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2018.10.08

【観戦記】18年第29節:仙台 1-1 浦和 ~ セットプレー一発で試合の流れ一変

・勝ち点41で並ぶ浦和と仙台。、但し得失点差では浦和が圧倒的に有利。また浦和は足下なんだかんだと3連勝なのに対して、仙台は長崎・横浜Mと下位チームに連敗しただけでなく、横浜Mには大量5失点を喫し、チーム状態は良いとは言い難い模様。

・そのせいかどうかは判りませんが、浦和が神戸戦から3戦続けて同じ面子・同じフォーメーション(3-1-4-2)を採用したのに対し、仙台は今年出番の少ない椎橋をアンカー、梁をIHに抜擢してレギュラー格の奥埜&富田をベンチスタートとする思い切った手を打ってきました。なお仙台のフォーメーションも浦和と同じ3-1-4-2でしたが、これは基本形(3-4-2-1)に対する代表的なオプションで、浦和対策でもなんでもありません。

・試合は立ち上がりこそミラーゲームらしい、お互いボールを保持したところで出しどころに困り、そうこうしているうちに相手の守備ブロックに引っかかってボールロストというしょっぱい展開でしたが、徐々に狭い局面でのボール回しや球際での競り合いに勝る浦和が優勢となり、カウンター気味にチャンスメーク。

・11分槙野が石原からボールを奪ってからのショートカウンターはオフサイド判定でフィニッシュに至らず、13分岩波→青木のロングカウンターは阿部がイエローカード覚悟のファウルでなんとか阻止。

・さらに15分左サイドに流れた柏木クロス→武藤ヘッド(板倉が阻止)、19分対面の関口に走り勝った橋岡からのクロス→興梠シュートは枠外とこの試合のカギであった両サイドの攻防でも浦和が優位に立ったと見られる場面が続き、24分ついにサイド攻撃が実って浦和が先制。宇賀神スローイン→興梠が左サイドを疾走→後方の長澤に戻してからアーリークロス→ファーにどフリーで走りこんだ橋岡がヘッド!!という見事な形でした。

013

・仙台はボールを支配こそすれこれといった攻め手がなく、浦和WBの裏を突く狙いこそ見え隠れするものの、浦和守備陣に読まれていて不発と全くいいところがないまま前半終了と思われた時間帯に、浦和まさかの失点。

・野津田FKは距離があったので浦和は横並びにゾーンで守っていましたが、横列のニアに走りこんだ板倉がどフリー。板倉のヘディングシュートは角度こそ厳しかったものの、上手く西川のニアを抜けて行きました。

・現金なもので、これで仙台は息を吹き返すどころか一気に優勢に。同点に追いついた直後、43分にはカウンターから野津田→橋岡の裏へ抜け出した梁クロス→逆サイドから蜂須賀シュートという仙台が最も得意とするワイドな攻撃を披露し、そのまま後半も浦和を自陣に釘付けにしつづけました。

・浦和は52分マウリシオが自陣深い位置でノープレッシャーなのにパスミスを犯してしまった場面に象徴されるように、前半とは打って変わってグダグダ模様に。仙台のパス回しの前に守備が後手後手に回り、影を追い回すような恰好になっていい形でボールが奪えなくなってしまいました。浦和は5-4-1の守備ブロックで耐えてはいるものの、良い形でボールが奪えないので必然的に興梠が最前線で孤立。興梠は19分の決定機逸の際に負傷したのも祟ってか、前半ほどボールキープが出来なくなって浦和守備陣も最終ラインを押し上げられないという悪循環に。

・さらにこの日は台風25号の影響で、秋の仙台とは思えないくらい蒸し暑かったのも災いして、浦和の選手たちの足が止まるのも早かったように感じました。また悪いことは続くもので、57分に青木が野津田に蹴られて負傷。オリヴェイラ監督は60分に阿部を投入せざるを得なくなってしまいました。

