【雑感】2019年浦和所信表明
・昨日(1/25)、浦和から「ファン・サポーターのみなさまへ」と称する今年の所信表明らしきものが公表されました。立花次期社長の意向を受けてか、所信表明は例年よりやや長め(体裁はほぼ昨年のものを踏襲)になっていますが、ボケ防止を兼ねてそれに関する雑感をまとめておきます。
(1)強化体制の整備
・「昨年11月には、強化部内の育成機能とスカウト機能をそれぞれ部として独立し、責任者を置く体制変更を行いました。」っていつの間に??というのが正直なところ。しかもどなたが担当しているのか気になります。また「レディースチームについても組織体制を見直し、明確な責任体制のもと」とは具体的にどういうことなのかなぁ? 今のレディースは蔑ろにされていると言われても仕方がない状況ですが。
(2)神様、仏様、ポンテ様!
・「海外のOB選手を活用したスカウト網の整備」「育成を含めた海外クラブとの連携」ってまさか全てポンテに丸投げじゃないでしょうなぁ(苦笑) まぁJリーグで実績のある外国人選手を契約切れを狙って拾ってくるしか能がなかった時期よりは一歩どころか大きな前進ですが・・・
(3)淵田社長の光 - 収入減は小幅に留まる
・ACL優勝効果が剥落する昨年の営業収入は当然大幅減になるものと見込まれましたが、なんと2017年に比べて5億円の減少(80→74億円)に留まり、2016年(66億円)よりも多くなりました。後述のように総入場者数は昨年比大幅に減少しているので、営業収入の落ち込みが小幅に留まったのは相当スポンサー営業を頑張った成果と思われます。そしてこれは淵田社長最大の功績といって差し支えないでしょう。
(4)淵田社長の陰 - 観客減の底打ち感は出せず
・一方、昨年ACLはなく、ルヴァンもR16で敗退してホームゲーム試合数が減ったため、総入場者数は80万→68万人と大幅に減少しました。平均観客数も約3.2万人とほぼ横ばい。リーグ戦平均観客数こそ昨年比2000人増(約3.5万人)となりましたが、2015~16年の3.8万人強という水準には遠く及ばず。これでは淵田社長の繰り出した策はことごとく空振りに終わり、むしろ客離れを加速しただけに終わったと評されても仕方ありません。そのせいかどうか判りませんが、今年の所信表明における「REX CLUB」の位置づけがダウンしているようにも伺えます(苦笑)。
(5)「熱さ」への再着目
・スローガンの項に「私たちは、昨シーズン、天皇杯の準決勝、決勝を戦ったとき、ファン・サポーターのみなさまとの距離が縮まり、強い一体感を持つことができたと感じました。そして、あらためて、そのときにこそ、大きな力が生み出せることを経験しました。」とありますが、やはりあの日の大原からスタジアムにかけて出来事はクラブ関係者に大きな影響を与えたようです。
・昨年までは「浦和レッズの強みである、スタジアムの熱気ある雰囲気を維持するため」とはいうものの、どちらかといえば「熱く応援したい人」に水をぶっかけるとまでは言わないまでも、距離を置いた感が否めなかったフロントの姿勢が徐々に再転換しつつあるような雰囲気が今年の所信表明から感じました。
・席割の変更はシーチケ案内時に公表されているので天皇杯準決勝&決勝の出来事とは無関係ですが、スタジアムの熱さとご新規さん獲得のバランスをなんとかとろうと苦心している姿が浮かび上がってきます。
(6)チャレンジするクラブ
・神戸が極端な例ですが、単に潤沢すぎる親会社のマネーにモノを言わせてビッグネームを買い漁るだけでなく、選手獲得&育成、選手売買ビジネス、さらには営業戦略等々フロントの視線がグローバル化しているクラブが目立つようになってきました。
・もちろん浦和フロントもその流れに気づいており、だからこそ選手のフローについて「ポンテ様頼み」なのかもしれませんが、営業面ではさいたまローカル企業だらけのスポンサー集めってそれでいいのか?という気も。毎年ACLに真面目に取り組んでいる甲斐があって浦和はアジアでの知名度は高いのに、なんかブランド力を全く活かせていないというかなんというか・・・
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