【雑感】Jリーグワールドチャレンジ2017:浦和 2-3 ボルシア・ドルトムント
・浦和にしてみればJリーグに無理やり組まされ、せっかくのサマーブレイクを台無しにされたとんだ「迷惑マッチ」。しかもチーム状態はドン底に近く、この試合に対する監督&選手のモチベーションは決して高くはなかったであろうと思われた割には、決してお恥ずかしい試合内容ではありませんでした。またラファエルシャドーとか遠藤右CBとか長澤ボランチとか、後半戦へ向けてミシャなりに然るべきテストの場としてこの一戦を活用できただけでも有意義だったと言っていいでしょう。
・浦和の得点はなんと共にCKから。得点機どころか相手の絶好のカウンターのチャンスでしかない浦和のCKから2点も取られるなんて、さすが「スゴイやつら」(苦笑)。興梠が上手く前に入った1点目はまだしも、遠藤をどフリーにした2点目なんてまるで新潟レベルw
・また当然ながらドルトムントはミシャスタイルと対戦するのは初めてで、かつその対策なんて全くやらなかった(後半3バックに変えたもののあまり効果なし)ので浦和の高く張り出したWB、さらにはそこへのワイドな展開には少々面食らった模様。37分遠藤→宇賀神→ラファエルの絶好機を筆頭に、58分西川→関根、61分遠藤→武藤ヘッド等両サイドからチャンスを量産していましたが、結局流れの中からは得点できず。
・要するに浦和のWBにフリーでボールを持たれてもシュートコースを塞いでディレイすればさほど問題はないと見切られたっぽい気がしました。Jリーグでも半ばサイドは捨てて割り切って中を固めてくる相手に苦戦するのと同じような構図。
・懸案の守備も64分に2度目の大規模な選手交代を敢行するまで、そんなに悪くはなかったと思います。相手がコンディション最悪かつ監督代わったばかりという条件があったとしても、下手をこぐと一発でやられることを念頭に置いて守備重視で入ったのは良かったと思いました。序盤一方的に自陣に押し込められ、なんとかボールを奪っても満足にビルドアップさせてもらえない苦しい時間帯が続きましたが、そこをよく粘り強く凌ぎきりました。というか、毎回これでやれっちゅーねん!!!!
・ただ失点あるいはピンチに陥った場面を取り上げれば見慣れた光景だらけなのは残念。浦和が迂闊に飛び込んで交わされるのと、中盤から不意にドリブルで仕掛けられるとなすすべなくバイタルエリアまで運ばれてしまうのはJリーグでも良くある光景で、これを個人レベルが格段に上の相手にやられるとどうしようもない。
・76分の失点は浦和左サイドからモルのカットインを許したもの。なんかこの前柏@広島にやられたのとそっくり。最後に1対1で振り切られる槙野というのはもはや見慣れた光景ですが、その前の高木がなすすべなく見送るほうが罪深いかと。9番のモルって全然知らん選手でしたが、こいつだけはヤバかった。シュールレがマシなくらいで、オバメヤンとか怪我明けのゲッツェとか何の見せ場もない選手もゴロゴロしている中、モルだけはぶっちぎりにヤバかった。
・79分の失点もモルがドリブルでスルスルとピッチ中央を持ち上がったのが契機。フリーでボールを受けたモルに慌てて槙野が飛び込んであっさり交わされたのが致命傷。モルのドリブル進出で浦和守備陣はパニックに陥ってしまい、人数はいるのにマークがあいまいなままに。そして最後はまたしてもモルがどフリーというこれまた見慣れた光景。
・最後はモルからハイボールを遠藤がクリアしきれず、あろうことか背後のシュールレに渡ってしまうという惨事。遠藤はここまで上々の出来だったはずですが・・・
・冒頭述べたように、この試合は「やらされ感」が強くて浦和のコアなファン層には極めて評判が悪く、普段は試合開始前に日陰で休んでいる人が多いコンコース下もガラガラ。しかもチケット完売にも関わらず、試合開始30分前になっても空席が目立ってどうなることやらと思いましたが、単に出足が遅かっただけで結局58000強の大入りに。
・出足が遅いのは専ら赤者。そりゃ赤者のほうが黄者よりはるかに近くから来てるのでしょうし、このクソ暑いのに早くから行く気にならんのは道理。言い換えれば昔と比べて赤者のスタジアム滞在時間は短くなっているような。
・逆に遠来の方が多いであろう黄者は割と早くからスタジアム入りしていたせいか、これが結構目立ちました。しかも黄者は若年層が実に多い。Jリーグがものの見事に取り込みに失敗してる層だと考えると真に残念というかなんというか。
・とはいえ、色合い的に黄色が目立つけれども、メイン&バックともアッパーはかなり赤者だった印象。たぶん黄者はスタジアム全体合わせて1/4もいなかったかも。要するに普段来ない赤者が結構来ていたような気がしました。コアな赤者には人気薄だった試合だが、ライト層には思いの外関心が高かったのでしょう。一見どうでも良さげな親善試合に赤者がわらわら来るっちゅーのは、古参サポから見れば豪華メンバーだらけの啓太引退試合が案外売れないことの裏返しなんだろうなぁ、これまた残念ながら。
-----興梠-----
--ラファエル----武藤--
宇賀神-阿部-柏木-関根
-槙野--遠藤--森脇-
-----西川-----
(得点)
24分 興梠
76分 モル
79分 モル
85分 遠藤
88分 シュルレ
(交代)
HT 森脇→那須(遠藤が右CBへ)
HT 興梠→ズラタン
HT 宇賀神→駒井(関根が左WBへ)
64分 ラファエル シルバ→高木 俊幸
64分 武藤→矢島
64分 阿部→長澤
64分 関根→梅崎
・総員ヘロヘロ状態にも関わらず、浦和のスタメンはなんと全員レギュラー陣。7人まで交代できるからでしょうけど、水曜日の天皇杯を本来の熊本ではなくわざわざ駒場開催にしてもらった手前、あからさまな手抜きはできなかったのでしょうなぁ・・・黒い約束。
・メインアッパーからの観戦でしたが、バックアッパーと違ってメインはエスカレーターがなく、階段で上がるしかないとは知らんかった(つД`)
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