てブレンドしたとのことですが、味わいは魚介が強め。しかもかなり甘目。

 さらに表面のラード層がぶ厚いのが特徴。スープがいつまでも熱々なのは結構ですが、これがスープの香りに悪影響を及ぼしている気も。出汁がイマイチなのか、熱いのを堪えて飲み進む気は起らず。

 縮れ麺はやや堅めの茹で上がり。歯応え重視のためかもしれませんが、ちょっとスープに対して強すぎかと。これだとストレート麺のほうが良かったかなぁ・・・

 炙りが目立つチャーシューはトロトロというか脂身だらけというか微妙なところ。濃い目の味付けこそ悪くないものの少々くどいのは否めず。他に三つ葉、刻みネギ、細メンマ。

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2017.07.10

【観戦記】17年第18節:浦和 2-1 新潟 ~ 終わってみれば勝ったのは浦和という新潟戦ならでの予定調和

・川崎戦惨敗後、サポーターとのやり取りの中でミシャが「売り言葉に買い言葉」みたいな調子で「新潟戦に勝ち(続く天皇杯も)連勝できなければ、私が一番最初にここから出て行く」と言い放ってしまったため、妙なプレッシャーがかかってしまった一戦。不格好かつ不細工な試合内容ながらなんとか新潟に逆転勝ち。終わってみれば浦和はカウンターに脆く、新潟はセットプレーでの失点と終盤の失点がやたら多いという両チームのスタッツ通りの試合でした。

・この勝利でとりあえずミシャの進退問題はいったん静まるのでしょう。それこそ負けていたら浦和に激震が走り、チームが崩壊しかねない一戦でしたから、個人的にはたとえ内容はしょぼくても勝ったことを率直に評価し、凱歌をもって称えたいと思いました。17位相手でも18位相手でも終盤やっとこさうっちゃり勝ちできる程度なのが今の浦和の実力。「優勝がー」なんて遠い遠い先の目標を見据えるような状態・状況ではなく、目の前の一戦一戦をとにかく勝って行くしかないでしょうに。

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・とはいえ、双方しょっぱい試合だったことは否めません。試合内容は残留争いしているもの同士のそれだったといっても差し支えないくらい。新潟は基本リトリート主体で、主に左SH鈴木が関根に連れて最終ラインに入る5-4-1で守っている時間が長く、さらに右SH矢野すら宇賀神に連れて最終ラインに入って6バック意味になる時間帯さえあったかと思います。思い出したように山崎や両SHが前から追ってきますが、いずれも単発でほとんど意味なし。

・呂比須監督なりに浦和対策を練ったつもりなのかもしれませんが、序盤はこれが全く機能せず。浦和は盛んに両サイドから攻撃を仕掛け、9分には那須→関根→武藤、13分には槙野→宇賀神→ラファエルヘッドと決定機。このどちらかを決めていれば浦和楽勝だったでしょうが、決まらないのが今の浦和。

・新潟は小泉&加藤の両ボランチが結構厄介で浦和が縦パスを入れてきたところ、あるいは柏木が後ろを向いたところでボール奪取のチャンスとばかりに急激に詰め寄ってカウンターを狙いに来ました。浦和はそれを嫌ってますます攻撃がサイド偏重になり、33分興梠クロス→ラファエルDF裏へ飛び出し、34分宇賀神→興梠角度のないところからシュートと形を作るものの依然得点ならず。

・新潟の守備が徐々に安定してきたところで、35分ついにカウンターが炸裂。というか、浦和がCKからカウンターを喰らうのはもはやお約束と化していて、なんでこれが修正されないのか不思議でなりません。失点場面も最後は西川のパンチングが相手に当たった不運による面もありますが、そもそもカウンターを喰らってからの戻りが遅くて一瞬2対3の数的不利を作られている時点でアウト。次いで宇賀神がクリアしきれないという残念さ。

・勝てないチームというのは得てしてこんなもん。それまで新潟にはほとんど何もやらせていなかったのに、やっぱりどこかでボロを出してしっかりやられてしまう。そして浦和はここから40分超にわたって呻吟し続ける羽目に。

・一方的にボールを支配しているものの、5-4-1でドン引きの新潟に中央を固められ、その中央を細かいパス回しで打開しようとするも連携がうまく取れず、細かいミスも相次いで決定機どころかシュートすら撃てず。57分武藤→駒井で関根をシャドーに配し、右サイドをドリブラー祭りで打開しようと試みるもこれまたたいした効果なし。

・試合の流れは先制を許した後の鳥栖戦とそっくりだったかと。ただ浦和にとって幸いだったのは新潟はただただ守っているだけで有効なカウンターを繰り出すだけの力がなかったこと。深い位置でボールを奪ったらひたすら山崎に蹴りだすだけ。もっとも浦和DF陣は山崎に裏を取られたら一巻の終わりで、那須や阿部がなんとか防いで相次いでイエローをもらってしまうくらいだったので、新潟の山崎縦ポン祭りも全く無意味だったわけではありませんが。

・とはいえ、流れの中からはおよそ点が入る気がしませんでしたが、決め手になったのはセットプレー。74分柏木CKからの流れで、森脇ミドルシュートの跳ね返りを阿部が蹴り込んでなんとか同点。走らされ続けて新潟はだんだん寄せが甘くなり、ミドルを喰らいがちになったのかも。さらに79分柏木CK→ラファエルヘッドはいったん守田が弾いたものの、こぼれ玉に素早く反応したラファエルが自ら押し込んで逆転。

・攻撃はカウンター頼みでしかない新潟は浦和が前がかりにならない限り打つ手なし。しかも試合を通じて新潟はほぼ一方的にボールを回され続けたためか日程面・コンディション面での優位も雲散霧消、逆転された後はほとんど足が残っていませんでした。これならリードした後の試合運びがとにかく下手な浦和といえども楽々逃げ切り。しょっぱい内容で、しかもしんどい内容ながら、終わってみれば勝ったのは浦和といういつもの新潟戦でした。

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-----ラファエル-----
--興梠----武藤--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

(得点)
74分 阿部
79分 ラファエル

(交代)
57分 武藤→駒井(関根がシャドーへ)
75分 宇賀神→高木(関根が左WBへ)
84分 ラファエル→オナイウ(興梠が1トップへ)

・川崎戦の惨敗から中3日。ミシャはかなりスタメンを弄ってくるかなと思いましたが、蓋を開けてみれば出場停止の遠藤→那須以外は駒井→武藤の入れ替えだけ。

・李が長期離脱を強いられ、ズラタンも小破したのでやむを得ない選択なのかもしれませんが、興梠の出来は見るも無残で、ボールの奪いどころとして狙われていた感すらあり、しかも困ったことにロストした後で全力でボールを取り返しに行かない。こんな状態の興梠を90分使ったのは正直謎。

・前三人でのコンビネーションが上手く行かない時に、個人での打開能力に乏しい武藤が一番割を食いがちですが、ラファエルはもちろん今の興梠よりもはるかに守備の計算が立ち、前がかりになりがちな浦和の攻守のバランスをかろうじて保ってくれそうな武藤を真っ先に下げるのは実に不思議。興梠→駒井で宇賀神との連携が良い武藤を左シャドーに回したほうが良かった気がします。

・素人SHのはずの鈴木を関根&駒井の2枚看板でぶち抜く発想は悪くなかったと思いますが、小破を抱えたままの駒井は依然キレがなくて不発。

・同点に追いついた直後にアタッカー祭りの主役になるべく投入された高木、そして最後は運動量補充の意味合いで投入されたオナイウ。李やズラタンがベンチ外になったことでようやく出番が回ってきました両選手ですが、とにもかくにも下手を打つことはなかった。最低限何をやるべきかはちゃんと判っていた。そんなところをミシャはちゃんと見ていると思う。今は与えられた場所、与えられた時間で一つ一つ実績を積み上げ、信頼を勝ちとるしかない。頑張れ!!

