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2018.05.10

【観戦記】18年ルヴァン杯第5戦:浦和 2-0 名古屋 ~ マルちゃん、赤いきつね!(意味不明)

・ビルドアップが不安定ゆえか、先制点を取るまでは相当グダグダ模様でしたが、先制後は名古屋の高い最終ライン裏狙いのカウンター攻撃で優勢に。名古屋にボールを支配されても次第に慌てなくなって淡々と最終ラインで跳ね返しているうちに、ついに阿部スルーパス→李の形で裏狙いが嵌って追加点。終盤3点、4点と取れるチャンスを活かせなかったのが残念ですが、名古屋の勝負手=ジョー投入はきっちり封殺して完封勝ち。そんな試合内容でした。

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・この試合はとにかくマルティノスに尽きました。マルティノスは右SHというより右WGといったほうがいい高い位置で起用されましたが、名古屋はなぜか3バックを採用し、かつ最終ラインがかなり高く、しかも守備はルーズであっという間に複数人がボールホルダーを囲い込むような場面はあまりなかったので、往々にしてマルの前には美味しいスペースがぽっかり。もう最初からマルティノスのために名古屋がお膳立てしているようなもの。

・前述のように浦和は序盤ビルドアップが不安定だったこともあって、攻撃はほぼマルちゃん頼み。29分マル→菊池クロス→ファーで武富ヘッドはマルちゃん攻撃がこの試合初めて決定機に結び付いたもの。

・但し、先制点はそれまでほとんど機能していなかった左サイドから。荻原→長澤→武富とがら空きの左サイドを縦パスで繋いで、武富クロス→中で李スルー→ファーでマルティノスゴール!!という完璧なもの。浦和の攻撃に対して順繰りにマークがずれて、マルをフリーにしてしまう名古屋の守備もどうかと思いますが(苦笑)。

・浦和移籍後初めてはっきりとした結果を残したマルティノス。こうなると現金なものでより一層活き活きと動くようになり、後半頭にもマル→阿部で決定機。追加点を取ってはっきりと浦和優勢になって以降も71分直輝→マルで裏抜けからクロスも誰にも合わず、83分マル右からクロス→ファーで直輝に合わず、87分マル右から高速クロス→直輝にも武藤にも合わず、と決定機を量産しましたが「惜しくも合わず」だらけ。89分のカウンターの決定機では逆に直輝→李の折り返しが雑でマルに合わず。マルはどちらかというと直輝に「俺に出せ!」と怒っている風でしたが。

・「惜しい」だらけなのはマルが右サイドを突破してもそのまま右足でダイレクトにクロスを入れずに左に持ち替える、あるいはいったん切り返すケースが多いので、中で待ち構える選手との呼吸が合わないからかな?この辺は時間が解決する問題でしょうけど、カットイン&シュートにあまり期待しないのなら左WGで使ったほうが良いような気も。

・試合後のマルティノスのコメントは、要するに「足が速くてドリブルがうまくてスピードがある選手なんで、そこにしっかりパスを出してくれんかのぅ」「ワンツーとか、細かいコンビネーションプレーなんて期待せんといて」「監督は選手の特徴に合わせてフォーメーションを考えるタイプなのでやりやすいわー」という感じ。

・どう見ても一対一で対面の相手をドリブルでぶち抜く、原口のようなペッカー専用機的WGではなく、あくまでもスペースがある際にスピードで抜いてゆくタイプなので、塹壕戦得意の相手には使いようがありません。良くも悪くも特徴が極めてはっきりしている選手なので、相手の出方に応じてオリヴェイラ監督もマルティノスの起用法を考えるでしょうし、この試合は勝ち点3を積み上げ、グループステージ突破が大きく近づいたこと以上にマルティノスの正しい使い方とその威力を確かめられたのが成果だと思います。

