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2019.04.30

龍桜@谷塚 ~ 特濃中華そば

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 日光街道・西保木間交差点から東入る。パチンコ屋に同居にしている店で「ましこ亭」の跡地。最寄り駅は東武伊勢崎線の谷塚駅ですが、駅からはかなり距離があります。先客2、後客5。

 店内の券売機のボタンを見て、基本と思しき「特濃中華そば(750円)」を注文。ランチサービスなし。メニューは他に「あっさり中華そば」「特濃辛口中華そば」など。

 店内は郊外店らしく横長コの字型カウンターが20席弱。水セルフはいいのですが、給水器が店左奥の一箇所しかなく、カウンターに給水ポットを全く置いていないのはチト面倒。卓上にはラー油、酢、にんにくチップ、おろしニンニク、辛いジャン、魚粉、ブラックペッパー。さらにきゅうりの漬物も用意。厨房は店奥にあって様子は伺えず。

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 スープはかなりトロミが強く、しかも「豚骨100%」を謳うだけあって豚骨の旨味がガツンと伝わってくる優れもの。それでいて豚骨の臭みや癖はしっかり抑えられています。しかも「特濃」を冠するスープにありがちな、醤油がでしゃばってやたら味が濃すぎるタイプではなく、豚骨の旨味をかき消さない程度にバランスを取っているので非常に飲みやすい。

 麺は細めのストレート。うーん、スープに負けているわけではありませんが、このスープに合わせるなら太目の歯応えがしっかりした麺のほうが良いと思うのですが・・・

 チャーシューは薄くて小さいのが一枚だけ、他にメンマ、刻み青ねぎ、海苔。ランチサービスがない代わりにごはんが安い(50円)ので、それを付けてもいいかなと思いましたが、こう具がしょぼくてもご飯を付けたところできゅうりの漬物をボリボリ齧るだけに終わったかも。

 スープの出来が傑出しているだけに、それ以外がいろいろと惜しい一杯でした。

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2019.04.29

【DAZN観戦記】19年第9節:清水 0-2 浦和 ~ 浦和式塩田、GW中もフル稼働や!!

・奇しくも平成最後のJリーグマッチとなったこの一戦。10連休で暇を持て余した挙句にDAZNでこの一戦を見ていた方も少なくなかったろうと思いますが、前半は当事者である赤者ですら寝落ちしかねないとんでもないシオシオな試合内容で、第三者的な方々の大半はハーフタイムで脱落したかもしれません。まぁ最近の浦和の試合内容を知っているJリーグファンなら、そもそもこんな試合をわざわざ見るわけがないだろうという気もしますが。

・ところがオリヴェイラ監督的には「そこがねらいよアクダマン」。試合を極力塩漬けにしてロースコアのまま時間を進め、終盤にセットプレー一発でなんとか勝ち点を稼ぐ。この試合もそんな「浦和式塩田」の典型、オリヴェイラ監督のグランドデザイン通りの試合でした。相手からすれば「やられた気はしないのだが、終わってみれば負けている」試合でしょうし、ヨンソン監督が主審に怒りのホコ策を向けるのも判らなくはありません。

・浦和は走行距離・スプリント回数ともJ1下位レベル(しかも闇雲に走らない代わりに上手くボールを動かすチームでもない!)。それゆえFC東京みたいな「走ってナンボ」のチームよりは過密日程の影響を受けづらく、相手が疲れてくる終盤になると相対的に浦和の動きが良くなるように見えるような気もしますが、それまではとにかく塩また塩。その塩山の彼方に勝機を見出すのが今のオリヴェイラ流。

・この試合も総じて浦和お馴染みの塩試合だったとはいえ、その塩味が絶品に思えたのは試合終了間際に綺麗なカウンターで追加点が取れたがゆえでしょう。今季流れの中からの得点はリーグ戦ではわずか1点。そんな浦和がこれ以上ないかもしれない美しい形のカウンターを決める。しかも得点者がエース興梠。いやぁ、こりゃたまらん!! 遠征組は静岡駅周辺で、そして新幹線車内での酒がさぞかし美味かったことでしょう。皆さま、お疲れさまでした。

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・浦和はアウェー全北戦から中3日にも関わらず、スタメン入替なし。体調不良のため全北戦前半だけで退いた槙野は大過なかったものの、柏木&橋岡が依然故障中。柏木がいないのでプレースキッカーとして山中は外せず、また森脇がいないと攻撃が全く成り立たない(右WB宇賀神には大きな期待はできない)等々、制約条件を数え上げればこういう結果になってしまうのかもしれません。しかし、完敗と言って差し支えない内容で敗れたのにスタメンの入れ替えなしというのは傍目からはちょっとモヤっとします。

・清水は前節C大阪戦で負傷交代を余儀なくされたCH竹内に代わって河井ではなく六平が入ったのが少々予想外。なお清水はSH石毛が故障長期離脱中。SH中村とFWドウグラスが故障明けといった感じ。

・浦和は3-5-2(守備時5-3-2)、清水は4-4-2とフォーメーションは違うものの、どちらも最終ラインを押し上げて前からプレッシャーをかけるスタイルという意味では似た者同士。しかもどちらもビルドアップに苦しみ、どちらも相手のビルドアップのミスに乗じてチャンスメークするしかありませんが、どちらもリスク覚悟の縦パスを頻りには入れてはこないので必然的にチャンスは少ないというとんでもない塩試合に。

・なにせ浦和が最終ラインでだらだらボールを回し(しかもミシャ期のように、相手に食いつかせる撒き餌みたいな意図は感じられない)、清水はそれを傍観するだけという時間がやたら長く、あたかも「水戸泉vs朝乃若」のように豪快に塩をまき続ける両チームでしたが、それでも前半ゴールに迫る回数はやや清水のほうが多め。清水には42分六平の浮き球で縦パス→ボックス内で中村シュートという決定機がありました。(西川が難なくセーブ)

・また24分鈴木からボールを奪ってショートカウンターという絶好機を作りながらテセ→北川の展開でオフサイド、35分には山中が攻め込んでのボールロストから北川クロス→テセヘッド(鈴木が付いているので大過なし)とカウンターの好機は明らかに清水のほうが多く、ただその過程でミスが生じて浦和は助かっている印象。

・それ以外に22分にはバイタルエリアでこぼれ玉を拾った六平がそのままボックス内に突入し、山中と接触してPKかと思われる一幕もありましたが、六平がバランスを崩して勝手にコケたと思われたのかPKなし。後で西村主審が六平に説明している風でしたし。

・浦和は相変わらず右サイド中心に細かくボールを進めても、清水の守備ブロックが出来上がっている中を攻めるので決定機どころかシュートすら撃てず、むしろ清水のカウンターを誘発する自爆装置をセットするだけに。前半も半ばを過ぎると縦ポンで興梠や武藤を相手最終ライン裏に走らせるくらいしかないという、今日も今日とて攻撃は絶望的な状況で前半終了。なにせ前半の浦和のシュートは33分槙野右奥へ大きく展開→武藤→森脇がカットイン&シュートという1本切り!!

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・ところが後半になると双方急激に中盤がスカスカになって若干オープンな展開に。最初に決定機を掴んだのは清水。51分CB立田からの縦ポンがボックス内でテセに通ったが、シュートは角度がないこともあって西川が難なく左足でセーブ。

・一方浦和も後半は珍しく攻めに人数をかけて相手を自陣深く押し込むだけでなく、エヴェルトン(55分)や武藤(63分)がバイタルエリアから可能性を感じさせるシュートで終わる場面が出始めました。少なくとも何の可能性も感じられないクロスで終わるよりは格段にマシ。

・ヨンソン監督は61分テセに代えてドウグラスを投入する勝負手を放ってきましたが、病み上がりのドウグラスはまだコンディションが不十分なのか、肝心なところで槙野に封殺されて最後まで見せ場なし(先制点に繋がったCKもカウンターに出たドウグラスが槙野にカットされたのが基点)。清水の攻め手も浦和右サイドから松原がクロスを放り込むのが目立つくらいで、それも簡単に浦和CB陣に弾き返されて全く決定機を作れず。

・一方、浦和は武藤に代えて汰木を投入した直後、73分山中CKからの流れで山中クロス→興梠胸トラップ&反転シュート→GK六反が弾いたところをマウリシオが詰めて先制。

・先制された清水は矢継ぎ早に選手を代えてくるがほとんど効果はなく、77分松原→ドウグラスのシュートが槙野を直撃して潰えたのを機に早々にパワープレーに切り替え。一方オリヴェイラ監督は85分長澤→柴戸で運動量を補充し、さらにATには清水のパワープレーに抗して山中→岩波で高さをテコ入れ。

・なんと6分もあったAT。試合終了間際に立田縦ポン→ドウグラスが岩波に競り勝ち→途中投入の滝のシュートがバーを叩く一幕がありましたが、その跳ね返りで浦和のカウンターが炸裂。汰木→ボールを失いかかったエヴェルトン粘る→青木→汰木→興梠と繋がって、軽くボールを浮かせてGKを交わした興梠がめでたく「Jリーグ平成最後のスコアーラー」を記録して試合終了。

・珍しく浦和が複数得点を取ったため、札幌&横浜M戦でこしらえた大きな得失点差のマイナスもついに完済。リーグ戦総得点わずか8なのに勝ち点は17も取って、とうとう順位は5位にまで浮上。なんとはるか上にいたはずの広島と勝ち点が同じですよ、奥さん!!

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---興梠--武藤---
---長澤--エヴェル---
山中---青木---森脇
-槙野--マウリシオ--鈴木-
-----西川-----

(得点)
73分 マウリシオ
90+7分 興梠

(交代)
72分 武藤→汰木
85分 長澤→柴戸
90+1分 山中→岩波

・とうとう汰木はマルティノスを抜いて、点を取りたい状況下での交代選手の一番手に浮上。どんなに短時間であっても毎試合1回は見せ場を作る汰木。この試合もAT+2分に自陣深い位置から単騎左サイドを疾走。敵陣深くで緩急を付けて2人をぶち抜いてシュートを放ち、CKを獲得する見せ場(=時間稼ぎの観点からも満点の出来!!)があっただけでお腹一杯、その辺のオバハンが年甲斐もなくヌレヌレになったような気がしますが、最後の最後でアシストまで記録するとは!。

・一方、ボールを要求してもなかなかボールが来ない山中に対して、解説戸田が「ボール来なかったら、それなりのポジションに戻れよ!!」と強烈にダメ出ししてたのには笑いました。カウンターを食らった際に往々にして山中が行方不明なのはポジション取りの悪さから来るんだろうなぁ・・・

・極め付きは90分柴戸&山中で左サイドから敵陣深くまでボールをドリブルで運び、山中がそのままコーナーで時間稼ぎorCKでも取りに行くかと思ったら、なんとクロスを上げて簡単に相手にボールを渡してしまう「アホの子」っぷりにも参りました。和製クアドラードじゃないのか、山中は(苦笑)

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---北川--チョンテセ---
中村--------金子
---六平--ヘナト----
松原-立田-ファン--エウシーニョ
-----六反-----

(交代)
61分 チョン・テセ→ドウグラス
77分 中村→楠神
80分 北川→滝

※写真は試合と一切関係がありません。

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2019.04.28

つじ田 味噌の章@飯田橋 ~ 味噌らーめん

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 飯田橋駅東口から目白通りを南へ。隣に「つじ田」。「味噌の章」は小川町に約10年前に行ったきりで、こちらは初めての往訪。隣の「つじ田」は早くから行列が出来ていて終始賑わっていましたが、こちらは先客ゼロ、後客3とがらがら。