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-----山崎-----
鈴木---ガジャルド-矢野
---加藤--小泉---
堀米-ソン--西村--原
-----守田-----

(得点)
35分 小泉

(交代)
77分 山崎→成岡
84分 ガリャルド→端山
90分 鈴木→達也

・新潟のシュートはたった4本。これで勝てというのはさすがに酷。先制後のゴール裏はお祭り騒ぎだったように見受けられましたが、またしても最後はお約束の結末に。

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2017.07.09

【閉店】100時間カレー 川口店@川口

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 川口駅東口・樹モール商店街のラーメン屋の跡地にに首都圏でチェーン展開しているカレー専門店「100時間カレー」が出店。店が落ち着いたころ合いを見計らって往訪。先客1、後客ゼロ。

 

 トッピングの種類が豊富なため券売機のボタンが賑やか過ぎて参りましたが、最もシンプルな「プレーンカレー(590円)」を注文。ルーは100時間カレー(濃厚ビーフ)/バターチキン/キーマカレー/ハヤシの4種類から選べ、基本の「100時間カレー」で。また辛さは基本/中辛/辛口の3種類から選べるので、中辛にしてもらいました。また平日ランチタイム大盛り無料サービスをやっているので、大盛りにしてもらいました。

 

 店は縦長カウンター6席と店奥に2人掛けテーブル3卓。水セルフ。卓上に福神漬けがあるものの、らっきょうはありませんでした。

 

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 「濃厚」の名に違わぬ、とろみの強いタイプ。香味野菜と果物、さらに和牛の旨味を溶け合わせた旨味溢れる欧風カレーで、中辛にしてもさほど辛くはなく旨味を十分楽しめました。ただプレーンだと本当にプレーンで肉片もなにもありません。ゆえに何かトッピングを加えないとかなり寂しいかと。

 

 またライスもちょっと堅くてパサつき加減。大盛りでもさほど量が多いようには見えず、ルーが足りなくなることもなし。

 

 川口にはインド人っぽい方がやっているご当地風のカレー屋さんがいくつもありますが、そこのカレーよりもこの手のカレーのほうがずっと好みでハズレではありません。でも樹モールの先にある超地元向けの小さなカレー屋「Curry庵 味蕾」ほど割安感はないのも確か。

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2017.07.08

【展望】17年第18節新潟戦

・負けても負けても否応なく試合はやってきます。もう目の前の相手を一人一人ぶっ倒してゆくしかないのです。「パンツァーフォー!」なのです(錯乱)。

(成績)

・リーグ戦をちょうど半分終えた時点で勝ち点8(2勝2分13敗)で最下位。15位札幌との勝ち点差は7なのでまだまだ挽回の余地は残っているようにも見受けられますが、残留ラインが昨年のように30とかなり低くても、残り17節で勝ち点22を稼がないといけない(現時点の神戸や仙台並み)と考えるとハードルは非常に高いような気もします。

・昨年J3長野の監督だった三浦文丈氏を招聘したものの、ものの見事に失敗して新潟には珍しく第10節を終えた時点で早々と監督交代を決断。しかし新たに招聘した監督がなんと呂比須。呂比須は既にG大阪で大失敗しただけでなく、ブラジルに戻ってからも短期間でクラブを転々としており、経歴から見れば監督としてとても成功しているとは言えません。しかも新潟には縁もゆかりもない呂比須をなんでわざわざ招聘したのか、傍目には実に不可解。

・第11節浦和戦のみ片渕監督代行を挟んで、第12節から呂比須新監督が指揮を執りましたが、その後の成績はなんと1勝5敗。就任直後に札幌に勝っただけでその後5連敗。しかも負けた試合は全て複数失点で、得点は1点取れるかどうかという悲惨な内容。これまでの呂比須の経歴を見ればさもありなんという結果に終わっています。

・渋谷(大宮)とか森保(広島)とか、どう見ても呂比須よりはマシだろうと思われるJ1監督経験者がゾロゾロとフリーになったので、新潟はもう一回監督を代えるような気がしてなりません。特に森保は過去新潟でコーチ経験があって、呂比須よりははるかに縁深いですし。

(戦力)

・新潟は監督交代&成績低迷を受けて夏の移籍期間でそれなりに動いており、まずFWタンキ(メキシコ2部)とCB大武(名古屋)を獲得。但し、共に登録が7月21日なので浦和戦には間に合わず。

・一方主力に故障者が出ていてGK大谷とCB大野が離脱中。共にリーグ戦序盤は脆弱な守備をなんとか支える役割を担っていただけに、この両選手の離脱は痛手。共に穴埋めに苦労しているようでGKは守田と川浪を併用。CBは富澤を起用していましたが、前節はなぜかベンチ外。

・達也も依然故障中なのか、第4節以降全てベンチ外。

・また運の悪いことに新潟の攻撃の牽引役(決定力は期待できないにせよ)だったFWホニが浦和戦は出場停止。

・監督交代に伴ってスタメンの顔触れにも変化が見られ、左SBに堀米が定着。リーグ戦序盤は左SBだった原が右SBに回り、矢野が右SHに押し出された格好。1トップなのでFW鈴木は基本ベンチスタートに。ボランチは小泉の相方に難儀した挙句、加藤で落ち着いた模様。

(戦術)

・フォーメーションは三浦時代の4-2-2-2から4-2-3-1に変更。攻撃はカウンター一本槍でスピードのある山崎とホニを徹底的に活かす算段。両SHにはどういうわけか一貫してFWタイプを置いています(もはや矢野がFWなのかという問題はさておき)。ポゼッションはほぼ捨てているも同然で、最終ラインから、あるいはガジャルドを経由していきなり縦にポーンと蹴って山崎なりSHなりを走らせる場面が目立ちます。バス数、クロス数ともJ1最低レベルの一方、ドリブル数だけは上位レベルとスタッツにも新潟の傾向がくっきり。

