ズラタン・リュビヤンキッチ選手退団
・昨日(12/13)ズラタン・リュビヤンキッチ選手の退団がクラブから報じられました。
・ズラタンは2012年7月に大宮加入。同僚ノヴァコヴィッチとの「スロベニアン2トップ」として大暴れした実績を引っ提げて、2015年に浦和へ「禁断の移籍(笑)」。いうまでもなくミシャ体制下での浦和加入です。
・ズラタン加入当初は興梠小破に伴い第4節松本戦から1トップでスタメン起用され、続く第5節アウェー川崎戦では敗色濃厚の流れをFKからのヘディング一発で同点に追いつく活躍を見せてくれました。
・しかし、ズラタンは決してポストプレーが得意ではなく、とにかくボールが収まらないのが悩みの種。そのため興梠の故障明けと共にリーグ戦では基本的にベンチスタートとなり、浦和FW陣の中では唯一上背があることから終盤のハイボール・ハイクロスのターゲットとして切り札的に起用される場面が目立ちました。
・実際苦しい局面をヘッド一発でなんとかしてくれる試合もありましたが、これまた「浦和FW陣の中では唯一上背がある」というだけの話でそんなにハイボールには強いわけでもなく、むしろスペースにボールを出してズラタンのスピードを活かすようなWG的、あるいは2トップの相方的な使い方がズラタンには最適だったと思います。
・端的にいえば大宮時代の「スロベニアン2トップ」がズラタンにとって最適で、さらに言えばミシャスタイルでは使い道が限られるFWだったと思います。浦和では2016年ルヴァン杯準々決勝で神戸をボコボコにしたカウンタースタイルがズラタン一番の見せ場だったかも。
・ズタランの真価が発揮されたのは国内リーグ戦ではなく、むしろACL。なにぶん体格ががっしりしていて当たりには強いので、当たられてすぐにピッチに這いつくばる羽目になった高木らをしり目に頼もしい働きを見せてくれました。
・ミシャ退任後もズラタンは基本的にベンチスタートだったため、出場試合数の割には出場時間が短かったのは残念ですが、その短い出場時間の中で印象に残る仕事、決定的な得点を取る選手だったのは確か。また得意ではない仕事をも懸命にこなそうとしている姿は人々の胸を打つものがあり、基本ベンチスタートという境遇下でも全くメンタル的に折れることなく、それどころかチームを鼓舞する役割すら果たしており、どの監督にとっても非常にありがたい存在だったと思います。
・残念ながら2018年は故障に悩まされて、ルヴァン杯第3節アウェー広島戦(4/4)を最後に長期離脱。第33節アウェー湘南戦でなんとか復帰したものの、その後は天皇杯決勝AT+5分に興梠に代わって出場するのみでした。今にして思えば交代時に興梠がキャプテンマークをズラタンに渡したのは餞代わりだったのでしょう。
・ズラタンはまもなく35歳になり、かつ故障もあって通年での活躍が見込みづらくなった以上、今般退団の運びとなったのはやむを得ないと思います。今後のズラタンの去就は不明ですが、ともあれ4年間ありがとうございました。
|-`).。oO 浦和でダントツにスーツが似合う男の退団で、一番悲しんでいるの麻布テーラー様かもしれんなぁ・・・
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