 戸外の券売機で基本の「味噌らーめん(800円)」を注文。もともと高めの価格設定だったせいか、10年経っても値段が変わっていないのにちょっとびっくり。麺の硬さや油の量を調整できるそうなので「麺硬め」で注文。メニューは他に辛味噌らーめん、バリ味噌らーめんなど。

 店内は縦長L字型カウンター13席のみ。卓上には青のり、おろしニンニク、胡椒、一味、柚子七味。昔は青のりがデフォルトでかかっていましたが、今は好みに応じて入れるみたいで。

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 照明の関係かもしれませんか、味噌らーめんにしてはかなり白っぽいルックスで登場。実際やや甘目の味わいで白味噌寄りなのかもしれません。しかしニンニク、そしてそれ以上に生姜の効きが強いので、店のいう「やさしい味わい」というのはちょっと違和感があります。とはいえ、スープの旨味に惹きこまれてついつい飲み進んでしまいました。

 麺は並太縮れ麺。「硬め」だとちょっとスープに対して強すぎたかなと食べ初めは思いましたが、すぐにスープに馴染んて大過なし。量は160gと若干多め。なお小林製麺と三河屋製麺の麺箱が見えましたがどう使い分けているのか不明。味噌らーめんの能書きには「北海道直送のちぢれ麺」とあるので小林製麺のはずですが・・・ 

 チャーシューは崩れやすいばら肉に加え、小間切れのチャーシューがゴロゴロしていてなんだかお得な気分。他にモヤシや玉ねぎの炒めもの、刻みネギ、メンマ。

 さすがは「つじ田」系列だけあって、いつでも安心・安定の美味さ。おまけに空いているなら言うことなし。今後は近いうちに他のメニューを試してみます。

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2019.04.27

あかずきん@祖師ヶ谷大蔵 ~ 辛っとろ麻婆麺

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 小田急線祖師ヶ谷大蔵駅を南へ出て「ウルトラマン商店街」を歩くこと5分弱。先客ゼロ、後客9。結構な人気店のようで退店時には店内に待ち客2。

 店内の券売機で店のウリと思しき「辛っとろ麻婆麺(850円)」を注文。食券を渡すと辛さを聞かれたので、基本の「1辛」でお願いしました。辛さはレベル0.5(小辛)からレベル5まで調整可能ですが、後客もほとんどが1辛で、2辛が一人いただけ。またWebのクーポン券で半ライスを付けてもらいました。

 メニューは他に担々まぜそば、煮干し背脂中華そば、鯛ニボ塩そばとなんだかコンセプトに随分ブレがあるみたいですが、後2者を頼む客はいるのかなぁ・・・

 店内は縦長カウンター5席と出入口近くに4人卓×1。卓上には、酢、シビれる四川山椒、あらびきコショーと正体不明の香辛料。。さらに揚げニンニク・おろしニンニク・揚げニンニクを頼めば無料で出してくれるようです。厨房内は店主一人のみ。この客入りでワンオペはしんどそう。

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 「麻婆麺」というネーミングですが、ラーメンの上に麻婆豆腐を乗せたタイプではなく、スープが麻婆豆腐と一体化してゾル状になったタイプで「辛っとろ」という形容はまさに実態にぴったり。麺の姿は最初は全く見えず、ゾルの中から麺を引きずり出して食べる格好になります。

 ただルックスに反して「1辛」だとたいして辛くありません。「カレーの中辛より少し辛いくらい」というのが店の「1辛」の定義ですが、そのレベルには至らないような・・・痺れに至ってはほとんど感じられないので、思わず卓上の山椒を投入。この手の「旨辛」のうちではかなり「旨い」にベクトルを振ったタイプだと思います。

 麺は緩い縮れ入りの太麺。スープに負けないよう、しっかりと噛み応えを残した仕上がりで、これなら「まぜそば」もよさげ。

 一応刻み青ネギや刻みタマネギも乗っていますが、「中本」と比べると野菜が少ないせいか少々味わいが単調になりがち。たいして辛くない上に熱を保つ豆腐も小さいせいか厳寒期に汗をだらだらかきながら食べる域には達せず。

 食後には豆腐や刻みネギ、ひき肉が丼の底に大量に残るので、穴あきレンゲでサルベージして半ライスにライドオン。これがこの手のラーメンの醍醐味。スープを全然飲んでいないのに、サルベージするうちに自然体でスープはそこそこなくなってしまいました。

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2019.04.26

【閉店】ソラノイロ食堂@池袋 ~ ラーメン(塩・こってり)

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 池袋駅西口から有楽町線要町駅へ伸びる「乱歩通り」沿い。但し、店は通りには直接面しておらず、「和牛研究所たなか」のある角を曲がった先にあって判りにくいので、乱歩通りの歩道に案内板が出てきました。先客、後客ともゼロ。

 店先のメニューや券売機を見ると、ラーメンは塩と醤油の2種類で、共にあっさりorこってりを選べるという仕様。今回は「塩・こってり(830円)」を注文。他にカレーラーメンがありましたが、往訪時は販売されていませんでした。またここは純然たるラーメン店ではなく、カレーライスや餃子定食、唐揚げ定食などもある気軽な食堂であり、かつ夜はちょい飲み需要にも応えるというコンセプトのようです。

 店内は厨房に向かってL字型10席と4人卓×3、2人卓×1。卓上には旨一味、ホワイトペッパー、餃子のたれ。水セルフ。厨房にはオッサンが一人と若いねーちゃんが3人。

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 スープは「ゲンコツ・和豚もち豚の背脂・煮豚用の肉をじっくり低温で炊き上げた」豚清湯で、豚の旨味をしっかりと堪能できる優れもの。背脂を含めて表面の脂がかなり多いものの、脂の質が良いのか変に脂臭くもなく、しつこくもなく、食後の胃もたれ感もなし。ただこの手のスープにしては大人しいとか迫力不足な気もしたので、途中でコショウを投入。

 麺は茨城県つくば製麺所の特注麺で細めのほぼストレート。つるつるとした食感で啜り心地が良く、スープとの相性・絡み具合とも良好。ただ若干柔らかめの仕上がりで、しかもやや足が早そうな感じがしました。

 チャーシューは自家製の「吊るし焼き」だそうですが、柔らかい以上の特徴は感じられず。他にナルト、刻み青ねぎ。

 クォリティーはまずまずですが、店のロケーションは良いとは言い難く、また乱歩通りが外食店だらけで、しかもこの手のコンセプトの店の、この手のラーメンにしては値段が強気すぎると思いますがねぇ・・・

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2019.04.25

【TV観戦記】ACL2019・GS第4節:全北 2-1 浦和 ~ 前回対戦に続いて点差以上の完敗。攻め手の無さが致命的。

・AFCのスタッツによると、シュート数22対7と完敗。但し全北のシュートは相当ブロックされていて枠内シュートは4本しかなく、浦和(3)と大差がありません。このスタッツから「全北は決定機の数でこそ浦和を大きく上回っていたけれども、肝心なところで精度を欠いた」と評することができます。その点は前回対戦も同じ。浦和のデュエル勝率が低い(44.8%→44.3%)のも前回同様。

・しかし今回の対戦でCFに起用された長身9番(キム・シヌク)の存在が圧倒的だったせいか、空中戦勝率がガタ落ち(50.0%→41.9%)しており、これが前回以上に力の差を感じさせる主因だったかもしれません。いずれにせよ、極端に得点力が低い今の浦和が手強い相手に早い時間帯に失点してしまうとその失点をひっくり返すだけの力はなく、ましてや追加点まで取られてしまうとそこで事実上試合終了。正直興梠のゴールで試合の興味を終盤まで繋ぐのが精一杯だったと思います。

・塩試合の連続であっても結果が付いている限りは特に不満も出ないでしょうが、結果も出ないとなると実に惨めなもの。それでも否応なしに中3~4日で試合は途切れることなくやってきます。オリヴェイラ監督はせめてフレッシュな選手を活用し、「同じような面子で同じように負ける」愚だけは避けてほしいものです。

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・浦和のスタメンは神戸戦で負傷交代を余儀なくされた橋岡に加え柏木も小破したのか、鈴木&長澤と神戸戦から2名入れ替えて森脇を右CBから右WBへ転用。鈴木はこれが浦和移籍後初スタメンで、前回全北戦で失態だらけだった岩波と鈴木の優先順位がついに逆転した模様。なお同じく神戸戦で負傷交代したエヴェルトンは大過なくスタメンに。

・全北のスタメンではCFに大ベテランのイ・ドングクではなく、長身のキム・シヌクを起用したのが目を惹きました。布陣は前回同様4番(シン・ヒョンミン)アンカーの4-3-3ないし4-1-4-1。

・浦和の立ち上がりは上々で、6分に全北CKからのカウンターで長澤縦パス→右サイドから武藤クロス→中央でエヴェルトンスルー→フリーで興梠の決定機を得ましたが、興梠のシュートは惜しくも枠外。

・逆に12分森脇が無理に縦パスを通そうとしてカットされ、しかもその後の競り合いにも負けてボールロスト→ロペスがそのままカットイン&自らズドンで全北先制。前回対戦時にもロペスには随分やられながらもロペスが決定機を外しまくって事なきを得ましたが、今回は最初の決定機を決められてしまいました。そして終わってみればこの最初の決定機を巡る明暗がそのまま試合を決定づける格好に。

・早い時間帯に先制された浦和は前半良いところなし。前述のように今回も浦和の球際の弱さが顕著。守備ブロックを敷いて守ろうにも、相手を囲い込んでもなかなかボールを奪えないので自然守備ブロックが下がりがちに。そこでキム・シヌクにロングボールを放り込まれて簡単に叩かれ、セカンドボールを拾われて波状攻撃を許して大苦戦。

・15分にはイム・ヨンソン(5番)に中央突破を許し、32分にはキム・ジンスのロングフィード→キム・シヌク頭で叩く→ホン・ジョンホシュート(青木が辛うじてブロック)、36分にもキム・シヌクへのロングボールを契機に中央突破と危ない形を立て続けに許してしまいました。

・浦和の攻撃はいつも通りに低調。右サイドでボールを繋いで前進し、大きく山中に振ってなんとか活路を見出そうとするもほとんどシュートには至らず。逆にカウンターを食らって疲弊するだけに終わる場面も(34分)。縦ポン一発でで武藤や興梠を絶望的に数的不利な状況で敵陣に走らせるだけの「バンザイ突撃」としか思えない攻撃とはいったい何なのか???

・柏木不在なのでFKやCKは山中ないし武藤が蹴っていましたが、これも決定機を作れないどころかこれまた相手にカウンターを許してしまうお粗末さ(26分)。全北のCKは42分キム・ジンス→キム・ミンヒョクに決定機(西川がセーブ)。

・驚いたことに槙野にアクシデントがあった模様で、オリヴェイラ監督は後半頭から岩波を投入(鈴木が左CBへ)。試合後槙野は体調不良だったことが判明し、怪我ではなくて一安心しましたが、コンディションの良くない選手を無理使いした挙句、交代枠を無駄遣いする羽目になるというのも悲しい話。キム・シヌクへのロングボール攻撃に手も足も出なかったのは槙野のコンディション不良が一因かも。

・最終ラインがコロコロ変わるのが災いしたか、48分浦和右サイドからロペスがクロス→キム・シヌクに鈴木が付き切れずに失点。全北の最も得意な形で失点してしまいました。この失点ももとは右サイドから反撃に転じようとして森脇縦パス→武藤→森脇と折り返そうとしたところでボールを失ったところから。言うなれば最初の失点と同じく自陣深い位置でのミスからカウンターを食らったもの。鈴木の背後にはどフリーで全北の選手がいたので鈴木のキム・シヌクへの対応が遅れたのは致し方ないのかどうか。そしてこの場面で山中は何処へ???

