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2017.09.22

【展望】17年第27節鳥栖戦

(成績)

・勝ち点37(10勝7分9敗)の9位。直近5試合では大宮・甲府と残留争い組には勝ったものの、横浜M・G大阪・仙台と中上位相手には敗戦。また前節甲府戦も勝ったとはいえ、甲府に退場者が出るまでのの試合内容は芳しくなく、チーム状態はあまり良くなさそう。

・フィッカデンティ監督は「堅守」「ウノゼロの信奉者」というイメージがありますがG大阪戦・仙台戦での大量失点が祟ってかスタッツ上は際立った特徴がなくなっており、順位が近いFC東京・神戸と共に得点・失点とも30~32点で綺麗に団子状態。

(戦力)

・前回対戦時と比べると、トップ下の鎌田がフランクフルトに移籍し、その代わりに夏の移籍期間中にFC東京から河野を完全移籍で獲得したのが最大の相違。河野は第23節から4試合連続してスタメン出場中。しかし早々にチームにフィットしたとは言い難く、むしろ足元の鳥栖の低迷の一因になっている気が。途中から出てくる左利きのドリブラーアン・ヨンウのほうがまだマシですし、左大腿ハムストリング筋損傷で長期離脱していた小野は全体練習に復帰した模様なので、近々入れ替えられても不思議はないかと。

・また全く使い物にならなかったCBスブットーニに見切りをつけ、CBチョン・スンヒョン(蔚山現代)を獲得し、こちらも第21節からスタメン出場中。谷口が長期離脱中で、青木がフィッカデンティ監督には信頼されていないようなので、それなりに理にかなった補強なのでしょう。ただチョン・スンヒョンは抜かれそうになると簡単にファウルで止めに行ってしまうタイプのようで既にイエローカード3枚。なんとなくハズレ臭が・・・

・カリアリからレンタルしていたFWイバルボ。6月末でいったん登録抹消し、7月も終わりになって完全移籍で獲得という奇怪な経緯を辿りましたが、すっかり故障がちになってしまった豊田に代わって今やチームの大黒柱に。登録を抹消した時には使い物にならないので見切ったものと思い込んでいたのですが、いやはや恐れ入りました。

・イバルボは最前線でボールを足元でしっかり収めるだけでなく、広範囲を動き回ってボールを引き出しながらサイドでチャンスメーカーにもなりうるタイプ。エリア内で前を向かれるとガチムチ系らしい突進力があって実に面倒。鳥栖はユン・ジョンファン時代とは全く違ってロングボールは多用せず、細かくしっかり繋いでボールを前に運ぶタイプに変わっているのでイバルボが非常に役に立つ反面、豊田は攻撃に関してはフィニッシュに顔を出さない限りほぼ消えている感じに。

・フィッカデンティ監督はメンバー固定&選手交代もあまり活発でないタイプなので、シーズン前半で出番がなかった富山(新潟)・太田(山形)・小川(新潟)と夏に片道切符臭いレンタル移籍が続出。

・前々節仙台戦で負傷した権田は前節甲府戦欠場したものの、その後の状態は不明。GK赤星が代わって出ていますが、最終ラインとの連携が少々怪しげ。

(戦術)

・フォーメーションは一貫して4-3-1-2。ただフィッカデンティ監督は途中で4-4-2に代えたり、終盤5バックで逃げ切りを図ったりとコロコロフォーメーションを変えるタイプです。

・運動量が多いのは相変わらずで、タイトな守備陣形を維持しながら攻守を素早く入れ替えて3ボランチを中心、あるいはトップ下も下がって4-4-2気味になりながら鋭い寄せでボールを絡め取りに来ます。2トップも労を惜しまずプレスバック。

・その一方攻撃のバリエーションが乏しいのも相変わらずで、サイドでしっかりボールを繋いでのクロス攻撃が基本。特に左サイドから吉田→豊田orイバルボが生命線。しかし、鳥栖の数少ない攻め手の鍵を握る吉田がイエロー累積で浦和戦出場停止。吉田の代わりは吉田小破中にスタメン入りしていた三丸が入るものと目されますが。

・また原川がプレースキッカーとして優秀なので、もともと強いセットプレーが一段と脅威に。というかセットプレーが得点の半分近くを占め、豊田の不振が祟ってか、もう一つの強力な武器だったはずのクロス攻撃からはたいして点が入っていません。

・また元来カウンターに持ち味があるチームでボールを持たされると何も起こらない傾向がありますが、鎌田離脱が響いて中央突破がまるで成り立たなくなり、もともとバリエーションが少ない攻め手がより一層乏しくなった感も。ビルドアップの基点としてイバルボに頼りすぎるので、守備側も狙いどころを絞りやすくなっている嫌いもありますし。

・今年の鳥栖はどういうわけかセットプレーやクロス攻撃による失点が目立ちます。谷口が長期離脱したり、小林が大きく出遅れたりして最終ラインが安定しなかった影響があるのかもしれませんが。

(浦和の対応)

・とうとう今年の現実的な目標がACL優勝だけになってしまった浦和。今節も前節磐田戦に続いてコンディション面で浦和が著しく不利な条件(浦和が天皇杯から中2日の一方、鳥栖は週央に試合がない)での対戦で、しかも浦和はこの後に最重要となったACLアウェー上海上港戦が控えています。

・従ってどう考えても主力は上海上港戦に向けて極力温存するでしょうし、故障明けの選手を鳥栖戦で無理使いすることもないかと思います。しかもラファエルと李が小破離脱中なので、故障者・故障明け・連戦で疲労が溜まっている選手、さらに出場停止の青木を除いた、いわば消去法的な感じで鳥栖戦のスタメンが選ばれることになろうかと思います。

・具体的には

-----興梠-----
梅崎-矢島--長澤-平川
-----遠藤-----
槙野--マウリシオ-阿部-森脇
-----西川-----

といった感じでしょうか。興梠は出来れば出したくないところですが、ズラタンを中2日で使うのはかなり無理があると思います。

・如何せん中2日では大原でもコンディションを整えるだけで精一杯で、守備の修正も何もなされないまま鳥栖戦に臨まざるを得ないでしょう。それゆえフィッカデンティ監督がどのように浦和の穴を付いてくるかが見ものです。

----------------------------------------
<前節:鳥栖 2-1 甲府>

---豊田--イバルボ--
-----河野-----
-原川--高橋--福田-
吉田-スンヒョン--ミンヒョク-小林
-----赤星-----

(得点)
65分 チョン・スンヒョン
90+5分 キム・ミンヒョク

(交代)
59分 河野→アン・ヨンウ

<前回:鳥栖 2-1 浦和>

---イバルボ-小野---
-----鎌田-----
-原川--高橋--福田-
吉田--青木-ミンヒョク-小林
-----権田-----

(得点)65分 小野、90分 福田

(交代)
30分 原川→田川(負傷交代。鎌田がCHに下がって4-4-2へ)
66分 小野→藤田(左WBに入って5-3-2気味に)
85分 イバルボ→池田

・鳥栖の絶対的エース豊田がなぜかベンチ外。セットプレーで怖い谷口は故障離脱中。さらに唯一無二のプレースキッカー原川すら前半半ばで負傷退場。浦和にとって勿怪の幸いと思しきアクシデントが相次ぎましたが、それでも得意のセットプレーが決まって65分に鳥栖先制。その後は鳥栖の堅い守備陣をこじ開けられずに時間だけが経過し、最後は遠藤のボールロストを機に追加点を奪われる始末。浦和は試合終了間際にPKで1点奪ったものの、文字通り焼石に水でした。

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