・大槻→オリヴェイラと強面の監督が来てからマルティノスは「判定にだらだら文句をつけず、転がりもせず、痛がりもせず、そういうものに私はなりたい」とすっかり改心したみたいで。なんて判りやすい奴やねんwww

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・この日の浦和のフォーメーションは4-2-3-1というには長澤や両SHの位置がやたら高く、4-1-4-1ないし4-1-2-3に近かったように感じました。組長時代からルヴァン杯は「ミシャの香り」を引き継いでいない選手だらけで3バックでやるメリットがほとんどないせいか4-4-2を採用していましたが、オリヴェイラ監督もその経緯を踏まえてか、この試合でも4バックを採用。しかし4-4-2そのまんまではなく、マルティノスを最大限に活かすべく4-1-2-3を採用する辺りに監督の引き出しの深さを感じました。

・ただ狙いは理解できるとしてもたいして練習していないので攻守とも未成熟なのは明らか。幸い名古屋の成熟度も著しく低くて大過には至りませんでしたが、攻めては先制点を奪うまでビルドアップはままらならず、守っては名古屋のカウンターに対してマークの受け渡しがずれてヒヤリとさせられる場面もありました。特に名古屋の小柄なFW榎本の強引なドリブルがかなり厄介で阿部が簡単に振り切られること2度。ゆえにそんな状況下で先制点を得た効果は絶大でした。

・先制点を得て、良くないなりにもチームが落ち着きだし、攻めては名古屋の最終ライン裏狙いが一層明確になり、守っては慌てて飛び込んで交わされるような愚さえ犯さなければ問題ないと割り切れるようになったようで、名古屋にボールを支配されても慌てず騒がず。結局後半の名古屋の決定機は52分FKからの流れで深堀がエリア内でフリーになってシュートを放った場面だけかな?しかし、ここはGK福島が好セーブ。

・風間監督はなぜか80分になってジョーを投入。無理やり勝ちに行くならシャビエルとセットで入れないと意味ないだろう!!と思いましたが、結果は案の定。というか、ジョー投入を見てオリヴェイラ監督が武富に代えて「ピッチャー鹿取」ばりにクローザーとして橋岡を投入するのにはびっくりしました。しかもユース卒の新人なのに妙に守備に安心感が出てくるってどんな大物やねん(笑) おまけに自陣でボールカットしてそのままエリア内突入という見せ場も。そして橋岡の前で律儀かつ必死にデコイランするマルwww

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武富---李---マルティノス
--直輝----長澤--
-----阿部-----
荻原-槙野--岩波-菊池
-----福島-----

(得点)
32分 マルティノス
65分 李

(交代)
73分 長澤→青木
81分 武富→橋岡(橋岡が右SB、菊池左SB、荻原左WG)
84分 荻原→武藤(足が攣ったため?)

・レギュラー組の連闘は槙野と長澤のみ。宇賀神、橋岡、青木はベンチスタート。GK榎本がベンチに戻ってきた反面、ユースが2人もベンチ入りする苦しい構成。

・槙野はかなりの無理使いですが、中断明け後4バックベースに転換した際のテストを兼ねたようなものかな? 岩波との連携は前半怪しげでしたが、最後でやらせなければいいと割り切ってしまった以降は一対一で絶大な威力を発揮。

・同じく無理使いの長澤。もはや浦和の中盤に欠かせないのは柏木ではなく長澤だろうと思えるくらい別格の働きでした。自らボールを運ぶ、スペースに顔を出す、相手に囲まれても簡単にボールを失わない。CHとして実に頼もしい。一方直輝はしょっちゅう動き回っているのだが、それが特に効いているようには思えず。ルヴァン広島戦・リーグ戦湘南戦に続いてCHとしての適性に疑問符がついた恰好。

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--榎本----深堀--
-----玉田-----
八反-長谷川-小林-内田
-畑尾--ワシントン--菅原-
-----武田-----

(交代)
67分 長谷川→和泉
74分 八反田→宮原
80分 深堀→ジョー

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