・2点ビハインドになって浦和はリスク覚悟で最終ラインを目一杯上げざるを得なくなり、逆に全北が引き気味になったせいか、浦和のボールが幾分前に進むようになり、58分森脇のクロスが興梠に通り、今後は興梠がきっちり決めて浦和ついに反撃開始。単純極まりない攻撃ですが、これが決まったのはホン・ジョンホ(26番)の間抜けすぎるクリアミスがあってこそ。

・全北の運動量も落ちて徐々に試合はオープンな展開となり浦和の攻撃は手数こそ増えたが、なんだかんだと決定機は最後まで作れませんでした。63分武藤に代えてナバウトを投入したものの、ナバウトはまたしても誰とも噛み合わずに全力で空回りするという「ナバウトあるある」な展開になってしまい、無理目のシュートを連発するだけに。

・また山中のクロスは結局一つもシュートに結びつかず。現状山中がクロスを入れようにもターゲットの頭数もいなければ高さもないのに、オリヴェイラ監督が杉本を全然使わおうとしないのはかなり不可解。81分には山中のクロスが簡単に弾き返えされてロングカウンターの契機になってしまいましたが、ここは岩波が1対2の局面を何とか防戦して面目躍如。

・82分興梠が疲弊して汰木を投入せざるを得なくなった時点で、ただでさえ薄い浦和の勝ち目は完全に潰えてしまいました。とはいえ、絶望的な戦況でも86分ボックス内でDF2人をあっさり交わしてクロスとしっかりと一回は見せ場を作ってユルキストが狂喜乱舞(たぶん)。

・全北戦連敗を受けてグループステージはアウェーブリーラム戦&ホーム北京国安戦を連勝する道しかほぼ目がなくなってしまいましたが、依然自力突破の目が残されているのも確かな話。そこで長期離脱中のファブリシオがブリーラム戦に間に合えば心強いのですが・・・もともとこの辺での復帰を念頭にファブリシオを選手登録したのでしょうし。なんと言ってもACLは徳俵に足がかかってからが勝負です。

---興梠--武藤---
---長澤--エヴェル---
山中---青木---森脇
-槙野--マウリシオ--鈴木-
-----西川-----

(得点)
12分 ロペス
48分 キム・シヌク
58分 興梠

(交代)
HT 槙野→岩波(体調不良による交代。鈴木が左CB、岩波が右CBへ)
63分 武藤→ナバウト
82分 興梠→汰木

・予想外の柏木欠場という、ひょんなことから「柏木&エヴェルトンの併用を止める」形が実現しましたが、この試合を見る限り柏木不在は全く気にならず。もっともチームが低レベルで均衡しているがゆえという極めて寂しい意味での「問題のなさ」。少なくともミシャ時代のように、肝心なところで決定的な縦パスを出せる選手がいないという意味での「柏木不在」を痛感することはなさげ。むしろ長澤やエヴェルトンのようにある程度自分でボールを前に運べる選手のほうがマシなのではという印象も。

・全北は森脇と小競り合い、いざこざを起して退場に追い込む狙いがあった臭いなぁ・・・ 特に終盤ロペスが倒れた演技は鹿島級でした。

・92番とやたら背番号がでかいCBキム・ミンヒョクは昨年まで鳥栖在籍で、かつて金崎に顔を踏まれた選手。でも浦和の選手とは全然接点がないのか、話をしている場面は見当たらず。

・「ポルトガルはぁ」「韓国はぁ」と何の根拠があるのか判らない、いかにも古くて胡散臭そうな一般論を熱心に展開する解説都並とは何なのか? 

 

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2019.04.24

【閉店】そば助@赤羽 ~ 豚ラーそば

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 赤羽駅南口の東側、ダイワロイネットホテルの裏辺り。TVで良く紹介されるような単なる「せんべろの街」ではない、赤羽のもう一つの顔であるいかがわしい店が並ぶ一角に立地というか、この店が入っているビル自体がいかがわしいのですが、外観通り昼飲み兼業みたいな蕎麦屋です。先客ゼロ、後客3。

 数あるメニューの中から、名物らしい「豚ラーそば(980円)」を注文。クーポン利用で中盛にしてもらいました。券売機はなく後払い。

 店内は壁沿いにカウンター4席と4人卓×2、1人卓×1。さらに中二階みたいなエリアがありました。卓上にはニンニクたれ、かつお塩、激辛・ごま唐辛子。当初店主一人で切り盛りしていてかなり無理があるだろうと思っていたところ、さすがに後からバイト嬢が一人やってきました。

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 巨大な海苔が丼を完全に塞いだ状態で登場!! 中央にラー油をたらしてあるものの、「こけおどし」っぽい効果はともかくとしてビジュアルがあんまりすぎるので、写真は海苔を半分めくったものを紹介しました。麺の上に豚バラと刻みネギがあるだけのシンプルな構成です。

 まあ端的に言ってしまえば、油そばないしまぜそば感覚のお蕎麦。海苔や豚バラ、刻みネギを含めて底に溜まっているタレ、そしてラー油を蕎麦の天地をひっくり返しながらひとしきりまぜまぜして食べるものです。蕎麦は細目ながら冷水でしっかり締まっていて、悪くはありません。

 タレは店自慢の「究極の塩だれ」がベースなのかな? ラー油はピリ辛味に作用するだけで油っぽくはならず、またニンニクをかなり効かせているとはいえしつこくもならず、油そばにありがちな単調さ・くどさは一切感じられず、割とあっさりした味わい楽しめました。飽きが来たところで卓上の「にんにくのタレ」を少量投入すると判りやすい味わいに転じて一気に完食。

 まぁ総じてハズレではありませんが、一般的な油そばよりかなり高いのが難点。ここは「そば+ミニ丼(4種)」からなる「ランチセット(880円)」を頼むほうが良さげ。

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2019.04.23

かきめし@厚岸・氏家待合所(東京駅「駅弁屋 祭」にて入手)

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 東京駅構内の「駅弁屋 祭」を超久しぶりに往訪。訪れたのが6時半くらいだったので、近所で調製した定番商品をちょこちょこっと置いているだけだろうとタカをくくっていたのですが、そこは天下の東京駅。早朝から全国各地の駅弁を幅広く取り揃えてフルラインナップで営業しておりました!!

 今回手に取ったのは厚岸の「かきめし」。厚岸なんてそもそも非常に行きにくい上に、列車本数が激減していったん厚岸に降りたら最後、次の列車まで時間余りまくりですし・・・ よって東京駅で手に入るのなら、それを逃す手はありません。

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 ひじき入りの炊き込みご飯は駅弁らしいもっちり系。ただ色合いからするとびっくりするくらい薄味。それゆえ濃厚な味わいの牡蠣をちびちび齧って食べ進むのが吉。またふきや椎茸が目立つ他、あさりやつぶ貝もわずかに混ざっている良いアクセントになっていました。

 ただシンプルな構成ゆえ、付属のたくあんと福神漬くらいしかビールのアテにはなりません。早朝からビール飲むな!というツッコミはともかくとして。

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2019.04.22

多伊夢@大師前 ~ 肉煮込み

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 東武大師線大師前駅から環七通りを渡り、西新井大師前交差点を南へ入ってすぐ。約3年ぶりの再訪。先客3、後客ゾロゾロ。開店後あっという間に満席になり、退店時外待ち3。前回往訪時は夏季だったせいかガラガラでしたが、いつの間にか人気店にのし上がったようです。

 旨辛の「肉つけめん」がウリの店で、実際先・後客とも全員つけめん系を注文していましたが、厳冬期だったのであえて券売機ボタン2番の「肉煮込み(800円)」を注文。太麺or細麺を選べるので「太麺」で。辛さは小辛・中辛・大辛の3段階で小辛にしてもらいました。

 店内はL字型カウンター9席のみ。水セルフ。卓上には酢、醤油、おろしニンニク、しょうが。少々強面の店主とアシスタント2名で切り盛りしていましたが、店主がドン臭いアシスタントに対して客の前でブチブチ小言をもらし続けるのは正直心地いいものではありません。

 麺の茹で時間がかかるせいか、出てくるまでに20分以上かかりました。よって店の回転も良くなく、耐え切れずに帰る外待ち客もいたような・・・

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 ぐつぐつと煮えたぎった状態で登場。旨辛スープはかなりとろみが強いのが特徴。前回は中辛を頼みましたが、その際は”唐辛子がストレートに辛く、店頭に「小辛でも辛めなので、初めは小辛をオススメします!!」と注意書きしてあるのも頷けます。”という印象でしたが、小辛だと何の問題もないどころか、辛さを期待して頼んだ身としては少々拍子抜け。これなら中辛にすべきだったかと反省するも時すでに遅し。

 辛さはともかく、難はやはり旨味過多なところかなぁ。美味いことは美味いけれども味わいが少々単調で飽きが来るのが早い。剛速球だけれども球筋が全部同じなので目が慣れちゃうみたいな。店主が辛さや味の濃さを気にして客に声をかけていましたが、辛さよりも味が濃すぎるほうがどちらかといえば難。

 ただ「肉つけ」の具がほぼ豚バラ肉だけだったのに対し、「肉煮込み」は他にキクラゲ、ザーサイ、ニラ、白髪ねぎ、刻み海苔と多少バリエーションが付いている分、単調さから救われているような気もします。

 麺は浅草開花楼の縮れ入りの太麺。つるつるした食感ですが、堅めの仕上がりで歯応えが強く気に入りました。

 店では余ったスープにご飯を入れるのを勧めていますが、どう考えても塩分摂りすぎなので割愛。

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2019.04.21

ごろごろ煮込みチキンカレー@松屋

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 松屋が2019年4月16日より発売中の「ごろごろ煮込みチキンカレー(590円)」を試食。これは新商品ではなく「復活」という位置づけですが、松屋から「ごろごろチキン」なんとかという商品は頻繁に出てくるので、あまり「復活」という感じはしません。

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「数種類のスパイスが配合されたすっきりとした味わいの松屋オリジナルカレーに、鉄板でジューシーに焼き上げた鶏もも肉をプラスしたゴロゴロ感たっぷりの食べ応え満点な逸品です。」というのが松屋のウリ文句。

 「ごろごろ」の形容は誇大表示ではなく、確かにカレーの中に鶏もも肉がごろごろ。何か下味がついているわけではなくいたって淡白な味わい。また「ジューシーに焼き上げた」と形容するものもどうかと思いますが、カレーにはよくあっています。

 また松屋のカレーは相変わらず美味い。客層に合わせてかかなりスパイスを効かせて辛めの仕上がりで、ややとろみがあってコクもそれなり。これならカレーチェーン店と比べても遜色なく、しかもコストパフォーマンスは圧倒的に上。正直松屋は牛めしよりカレーのほうが美味いと思います(苦笑)松屋のチキンっておしなべてイマイチという印象を思っていますが、そんなチキンすら上手く引き立てるのがカレーの魔力。

 ただ味噌汁が付いてくるのがどうにも解せません。

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【観戦記】19年第8節:浦和 1-0 神戸 ~ 塩試合のマエストロにも程があるだろう!!