・なにぶんリーグ戦総得点がここまでわずか11と興梠一人分にも満たず、呂比須監督就任後の6試合でも3点と全く結果は出ていませんが、決定機も少ないというわけではなく、FW陣がとにかく外しまくってのこの惨状。もっとも選手個人の能力以前にエリア内で相手を崩しきるような形を作れないので、焦って無理にシュートを撃って惜しいけれども決まらないといったほうが的確かも。

・浦和戦はホニが出場停止なので、CFに鈴木、SHに山崎といった配置になるかもしれません。ロングボールから前線で矢野や鈴木に基点を作られて、山崎に突っ込まれると結構厄介そう。

・守備もリトリート主体。もっと呂比須監督の思惑としては高い位置でボールを奪いたいようで、山崎がせっせと最前線で入り回っていますが、トップ下のガジャルドの守備がややいい加減なためか、ほとんど徒労に終わっている気も。また最終ラインの強度不足は如何ともしがたく、遠くへ弾き返せない、あるいはもう一歩足が出ないという感じで点を取られています。前節磐田戦はSBが本職ではない原の裏を結構狙われていました。

・セットプレーに弱いのも相変わらず。

・またボールを保持して休む時間帯を作れないせいか、終盤に運動量が落ちてボコボコにされる傾向がある模様。ここまでの総失点37のうち11失点が75分以降に記録されています。

(浦和の対応)

・前回はリーグ戦&ACLと3連敗、しかも全部ウノゼロ。さらに前節鹿島戦で森脇がくそくだらない言い争いの過程で相手を侮辱したとやらで2試合の出場停止を喰らい、まさに泣きっ面にハチのチーム状態での対戦でしたが、今回も川崎戦で惨敗。おまけにミシャが「新潟戦に勝ち(続く天皇杯も)連勝できなければ、私が一番最初にここから出て行く」と言い放ってしまう顛末までついて、まさに崖っぷち状態での対戦になってしまいました。

・今回は遠藤が出場停止。代わりに間違いなく那須が入ると思いますが、那須は高い最終ラインを保つのが遠藤ほど得意ではないので、前目の選手があまり前から突っかけると中盤が間延びしてしまいがち。那須は縦パス一本で裏を取られた際の対応にも難があるので、チームとしてどのような格好でボールを奪いに行くのかしっかり意識統一しておかないといけません。もっとも今の遠藤の状態だと、遠藤が那須に代わったところで大差はないような気がしますが。

・また新潟は週央に試合がなかった一方、浦和は川崎戦から中3日と日程面で浦和は不利。従って遠藤以外にもスタメンの入れ替えを考えざるを得ないでしょう。中3日でなくても槙野や興梠などどう見てもコンディション不良としか思えない選手がゴロゴロしているだけに、少々戦術理解が怪しかろうがコンディションの良い選手を優先して使って個人能力で押し切って苦境を凌ぐべきかと。

・といっても、前節エドゥアルドの悪質なファウルを受けて負傷退場した李は結局長期離脱を余儀なくされ、さらに前節謎のベンチ外となったズラタンのコンディションも整わないようなら比較的余裕があった前目すら駒が怪しくなってきます。こうなると天皇杯でさっぱりだった高木なり矢島なりの奮起に期待したいところ。

・相手は徹底したカウンター狙い。しかも「点は取れていないが決定機自体はそれなりにある」ので、一歩間違えれば広島戦のようにほとんど点が取れていなかった相手にまさかの大量得点を与えてしまう展開になりかねません。必要以上に前がかりになった挙句に攻めきれずにカウンターを喰らう、あるいはCKでリスクをかけすぎてカウンターを喰らうといった今年の浦和お決まりのパターンで失点を重ねるようだとミシャの首が飛んでもなんら不思議はないかと。それがより悲惨な結果を招こうとも。

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<前節:新潟 0-2 磐田>

-----山崎-----
ホニ---ガジャルド-矢野
---加藤--小泉---
堀米-ソン--西村--原
-----守田-----

63分 ホニ→鈴木
75分 ガジャルド→成岡
83分 山崎→端山

<前回:新潟 1-6 浦和>

---鈴木--山崎---
加藤------ガジャルド
---フランク--小泉---
ソン-大野--富澤-川口
-----大谷-----

55分 ロメロ フランク→堀米(堀米が左WB、加藤がボランチで完全に5-4-1化)
64分 鈴木→ホニ
76分 チアゴ ガリャルド→成岡

・片渕監督代行は前回対戦時同様基本4-4-2ながら、守備時にはSH加藤を一枚下げて5-4-1となる浦和対策を敷いてきました。しかし、これがまるで機能せず。

・そして新潟にとって致命傷になったのはセットプレーでの失態の数々。浦和ってセットプレーからの得点が少なく、特に「浦和CKは相手のカウンターの絶好機」という噂すらまことしやかに囁かれるくらいの惨状なのに、浦和にセットプレーで3点も取られるってどんだけ新潟は酷いのか。

・ところが前半だけで大差がついた試合なのに浦和は試合を落ち着かせられず、終盤なぜか殴り合いモードに突入。

・今にして思えば、この試合も相手が弱くて助かっただけで「リードしている状態での試合運びの拙さ」ははっきりと露呈しており、その後ほとんど修正されずに今日の惨状に。

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2017.07.07

【閉店】北海豚骨麺屋 銀鈴@谷在家 ~ 白味噌らーめん

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 花の枝橋で芝川を渡り、高速川口線をくぐってすぐ。東川口よりは明らかに川口市っぽいところですが、住所は足立区加賀。近隣に西友あり。日暮里舎人ライナー谷在家駅が最寄ですが駅から近いとはいえず。なんと6年ぶりの再訪。先客2、後客3。

 数多くあるメニューの中から「札幌白味噌らーめん(780円)」を注文。スープは濃厚豚骨と魚介豚骨を選べるとのことだったので濃厚豚骨を選択。ランチサービスなし。

 しばらく来ない間に店の方向性がとんこつスープ推しに定まったようで、他に赤味噌、塩とんこつ、正油とんこつ等々。他にまぜそばやつけめん、魚だし正油らーめんなど。

 店内はL字型カウンターが12席と2人掛けテーブル1卓。厨房には店主といかにも新入りっぽいアシスタントが1人。

 

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 店内の案内によると「18時間かけて煮込んだゲンコツ・豚ガラ・豚頭の豚骨スープとモミジ・鶏ガラで仕込む鶏白湯」にロース脂をそれぞれブレンドしたものですが、残念ながら非常にしょっぱくて参りました。スープ割りなり、ご飯なりが欲しくなるレベル。これだけしょっぱいと豚骨の旨味を味わうどころではありません。

 白味噌ベースの味噌らーめんって、実際は塩分が高いのに白味噌の甘さにだまされて(?)ついついスープを飲み進んでしまい、あとで後悔というのが通り相場ですが、初手からしょっぱいというのはさすがになぁ・・・ 「ニンニク油をお好みで」との貼り紙があったので途中で投入したところ、多少味わいがマイルドに。

