井澤春輝選手、伊藤涼太郎選手、オナイウ阿道選手の期限付き移籍
・岡本、駒井とレンタルバック失敗の悲報が相次いだ矢先、昨日(12/25)浦和から期限付き移籍中だった井澤春輝選手、伊藤涼太郎選手、オナイウ阿道選手がそれぞれ来年も期限付き移籍に出されることが公式発表されました。もっともレンタル延長のあり方・狙いは井澤と伊藤&オナイウでかなり異なります。
・井澤は今年ユースから昇格してすぐに徳島へレンタルされるという過去に類例を見ない、非常にはっきりした育成目的のレンタル移籍でした。しかし、残念ながら井澤は4月の練習試合中に半月板損傷など全治4カ月のけがを負ったのが災いして、開幕戦にベンチ入りしたのみに留まりました。
・徳島はロドリゲス監督の続投が決まっており、井澤は大怪我にも拘らず同監督から一定の評価を得ているためか、来年もレンタル契約延長の運びとなったようです。プロ2年目の来年、井澤はとにかく試合に出ることが先決です。
・次いで伊藤はレンタル先をJ2水戸からJ1大分へ、オナイウもレンタル先をJ2山口からJ1大分へ変更した上で再レンタルとなりました。要するに両選手ともJ2なら十分やれることは判ったので、J1で通用するかどうか見極める目的でのレンタルです。
・伊藤は今年水戸でMF登録ながらバイアーノの相方として2トップの一角として起用されることが多く、チーム2位の9得点を挙げてプチブレイク。しかも試合を決定づける得点を頻繁に決めている印象を強く受けました。ただコンスタントにスタメン出場しだしたのはリーグ戦後半から。また体力に不安があるのか、スタメンで出ても後半途中で下げられてしまう試合が目立ちました。
・伊藤は水戸でも鉄板のスタメンというほどではないが可能性は十二分に感じられるので、ステージを一つ上げて様子を見るのは悪くない選択でしょう。伊藤も来年でプロ5年目。このステップアップの機会が即ちプロサッカー選手としての分岐点になると思います。
・オナイウは伊藤と違ってもはやチームの大黒柱的存在。もう山口の戦術自体がCFオナイウが最前線でボールをキープしてくれることを前提に成り立っているようなものでリーグ戦全42試合に出場し、かつ堂々22ゴール(J2で2位)というケチのつけようがない実績を残しました。
・オナイウは来年プロ6年目の23歳なので、この実績を引っ提げて即座に浦和帰還となってもなんらおかしくないはずですが、残念ながら今オフ浦和はCFタイプとして即戦力の杉本を補強したばかり。もちろんCFとしては興梠も健在で、2トップの一角としても浦和のFWはズラタンが去ってもなお過剰気味。
・従ってオナイウを戻したところで来年も出番は極めて限られており、伊藤同様ステージを一つ上げて様子を見ることになったものと推察されます。J2では無敵だったがJ1ではさっぱりだったFWもアホほどいますし・・・
・ただ伊藤&オナイウとも気になるのは、大分で活躍したらしたでそのまま「借りパク」される可能性があること。岡本や駒井のように契約満了に伴う「借りパク」が最悪パターンなので、浦和での契約を延長した上でのレンタルなのかどうか。
・なお来年浦和と同一カテゴリーで闘うことになる伊藤&オナイウはもちろん「浦和レッズと対戦するすべての公式戦に出場できない」特約付き。一方カテゴリーが違う井澤はそのような特約はないようですが、かつて直輝や岡本を当該特約なしで同一カテゴリーの湘南へレンタルしていたのは何だったのかと・・・
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