イニエスタがうっかり「翔んで埼玉」を見てしまってすっかり怖気づいてしまったのか、あるいは神戸フロントが「だいたいたった3000円かそこらでイニエスタを見ようという料簡が間違っとるんや!桁が違うだろ、桁が!! 埼玉県人にはその辺のウェリントンでも出しておけ!!」と思ったせいかどうか判りませんが、イニエスタは昨年に続いて埼スタでの浦和戦を欠場。

・またイニエスタまさかの欠場に加え、神戸は昨年9月から指揮を執っているリージョ監督を4/17に突如更迭して吉田監督を再登板させたばかり。それゆえオリヴェイラ監督は相手の出方が読みづらく、対策も立て辛かったとは思います。

・しかし、蓋を開けてみれば神戸の出方は目先の勝ち点欲しさに奇策に打って出るどころか、リージョ監督が積み上げてきたものからさほど逸脱していませんでした。従って浦和の事前準備のアテが外れたという話にはならないはずですが、試合内容はまたまた塩の山。塩試合だらけの今季の中でも最大級の塩試合でしょう、これは。

・10分に興梠がもぎ取ったPKを自ら決めて今季の浦和としては珍しく早い時間帯に先制。「おっ!今日の浦和は違うぞ!!」とほんのちょっぴり期待したのですが、そこからが辛かった。前半の戦局は一進一退で良いとは言い難いものの悪くもないと評価できるでしょうが、後半は防戦一方。シュート数計5本で、後半はわずか1本というスタッツがこの試合の塩っぷりを如実に物語っています。

・さすがにここまで塩試合が続くと選手のコメントも湿りがちで、次のシーズン序盤で最もタフなゲームになるであろう全北現代とのアウェーゲームへ向けて意気上がる感じは選手達からは全く伺えません。アウェーで勝たないとグループステージ首位通過は絶望的になり、負ければ2位通過すら怪しくなる一戦で、とにかく点を取らないといけない。今の浦和にとって甚だ困難なタスクをどうやって遂行するのでしょうか?

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・なんだかんだと勝っているから、あるいは次戦全北戦での入れ替えを想定してか、浦和の神戸戦のスタメンは前節G大阪戦と全く同じ。サブに鈴木→岩波の入替が見られただけ。神戸はイニエスタ→小川、初瀬→三原と2名入れ替え。後者は監督交代の色が濃く出たものと目されます。

・また神戸の布陣は4-2-3-1。但しポドルスキが前半はしょっちゅうボランチの位置まで下がってくる「大久保現象」を早々と引き起こしていて、早くも吉田監督前途多難なご様子。そんな神戸に対して浦和は5-4-1の守備ブロックを高めの位置に敷いて対抗。ただ相手へのプレッシャーがほとんどかからず、ただ守備ブロックで相手の攻撃を引っかけるだけになりがちだったのはオリヴェイラ監督も嘆く通り。特にSB西をフリーにさせ過ぎで、これが嫌なのでオリヴェイラ監督が4バックを模索しだしたはずなのに。

・浦和の攻撃は立ち上がりこそ悪くなく、4分山中アーリークロス→興梠シュートという形を作っています。ただ試合が動いたのは神戸の自爆。8分三原からのバックパスを受けようとした大崎がなぜか転倒。すかさず主のいないボールを拾った興梠がカバーに来たダンクレーのファウルを誘うような形で切り返して見事PKゲット。PKも助走フェイントでGKのタイミングをずらしてきっちり決めてくれました。

・その後の戦況は一進一退というか、あまり動かないもの同士の塩試合。

・神戸はしっかりボールを繋いでピッチを面的に支配する志向が強いものの、その中でポドルスキが深い位置からワイドにボールを散らしてサイド深くボールを運んでからウェリントンへクロス、あるいは深い位置から直接ウェリントンへハイボールと俗称「ウェリボール」を織り交ぜてくるので厄介なことは厄介ですが、なんだかんだと浦和最終ラインが粘り強く対応して「ウェリボール」の形からは決定機は許さず。

・一番危なかったのは39分エヴェルトンがポドルスキに引き倒されたところ(セルフジャッジで浦和の足が止まる!)から食らったショートカウンターで小川に際どいシュートを撃たれた場面かな?一方浦和の見せ場は37分CKのこぼれ玉を拾った武藤の枠内シュートがGKキム・スンギュに阻まれた場面だけ。なんで浦和戦に限ってスンギュ使うんや・・・

・この試合のある意味「良かった探し」と言えるのは前節G大阪戦に続いて山中のクロスをシンプルに使う場面が前半数多く見られたこと。ただクロスを上げた先に飛び込む頭数が少なく、おまけにカウンターチャンスを含めて「残念、そこはダンクレー」で終わってしまう場面が目立ちました。神戸はどちらかといえば左サイドが弱いのに、浦和は神戸の右サイドばかり攻めているチグハグな感じも多々。武藤&橋岡&森脇によるサイド攻撃はボールを持てこそすれクロスは全く入らなかったような。

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・良いとは言い難いものの悪くもなかった前半とは一変して後半は見るも無残。立ち上がりから神戸の攻勢の前に自陣深く押し込まれ、ロクにカウンターチャンスも作れず。前半「大久保現象」を起していたポドルスキが前に張り付くようになり、後方で捌けるサンペールとの相互補完が確立=「トモニイコウ」状態に。そして53分にはウェリントンのポストを活かしてポドルスキに中央突破を許し、こぼれ玉を古橋に撃たれる大ピンチが発生。さらにそれで得たCKからの流れで大崎にボックス内どフリーでシュートを撃たれてしまいました(シュートはバーの上)。

・57分エヴェルトンが小破して長澤と交代。さらにほぼ同時に橋岡も傷んで宇賀神と交代。橋岡の痛がり様はハンパなく、激痛をこらえながらしばらくピッチを彷徨い続け(なかなかゲームが切れずに外へ出られず)、案の定すぐに×印が出て交代させられましたが、エヴェルトンまで故障していたとはピッチを去るまで正直気づきませんでした。

・長澤はともかく宇賀神はこの時間帯での投入を全く予期していなかった(オリヴェイラ監督自身も!)ようで、いかにも守るので精一杯。試合に入れずに数少ない攻撃の機会をパスミスで寸断する始末。

・ただ浦和は防戦一方とはいえ、神戸にアホほど決定機を与えまくっていたわけでもないというのがこの試合の評価の難しいところ。65分に西ロングボール→ウェリントンヘッドで落とす→古橋が際どいシュートを放った場面がありましたが、終わってみればこれが神戸の攻勢の終末点。

・吉田監督が71分ポドルスキに代えて田中を投入し、しかも布陣をはっきりとした4-4-2に変更したのはどう見ても失着でしょう。高い位置に出てきて浦和守備陣に脅威を与えていたポドルスキを下げてくれたので、浦和は波状攻撃を浴びる可能性、まさかの一発を食らう可能性がぐっと低くなり、神戸の攻勢をドン引き守備ブロックで耐え忍ぶだけで良くなりました。

・一方オリヴェイラ監督が70分に柏木に代えてマルティノスを入れたのも失着。山中がうっかり取説をハーフタイムにトイレに流してしまったのか、マルティノスはまるで昨年の惨状に戻ったような残念なプレーぶりでコネコネした挙句にボールを失うわ、コケてやたら痛がるわと散々。しかも僅差で勝ってる試合で山中とマルが「黒ひげ爆弾ゲーム」の剣の刺し合いを演じる始末!!両者とも何本剣持ってんねん・・・持参金代わりに横浜Mから持って来たんか・・・

・塩試合で勝ったとはいえ故障者をいっぺんに2名も出してしまった一戦。特に橋岡は長期離脱の恐れすら感じさせる痛がり様でしたが、全北現代戦ではエヴェルトン&橋岡に代わって起用される選手が監督の期待を上回る出来を見せて、この閉塞感を一気に打破してほしいものです。

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---興梠--武藤---
---柏木--エヴェル---
山中---青木---橋岡
-槙野--マウリシオ--森脇-
-----西川-----

(得点)
10分 興梠 慎三

(交代)
57分 エヴェルトン→長澤(故障による交代)
57分 橋岡→宇賀神(故障による交代)
71分 柏木→マルティノス

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-----ウエリントン----
古橋---ポドルスキ--小川
--サンポール--山口---
三原-大崎--ダンクレー-西
-----スンギュ-----

(交代)
71分 ポドルスキ→田中(はっきりした4-4-2へ)
76分 小川→増山
81分 三原→初瀬

※イニエスタに加え、ビジャも故障欠場。

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2019.04.20

ぱすたかん@イオン川口前川 ~ 豚モダン焼き

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 イオンモール川口前川のレストランエリア内。ここはSCのサイズに比べてフードコートが激狭で平日ですらやたら混んでいるので、がらがらのレストランエリアが結構お気に入り。お好み焼きは大阪へ帰った時に食べるものという感じで、普段はまず食べないのですが、ふらっと入ってみました。

 4種類あるランチメニューが格安で、その中から「豚モダン焼き(780円)」を注文。「ぱすたかん」はお好み焼きを自分で焼く半セルフの店ですが、ランチメニューに限っては店で焼いたのを出してくれます。ただあくまでも焼くだけで、味付けは卓上の調味料で自分でやってくれという流儀。なおランチメニューはミニサラダ付き。

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 ソースが予想外にさらっとしていてお好み焼きの外へ流れてしまい、さらにマヨネーズはチューブからビーム状に細く出るタイプじゃないので、ビジュアル的には完全に崩壊(´・ω・`)ショボーン

 うーん、食感こそそれなりにふっくらしていますが内容はなんかほとんど粉だらけ。豚肉はもちろん、キャベツすらも一応あるにはあるかなぁといった感じで、ひたすら小麦粉の塊を食っているような気が。一応モダン焼なので焼きそばで味わいに多少変化は付き、当然腹一杯にもなりますが・・・

 この感じだとランチメニューは「ソース焼きそば」が一番無難かも・・・

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2019.04.19

大尊@新大塚 ~ 淡麗豚骨醤油らーめん

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 丸ノ内線新大塚駅近く。春日通りの西側というか坂下を南北に走る「坂下通り」沿い「大塚先儒墓所下」交差点傍にありますが、土地勘がないと駅から近い割には店が見つけにくいというか坂下通りに降りるのさえ容易ではありません。先客ゼロ、後客2。

 店内の券売機ボタン先頭の「淡麗豚骨醤油らーめん(800円)」を注文。他は「淡麗豚骨焼きあご塩らーめん」のみとメニューを絞り込んでいます。ランチサービスなし。

 席は壁に向かったカウンター7席のみ。卓上にはホワイトペッパーだけ。店は店主一人で切り盛り。

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 卓上のウンチク書きによるとスープは「豚ゲンコツと豚足からスープを煮出し」「羅臼昆布や国産椎茸、長崎産焼あごなどの魚介類素材も合わせ」「化学調味料不使用」とのこと。能書きはご立派ですが、残念ながら醤油の自己主張が強くてかなりしょっぱく、出汁の旨味が悉くかき消されているような気が。その中で唯一焼あごの風味、香りが際立っていますが、これも好き嫌い分かれそう。またこんな塩気の強いスープで無化調を謳う意味って全くないと思いますが・・・ 当然ながら飲み進む気は起らず。

 麺はやや細目のストレート。つるつるとした食感、そして啜り心地が良く、スープの絡みもまずまず。

 厚切りのチャーシューはしっかり煮込まれている割にはスープほどのしょっぱさは感じられず、なかなかの出来。他に穂先メンマ、海苔、刻み青ねぎ。

 坂下通りは春日通りと違って飲食店どころか商店すら少なくて非常に静かなところ。この場所で、この内容、この値段だと苦戦は免れないと思います。上手く地元の固定客が付けば一人勝ちにもなり得ますが・・・

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2019.04.18

勝本@水道橋 ~ 中華そば

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 水道橋駅西口から神保町へ向かって下る。約4年ぶりの再訪。先客5、後客ゾロゾロ。いつの間にか開店前から行列が出来る人気店になったようで、開店まもなく店内満員となり、退店時には店外に待ち客10人くらい。

 店外の券売機でボタン先頭の「中華そば(730円)」を注文。昔のメニューは「つけそば」との2本立てでしたが、「塩そば」「濃厚煮干しそば」「濃厚煮干しつけそば」との4本立てに変わっていました。ランチサービスなし。なお中華そばの値段が780円から50円も下がっているところを見ると、かつての「中華そば」は現在の「濃厚煮干しそば」なのかも。

