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2018.05.03

【DAZN観戦記】18年第12節:川崎 0-2 浦和 ~ ACL王者(苦笑)がACL手抜き野郎に怒りの鉄槌を下すの巻!!

・浦和は3試合連続無得点。しかもオリヴェイラ監督就任後3試合目とはいえ、連戦また連戦ゆえ練習時間は極めて限定的で立て直しのきっかけを掴むことすら難しい状況。それゆえ恥ずかしながら強敵川崎相手、しかもこのところ戦績が芳しくない敵地等々力でなら勝ち点1でも御の字と思いながらネット観戦しておりました。

・ところが立ち上がりこそ浦和の出来は芳しくなかったものの、ファーストチャンスを決めて先制した後は尻上がりに調子を上げ、川崎の攻撃を寸断しつつカウンターで追加点の機会を伺い、後半早い時間帯についに加点。

・前半からボールは支配するが決定機が作れない川崎は、後半選手交代策が全くはまらないだけでなく、交代枠を使い果たしてからGKが一発退場になるアクシデントもあって浦和がそのまま楽々逃げ切り勝ち。いやはや、終わってみれば浦和の完勝。強い浦和が敵地で蘇るとは、やはりオリヴェイラ監督は只者ではなかったのか!!

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・浦和は前節湘南戦から武藤→ナバウト、直輝→青木、菊池→宇賀神、阿部→長澤とスタメンを4人入れ替え。もちろん連戦また連戦ゆえやむを得ないローテーションという側面もありますが、この入れ替えがこの試合でことごとく当たったという事実は見逃せません。特にナバウトのスタメン抜擢は大当たりでした。湘南戦でオリヴェイラ監督の選手交代が全て当たったことといい、監督が浦和の選手の得意不得意、選手間の噛み合わせの良否を徐々に把握しつつある結果なのでしょう。

・またこの試合で面白かったのは長澤の位置がボランチというにはかなり前で、青木一人を後ろに残した3-3-2-2っぽい布陣を敷いていたこと。前節でも直輝が前に出た3-3-2-2だったという説もあるようですが、前節は如何せん直輝が所在不定すぎて何をしようとしているのかよく判らず、結局フォーメーションはあってないようなもの。ところがこの試合は割とはっきりした3-3-2-2で、この布陣変更がこれまた的中。

・「今日の試合で重要だったのは、彼らのプレーの起点を無効化することでした」という試合後の監督の言葉通り、川崎のボールの出しどころ(=大島・ネット・中村)を浦和のIHなりFWが寄ってたかって前から潰しに行くのを意図した布陣だったのでしょう。この布陣で元来運動量の多い長澤、そして献身的な上下動を続けるナバウトの働きが絶大だったと思います。

・またボールの受け手に対しての寄せが厳しかったのも勝因の一つ。ACLで川崎が全然勝てなかったのは球際の弱さも一因でしょうなあ(そもそもやる気がなかったというのはさておき)。マウリシオが小林にべったりついたまま、自陣に下がる小林に釣られて往々にして前に行ってしまうので浦和はラインのコントロールが難しく、一歩間違えればDFラインのギャップを突かれて後方からの飛び出しなり川崎得意の裏取りなりを許しかねない局面もありましたが、上記のように川崎のボールの出し手を監視することでなんとか破綻せずに済みました。前半は際どいオフサイドに救われた場面もありましたが。

・浦和がボールの受け手に対して厳しく寄せに行った結果、必然的に自陣でのファウルが多く、与えた直接FKはなんと23本で浦和(10本)の倍以上。従って中村のFK一発を食らって失点を喫する可能性も小さくはなかったのですが、幸いなことに鬼木監督は57分に早々と中村を下げてくれました。この監督「中村を下げると負けるの法則」を学ばないねぇ・・・ この交代には大いに助けられました。大久保を入れたところで、そこまでボール出せる選手いませんし・・・

・結局川崎は試合を通じてボールをほぼ一方的に支配しているにも関わらずたいして決定機が作れず。浦和を自陣深くに押し込んでも守備陣を崩しきれずに網に引っ掛かり続け、85分齋藤カットイン→バイタルから家長シュートが一番惜しかったくらい。もっとも序盤は浦和の守備も不安定で、20分カウンターで小林がドリブル中央突進とか、29分橋岡ロストからのカウンターでエリア内で小林が遠藤に倒された場面とか、31分槙野クリアミス→家長裏抜けとか、結構怪しい内容がてんこ盛りで、この時間帯に川崎が同点に追いついていれば結果は全然違ったものになった可能性はあります。

・守備以上に怪しかったのが序盤の攻撃。前から積極的にプレッシャーをかけてくる川崎に対してビルドアップはままならず、縦に雑にポーンと蹴りだすだけに。もうその惨状に軽く眩暈を覚えましたが、何がどう転ぶか判らないもので浦和は15分ファーストチャンスでいきなり先制点。青木のボール奪取&縦パスから始まる一連の攻撃で珍しく浦和が攻撃に人数をかけ、バイタルで長澤→宇賀神クロス→興梠でゴール。宇賀神のクロスがエウシーニョに当たってループ気味に軌道が変わったのがかえって良かったのかも。

・現金なもので、先制した浦和は攻撃もそこそこ上手く回るようになってボールを支配する川崎に対してカウンターで反撃。しかも前半はやたら縦に急ぐことなく、興梠やナバウトの鬼キープで味方の上がりを待ちながらの反撃なので変な形ですぐにボールを失うこともないし、決定機とまではいかないもののそれなりにシュートで終われる。25分右サイドで長澤が粘り、フォローした青木のクロスが惜しくもナバウトに合わなかった場面が一番良かったかな?