 中華鍋でモヤシやねぎ等をスープを絡めながら炒める札幌スタイルのようですが、炒め物が少な目なせいか脂っぽさはさほど感じず。

 麺は太めの緩い縮れ麺。つるつる、もっちりとした歯ざわりで濃厚スープにも負けず。

 チャーシューは脂身が多くて崩れやすいタイプ。上にパブリカや三つ葉が載っていますが、スープがスープなんで見た目が綺麗なだけで味わいにはほとんど影響なし。最初から海苔がシワシワになってスープ中に沈んでおり、意味なし芳一。他にメンマ少々。

 この感じだとわざわざチャリこいでここまで来なくても、川口駅近の「満開屋」で十分という気が。

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2017.07.06

【DAZN観戦記】17年第13節:川崎 4-1 浦和 ~ 生兵法は大怪我の基、そして崩壊。

・謎のフォーメーション変更。そしてこれがほとんど機能せず、前半だけで2失点。後半いつもの形に戻して息を吹き返し、1点返したところまでは良かったものの遠藤のPK献上&一発退場で万事休す。意外にもシュート数は浦和のほうが多く、ボール支配率も互角でしたが、より決定的な場面を数多く作っていたのは明らかに川崎のほうで実力差がしっかりとスコアに表れた試合でした。

・それにしても不可解なフォーメーション変更でした。前日練習で4バックらしきことをやっていると報じられていましたが、前節広島戦からわずか中3日で準備期間がほとんどなかったにも関わらず4バックを実戦採用するとは!! 過去ミシャスタイルに対応すべく、わざわざ相手が普段の形を捨てることはよくありました(仙台が典型)が、ミシャが自分の形を崩すことはほとんどなかっただけに心底驚きました。

・もっともミシャが4バックを試行したのはこれが初めてではなく、過去何回か「なんちゃって4-1-4-1(=攻撃時は左右のCBがワイドに開いてSBっぽい動きをし、阿部が最終ラインに落ちるいつものパターンだが、守備時に5バックにならない)」をやったことがあります。ただそれは槙野や那須の不在によるCBの駒不足への対応という側面もあり、またいつもの3-4-2-1の変形とも取れる形でした。

・ところが今回の4-3-1-2はいつのも形との連続性が全く感じられない不可思議なもの。特に両SHの困惑ぶりが顕著で、ボランチ経験のある駒井はまだしも、関根はいつものワイドなポジションとあまりに勝手が違うようで、ピッチ中央を彷徨い続けて45分が終わった感じさえしました。無為に過ごした前半45分。これがこの試合の敗因でしょう。

・ミシャの試合後コメントによると川崎の流動的な前4人を4バック&阿部の5人で掴まえに行く算段だったようですが、1失点目なんて結局阿部も小林も掴まえられずに失点。宇賀神が上がってきたエウシーニョを見ている間、浦和左サイドに流れてきた阿部の監視がルーズになった時点で守備構想は破綻。パスコースすら消せずにCB間にボールを通され、遠藤も槙野もこれまた小林に簡単にターンを許して失点。付け焼刃はいきなり刃こぼれ。

・思い付きの域を出ないフォーメーション変更の弊害は守備より攻撃面により強く表れたように見受けられました。なにせビルドアップが上手く行かない。いちいち指差し確認しながらボールを止まっている選手の足元から足元へボールを運んでいるようなもの。しかも川崎が4-4-2の形で阿部&中村を先頭にきっちり前からプレッシャーをかけてくることもあり、ビルドアップに苦しむ浦和は結局のところ2トップへポーンと蹴ってしまうこともしばしば。

・2失点目は稚拙なビルドアップから生じたようなもの。興梠のフリック失敗から大島→中村→阿部と中央でボールを素早く運ばれて失点。中村には寄せきれず、またしてもCB間にパスを通されて遠藤も槙野も何もできず。まぁこれは今年の浦和にありがちな形ですが。

・前半も半ばを過ぎるとあまりにもボールが回ってこないことに業を煮やしたのか、柏木が普段のポジションまで下がってくる始末で、この時点で4-3-1-2は決定的に破たんしたと思います。ボール支配率こそ浦和が上でしたが安全地帯でボールをぐるぐる回していただけで、リードしている川崎は縦へのパスコースさえ切っていれば何の問題もなし。

・但し、前半の川崎も案外パスミスが多くて出来がさほど良かったわけではなく、浦和もミドルレンジからシュートを散発。35分関根スルーパス→興梠の決定機がありましたが、興梠のシュートが緩くてGKソンリョン難なくセーブ。

・さすがにミシャもこのフォーメーションのままでは点が取れそうにないことに気づいたようで、後半頭から宇賀神→武藤でいつもの3-4-2-1に変更。これが実に現金というか霊験あらたかというか、ビルドアップが見違えるようにスムーズに。パススピードといい、選手の動きだしといい、前半比で倍速になった感さえありました。

・といっても浦和の攻撃は右サイド偏重。駒井を軸に何度も攻撃を仕掛けましたが、駒井の対面の車屋が手強く、しかも途中から左SHに移った阿部が守備に加勢しだしたこともあって、結局駒井は対面をぶち抜けず。駒井がボールを後ろへ戻し、そこから森脇なり柏木なりからのクロスで川崎の狭い最終ラインの裏を武藤や興梠に狙わせる形が目立ったかと。53分駒井の速いクロスをソンリョンが弾き、それをエリア内でラファエルが拾った場面が浦和最大の好機でしたが、ラファエルのシュートは体勢を立て直したソンリョンが好セーブ。

・前半よりは明らかに浦和が良くなったとはいえ、なにせ2点ビハインド。絶えず前がかり気味でカウンターを喰らいやすい体質ゆえ、66分ネット→小林→ネット、71分にはネット→小林とスカスカの中盤を使われて決定機を作られてしまいました。

・それでも73分柏木CK→槙野ヘッドで1点返し、ドローで終えられる目がちょっと出てきたかな?と思ったところで遠藤がエリア内で小林を倒してPK献上&一発退場。川崎ゴールキック→長谷川(?)が森脇に競り勝つ→こぼれ玉が小林に流れるという一連の流れで遠藤の小林への対応が遅れたのが致命傷。エリア内でボールにチャレンジせずに単に小林を倒す形になっているので一発レッドは当然。浦和が掴みかかった流れをこのプレーでぶち壊す形となり、小林自らPKを決めて事実上試合終了。

・数的不利にも拘らず浦和は果敢に攻めに出ましたが、案の定カウンターを喰らって3対3を作られ、バイタルエリアから長谷川にぶち込まれて4失点目。阿部が長谷川に必死に食らいついているものの、あと一歩届かないのが非常に物悲しい。

・ミシャはもともと戦術にバリエーションがある監督ではなく、ひらすら一つの形の精度を上げることで好成績を上げてきた監督。ただ精度の高いプレーができる人材が常に限定的なのが弱点。それでも変に弄って惨敗するよりは、いつのもやり方でいつものように負けたほうがまだ納得感があっただろうに。ただただ残念な試合でした。

