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2018.07.30

【観戦記】18年第18節:広島 1-4 浦和 ~ 思わぬ台風来襲、思わぬ大差

・東から西へ移動するという異例のコースを辿る台風12号が週末日本列島を直撃。帰りの足がなくなることを案じて広島遠征を断念する赤者が続出する一方、無事に帰れるがどうかわからないのに、やれ飛行機だ、やれ新幹線だと広島にやってくる赤者のなんと多いことか!!(森田美由紀アナ風)。しかし、結局台風12号は広島での試合開催にほとんど影響はなく、とにかく不意の雨が多いことで知られるビッグアーチですら雨が降らないという予想外の展開に。

・一方試合結果も首位を独走する広島を浦和が大差で下すという、これまた予想外の展開に。ただシュート数浦和9、広島8という数値が如実に示すように点差ほど両チームの出来に差があったわけではありません。広島が後半立ち上がりの好機を一つでも決めていれば、そのまま広島が押し切ってしまったかもしれません。とはいえ、結果はもちろん試合内容から見ても、首位を独走しているといっても広島が圧倒的に強いというわけではなく、何かの拍子で転びに転ぶ可能性は十分にあると感じました。

・前節C大阪戦同様、現時点での順位の差、勝ち点差ほど両チームの実力に差はない。浦和は強くなったと言い切るのはまだ躊躇われるけれども、少なくとも弱いチームではなくなっている。手強い相手にもなんとか勝ち負けに持ち込めるところまでは実力が上がってきたようです。

・引き分けに終わった前節C大阪戦の「良かった探し」で

 ☆最悪の立ち上がりで複数失点を喫しても不思議はなかったのに、ハーフタイムを待たずに修正できたこと
 ☆新戦力ファブリシオが当たりっぽいこと
 ☆キャンプでのフィジカル強化が実ってか、ユン・ジョンファン監督に鍛えられたチームに対して走り負けないどころか後半は優勢に立ったこと
 ☆粘り強く闘って、セットプレーに活路を見出す、夏のゲームプランがまたしても嵌ったこと
 ☆カウンター主体ながら流れの中からも得点の気配が漂いだしたこと

の5点を挙げましたが、この試合では

 ☆後半最悪の状況に追い込まれながら、選手交代で見事に修正できたこと
 ☆新戦力ファブリシオがどう見ても当たりだったこと
 ☆キャンプでのフィジカル強化が実ってか、前半体力温存気味だった相手に後半も特に走り負けなかったこと
 ☆カウンター主体ながら流れの中からついに得点が取れたこと

と、PKこそあれセットプレーで点が取れなかったことを除けば、C大阪戦の「良かった点」を見事に継続しているどころか、「良かった点」の内容を前進させていることがよく判ります。歩みはちびちびだが、オリヴェイラ監督は確実に浦和を強くしていることを実感できる試合だったと言い換えてもいいでしょう。

004

・どちらもボールを持たされると持ち味の出ない者同士の一戦ゆえか、序盤は実にまったり。どちらかと言えばよりボールを持たされたのは浦和のほうで、4-4-2で自陣にしっかり守備ブロックを作る広島に対して文字通り手も足も出ず。ただ浦和も無理には攻めないので広島のカウンターの機会もなく、左SH柏のドリブルによる仕掛けが効く分、広島のほうが若干有利な程度かな?と思いながら観戦していましたが、意外にも先制したのは浦和でした。25分ファブリシオ→武藤と共に相手選手に囲まれながら巧みにボールを繋いだのが効いて興梠が裏抜けに成功。前3人の連携による得点っていつ以来なん???

・浦和はパトリックを主に槙野が厳しくマークして広島に攻撃の基点を作らせないことには成功していましたが、極めて厄介だったのは柏。37分右にポジションを移していた柏のカットインへの対応が遅れた青木が柏の足を引っかけてしまいイエローカード。柴崎FKをファーで千葉に叩き込まれて早い時間帯に同点に追いつかれてしまいました。青木は8分にも自陣深い位置で柏を倒してFKを与えており、早くもヨレヨレの様相。千葉への対応が遅れた岩波にもがっかり。

・前半体力温存気味だった広島は53分槙野のクリアミスを拾ったパトリックが際どいシュートを放ったのを皮切りに一転して猛攻。55分柏が浦和守備陣中央へ向けてドリブルで仕掛ける→やむなく橋岡が中へ絞る→左SB佐々木がどフリーでクロス→中でパトリックヘッドの決定機。さらに57分には全く同じ形で今後はティーラシンがヘッドの決定機を作り、このどちらかが決まっていれば広島が攻撃力に乏しい浦和に対してそのまま押し切り勝ちした可能性も高かったと思いますが、パトリックのヘッドはバーの上、ティーラインのヘッドは西川に阻まれて得点ならず。

・全く同じ形で立て続けに決定機を許したためか、オリヴェイラ監督は早めに動いて58分武藤に代えて阿部を投入。阿部をボランチに据えたのは判りましたが、いつものようなはっきりとした3ボランチではなく、柏木をやや前に出した3-4-1-2っぽい形に見えましたが、この交代&ポジション修正が見事に奏功。広島はあれだけ有効だった左サイドからの攻め手を失っただけでなく、攻撃の核だった柏すらこれ以降沈黙。逆に序盤からヨレヨレだった青木が生き返り、二重三重に有益な選手交代でした。

