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2017.08.20

【観戦記】17年第23節:浦和 2-1 FC東京 ~ 雷雨で一時間遅れでも、やっぱりお約束通りの結末

・試合開始前から埼玉スタジアム周辺は激しい雷雨に見舞われ、結局キックオフは1時間遅れの20時。帰りが心配になって観戦を断念した方もおられたようで、ぼーーっと1時間待つ羽目になった観客サイドも楽ではありませんが、コンディション&集中力維持という観点からすれば選手にとってもこの一時間は極めてきつかったはず。

・しかし、結果はFC東京(以下「瓦斯」)にそれなりに見せ場を与えながらも接戦を浦和が制しているというお馴染みのものに。終盤何度もあったカウンターの好機を決められず、逆に最終ラインが下がりすぎたところで際どいミドルシュートを撃たれまくってポストに助けられる場面もあり、大宮戦・甲府戦に続いて逃げ切りの仕方は良くありませんでした。

・ただトータルで見れば内容は前2戦より格段に良くなったかと。守備に偏りがちだったチームバランスを幾分攻撃サイドに振り直して、ようやく良い落としどころが見えてきたような気もします。浦和はここ2戦封印していた中央突破が突然復活しただけでなく、前半は槙野の攻撃参加も活発に(もちろんリードした後は自重)。もっとも浦和の定番中の定番であるKLMのコンビネーションプレーを楽々と許す瓦斯のバイタルエリアの守備が酷すぎたという側面もありますが。

・またいきなりJリーグデビュー戦となった新外国人マウリシオは堀スタイルを実践する上で大きな問題はないことが実証され、かつ興梠や槙野などミシャ解任前夜には明らかに調子を落としていた選手達に底打ち感が見受けられたのも慶事でしょう。この分ならACL川崎戦にかなり前向きに取り組めると思います。

001

・3-1-4-2の新フォーメーションで初めて浦和戦に臨む瓦斯は高めの位置に5-3-2の守備ブロックを作り、浦和がブロック内にボールを入れてきたところでFWやIHが適宜プレッシャーをかけて浦和のビルドアップを寸断するような構え。

・この策は十二分に機能して浦和は序盤ビルドアップに難儀しましたが、先制点はサイド攻撃から。17分李との壁パスで右サイドを疾走する駒井が太田を抜ききらないタイミングでクロス→武藤がエリア内中央で難なく落とし、興梠がほぼどフリーでシュート。GKの前でバウンドするボールはGK大久保には難しかったかな?

・瓦斯も5-4-1で高めの位置に守備ブロックを作る浦和に対してボールこそ保持するものの、浦和以上にビルドアップに苦しんで何も出来ずに苦しんでいましたが、22分大久保からの縦パス一本で浦和左サイドで室屋に裏抜けに成功し、クロスを橋本が決めて同点。これは室屋を高い位置に置く新布陣が見事に嵌ったもの。

・しかし、早い時間に追いつかれてもドタバタしなくなった辺りが監督交代効果なのかも。徐々に浦和が相手を押し込む時間が長くなり、30分柏木→李→武藤→興梠とワンタッチパスが見事に繋がって興梠が2点目。バイタルエリアでこんなに簡単にパスを繋がれる相手ってJ1ではなかなかお目にかかれません!! 興梠のシュートは当たり損ね臭かったのですが、GKのタイミングを外す意味では却ってよかったのかも。

・1点取った以外はほとんど良いところがなかったせいか、篠田監督は後半頭から前田に代えてウタカを投入。また不幸にも後半早い時間帯に室屋が負傷して永井を投入する羽目になり、さらに62分に米本に代えて中島を入れてミシャばりに早々と交代枠を全部消化。ところが入れても入れても何の効果もなし。ウタカを入れてもウタカまでボールを運べない惨状(苦笑)。永井がWBに向いていないのは名古屋で嫌ほど実証されているはずなんですが、篠田監督は学習しないのかな?

・また瓦斯は先制されてからFWなりIHなり前からやおらボールを追いかけはじめましたが、毎度のことながらたいして後ろと連動しないので、浦和とか柏とか川崎とかパスを回せるチームには全くの無意味。日程面での瓦斯有利を全く活かせず、いたずらに体力を消耗して終盤失速というお決まりのコースでした。何度も浦和にカウンターを許したのはこれが主因でしょう。守備があまり期待できない選手を次々入れたのも一因でしょうが。

・そんな瓦斯を尻目に堀監督はACLを睨んでか柏木を早めに下げて青木を投入。さらに71分興梠→ラファエルでカウンター狙いの色彩を強めたところまでは良かったのですが、最後に武藤に代えて矢島を入れたのは疑問。ズラタンなら前から追える上に、セットプレーに強みを持つ瓦斯に対して跳ね返し役でズラタンを入れる意味もあるはず。同点に追いつかれたらボコボコに叩かれる失着だったと思います。

・82分にカウンターから矢島のシュートがポストを叩き、ラファエルにも2度カウンターの好機があったので完全な悪手ではありませんが、前からの守備が緩慢になって最終ラインを上げるに上げられない弊害が強くなり、何度も瓦斯の際どいミドルシュートを浴びる羽目に。86分には高萩、90分には中島のミドルがポストを叩いて冷や汗をかきましたが、いずれも半ば以上矢島のあんまりな対応が招いたもの。

・ミドルシュートは辛うじて難を逃れたという感を拭えなかったのに対し、山のように与えたセットプレーの守備は大過なし。この辺も監督が代わってセットプレーの練習にも力を入れ出したせいかな???