--興梠---ラファエル---
-----柏木-----
-関根--阿部--駒井-
宇賀神-槙野-遠藤-森脇
-----西川-----

(得点)
73分 槙野 智章

(交代)
HT 宇賀神→武藤(3-4-2-1へ戻す)
67分 ラファエル→李(興梠1トップへ)
88分 李→青木(負傷交代)

・宇賀神が故障から復帰し、前節広島戦から那須→宇賀神、武藤→ラファエルと2名入れ替え。

・ラファエルはもともと守備が緩慢な上に、どうも「俺が俺が」と言わんばかりに球離れが悪くなって相手に潰される場面が目立っています。故障前の鹿島戦あたりからどうもおかしいような気がしてなりません。また興梠はこの日も絶不調。この日の興梠が放つシュートは悉く力がありませんでしたし、ボールを失った後の戻りも目に見えて遅くなっています。

・一方、前節起死回生のゴールを決めたズラタンがベンチ外だったのはなんとも不可思議。2トップならその一角がズラタンでも何の問題もなさそうな気がしますが。

・使い詰めの遠藤と槙野のコンディションはもはやドン底で肝心なところではほとんどアテにならない状態かと。。遠藤は次節出場停止になってしまいましたが、現状なら痛手でも何でもなく、良い休養の機会だと思います。

-----阿部-----
登里---中村---小林
----ネット--大島---
車屋-エドゥ--谷口-エウシー
-----ソンリョン-----

(得点)
16分 小林
29分 阿部
82分 小林(PK)
84分 長谷川

HT 登里→長谷川(負傷交代)
76分 中村→家長
88分 車屋→田坂

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2017.07.05

【展望】17年第13節川崎戦

・次節はACLの関係で順延されていた第13節川崎戦。川崎もACL組かつベスト8まで勝ち残っているので、浦和と日程条件は全く同じ。アウェーゲームですが至近距離なので移動によるハンデもほとんどありません。既にACL準々決勝で川崎との対戦が決まっており、どーせならルヴァン杯でもいきなり対戦して「川崎戦だらけの2017年夏」にすれば良いのに(苦笑)。

(成績)

・2012年から5シーズン指揮を取ったものの結局何のタイトルも取れずに終わった風間監督をとうとう諦めて、鬼木コーチが内部昇格しての初年。勝ち点29(8勝5分3敗)の暫定6位。今年の川崎の最大の特徴は失点が少ないことで、総失点14は伝統的に守備が堅いというか塩試合上等の横浜Mと全く同じリーグ1位。その代わり得点もさほど多くなく、スタッツ上は柏や鹿島同様「競り合いに強い」チームに芸風が一変しています。

・今年序盤は怪我人が非常に多く、コンスタントに試合に出ているのはGKチョン・ソンリョン、CB谷口、WB車屋、CHエドゥアルド・ネット、CH中村、FW小林くらい。CBエドゥアルドやWBエウシーニョが長期離脱していた他、入れ替わり立ち代わり怪我人が出たため、鬼木監督もスタメン構成上苦労が多かったと思います。

・従って、過去の成績は今年の川崎の実力を推し量るにはあまり役に立たないかもしれません。第15節広島戦からエウシーニョが戻って、ようやく主力が全員戦列復帰した模様なので、真価はこれからといってもいいでしょう。

・怪我人が多発したにもかかわらず、川崎の空恐ろしいところは連敗していないこと。序盤は大久保離脱が祟ってか勝ちきれない試合が極めて多く、また怪我人多発ゆえ選手層が薄くてACL帰りの試合は弱いといった一面もありましたが、なんとか連敗せずにやり過ごせたのが浦和との勝ち差になっています。ACLもグループ最弱のイースタンと引き分けた時には「終わった!」と思いましたが、終盤追い上げて2勝4分で首位通過。負けないこと、これホンマ大事。

(戦力)

・オフに大久保がFC東京へ移籍。昨年小林と並んで15ゴールを叩きだした大久保離脱の影響は小さくなく、リーグ序盤は相手を押し込んだところでエリア内で勝負できるのが小林しかいないので最後の詰めがどうしても足りない、相手の守備ブロックの回りでぐるぐるパスを回すだけという状況に陥りがちでした。

・ところがG大阪から獲得した阿部がフィットしだしてからその問題が一挙に解決。故障もあってフィットに若干時間がかかりましたが、阿部を1トップ(といっても川崎の超流動的なシステム上ゼロトップみたいなものですが)に配したのが大当たり。神出鬼没、かつフィニッシャーというよりはボールの受け手、あるいは引き出し手として良く機能しています。浦和同様、馴染む選手と馴染まない選手の差が極めて大きい川崎スタイルですが、半年もかからずにここまで出来れば文句なし。

・阿部同様補強の目玉だった家長(大宮)は故障で出遅れたのが祟ってか、現在中村に代わって終盤短時間出場するだけ。

・怪我人が多かった時期に重用されていた新外国人選手MFハイネルはここ3試合ベンチ外。馬力のある選手でボールを持つと目立ちますが、やや「俺が俺が」みたいな感じだったので川崎には合わないだろうと思っていたところ案の定なのかな?? 

・CB武岡とCB舞行龍(新潟から獲得)が怪我で長期離脱中。

(戦術)

・最近のフォーメーションは一貫して阿部1トップの4-2-3-1。風間監督の時代は浦和戦に限ってミラーゲームを仕掛けてくる、あるいは途中からそのように変えてしまう試合が少なくありませんでしたが、鬼木監督が上手く行っている現状のやりかたをわざわざ変えているとは思えませんが。

・なお第15節広島戦では普段通り4-2-3-1でスタートしたものの、前半は広島の5-4-1リトリート守備の前にほとんど効果的な縦パスを入れさせてもらえずに苦戦。また守ってもミキッチにどフリーで何度かクロスを許していました。終盤CB奈良を投入して5-4-1にシフトして何とか逃げ切っています。

・監督が代わってもスタイルに大きな変化はありません。相手を押し込んで一方的にボールを支配し、かつ細かくパスを繋いで相手ゴールを陥れる。もちろん徹底してショートパスというわけでなく、クロスに小林が突っ込んでくることもあれば、ぽっかり空いたバイタルエリアからミドルをぶちこめる上に、セットプレーでも点が取れる。実に面倒な相手です。クロスボールを多用するチームでないにも関わらず、今年はクロスからの得点が目立つのが実に不思議。

・最終ラインが高いのも相変わらずで、しかもボールを失った後の攻守の切り替えが非常に早い。相手に高い位置からプレッシャーをかけて容易にビルドアップを許さず、ミスパスを誘ってボール回収。高い位置にコンパクトな守備陣を敷いていて、しかも相互の連携が良く、そんなに走らなくてもボールが回収できるせいか、走行距離はJ1ではかなり少ないほう。

・攻守の切り替えが早いのは何も今年からではありませんが、監督が代わって一段と守備意識が高くなったのか、攻守のバランスが格段に良くなったように見受けられます。なんかスタイルがユニークでバランス感覚がない監督の後をバランスの修正だけで成績を安定させるってミシャ→森保と風間→鬼木の系譜がそっくりな気がしますが。