・浦和は60分左へ流れたファブリシオのクロス→中へ飛び込んだ柏木で反撃開始。この柏木飛び込みへの広島の対応が甘いのが伏線になっているのか、70分宇賀神のクロスに飛び込んだ柏木を佐々木が背後から倒してPK与。興梠がいつもの助走をあまり取らず、かつフェイク入りという見ている方の心臓に悪いフォームでPKを決めて浦和が劣勢から巻き返しに成功しました。

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・城福監督は何を思ったのか、2点目を取られる直前に特に悪くはないティーラシンに代えて新外国人FWベリーシャを投入。さらに2点目を取られた直後に柴﨑→川辺と代えましたが、この交代が共にクソの役にも立たずにただバランスを崩しただけに終わり、半ば自分で自分の首を絞める格好に。逆転されて以降の広島の決定機は74分CK→佐々木どフリーでヘッドだけだったかと。

・逆に76分センターサークル手前でボールを奪った浦和のカウンターが炸裂。ファブリシオがドリブルで運んで狭いところを通して、どフリーの柏木へパス。全速力で走る亀の右足(!)のクロスがファーでどフリーの宇賀神に通り、宇賀神がこれまたふかすことなく冷静にゴールマウスをブチ抜いて試合を決定づける3点目をゲット。

・この場面ファブリシオが中へ走りこんで2人釣ったことで宇賀神をフリーにするのに寄与していますし、さらにニアへは橋岡が飛び込んでおり、カウンターの形としてはこれ以上ない完璧なもの。名古屋戦で何度もあったカウンターのチャンスで選手たちは右往左往するだけでとうとう1点も取れなかったことも思えば、まさに破格の進歩。

・オリヴェイラ監督は80分お疲れの興梠に代えて李、さらに84分柏木→森脇ではっきりとした3ボランチに構えて逃げ切り態勢。相変わらず何の意味もない選手交代を繰り出す城福監督をあざ笑うように、浦和は自陣深くに守備ブロックを作って広島の単調なクロス攻撃を淡々と跳ね返し、時折カウンターをちらつかせながら時間を潰してそのまま試合終了とおそらく誰しもが思っていたであろうところ、試合終了間際のカウンターチャンスでファブリシオが突如広島ゴールを急襲。

・ファブリシオは「(どフリーでボールを要求する森脇を見なかったことにして)とりあえずシュートで終わろう!」と思っていただけかもしれませんが、ファブリシオのミドルシュートの威力&精度が高いのは前節C大阪戦で実証済み。心が折れているのか広島ボランチの対応も至っておざなりでファブリシオにあっさり交わされたのには笑いましたが、GK林もあそこから撃たれるとは予想してなかったのかな?とにかくファブリシオが浦和加入後わずか2試合目にして初ゴールを決め、自らケーキにイチゴを載せて試合終了。

・冒頭記したように点差ほど内容に差があったわけではありませんが、首位独走中の広島をアウェーで大差で撃破したことで浦和はキャンプでやってきたことにさぞかし自信が付いたでしょう。次節川崎は台風で試合が流れてしまった関係で休養十分な一方、浦和は中3日での連戦とコンディションにハンデがありますが、これなら好勝負が期待できそうです。

021

-----興梠-----
-ファブリシオ----武藤--
宇賀神-青木-柏木-橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(得点)
25分 興梠
71分 興梠(PK)
76分 宇賀神
90+5分 ファブリシオ

(交代)
58分 武藤→阿部
80分 興梠→李
84分 柏木→森脇

・半ば想定内だったとはいえ、遠藤の急な退団を受けてのオリヴェイラ監督の対応が見ものでしたが、結局遠藤に代えて岩波を入れただけで基本フォーメーション3-4-2-はそのまま継続。となると、オリヴェイラ監督はもはや今季中は無理に4バックベースへ転換するつもりはないのでしょう。

・この試合を見ると、広島が首位を独走している主因は「FWパトリックと互角に戦えるCBを有するチームが少ない」ことに尽きると思います。柏にサイドを抉られようが、和田にクロスを上げられようが、パトリックさえ封じてしまえば広島の攻撃にさほど怖くはありませんが、そのパトリックを封じること自体が容易ではない。この試合では槙野がよく頑張りました。

019

--ティーラシン--パトリック--
柏---------柴崎
---青山--稲垣---
佐々木-水本-千葉-和田
------林-----

(得点)
38分 千葉

(交代)
68分 ティーラシン→ベリーシャ
72分 柴﨑→川辺
80分 稲垣→松本

・城福監督はパトリックの相方に悩んでいるのか、この日は工藤に代えてティーラシンをスタメンに。ティーラシン自体は可もなく不可もない出来でしたが概してパトリックほどの怖さはなく、しかも57分の決定機を決められずにお役御免。ただその代わりに入った新外国人ベリーシャが全く何の働きも見せず、敗因の一つに。

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