・瓦斯の攻撃がお笑いなのは終盤最後の最後までミドルシュートという名のガチャ回しに終始したこと。わざわざ中島みたいなガチャ回し専用機なんて投入してますし。浦和からすれば大宮戦の最後の失点のように最終ラインが下がりすぎたところでサイドからウタカ目がけて放り込まれるのが一番ヤバいと思いましたが、そんな場面は全く作れず。ロクなボールが入って来ないせいかウタカもなんだか元気なさげでしたし、室屋の負傷退場も響いたのだとは思いますが。

003

-----興梠-----
--武藤-----李--
菊池-阿部--柏木-駒井
-槙野--マウリシオ--遠藤-
-----西川-----

(得点)
17分 興梠
30分 興梠

(交代)
66分 柏木→青木
71分 興梠→ラファエル
79分 武藤→矢島

・森脇がスルガ銀杯で小破してマウリシオが早々にリーグ戦デビュー。時折瓦斯のマーカーが近くにいる柏木や阿部に縦パスを出してビックリさせられることもありましたが、「それがどうかしましたか?」といった表情でなんら悪びれる様子はなく(というかひげ面なので表情が判りにくい!)、左右とコミュニケ―ションを取りながら終始落ち着いたプレーぶりで最終ラインに安心感を与えていました。ポカのない永田、コンディションの良いゼリッチという見立て通り。

・森脇の代わりに右CBに入った遠藤。堀式だとCBにあまり攻撃参加を求めないので、サイドでの縦パスの精度を求められる以外は古典的なストッパー然とした役割に終始。こういう単純なタスクなら遠藤も楽チンというか、遠藤にはちょっともったいないような。加賀が健在なら出番あったかもなぁ・・・(つД`)

・左WBには引き続き菊池を起用。宇賀神のコンディションが良くないので菊池を使っているのでしょうが、中へ絞りすぎて室屋を完全に見失った1失点目の対応を見ると、残念ながら宇賀神にスタメンの座を奪回されるのは時間の問題でしょう。宇賀神を無理使いせず、菊池を我慢して使っている堀監督の堪忍袋の緒が切れないうちになんとかしないと。

・矢島も同様。ACL川崎戦を睨んでズラタンを温存したかったがゆえに矢島に出番が回ってきたのでしょうが、その肝心な出場機会で守備意識の低さをまたまた露呈。これでは長澤や梅崎のコンディションが戻ればベンチ外になるのでは?

・ただ堀監督が主力を使い潰さずにこれまで出場機会の少なかった選手を我慢して使い、かつ勝ち点を拾っているのはたいしたもの。意地悪い見方をすれば、もはやリーグ戦の現実的な目標はJ1残留でしかないので、リーグ戦をACLやルヴァン杯を見据えてのテストの場として使いやすくなっているがゆえなのかもしれませんが。

・駒井は功罪相半ばかな。対面の相手を抜ききらないタイミングで高精度のクロスを入れるというミキッチばりの好プレーがあった一方、カウンターの好機でパスを出すタイミングを逸してボールロストが2度。さらに深い位置でプレゼントパスして本人も頭を抱える失態が一度。スルガ銀杯の出来を見ても深い悩みの只中にあるのかも。

・2アシストの武藤は復調の気配濃厚。いずれも最前線の潤滑油としてもっともよく機能する武藤らしい働きでした。ただ66分のカウンターの好機でどフリーの興梠が見えていなかったのか、あるいは点が取れていない焦りなのか、自分で撃ってしまったのだけは残念でした。

002

--大久保嘉--前田--
太田-米本--橋本-室屋
-----高萩-----
-丸山--森重--徳永-
----大久保択----

(得点)
22分 橋本

(交代)
HT 前田→ウタカ
51分 室屋→永井(負傷による交代)
62分 米本→中島

・神戸戦の前半で瓦斯の3-1-4-2が随所でマッチアップが生じやすい相手には実に無力で、かつバイタルエリアを攻略されやすいのが丸判りだったはずなのに、ネルシーニョの失策で下手に勝ってしまったので、あの悲惨だった前半はなかったことになったのかな? 運悪く室屋が故障してしまったので、もうこの布陣を続ける意味はないと思いますが。

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