・また韓国代表GKチョン・ソンリョンが相変わらず手強い。総失点は少ないけれども被シュートが少ないわけではなく、なんだかんだとソンリョンに随分助けられている気が。もっともそれもチームの実力のうち。

(浦和の対応)

・前節広島とシーソーゲームを演じて勝つには勝ちましたが、内容はいたってお粗末。浦和も弱いが、それ以上に広島が弱かったというだけの話で、劇的な結末だったにも関わらず素直には喜べない試合でした。3日(月)の練習前には緊急ミーティングが開催されてミシャの怒号が響き渡ったそうですが、攻守の切り替えが緩慢になっているとか、勝っているのにリスクをかけすぎるとか、怒ってどうなるという問題でもなかろうに。

・前節試行した遠藤ボランチ&柏木シャドーは結局限りなく失敗に終わり、終盤元の形に戻さざるを得なかったところを見ると、今節は封印でしょう。よって相変わらず人を代えるくらいしか手立てがなく、特に宇賀神&梅崎の復帰如何にかかるところ大と思います。宇賀神がようやく練習でフルメニューをこなせるようになったのは朗報。

・またどう見ても興梠がお疲れ気味。中3日を勘案して、これまた不調とはいえラファエルを起用するか、あるいはラファエルの守備がいい加減なのが致命傷になりかねないのでズラタンを起用するか、少々頭が痛いところ。

・浦和守備陣がやらかしがちな失敗は、相手に食いつき過ぎてその裏を取られること。中村なり大島なり縦パスの出し手をとにかく消さないとお話になりませんが、その両名に限らず慌てて飛び込んでしまうと致命傷になってしまいます。食いつき過ぎてもいかんが、寄せずに自由を与えすぎるのもいかん。そのバランスが非常に難しいのですが、昨年の等々力でウノゼロで勝った際にそれが上手く出来ていたはず。浦和はどこでそのバランス冠感覚を失ったのやら。

----------------------------------
<前節:川崎 5-0 神戸>

-----阿部-----
登里---中村---小林
----ネット--大島---
車屋-エドゥ--谷口-エウシー
-----ソンリョン-----

(得点)9分 阿部、20分 阿部、68分 小林、81分 谷口、90+4分 小林

(交代)
78分 登里→長谷川
83分 中村→家長
84分 エウシーニョ→田坂

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2017.07.04

こばやし@曙橋 ~ (燕三条系)中華そば

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 都営新宿線曙橋駅A1出口を出て靖国通りを西へ。「西川」や「晴壱」を過ぎた先。先客4、後客7となかなかの繁盛ぶりで、退店時には外待ち2。「燕三条系ラーメン」がウリの店です。

 券売機はなく、店内のメニューを見て基本と思しき「中華そば(780円)」を注文。後払い。

 店内は厨房前に横長カウンター7席。固定式椅子で席間が狭くて難儀。厨房には大将と女将さん。

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 煮干しは食べ手を選ばない程度の効き具合。表面に粒の細かい背脂が目立つためか脂も多めですが、味わいは全然脂っぽくなく、むしろあっさり目。これだと刻みタマネギを入れる必然性はあまり感じられず。

 「割りスープあります」とテプラが貼ってあるのでかえしがきついのかな?と思ったのですが、やや酸味が強い程度で飲むのになんら支障はなく、割りスープの必要は全くないように感じました。

 麺は菅野製麺所の縮れ入り太麺でつるつる、もっちりした食感。麺自体は好みのタイプですが、スープがあっさり目なのでこの麺だと少々強すぎるように感じました。大盛(+150円)を頼む客が随分いましたが、デフォルトでも標準的ないし若干多めなくらい量があります。

。厨房に菅野製麺の麺箱がありました。タイマーを使わずに頃合いを見て1本すくって指で固さを確かめてといった熟練の技による麺上げ。固めのゆで加減で

 岩海苔が燕三条風を演出。他にバラ肉チャーシュー、メンマ、岩海苔、刻みネギ。

 「克味」や「GACHI」も含めてこの一帯は靖国通り沿いにラーメン屋が乱立していますが、この店はあっさり目で他店と全く味わいが被らないのが良いのかも。

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2017.07.03

ほうきぼし@赤羽 ~ 汁なし担々麺

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 赤羽駅東口から南へ。商店街も尽きようとする最南部に位置。先客2。後客5。約1年ぶりの再訪。

 店内の券売機ボタン先頭の「汁なし担々麺(880円)」と「小ライス(60円)」を注文。辛さの程度は特に聞かれませんでした。ランチサービスはなし。ラインナップに「プレミアム豆乳担々麺」というのが増えていましたが相変わらず担々麺専門店というわけではなく、正油らーめんやにぼしらーめん、オクラ納豆まぜ麺といったメニューも。でもこれらを頼んでいる客を見たことがないような。

 店内はくの字型カウンター7席と2人掛けテーブル3卓。水セルフ。今は母娘で切り盛りしているみたい。卓上にはにんにくチップ、酢、胡椒、一味、ラー油、山椒等々。

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 もやしがやたら目立つのに加え、ベビーラーメンみたいなのが大量にちりばめられていますが正体不明。他に肉味噌、ナッツ、青菜。

 タレが底に溜まっているので、天地をひっくり返しながら何度もまぜまぜ。ラー油が多いのかかなり脂っこいのが特徴。また辛さはほどほどで辛さ耐性の低い私でも何の問題もありませんでした。スパイス類に凝っている様子はなく、痺れ感は全くと言っていいほどなし。タレは特に余るでもなく、不足を覚えるほどでもなし。

 麺は太いストレート麺。わずかにざらつきがあり、かつもちもちっとした食感が実に心地よい。麺が秀逸なので、汁ありより汁なしを推しているのは判る気がします。またナッツに加えてベビーラーメン状の何かがさくさくっと食感的に面白いかと。

 混ぜる前はもやしが多いように見えましたが、混ぜてラー油まみれになってしまうと箸休めにはならず。量的には小ライスがなくても問題ありませんが、飽きずに食べきるには小ライスをつけたほうが良さげ。最後はどうしても肉味噌が底に溜まってしまうので、その消化にも役立ちますし。

 赤羽という土地柄を考えるとやや高いのが残念ですが、この出来ならリピート確実。

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2017.07.02

【観戦記】17年第17節:浦和 4-3 広島 ~ 2年前に優勝争いしてたチームが共にここまで凋落するとは・・・

・いやぁ、勝つには勝った。しかも2004年磐田戦での長谷部のゴールを彷彿させるような関根のスーパーゴールでの逆転勝ち。率直にそれを喜んだほうが精神衛生上好ましいのでしょうけれども、どうにもすっきりしない。笑うに笑えず、泣くに泣けない。笑いながら泣いている、あるいは泣きながら笑っている、往年の竹中直人の芸みたいな表情にならざるを得ない、そんな試合でした。

・双方芳しくない試合内容ながら浦和が前半40分過ぎに立て続けに2得点。昨今広島がほとんど点を取れていないことを考えればこれでかなり浦和有利になったなと安心していたら、リードしている際の試合運びの拙さはなんら修正されておらず、後半に入ってあっという間に2失点。さらに72分に浦和CKから2対5という絶望的に数的不利なカウンターを喰らってとうとう逆転される始末。リードされてATに入ったわけでもないのに、なんでそんな酷いカウンターを喰らうのか???