 店内は縦長カウンターが2本並んでいて、厨房に向かって10席、壁に向かって11席。テーブル席を設けずに店内スペースを目一杯客席に充てた感じ。卓上に黒七味、一味、たれ、黒粒胡椒、酢。厨房内に5人、ホール係1人と客入りに応じてスタッフを拡充しているせいか、回転は良さげ。

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 スープは鶏と煮干しを合わせたものだそうですが、やや煮干しが強めに出た風。「濃厚」が別にあるのでこちらはあっさり目と思いきや全然そんなことはなく味わいは濃い目。また表面の脂も多くてこってりといっても差し支えないくらい。美味いことは美味いのですが、飲み進む気にはなれず。

 麺は浅草開花楼の若干細目ストレート。わずかに柔らかめの仕上がりで、つるつるした食感&啜り心地が楽しめるタイプ。スープとの相性・絡み具合もまずまず。スープの味が濃いのが災いしてか途中で飽きるので、終盤黒七味を入れてピリ辛に仕上げてみました。

 チャーシューは薄めながら柔らかくて肉の旨味をしっかり残した優れもの。他にメンマ、ナルト、刻みネギ、海苔

 若干難点があるとはいえ、このクォリティーでこの値段なら人気になるのは当然。すぐ近くに「つじ田」がありますが、そちらは行列が出来るほどは混まない様子で、「勝本」完勝はむべなるかな。

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2019.04.17

いとう@蕨 ~ 中華そば

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 蕨市役所の近くで旧中山道沿い、中山道蕨宿本陣跡交差点近く。隣に「讃岐うどん四国屋」。蕨駅からはやや距離があります。以前西川口駅西口・済生会病院の北あたりに店を構えていましたが、そこから移転したもの。移転前は開店時間を一時11時に繰り上げていましたが、また11時半開店に戻した模様。先客4、後客9とまずまずの繁盛。

 移転前後を比較する意味合いで定番の「中華そば(780円)」を注文。レギュラーメニューは他に濃厚鶏そば(塩)、つけめん、みそつけめん、油そばと移転前とさほど変わっていないようで、「鶏そば・塩」がなくなったくらい。ランチタイムサービスは餃子3個と小ライスがつく「ランチセット(200円)」があるだけなのも相変わらず。そういえば、移転前は券売機がなくて後払いでした。

 なお移転前は季節限定メニューを出していましたが、それは止めちゃったのかな?

 店内はL字型カウンター10席と店奥に4人卓×1。移転前はテーブル席主体の広い店でしたが、こちらはラーメン屋らしいこじんまりした感じに。卓上には白ゴマ、一味、ブラックペッパー、醤油、酢、ラー油。厨房との仕切りが非常に高く、こちらから厨房の様子が見えないのはともかく、専任のホール係がいない状態で厨房からも客席の様子が見えないのはちょっとどうかなと思いますが。

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 結論からいえば「中華そば」は移転前後で全く変わっていない模様。スープは「鶏白湯と、煮干し&鰹節のWスープ」だそうですが、鰹節の味わいがかなり前に出ています。しかも飲み進むにはちょっと味が濃すぎ。また表面の脂が分厚く層をなしており、その見た目通りにかなり脂っぽいのも難。

 麺は並太ほぼストレートで、口当たりのざらつきこそありませんが、水気が少なそうな心持ちぼそぼそした食感で、しかもどういうわけかかなり硬めの仕上がり。硬め好きの私でもちょっと参りました。

 チャーシューは分厚くてトロトロの角煮風のものがごろっと。これが相変わらず美味い。他にメンマ、水菜、海苔。

 スープが重ための方向へ走りつつあるのが残念ですが、そこそこ美味くて、行列が出来ない程度に混んでいて、メニューが豊富でローテーションが効く。今回はなんかだいぶ下ぶれしたようですが、概して使い勝手の良い近場の名店だと思います。ウチからはちょっと遠くなってしまいましが、再訪して他のメニューを試してみます。

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2019.04.16

尾久家@尾久 ~ 豚骨醤油ラーメン

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 宇都宮線・高崎線尾久駅から明治通りを西へ。「昭和町2丁目」交差点の近く。向かいに安楽亭あり。先客3、後客1。予定していた店の開店が所用のため大幅に遅れる旨の貼り紙があったので、こちらへ転進した次第。残念ながらこの辺りは転進しようにもあまり選択肢がありません。もともと「元や」という店だったことが看板からうっすら確認できます。

 店内の券売機ボタン先頭の「豚骨醤油ラーメン・並(650円)」を「麺硬め」で注文。麺量は判りませんでしたが、ランチタイムは半ライスサービス付きなので「並」で十分と判断。基本メニューは他に「豚骨塩」があるだけ。

 店内は縦長カウンターが10数席。卓上にはニンニク、豆板醤、白ごま、ブラックペッパー、一味。水セルフ。店のサイズの割に厨房には店主一人だけなのは客入りに合わせた結果なのかも。

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 屋号から推察できるように「豚骨醤油」といっても家系っぽいタイプ。ただ豚骨・醤油ともかなりライト。「濃厚」と称してやたらしょっぱいだけの奴よりは格段にマシですが、ここまでライトだと物足りなさは否めないのでたまらず卓上のニンニクと豆板醤を少量投入。

 麺は若干太目のほぼストレートですが、一般的な家系の麺よりは心持ち細い気がしました。わずかにざらつきのある食感で、しっかり硬めで登場。

 チャーシューは薄くて淡白な味わい。この手のラーメンの具にメンマが入るのは珍しいかも。他にほうれん草、刻みネギ、海苔。半ライスのおかずには十分。

 スクランブルであまり気乗りしない店に入ったら、案の定といった感じ・・・

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【観戦記】19年第7節:G大阪 0-1 浦和 ~ 拙守対拙攻が織りなす塩試合を制す

・FC東京戦では辛うじて同点に追いついたものの、横浜M戦ではボコボコにやられ、続く全北戦も大敗を喫していても不思議はなかった内容で手痛い敗戦。開幕以来試合内容に見るべきものがないどころか、試合を重ねても内容が改善しているようにも見えないのに勝ち点だけはそこそこ拾い続けましたが、ホーム3連戦ではとうとう結果すら出なくなってしまいました。

・オリヴェイラ監督も全北にホームで敗れて思わず「ファブリシオ待望論」を口走ってしまう始末で、浦和の監督就任以来最も厳しい局面に立たされたと思える中でのG大阪とのアウェーゲーム。試合内容は「G大阪の拙守 対 浦和の拙攻」が織りなす総じて低レベルなもので、当然ながらまたしても「いぶりがっこ」の如くしょっぱいものでしたが、どんなに塩試合であろうが終盤までロースコアで耐えれれば手駒が豊富な浦和に勝ち目が出てくる。終わってみればそんなオリヴェイラ監督のグランドデザイン通りの試合だったと思いました。

・オリヴェイラ監督は相手の手口を研究し、それに応じた対策は立てるものの、攻撃は選手任せで基本戦術なんて無いも同然。よって選手のクォリティーに結果が左右されがちで、しかも今年のキャンプはフィジカルトレーニングに全力を注いだので、実戦の中で選手間の「あうんの呼吸」が整うまで時間がかかる。それゆえシーズン序盤は塩試合だらけになるのはオリヴェイラ監督も覚悟の上でしょう。

・武藤、青木、そしてファブリシオが戻ってくるまでとにかくいぶりがっこ製造マシーンでも良いから勝ち点を稼ぐ。オフの補強は何だったのか?という気もしてなりませんが、リーグ戦7試合を終えて得点わずか5で勝ち点11を稼ぐとはいやはやオリヴェイラ監督恐るべし。またこの試合の終盤、各駅停車的で緩急もなければ意外性もない浦和の攻撃に若干スピード感が出てきた辺りは、ほんの少しながら明るい材料と言っていいかもしれません。

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・浦和のスタメンは全北戦から岩波→橋岡、宇賀神→山中と2名入れ替え。全北戦で失態続きだった岩波はスタメンを外されるどころか一気にベンチ外となってしまい、代わってここ数試合ベンチ外だった橋岡をスタメンに抜擢。またマルティノスがベンチ入りしたため杉本がベンチ外に。スタメン固定気味なのが閉塞感に拍車をかけている感が強いオリヴェイラ監督の選手起用ですが、厳しい競争に晒されている選手も少なくありません。

・また横浜Mにボコボコにされて4バック導入は時期尚早と感じたのか、全北戦に続いてこの試合も元の定番3-3-2-2に回帰。但し森脇を右CBに下げて、橋岡を右WBに据えたのが目を惹きました。試合後の会見によれば藤春の攻撃力を警戒しての橋岡起用のようです。

・G大阪はリーグ戦3試合連続でスタメンから外れていた今野とオ・ジェソクがスタメンに復帰して判りやすい4-2-2-2の布陣。両名ともなんでスタメンを外れていたのか傍目にはよく判りませんが、試合後の会見によれば今野は足首の状態が良くないようです。

・前半はまさにシオシオ。共に低調なチームらしい低レベルで拮抗した試合で、それでもG大阪のほうが倉田なりアデミウソンなりがカットイン&枠内シュートを撃っており、また41分にはファン・ウィジョがダブルタッチでボックス内で槙野を交わしかかる場面があった分(足を引っかけた槙野はPKを取られても不思議なし)多少マシかな?という感じ。

・浦和はこの試合もビルドアップに苦しみ、G大阪に前からプレッシャーをかけられてサイドに追いやられてボールを失ったり、横パスをカットされてカウンターを食らいかかったり。38分にボールの出しどころを探して長考に陥った青木がプレスバックしてきたウィジョも含めて複数人に囲まれてしまう一幕がありましたが、あれがこの試合の浦和の苦境を象徴する場面だと思います。

・ただ浦和はボールを失ってからの攻→守の切り替えが速く、たちまち5-4-1の守備ブロックを形成し、かつマウリシオや槙野の奮戦もあってなんだかんだとG大阪に決定的な形は作らせず。今のG大阪の持ち味はカウンターでアデミウソン&ウィジョの個人能力を活かしきるだけなので、自爆ボタンを連打せず、落ちついて守備ブロックを作れればさほど怖くありません。

・一方攻撃はどうにもならず。毎度毎度の各駅停車攻撃で、かつほぼ右サイド攻撃に終始。大きく左に振って山中のクロスに賭ける形は16分に山中→興梠で一度あっただけ(しかもオフサイド)で、結局ボックス周辺からエヴェルトンや青木、森脇がミドルを放つのが精一杯。頼みのセットプレーも40分柏木FK→マウリシオヘッドで地面に叩きつけたボールが大きくバウンドしすぎてバーを超えてしまった見せ場があったくらい。

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・後半に入っても心持ちG大阪ペースで推移し、53分遠藤CK→今野ヘッド(西川が好セーブ!)、58分遠藤CKからの流れでアデミウソン強襲(DFに当たってわずかに枠外)とピンチの連続。一方浦和は槙野が遠目からシュートを放つのが精一杯というトホホな流れでしたが、早くもG大阪の守備陣がユルユルになって来たせいかそれなりにボールを繋げるようになり、62分相手を押し込んでアーク付近から武藤シュートあたりから浦和もようやく反撃開始。

・65分にはエヴェルトン左へ展開→山中クロスが飛び込んだ柏木に合いかかるという、浦和が狙っていたであろう形がようやく実現。74分には中に入った橋岡が左へ展開→山中クロス→飛び込んだ柏木ヘッドという同じ形が生まれて、浦和の反撃も軌道に乗り始めたと思いきや、80分カウンターの好機を得ながらも守→攻の切り替えが遅くて全力で帰陣するG大阪に対して攻め手が足りずにシュートで終われないという、相変わらずの「後ろ髪引かれ隊」な浦和。