・そして浦和の反撃が50分ついに結実。橋岡の縦パスでナバウトが裏抜けに成功(エウシーニョが残ってて川崎オフサイドを取れず)→折り返しを興梠が詰めて追加点。この攻撃もそうですが、川崎は後半どういうわけか浦和のシンプルな最終ライン裏狙いに著しく脆弱になってしまい、54分柏木縦ポン→興梠裏抜けの絶好機こそGKチョン・ソンリョンが防いだものの、70分興梠の縦パスで裏抜けに成功したナバウトをソンリョンが飛び出した勢いそのままに倒してしまい、当然一発レッド。川崎はすでに交代枠を使い果たしていたので、CB奈良がGKをやる羽目に陥ってしまいました。

・こうなると浦和の圧巻のゴールショーを望みたくなるのも無理はありませんが、そこが勝っていないチームの悲しいところ。目先の勝ち点欲しさに一人少ない相手に受けに回ってしまい、川崎は決定機こそ作れないものの数的不利でも簡単にボールを失うチームではなので浦和は急造GKに対してシュートをたいして撃てずじまい。またカウンター要員として最適のはずのマルティノスを投入したにもかかわらず、これが大不振でクソの役にも立たず。さらに言えばGK奈良は挙動不審なところは一切なく、「曽ケ端よりマシなんじゃね?」との戯言すら上がるレベル。

・相手のアクシデントに乗じて大量得点が取れるに越したことはありませんが、J1残留に片足突っ込みかねないレベルのチームがそう何もかも一気に上手くゆくわけがなく、この試合は無失点かつ複数得点差で勝てたことをもって十分合格点でしょう。

・下位に低迷し、ACL圏入りどころかJ1残留のほうが現実的な目標な状態にはなんら変わりありませんが、久しぶりに浦和の底力を堪能したような思いがしました。柏戦の試合内容はさっぱりで目の前が真っ暗になりましたが、敗れたとはいえ湘南戦で得た「底打ち感」は間違いなかった模様。中断期間まで鹿島・鳥栖・G大阪と浦和同様下位に低迷するチームとの対戦が続きますが、ここで勝ち点を積み上げられれば降格の危機が遠のくだけでなく、中断期間開けの大反攻に大いに期待が持てるかと思います。

---ナバウト--興梠---
---柏木--長澤---
宇賀神--青木---橋岡
-槙野--マウリシオ--遠藤-
-----西川-----

(得点)
15分 興梠 慎三
50分 興梠 慎三

(交代)
65分 柏木→岩波(岩波が右CB、遠藤がボランチへ。ほぼ3-4-1-2化)
75分 ナバウト→マルティノス
79分 興梠→李

・2得点の興梠もさることながら、個人的にはこの試合のMOMはナバウトにあげても良いくらい。前節湘南戦で「ナバウトが噛み合いだしたのが収穫」と記しましたが、その感触は間違っていませんでした。攻守にわたって一切手抜きなく、本人のゴールこそなかったもののアシストの形でついに得点に関与。さらに相手GKを退場に追い込む大活躍。ただその際の転倒で肩を痛めたのが非常に気がかり。

・橋岡も連日の大奮闘。さすがに疲労は隠せないのか、前半はいつになくミスが多かったように見受けられましたが、なんとスルーパスという形で得点に絡むとは!! また守備はさしたる破綻がなかったどころか、途中投入の齋藤を見事完封!! ユース卒の新人に完封されるようでは齋藤もさすがにW杯を諦めざるを得ないでしょうなぁ・・・というかSBの人材難を考えれば橋岡のほうがW杯に近いのかも(極論)。

・この試合唯一残念だったのがマルティノス。カウンターし放題 & スペースありまくりというマルティノスのために作ったような絶好の活躍舞台だったにも関わらず、一対一でいとも簡単にボールロストを繰り返すって、これじゃもうどこで使ったらええねん???ってオリヴェイラ監督じゃなくても悩むわなぁ・・・

-----小林-----
阿部---中村---家長
---大島---ネット---
車屋-谷口--奈良-エウシー
-----ソンリョン-----

(交代)
52分 阿部→齋藤
57分 中村→大久保(2トップ気味?)
69分 エドゥアルド ネット→守田

・川崎は前節から大久保→中村の入れ替えのみ。

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