・申し訳ないが、正直ここで心が折れました。まるで磐田戦の焼き直し。残留争いに腰までどっぷつ浸かっている広島にすら勝てないどころか、負け方が酷い。あーあ、これで今年のリーグ戦は全部消化試合かぁと個人的には試合を投げてしまいました。

・ところが浦和の選手達は全く諦めていなかった。逆転されてミシャは那須→李で遠藤&柏木のポジションをそれぞれ一つ下げていつもの形に戻しただけでなく、興梠→ズラタンというあまり例がない交代を敢行。この交代が意外な妙手だったようで、投入直後にラファエル→関根→ズラタンの中央突破で同点。そしてATに関根が左サイドからカットイン&「一人で出来た!!」と言わんばかりに5、6人をごぼう抜きして逆転!!!

・ズラタンのゴールはともかく、関根のゴールは個人技の賜物以外の何物でもなく、ミシャスタイルもへったくれもない「火事場の馬鹿力」としか言いようがない形でしたがもう勝てればなんでもいいのだ。勝っている時はどうしたらいいのか悩みに悩んでしまうが、負けている時は迷いがなくて時にとんでもない力を出す。もっともそれでなんとかなるのは相手が弱いからで、強い相手には往々にして単に傷口を広げるだけに終わるのですが・・・

・試合内容はお世辞に褒められたものではなく、課題山積というか従前からの課題がなんら修正されていないことが明々白々になった酷い試合でしたが、それでも勝つには勝った。とにかく勝ったことで浦和の選手&スタッフが多少落ち着きを取り戻すかもしれない。なんとか自信を取り戻すかもしれない。そう思って無理やり前を向くしかないでしょう、この試合は。

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・それにしても2年前に優勝争いしたもの同士と思えないくらい双方ともビルドアップにミスが多くて、前半からカウンターの応酬みたいな残念な試合内容。ただ広島の出方がやや予想外で、普段通りの5-4-1のリトリート主体の守備ながらいつもの浦和戦よりやや最終ラインが高めでした。

・ところが最終ラインを押し上げたものの茶島&青山のボランチコンビで臨んだのが良くないのか広島の中盤が案外弱く、前半は浦和に高い位置でボールを奪回される場面が目立ちました。もっとも浦和も浦和で良い形でボールを奪いながらシュートで終われず、5分に武藤が青山からボールを奪ったのを機に駒井→関根→武藤の決定機を作ったくらい。

・また浦和はロングボール一本で広島最終ラインの裏を狙わせる場面もが目立ちました。15分に遠藤→柏木→駒井→興梠で良い形を作った後しばらく沙汰止みになってしまいましたが、42分の先制点となった柏木ロビングボール→駒井→興梠もこのバリエーションに入れて良いでしょう。

・広島のビルドアップはすっかり怪しくなっており、45分には野上→清水と繋いだところで清水のアバウトすぎるプレーでボールロスト。浦和は関根→柏木→武藤と難なく繋いで武藤が久しぶりのゴール!! 広島は武藤をがら空きのバイタルエリアに進出させた時点でアウトで、まるで浦和のような大失態(つД`) なお野上&清水の広島右サイドは相当脆弱で38分にも関根→武藤でぶち抜かれて大ピンチを招いています。

・浦和が攻めながらもシュートで終われないケースが多いので、広島がカウンターで反撃する機会も少なくはなかったのですが攻め手は乏しく、ほぼ柏のドリブルでの仕掛け頼みといった様相。21分に浦和右サイドで柏→皆川フリック→柏ドリブル進出という好機があり、裏を取られた駒井がエリア寸前のところでファウルで止める場面がありましたが、この場面に象徴されるように駒井は終始柏に苦戦を余儀なくされました。

・34分にも武藤の縦パスをカットされて素早く浦和右サイドに展開され、柏→皆川の危ない場面も。多少リスクをかけてでも縦パスを入れるのはミシャスタイルの根本思想なのでそれに異を唱えても意味がありませんが、ボールを奪われた後の攻→守の切り替えが緩慢になっていて、最後方から駆け上がってくる柏に守備陣がごぼう抜きされているってそれだけでも万死に値するかと。

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・しょーもなすぎる試合内容で2点ビハインドを負ったためか、森保監督は後半頭から茶島→ロペスで柴崎をボランチに下げ、しかもいきなりそれが奏功。広島がこの試合で珍しく人数をかけた分厚い攻めを仕掛け、浦和左サイドからのクロス→森島→皆川がゴール。この場面、なんでバイタルエリアで森島にどフリーでポストプレーを許しているのかがなんとも不可解。具体的には阿部が何もしていないのが実に切ない。一対一が生じやすいミラーゲームでこんな失態があっていいのか???

・54分の得点は前半から広島の突破口となっていた柏のドリブル進出が実ったもの。といっても浦和が右サイドで自爆ボタンを押したようなもので、柴崎&森島に詰め寄られた駒井が無理に前に繋ごうとしてボールロスト。こぼれ玉を拾った柏がバイタルエリアへ一気に進出→皆川スルー→ロペスゴール。勝っているのにリスキーなプレーを選択した駒井の罪が一番大きいのでしょうが、またまた後方から駆け上がってくる柏を傍観している遠藤もたいがいやで、これは。

・勝っているのにリスキーなプレーを選択した点では槙野が一番酷いか。この失点前から槙野が再三攻撃参加していて、しかも全くシュートで終われずにカウンターの口火に。まさに「ハイリスク・ノーリターン」。これを是正しない限り浦和が安定して勝ち点を伸ばすのは難しいでしょう。

・72分広島の3点目はもう「浦和歴代珍プレー集」に上げてもいいくらい酷いもの。浦和CKからの流れで、最終的には遠藤が後方から当たられてボールを失ったのが引き金になってしまいましたが、それ以前にCKを跳ね返されてイーブンのボールになりかかった時点での浦和の戻りが緩慢すぎる!! ビハインドでATに突入したわけでもないのに、なぜかまるで「まだワンチャンスあるで!」と言わんばかりに攻め残っている!!その挙句、遠藤のボールロストを契機に2対5という絶望的に数的不利のカウンターを喰らう始末。

・浦和の失点は攻守の切り替えの遅さとか、マークのルーズさとか、状況を勘案しないかのようなプレー選択の拙さに起因したものだらけで、人を代えたりシステムを弄ったりしても即効性はなさそうな気がしましたが、逆転されたのを受けてミシャはとうとう遠藤ボランチ&柏木シャドーという今日の新機軸を断念。ところが同点に追いついた辺りから最終ラインを下げてしまった広島を攻めあぐね気味に。

