石原直樹選手 ベガルタ仙台へ完全移籍
・先日、石原直樹選手のベガルタ仙台へ完全移籍が公式発表されました。
・昨年仙台へレンタルされた石原はビルドアップ時の橋頭保として、かつフィニッシャーとして大活躍。仙台の攻撃は石原抜きではほとんど成り立たないくらいの圧倒的な存在になりました。浦和との契約切れに伴い、仙台以外のチームからもオファーを受けていたようですが、昨年暮れには仙台残留との意向が報じられ、年明けに公式発表の運びに。
・石原は武藤や高木、ズラタンらと同じく2005年の加入。新加入選手の中では最も期待をかけられていた模様で同年のACL初戦、リーグ戦初戦ともスタメンで出場。興梠の負傷も相まってシーズン当初は石原がコンスタントにスタメン出場し、そのままレギュラーに定着するかと思われた矢先に第5節川崎戦で右膝前十字靭帯損傷という大怪我を負って長期戦線離脱。結局この大怪我が石原の命運を左右することになってしまいました。
・石原が長期離脱している間にシャドーの一角には同期加入の武藤が完全に定着。残りの一つには梅崎や高木、李、場合によっては興梠も加わってシャドーは競争相手が非常に多く、故障が癒えた2016年石原の出番は極めて限定的に。ほぼ消化試合だったACL第6戦浦項戦、さらに第10節アウェーG大阪戦で久しぶりにスタメン出場の機会を得ましたが共に良いところなく、特に後者はミシャの堪忍袋の緒が切れたのか57分に交代の憂き目に遭ってしまい、それ以降石原の出番はほとんどなくなってしまいました。
・石原は広島からの移籍ですが、広島には2012年加入なので「広島組だがミシャチルドレンではない」という位置づけ。ミシャ式と森保式は基本フォーメーションは同じだが、その運用は似ているようで違い、しかもその違いは年々大きくなる中で石原はやや戸惑っていた様子。特に森保が推奨していたポジションチェンジをミシャが厭うあたりにやりにくさを感じていた風でした。もっとも武藤が盛んに中盤に下がってくるのをその実効性を以てミシャに黙認させたのを見ると、単に石原が力不足だったといってしまえばそれまでですが。
・石原が仙台で大活躍していた間に浦和は監督が代わり、基本戦術も一変してしまいました。それゆえ浦和で1トップないしIHで再起を図る可能性もあったかと思いますが、石原は84年生まれの33歳と既にベテランの域に入っているのが難点。おまけにポジションが被り、かつ年齢も近い李やズラタンが堀体制になっても出番が少ないにも関わらず共に浦和残留が決まったことから、石原復帰の目が無くなってしまったのでしょう。
・浦和で再起を図る可能性もあったはずなのにむざむざその機会を潰しただけでなく、なんだかわざわざ敵に塩を送るような恰好の移籍となってしまいましたが、こればかりは巡りあわせが悪かったと諦めるしかないのかもしれません。それ以上にそもそもあの大怪我さえなければ・・・
・そして昨年石原抜きだった仙台を振りきりのがやっとだったのに、今年石原付きの仙台に勝てるのかなぁ・・・
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