・ただ僅かながら戦況が浦和優勢に転じたのを見て取ったのか、あるいは宮本監督が81分今野→高江と動いたのを見てか、オリヴェイラ監督は82分武藤→ナバウト、柏木→マルティノスと一気に2枚を替えて前線からの圧力を強化。

・これは一定の効果があり、86分マルティノス→ナバウト、左ペナ角付近から放ったシュートでCKを獲得。87分マルティノスCKからのこぼれ玉をエヴェルトンが叩き込んで浦和がついに先制。エヴェルトンのシュート時に興梠がオフサイドの位置にいたのでひと悶着ありましたが、主審と副審が協議の末、興梠はプレーに無関与と判断された模様。

・失点直前に宮本監督は倉田に代えて中村を投入しましたが、先の高江共々何の効果もなし。それどころか、先制されてからなぜかパワープレーに転じる始末。それに対してオリヴェイラ監督は山中に代えて鈴木を投入する念の入れようで、5バックでG大阪の攻撃を淡々と跳ね返して楽々逃げ切り勝ち。

・G大阪の誇る2トップの持ち味はどう見ても地上戦で、実際73分遠藤縦パス→アデミウソン左サイドからカットイン→森脇&マウリシオを交わしてボックス内でシュート(槙野に当たって枠外)という好機を作っただけに宮本監督の采配は不可解でした。終盤の采配力勝負になれば宮本監督はオリヴェイラ監督に遠く及ばない。そんな試合だったと言ってもいいでしょう。

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---興梠--武藤---
---柏木--エヴェル---
山中---青木---橋岡
-槙野--マウリシオ--森脇-
-----西川-----

(得点)
87分 エヴェルトン

(交代)
82分 武藤→ナバウト
83分 柏木→マルティノス
90+3分 山中→鈴木(槙野が左WBに回って5バック)

・前述のように今のG大阪の攻撃は強力2トップをカウンターでシンプルに使うのが最も怖いパターン。それゆえファン・ウィジョを一対一で封じ続けたマウリシオが個人的なMOM。60分くらいからかなりマシになったとはいえ、攻撃陣は相変わらずしょっぱく、守備陣を評価すべき試合だったと思います。

・とはいえ、どんな形であれエヴェルトンについに結果が出たのは嬉しいところ。外国人選手としてはがっかりするくらいボールロストが目立ちますが、この試合総じて「動かざること山のごとし」な浦和にあって最も良く動いていましたし、ようやく周囲と噛み合ってきたのかも。

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---アデミウソン--ファン--
倉田-------小野瀬
---今野--遠藤---
藤春-ヨングォン-三浦--オ
-----東口-----

(交代)
45+2分 藤春→米倉(負傷による交代。米倉が右SB、オが左SBへ)
81分 今野→髙江
86分 倉田→中村

・21分、浦和FKから間抜けすぎるカウンターを食らい、アデミウソンに抜け出されかかった柏木が抱きついて阻止。100%イエロー相当のプレーなので飯田主審はさっさとイエローを提示すればいいものを、なぜかモタモタしているのを見て、これまたなぜか東口がはるか後方からわざわざやってきて異議でイエロー。東口は都築の後継者なのかも(苦笑)

・このあたりのやり取りを見るにつけ、どうも飯田主審は選手に信用されていない感じで、それが決勝点で無駄に揉める伏線になっていたような気が。

・44分森脇の正当なタックルでボールを失った藤春が転倒。その際手の付き方が良くなかったのか、左肩を痛めてすぐさま負傷交代を余儀なくされました。前半のG大阪の攻撃は左サイド偏重だったので、藤春負傷が試合の流れに影響した可能性は大いにあります。ただでさえ2トップ頼みの攻撃が一層そんな感じになってしまいましたし。

 

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2019.04.15

スタミナ炒めとチキンカツ丼@かつや

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 「かつや」が2019年3月29日から期間限定で発売中の「スタミナ炒めとチキンカツ丼(637円)」を試食。

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 写真だとチキンカツに隠れて判りにくいのですが、要するにチキンカツと「スタミナ炒め」と称する野菜炒めの合い盛り。野菜炒めといってももやしがほとんどで、後はキャベツと豚バラ肉がわずかに確認できる程度。ニンニク醤油をかけたのが「スタミナ」の所以だと思いますが、残念ながらモヤシが明らかに炒めすぎですっかり水っぽくなってしまい、ニンニク醤油の味わいを大きく減殺。よって全くスタミナ感がしません。

 そしてこの水っぽいモヤシとサクサクのチキンカツの相性が悪いのなんの・・・

 しかも丼になぜかマヨネーズがべっとり。ニンニク醤油だけで味付けは十分なので、マヨネーズの使い道が判らずじまい。ひょっとして水っぽいモヤシに付けるのかなぁ?

 「かつや」は時折二郎系ラーメンにヒントを得たような商品を出してきますが、成功した試しがないような・・・ この出来ならシンプルなレギュラーメニューを食べたほうがはるかにマシでした。残念。

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2019.04.14

はらっぱ 駅ビルモントレー店@高崎 ~ 赤唐辛子とにんにくのトマトソース

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 高崎駅ビル「モントレー」の5Fにある飲食店街内。高崎駅東口からさほど遠くないところにあった本店は、かなり遠くへ移転してしまったので駅ビル店を往訪した次第。夕方の中途半端な時間帯のせいか店は空いていましたが、客層は「ジャンゴ」より明らかに若く、かつ女性しかいませんでした。

 メニュー先頭で店のイチ推しっぽい「赤唐辛子とにんにくのトマトソース(940円+税=1015円)」を「普通」サイズで注文。パスタの量だけではなく乾麺(ディ・チェコ)か生パスタかも選べるようです。但し生パスタは若干料金上乗せ。

 店内は横長で壁沿いにカウンター8席と2人卓×6。入口脇にも喫煙席と思われるカウンター席が少々。

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 パスタが真っ赤なトマトソースにどっぷり浸かっただけの、「スープパスタ」と言ったほうが相応しい非常にシンプルな構成。唐辛子でピリ辛に仕上げ、さらにニンニクを利かせているせいか、トマトソースにありがちな酸味はあまり感じられず、個人的には非常に食べやすくて気に入りました。

 スープに具はないに等しいので、単に麺をスープに絡めて食べるだけならシンプルすぎて途中で飽きが来そうなものですが、そこを上手く救っているのがやたらたっぷりとふりかけられた粉チーズ。麺に時折粉チーズを絡めると一転して濃厚な味わいに変化。基本のスープの味と、チーズが入り混じった味とを交互に楽しむことで、最後まで飽きることなく食べきれました。もっとも最後はチーズが少し余って、ただのチーズの固まりになってしまいましたが(苦笑)

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2019.04.13

シャンゴ 問屋町本店@高崎問屋町 ~ シャンゴ風・Sサイズ

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 なぜかパスタの人気店が多い高崎。その中でも老舗中の老舗、群馬県内に9店舗展開している「シャンゴ」の問屋町本店を約2年半ぶりに再訪。高崎駅の一駅先、JR上越線・高崎問屋町駅から北西に伸びる幹線道路沿いにあり、駅から歩いて15分強。

 結構な人気店のはずですが、さすがに平日の朝イチからやってくる人は少ないようですが、それでも開店30分もするとババ友中心にどう見ても母娘だとか、老夫婦とか、外勤中っぽいサラリーマンとかで店は賑わっていました。

 パスタメニューの中から、「ケンミンショー」で取り上げられていた「シャンゴ風」をSサイズ(790円+税=853円)で注文。以前「ベスビオ」のMサイズ(200g)を試食した際、案外量が多くてびっくりしたので今回はSに。Mサイズは自分の腹具合的にはつけ麺の300g(茹で前表示)と良い勝負。なんか大手町や有楽町にあるサラリーマン相手の量自慢っぽいスパゲティー屋の一品と大差ない量が出てきてとにかく参りました。

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 「シャンゴ風」はこの店オリジナルのメニューで、要するにスパゲッティの上にトンカツを乗せ、さらにミートソースをその上からどっぶりとかけた代物。しかもミートソースはトマトソース寄りではなく、デミグラス風。そしてこのミートソースがめちゃくちゃ甘い!! ゆえに好き嫌いが分かれそうな一品だと思います。

 一方「上州麦豚ロースカツ」を使ったとされるトツカツは特に大きくもなければぶ厚くもなく、サクサクとした食感が楽しめる軽めの仕上がり。それゆえSサイズだとミートソースの甘さにヘキヘキとしながらも一気に食べ進められました。Mサイズだとたぶん途中で轟沈したかも・・・

 個人的には話のタネに一度食べれば十分かなぁ・・・

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2019.04.12

ドコモ歴史展示スクエア@両国

 ドコモ歴史展示スクエア。江戸東京博物館@両国の北にあり、携帯電話の歴史を時代の出来事と一緒に紹介するもので見学無料。

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 ワシが一番最初に買ったケータイはこんな棒状のやつ。型番はこれよりもうちょっと古いと思う。一貫してPanasonicユーザー。

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 P209iS、これはよく覚えている。パチンと景気よく折りたためるのがちょっとカッコ良かったのだ!

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 晩年はこんな腹開きにできる奴も持ってたなぁ・・・ ドコモの展示は2010年以降スマホのみになってしまうのだが、実際はその後もガラケーは案外しぶとく発売されていて、ワシもそのお世話になっていた。

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 平成とほぼ丸被りしている携帯電話の歴史。最後の10年でガラケーは衰退の一途を辿るのだが、その辺の機微はやがて国立科学博物館で扱うことになるんやろうなあ・・・

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Chu-Ru-Ri@十条 ~ 芳醇塩ラーメン

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 埼京線十条駅の南にあるバス通りを西へ500mほど。あるいは「雨ニモマケズ」や「讃岐うどん いわい」のある十条仲通り商店街を抜けた先。先客ゼロ、後客3。

 店内の券売機ボタン先頭の「芳醇塩ラーメン(800円)」を注文。メニューは他に「ちゅるり醤油ラーメン」「濃厚味噌ラーメン」「MAZE油そば」など。

 ランチサービスはありませんが、ラーメン屋としては非常に珍しいことにおちょこサイズのアイスコーヒーのサービス付き。さらに卓上のお新香(といっても白菜中心の超浅漬け)が食べ放題。。

 店内はL字型カウンター7席と4人卓×1。卓上にはコショーのみ。店は若夫婦で切り盛りしているのかな?