・敗色濃厚な戦局を前にミシャが放った最後の勝負手はなんと興梠→ズタラン。いつも終盤に投入されて、しかも今年は全く奏功した試しがないズラタンですが、この日はこれが大当たり。関根のフリックを受けてエリア内で前を向いたズラタンが遅れてやってきた水本をものともせずにファインゴール! ああ、これがズラタンの正しい使い方。前を向いてナンボ。ズラタンにポストプレーなんて求めるのがそもそも間違っている! ズラタン再生の道のりが見えたような良いゴールでした。

・ズラタンのゴールを演出したのがなぜかバイタルエリアに進出していた関根。これが広島守備陣の意表を突いたのでしょう。どフリーの関根に慌てて千葉が付くもフリックで交わされ、ズラタンがフリーになるという絵にかいたような悪循環。

・そして最後の最後は関根の独壇場。61分、78分と関根のドリブルでの仕掛けで決定機を作っており、その予兆はあるにはありましたが、まさかATで決まるとは!広島は終始関根にチンチンにされていた清水はともかく柴崎すらあっさり交わされてしまったのが致命傷。野上は無謀なスライディングでこれまた何の役にも立たず、千葉&水本という老朽化したCBではどうにもならず、最後はGK中林が股を抜かれてジ・エンド。

・広島はこれで4連敗。しかもATに再逆転されるといういかにも心が折れそうな負け方で、15位札幌との勝ち点差が5に開いたにも関わらず、まだシーズン半ばで降格しそうという危機感がないのか試合終了後浦和の選手達を談笑している選手が結構いて驚きました。

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-----興梠-----
--武藤----柏木--
関根-阿部--遠藤-駒井
-槙野--那須--森脇-
-----西川-----

(得点)
42分 興梠
45分 武藤
85分 ズラタン
90+2分 関根

(交代)
56分 武藤→ラファエル(興梠がシャドーに下がる)
73分 那須→李(柏木がボランチ、遠藤がリベロへ下がる)
84分 興梠→ズラタン

・「展望」で「不振の選手を代えるくらいしか手立てはない」と記しましたが、ミシャは前節からラファエル→那須と入れ替えただけでなく、柏木&遠藤のポジションをそれぞれ一つ上げるという予想外の手を打ってきました。しかし、結果は限りなく失敗。柏木は結局ボランチに近い位置まで下がってボールを捌く場面が多かったのはともかく、遠藤は守備でたいして役に立っておらず、これならわざわざ遠藤をボランチに据えた意味がなく、柏木ボランチ起用と大差がないように見受けられました。

・また遠藤のボランチ起用の是非以前に、遠藤を代表帰りからずっと酷使しているのがそもそも疑問。しょーもないボールロスト、当たり負け、そして緩慢な攻守の切り替えとパフォーマンスの劣化が著しいように見受けられます。天皇杯で青木の出来が芳しくなく、スタメンでボランチ青木という選択肢がなくなっている結果なのかもしれませんが。

・那須が超ハイラインとの相性が悪いのもこれまた明白。那須を使ったら使ったなりの闘い方をしないといけないはずですが・・・ といってもこの日の浦和の失点は那須起用以前の問題でしょう。

・鳥栖戦でさっぱりだった関根がこの試合で突如覚醒したのが不思議でなりませんが、駒井は興梠のゴールをアシストしただけで、それ以外は対面の柏に完敗。もっとも駒井は痛み止めを服用して試合に出ていたそうで、そんな状態の選手をスタメンで使わざるを得なくなっているのがこれまた辛い。宇賀神は無理使いが祟って依然ベンチ外。しかも前節ベンチ入りした梅崎もこれまたなぜかベンチ外で平川が珍しくベンチ入りしましたが、平川に90分は酷。天皇杯で戦術理解度が平川>菊池なのが丸判りになってしまい、菊池に起用のめどが立たないのがいやはやなんとも。

003

-----皆川-----
--柴崎----森島--
柏--茶島--青山-ミキッチ
-水本--千葉--野上-
-----中林-----

(得点)
47分 皆川
54分 ロペス
72分 ロペス

(交代)
37分 ミキッチ→清水(負傷による交代)
HT 茶島→ロペス(柴崎がボランチに下がる)
80分 青山→森﨑

・森保監督は前節大宮戦からロペス→森島、森崎→茶島だけでなく、なんと林→中林とGKまで入れ替え。ただ茶島のボランチ起用は結局失敗。浦和同様、勝てないと打つ手打つ手が裏目に。しかも守備固めで入れたはずの森崎がこれまたたいして役に立たないというおまけ付き。

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2017.07.01

ブロンコビリー 鹿浜店 ~ がんこハンバーグランチ

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 中京圏を中心に店舗展開しているステーキレストラン「ブロンコビリー」。首都圏にも店舗展開していて(でも店舗数が微妙ゆえ知名度は上がらないか・・・)、近所にも店があることは判ったので早速往訪。往訪したのは鹿浜店。外観・内装ともステーキハウスというよりはファミレスっぽい作りです。

 ランチメニュー冒頭の「がんこハンバーグランチ・200g(1188円)を注文。サラダ―バー&ランチスープ&大かまどごはん付き。ご飯は大盛無料なので大盛りにしてもらいました。なおこの店は土日祝もランチメニューを出しています。

 サラダバーに力を入れているようで種類も豊富だし、開店して間もない時間帯なので当然ながら散らかってないし、これは言うことなし。心なしかワカメを多めに入れながら(苦笑)ハンバーグが出来上がるまでサラダをお替り。パスタも置いてありますが、こんなもので腹を膨らませてしまってはハンバーグを食いに来た意味がないので要注意。

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 俵状のハンバーグ。客の目の前で縦に切り、かつ好みに応じて和風ソースをかけて提供。その間脂や肉汁が飛び散るので、客は紙エプロンを手に持って待機って、この辺は静岡の「さわやか」とそっくり。和風ソースをかけずに、卓上の各種岩塩で楽しむこともできます。

 「炭焼き&粗挽き ビーフ100%のハンバーグ」がウリもの。たまたまかどうか判りませんが、ちょっと堅めの焼き上がりかなぁ・・・ 少なくとも「中はふっくらジューシー」という感じはしませんでした。また大盛りご飯の量が案外多くて、ハンバーグ200gだけとご飯が余り気味。よってここでもサラダが活躍。

 質は「さわやか」には遠く及ばないとは思いましたが、そもそも普段ステーキハウスでハンバーグなんてあんまり食わないし、貧乏性丸出しで野菜もたっぷり補給できるので、これでも大満足。

 これなら二郎系のラーメンでもやしばかり食うよりはるかに健全な野菜補給法として使えそう(苦笑)。すぐ近所に同じくサラダバーが売り物の焼肉屋「でん」があるけれど、「でん」はそんなにランチに力入れている風ではないので、こちらのほうがいいかな。

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