・悪いことといえば、この日の主審は悪名高い「あ行主審」の中でも群を抜いた酷さで知られる池内主審。仙台の伝統芸能=ラフプレーにえらく寛容で仙台のイエローが序盤の阿部への一枚で終わったのにも驚きでしたし、仙台のハンド見逃し(×2)で浦和の選手たちが猛抗議しながらプレーを続ける一幕もあって選手の集中が切れやすい要素がてんこ盛りでしたが、浦和はそこをぶち切れずによく耐えたと思います。

・また仙台は優勢とはいえなんだかんだとセットプレーくらいしか決定機は作れず、流れの中からは最後の最後で浦和DF陣に防がれてしまう場面だらけ。「ボール支配率は高いがほとんどシュートが撃てない」という、往々にしてポゼッション重視型のチームが陥りがちな罠にずっぽり嵌まっているように見受けられました。また終盤浦和の選手交代がそこそこ奏功したのに対し、仙台の選手交代はほぼ無意味だったのも仙台が後半の優位を活かせなかった一因でしょう。

022

・オリヴェイラ監督は76分長澤→興梠→武藤のロングカウンターのチャンスが潰えた時点で、消耗しきった興梠を諦めて故障明けのナバウトを投入。ナバウトは空回り気味で、かつ連携に難があるのは明らか(=加入直後の姿そのまんま)だったので即効性はありませんでしたが、最後の交代(84分長澤→柴戸)が効いてようやく浦和が高めの位置でボールを奪い返せるようになって遅まきながら反撃開始。

・87分右サイドから柴戸クロス→阿部→武藤→宇賀神がバイタルエリアからどフリーで強襲するもGK辛うじてパンチング。AT+2分柏木が椎橋からボール奪取→武藤→ナバウトのシュートはわずかに枠外。さらに終了間際柏木CKからの流れで宇賀神シュート→GK弾いたこぼれ玉にに槙野が反応する場面がありましたが、ボレーシュートはバーの上。

・前日札幌とC大阪が共に敗れているので、この試合に勝てば上位浮上が現実味を帯びてくるはずでしたが、結果は文字通りの痛み分け。前述のように仙台は優勢だった時間帯ですらたいして決定機を作れなかったため、前半&終盤により数多く決定機を作っていた浦和のほうがどちらかといえば「勝てた試合」だったように思えてなりませんが、それだけに前半のうちにセットプレーで同点にされ、流れを一変させられたのが悔やまれます。

・仙台は狙い通りのセットプレーがここ一番で炸裂し、浦和はそれなりに守備練習していたはずのセットプレーでやられ、自分のセットプレーのチャンスは一つも活かせない。オリヴェイラ監督就任後、特にW杯の中断期間中にセットプレーの練習を重ねているはずですが、なかなかうまくいかないものです。

Img_3289

---武藤--興梠---
---柏木--長澤---
宇賀神--青木---橋岡
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(得点)
24分 橋岡

(交代)
60分 青木→阿部
77分 興梠→ナバウト
84分 長澤→柴戸

・橋岡がプロ入り後公式戦初ゴール! 対面の関口に何もさせなかった(特に身長差がかなりあるので、西川からのハイボールに全部競り勝てるのには笑った)どころか、見事に関口を出し抜いての見事なゴールでした。さすがいゴールパフォーマンスを繰り出す余裕まではなかったみたいですが。

・柴戸は勝っている試合のクローザーに留まらず、とうとう勝ちに行く場面でも終盤に登場。しかも短時間ながら反撃に一役買っていました。前に出るほうが持ち味が出やすいようなので、目先は阿部や青木ではなく、長澤がライバルになるのかな?

・故障離脱していた森脇がついにベンチに復帰。仙台戦を最後に橋岡と荻原がしばらくインドネシアU-19アジア選手権で離脱してしまうだけに、層が極端に薄いWBをこなせる森脇の復帰は嬉しい限り。今年復帰しては故障を繰り返しているだけに森脇に全幅の信頼が置けるとは言い難いのも正直なところですが、何せ人がいないポジションなので、とにかくよろしくお願いします。

Img_3293

--阿部----石原--
--梁----野津田--
関口---椎橋--蜂須賀
--板倉-大岩--平岡-
-----シュミット-----

(得点)
40分 板倉

(交代)
69分 梁→奥埜
77分 阿部→ハモン・ロペス
84分 関口→永戸

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