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 スープは動物系出汁がベースであることは判るものの、それ以上は判然とせず。塩ダレは妙に自己主張せず、表面の脂がちょっと目立つものの味わいの上ではコクを加える程度に抑えられて、非常にバランスが良く整えられた逸品。わずかに柚子でアクセント。

 麺は三河屋製麺製の細めストレート。麺に黒い粒々が目立つ全粒粉入りで、心持ち水気が少なそうで蕎麦っぽい食感ながらも啜り心地は至って良好。

 チャーシューは若干硬めかつパサつき加減。具は他にメンマ、三つ葉、ラディッシュ、ほうれん草、白髪ネギ。

 クォリティーは十分満足できるレベルですが、十条という場所柄、しかも駅&商店街からも外れたところにあり、かつ近隣の人気店と比べても若干高いのが難点。マニア需要が一巡した後はどうなるかなぁ・・・

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2019.04.11

波風タテヲ@西早稲田 ~ 濃厚味噌タンメン

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 東京メトロ副都心線西早稲田駅の真上。「賀丸屋」のリニューアル。先客ゼロ、後客3。

 店内の券売機を見ると基本メニューは「濃厚味噌タンメン」と「麻婆タンメン」の2種類のみ。店は後者がお勧めでしたが、より無難そうな「濃厚味噌タンメン(790円)」を注文。

 チャーシューを「こってりトロトロ豚トロを油で揚げた”揚げチャー”」と「食いごたえ十分ゴロっとした肩ロース”肩チャー”」の2種類から選べるとのことなので、後者でお願いしました。前者は字面を見ただけで胃もたれしそうですし。さらにもやし&ニンニクが無料マシ可能とのことでしたが、共に増量見送り。

 店内は厨房に向かってL字型カウンター8席と壁際に小さい2人卓×2。卓上にはラー油、酢、胡椒、一味。水セルフ。店はオバハンが仕切っていて、兄ちゃんがアシストに入っている風。オバハンがせっせと中華鍋で炒め物を作っていて、その油煙&ニンニク臭が店内にこもりがちなので注意。

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 丼にスープがなみなみと注がれた状態で登場。後乗せのチャーシューが冷えているので、スープに沈めて暖めようにもモヤシなり麺なりを相当食べないと沈めようがありません。

 中華フライパンでニンニクとモヤシ、挽肉を炒め、さらに味噌スープを炒め合わせる札幌スタイルなのである程度脂っこいのは予想していましたが、さらに背脂を盛大にぶちまけるところまでは完全に想定外で脂っこいのなんの! 食後しばらく丼を放置していたら、表面に膜が出来てました(笑) 

 また「濃厚」と名乗るだけあって味噌が辛いというか単に味が濃すぎるので、スープは全く飲む気がせず。もっとも麺を絡める分には何の問題もありません。また増量せずともニンニク結構きつめ。ベースの味がきついので、デフォルトで振りかけてある黒胡椒に意味があるのかどうか。

 麺はカネジン食品の太目ほぼストレート。食べ初めは心持ちざらつきを感じましたが、すぐにスープに馴染んでつるつるに。濃厚過ぎるスープに負けないよう若干硬めの仕上がり。

 モヤシはわずかにシャキシャキ感を残した仕上がりでまずまず。「肩チャー」は案外厚みがあるだけで味わいは可もなく不可もなし。

 どう見ても体に悪そうな「自殺系ラーメン」なので、スープを飲まずに底に溜まった挽き肉やもやしなどをサルベージすべく穴あきレンゲが欲しいところ・・・ 自殺系ラーメンとはいえ、たまに食べたくなるレベルの一杯であることは確かです。

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2019.04.10

【観戦記】ACL2019・GS第3節:浦和 0-1 全北 ~ 結局ファブリシオ頼みなのか、この閉塞感の解消は・・・

・浦和の決定機もいくつかありましたが、その決定機でもバーやポストを叩くのが精一杯でGKソン・ボングンを脅かすような枠内シュートはたいして撃てませんでした。全北は前半30分まで浦和を圧倒。決定機を量産しながらこちらも肝心なところでシュート精度・強度を欠く嫌いがありましたが、77分についに先制してそのまま逃げ切り勝ち。

・全北の選手交代、しかも対日本、対Jリーグ勢で圧倒的な実績を持つベテランFWイ・ドングクを下げて全く違うタイプのFWアドリアーノを投入する策が見事に当たったのに対し、オリヴェイラ監督の選手交代はまたしても後手に回ってしまい、柴戸を用意している最中に失点を喫してしまう始末。まるで勝負運に見放されたみたいで。

・優勝候補の一角と目される手強い全北に手も足も出なかった完敗というわけではなく、厳しいアウェーゲームで勝ち点をもぎ取れる可能性は十分あり、下を向くような試合ではなかったとは思いますが、浦和の攻撃力の貧弱さはあんまりにも程があり、ウノゼロの勝ちが精々。1点取られたら今の浦和ではもはや勝ち目はほとんどありません。

・試合後の記者会見でオリヴェイラ監督は全北との再戦でファブリシオが戻ってくる可能性に言及していますが、結局ファブリシオの個人能力頼みでしか貧打問題を解決できないというのであればあまりにも寂しい。一向に試合内容は改善されないのに似たような面子がずっとスタメンに居並び続けていることもあってか、浦和の閉塞感はいや増すばかり。桜も終わろうとする時期なのに厳寒期に戻ってしまったような天気も相まって、帰路の足取りは重いのなんの・・・

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・横浜M戦の惨敗でオリヴェイラ監督は成熟度の低い4バックを短期決戦のACLグループステージで使うのはリスクがでかすぎると判断したのか、慣れた3-5-2(3-3-2-2)に回帰。スタメンに岩波が復帰し、代わって長澤がベンチ外。さらに山中→宇賀神の入れ替えは予定通りでしょう。

・ところが、序盤の出来は横浜M戦の延長に等しい悲惨なもので、ここで複数失点を喫してあっさり敗戦しても何の不思議もありませんでした。

・全北のフォーメーションは4番(シン・ヒョンミン)をアンカーに据えた4-1-4-1。ロングボールを多用して手短に前線にボールを進め、セカンドボールを拾ってからのサイドからのクロス攻撃が基本。実に判りやすい攻撃でしたが、浦和はこの試合も球際が弱く、競合いに勝てないため、全北がやりたい放題に。特にガチムチ系の左SHロペス(10番)には苦労させられっぱなし。

・自陣深い位置でファウルを犯してFKを与え、CKも山のように与え、セットプレーではほとんどハイボールに競り負けてシュートまで持っていかれるという厳しい展開。

・また3バック回帰で久々に出場機会を得た岩波の出来が芳しくなく、深い位置でのパスミスとか絡まれてボールロストとか恐ろしいほど自爆ボタンを連打。あんまりな1対1での負けっぷりをみるとACLには向かない選手のような気がしてなりません。

・ところが全北も決定機を何度も掴みながら肝心なところでシュート精度・強度を欠き、なんだかんだと立ち上がり5分FKからロペスのシュートが西川を脅かしただけかも。19分スローインからロペスクロス→ボックス内どフリーでイ・ドングクヘッドなんて枠内にシュートが飛ばないのが不思議なくらいの超決定機でしたが。

・浦和もリトリート主体の守備に切り替えて耐えに耐えて30分くらいからようやく反撃。32分岩波サイドチェンジ→宇賀神クロス→ファーで武藤ヘッドで最初の決定機。相変わらずの各駅停車的攻撃で、全北の守備ブロックがすっかり整っている中を攻めなければならないのが残念でなりませんが、それでもなんとかサイド攻撃に活路を見出したようです。30分くらいから浦和のビルドアップがスムーズになりだした主因は試合後の監督コメントを読んでもよく判りませんが・・・

・この試合、浦和の攻撃のキーマンはどう見ても森脇。極論すれば森脇&武藤のコンビネーションで右サイドから何とか攻撃を成り立たせているようなもので、53分にはエヴェルトン→武藤→森脇がバイタルエリアから放ったシュートがポストを直撃!! 60分森脇→エヴェルトン、62分森脇縦パス→武藤が右サイドスペースを疾走してそのままシュート、72分宇賀神逆サイドへ展開→森脇クロス→武藤ヘッド(惜しくも枠外)と森脇絡みで決定機を量産しました。

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・ところか浦和が比較的良かった時間帯ですら攻めきれずにカウンターを浴びる場面も多々あって、戦況は必ずしも浦和優位とは言えず、五分五分より少しマシといった程度。41分に食らったロングカウンター(ロペスクロス→7番(ハン・ギョウォン)ヘッドは即死ものでしたし。

・戦況が若干浦和優勢に傾いたところでジョゼ・モライス監督が放った妙手がイ・ドングクに代えて32番(アドリアーノ)の投入。全く違うタイプのFWを入れて空中戦主体から地上戦主体に切り替えるという判りやすい交代でしたが、浦和は全北の地上戦というオプションにどこまで準備が出来ていたかなぁ?試合後オリヴェイラ監督が「我々が最も練習している形のひとつで失点してしまいました」と力説していますが、それにしては粘り強さもへったくれもない、あっさりしたやられっぷりでした。

・77分の失点はマウリシオのヘッドでのクリアがIHの5番(イム・ヨンソン)に渡ってしまったところから、アドリアーノ→ロペス→アドリアーノとボックス内で繋がれたもの。岩波が中途半端にアドリアーノに飛び込んで交わされたのも残念でしたが、それ以上にバイタルエリアでずっとロペスがフリーって何なん????遅れて森脇が付くも時すでに遅し。

・しかもオリヴェイラ監督が柴戸を準備している最中に失点してしまうという辺りがなんとも物悲しい。失点直後に投入された柴戸は広範囲を動き回って中盤にカツを入れ、83分には宇賀神のミドルシュートがバーを直撃。続いて投入された汰木が86分岩波の縦パスを受けて裏抜け&ループシュートの見せ場。最後は岩波に代えて杉本を入れ、4-4-2に転換して反撃を試みましたが、1点が遠くてそのまま試合終了。

・浦和は得失点差で辛うじて2位に留まったものの、ホームでの敗戦はグループリーグ勝ち抜けへ向けて大ダメージ。次戦アウェーでの全北との再戦はより厳しいものになるでしょうが、この試合で得た手応えをもとにオリヴェイラ監督が、そして選手達がどの程度修正してくるかが見ものです。

・なお全北といえばラフプレー連発をも辞さない荒っぽいチームというイメージが拭えませんが、久しぶりに対戦してみるとめっちゃクリーンなチームに生まれ変わっていてびっくりしました。勝ったので韓国の田舎クラブにありがちな「試合後の御乱行」も当然ながらなし。仙台とか松本とかのほうが今やはるかに汚く、うーんこんなところでも日韓逆転現象ががが・・・

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---興梠--武藤---
---柏木--エヴェル---
宇賀神--青木---森脇
-槙野--マウリシオ--岩波-
-----西川-----

(得点)
77分 アドリアーノ(全北)

(交代)
78分 エヴェルトン→柴戸
84分 柏木→汰木
88分 岩波→杉本(武藤・汰木がSHに入る4-4-2へ移行)

・岩波の不出来が目に余りましたが、ずっとスタメンで出ている興梠や柏木の出来も褒められたものではありません。チームとして結果が出ているのでヘロヘロなのを承知で使っているというのならまだしも、結果も出なくなり、しかもずっと試合内容も良くないのにスタメンで使い続けるというのは甚だ疑問。

・守備に難がある汰木はスタメンでは使いづらいでしょうが、短時間ながら途中投入の柴戸や杉本は良かっただけに、今のスタメン固定は閉塞感を加速させるだけに終わっているような気がしてなりません。

・故障明けの武藤&青木は2試合叩いてようやくコンディションが上がって来た様子。これは好材料。

・なお橋岡がこのところベンチ外なのを不思議に思っていましたが、森脇に代えて攻撃面に難がある橋岡を入れると浦和の攻め手が完全になくなってしまうので致し方ないのでしょう。宇賀神が右WBも一応できるので、森脇故障に備えて橋岡をベンチに入れる必要も乏しく、CBの控えとしては橋岡より鈴木のほうが信頼できる。競争の結果なので仕方ありませんが、橋岡は一気に厳しい立場に。こういう競争が他のポジションでももっとあってしかるべきでしょうに、現状左右のWBだけだからなぁ・・・

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2019.04.09

ラーメン凪 豚王 渋谷本店@渋谷

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 渋谷駅南口から歩道橋を渡って六本木通りを東へ。渋谷2丁目交差点を右折してすぐ。ほぼ8年ぶりの再訪。以前は「ラーメン凪 渋谷店」でしたが、いつの間にか「ラーメン凪 豚王 渋谷本店」になっていました。まぁ屋号なりコンセプトなりがしょっちゅう変わるのがこの系列の特徴ですが。先客ゼロ、後客8。

 がっつり煮干しの同グループ他店とは全く趣を代え、ここは以前から豚骨スープが売り物。基本の「ラーメン(750円)」と「替玉(100円)」を注文。食券を買って注文する際に、味の濃さ、こってり度、にんにくの量、チャーシュー(肩ロース/バラチャーシュー)、野菜(青ネギ/キャベツ)、炎の醤の量、麺の硬さなどを紙に書いて店員に渡す、「一蘭」とよく似たシステムを取っています。

 メニューは他に「赤王(辣油)」「黒王(マー油とイカスミ)」「翠王(バジルとチーズ)」があり、さらに凪系列自慢の「すごい煮干し」も数量限定で用意。

 店内は入口近くには横長カウンター5席しか見えませんが、店奥にテーブル席がある模様。卓上には白ごま、胡椒、辛味もやし、高菜が置いてありましたが紅しょうがは見当たらず。またラーメンが出てくる前に辛味もやしをつまもうにも「一風堂」と違って小皿を置いてないのは残念。厨房内にはいかにもバイト然とした若者が3人。

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 スープは全くと言っていいほどとんこつ臭なし。一見ありきたりなマイルドとんこつですが、甘ったるい上にかなりオイリーで飲み進む意欲を削がれます。「炎の醤」は1辛が標準のところ「2辛」を試してみました。醤をちびちび溶かしながら食べ進んだところ、甘ったるさが緩和される一方結構辛くなってしまい、味変の域を少々超えてしまった気も。でも悪くはありません。

 「硬め」を指定した麺は極細ストレートで心持ちぼそぼそした食感。替玉(100円)は別皿で提供。

 チャーシューは「バラチャーシュー」を選択しましたが、この手のラーメンには珍しく、脂が程よく乗ったトロトロ系で小さいけれどもなかなか美味。キクラゲがない(有料)な代わりに白髪ねぎが入っていましたが、これには激しく違和感。他に青ネギ。

 「凪」グループはやっぱり煮干し系がベターで、豚骨は時を経てもたいして良くなりませんなぁ・・・ 「一蘭」みたいにバカ高い値段を取らないだけマシという気もしますが。

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2019.04.08

富士松@荒川遊園地前 ~ 塩らーめん

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 都電荒川線荒川遊園地前駅から都電沿いに西へ進んですぐ。ほぼ3年ぶりの再訪。先客2、後客3。

 前回は「醤油らーめん」を注文したので、今回は「塩らーめん(780円)」を注文。ランチサービスはなし。

 メニューは醤油が先ですが、券売機最上段は塩でした。しばらく来ないうちにメニューが増えていて、他に淡麗煮干らーあめん、鰹と煮干しの醤油つけ麺、冬季限定の生姜らーめん、夜間限定の味噌らーめんなど。

 店内は縦長L字型カウンター10席のみ。卓上には胡椒のみ。店は店主と入店したばかりなのかちょっと段取りが怪しい感じのオバハンで切り盛り。水セルフ。

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 スープはどんよりと濁っていて、しかも若干とろみがあるので、見かけは塩らーめんらしくありません。ベースは醤油と同じで、能書きによれば「純水を使用した鶏ガラスープに、香味野菜の香りや鰹節をはじめとした数種類の魚節・煮干しなどの旨みを重ね」たもののようですが、魚節の味わいが強めに出ています。

 塩ダレは「干し貝、干し海老、あさり等から抽出した旨味に、石垣の塩、五島の塩、フランスのゲランドの塩、他数種をブレンド」したとのことですが、これも妙に自己主張することなく、当然不必要な尖りもなく、概して優しめの味わいで飲み進んでも全く飽きが来ない優れもの。

 麺は細いほぼストレート麺で柔らかめ。醤油とは麺を変えているようですが、醤油は柔らかすぎてお話にならなかったのに対し、今回は辛うじて許容範囲内。優しめのスープにもよく合っています。

 チャーシューは優しい味わいのスープに合わせるには意外なくらい厚みがあって旨味十分。他に海苔、メンマ、刻みネギ、そして天敵大葉。てっきり青ネギだと思い込んで油断していたら大葉で軽く死亡しました(つД`)

 麺が個人的な好みから外れているのが残念ですが、スープは上々の出来。これといったラーメン屋がないこのエリアでは一人勝ちでしょうなぁ・・・

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2019.04.07

よしかわ@西台 ~  白醤油煮干しそば

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 都営三田線西台駅を出て南すぐにある交差点そば。ダイエーの裏辺り、高島通り沿い。結構な人気店と聞いていましたが、夕方の中途半端な時間帯に往訪したせいか、先客4、後客ゼロと空いていました。

 店内の券売機を見て、人気No.1の「白醤油煮干しそば(750円)」を注文。メニューは他に黒醤油煮干しそば、濃厚ぶりつけそば、いわしそば、寒鰤そば、煮干し油そばなど。

 店内はL字型カウンター9席のみ。卓上にはレモン酢、ホワイトペッパー、生しょうゆ。 水セルフですが、卓上に水ポットはなく、入口近くに給水器が一つあるだけ。厨房との仕切りが高くて中の様子が伺えないのはともかく、丼の受け渡しに立ち上がらないといけないレベルの高さなのはちょっとどうかと。

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 スープはとにかく魚介系の味わいが全開。店のWebサイトによると「かたくちいわし(白口)や、青口、平子(真いわし)など4種類の煮干をブレンドして煮干にストレスをかけないようにスープを炊いています。」とのことですが、ありがちな煮干しをウリにする店のスープとは完全に一線を画していて、苦み・えぐみが感じられないどころかほんのり甘いような気も。少々旨味過多という気もしますが、嫌みにはなりません。

 麺は自家製で細めのストレートで、心持ちざらつきのある蕎麦のような食感が特徴。やや硬めで噛み応えが強く、麺自体は好みですがスープに対しては少々強すぎるような・・・

 チャーシューは低温調理の鶏と豚で共に淡白な味わい。メンマは一部筋っぽくて難儀。一方味玉は半個ながら濃い目の味がしっかり付いていて恐れ入りました。他に三つ葉、刻みネギ、海苔。

 細かい難点はあるものの、総じて素晴らしい出来。具のバラエティー&クォリティーを考えると値段も抑えられていて、これなら流行るのは道理。比較的近場&中休みなくやっているので、また夕方に他のメニューを試してみます。

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2019.04.06

【観戦記】19年第6節:浦和 0-3 横浜M ~ 埼スタの満開の桜しか見るべきものはなかった

・いやぁ、ここまで完膚なきまでにボコボコにやられるとさすがに堪えます。西川の奮戦で3失点で済んだといっても過言ではない酷い試合でした。シュート数9対11って何かのギャグですか?? 11本撃たれたシュートは全部決定機だったような気がします。

・横浜M相手の大敗と言えば、試合を重ねるごとに弱くなっていったゲルト体制の末路を象徴したかのような2008年の大敗(1-6)が思い出されますが、試合内容はそれに匹敵しました。あの試合は「チームがぶっ壊れている」ことが誰の目にも明らかでしたが、この試合も「ぶっ壊れている」とまでは言わないものの、その兆候ではないかと訝しくなるくらい。

・オリヴェイラ監督は典型的な「モチベーター」型の監督で残念ながら戦術的にはあまり面白くありません。また「モチベーター」というのはモルヒネみたいなものでここ一発には効きますが、永遠に効き続けるわけではありません。その辺は効き目が長い「戦術家」型の監督との決定的な違い。ひょっとするとオリヴェイラの効き目は天皇杯優勝で終わってしまったのかもしれない。それくらいのインパクトがある衝撃的な敗戦でもありました。奇しくも典型的な戦術家タイプのミシャとポステコグルーにコテンパンにやられて・・・

・守備はまるで嵌まらず、やることなすこと後手に回り続け、横浜M対策をまるで何も立ててこなかったかのように何度も同じようなパターンでやられつづける。攻撃は実に単調で決定機は25分マウリシオヘッドがバーを直撃したのと、29分右サイドから武藤クロス→興梠のシュートが惜しくも外れた場面くらい。しかも攻守とも上手く行っていないのに、オリヴェイラ監督が試合中に全く修正できないまま試合を終えてしまったのがショックでした。

・傍目には単なる塩試合としか思えなかった前節FC東京戦をオリヴェイラ監督が「今季のベストゲーム」と評したのが不思議でなりませんでしたが、浦和の守備はほぼ完ぺきだったのはFC東京の攻め手が極めて限定的だったからでしょう。FC東京よりははるかに攻め手が多彩で選手の動きが流動的な横浜M相手には浦和が前節から採用した4-4-2は全く機能せず、いかに付け焼刃に過ぎなかったかが白日の下に晒されてしまいました。そしてなんとか攻めに転じても「ボールを持たされているだけで決定機はほとんど作れない」という状況はなんら改善されず。

・代表ウィークの中断明け後FC東京→横浜M→全北現代→G大阪と基本4バック相手の連戦となることを契機にオリヴェイラ監督は4-4-2を試行したものと目されますが、この惨状を受けて手強い全北現代相手にどう立ち向かうのか? 慣れた3-3-2-2に戻すのか? フォーメーションは変えずに人を入れ替えるのか? 

・強敵とはいえ全北相手に惨劇を繰り返すようであればオリヴェイラ体制がいきなり大きく揺らぎかねない、それくらい超重要な一戦になりそうです。

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・浦和のスタメンは前節から宇賀神→山中と一人入れ替えただけ。森脇に代えて前節ベンチ外だった橋岡をスタメン起用するとの報もありましたが、意外にも橋岡はまたもベンチ外。オリヴェイラ監督は中3日で続く全北現代戦を睨んでの選手入れ替えを示唆していましたが、結局入れ替えは最小限に留まりました。一方横浜Mのスタメンは前節と全く同じ。

・立ち上がりの様相からすればこの試合は中盤での潰しあいが延々と続くと思われましたが、浦和は7分に早々と失点。仲川の縦パスが山中に当たって(?)運悪くクロスボールのような恰好でボックス中央へ。ここでなぜかマウリシオと西川がお見合いを演じてしまい、おまけに背後から侵入してきたジュニオールを森脇は監視できずに、ジュニオールが難なくゴール。脱力モノの失点でしたが、山中はこれがケチのツケ初め。そしてこの失点が浦和の「後手後手ショー」の幕開けを告げる形になってしまいました。

・15分には喜田縦パス→ジュニオール、フリーで受けてスルーパス→ボックス内から仲川シュート、30分にはGKロングキック→槙野に競り勝ったジュニオがクロス→ジュニオールどフリーでシュートという絶望的なロングカウンターを食らいながら、いずれも西川がビッグセーブで追加点を許さず。またシュートこそ撃たれなかったものの、20分に立て続けに仲川に山中の裏を取られた場面もこの日の浦和のドタバタぶりの象徴として強く印象に残りました。

・浦和は2トップが懸命に前からプレッシャーをかけにゆくものの、横浜Mに簡単に交わされてボールを高い位置で奪うどころかパスコースを制限することもできず。浦和の陣形は間延びして中盤はスカスカになり、横浜Mのパスの出し手もフリーなら、浦和最終ライン前にいる受け手(IHだったり、降りてきたCFだったり、中へ絞ったWGだったり)もフリーという惨状。そして山中の裏はしょっちゅう狙われる。この試合を通じてずっとそんな感じ。オリヴェイラ監督は横浜M対策をしていないも同然と思える散々なやられっぷりでした。

・浦和は攻めもいいところなし。横浜Mも結構危険な位置でのボールロストが多くて隙が多かったように見受けられましたが、その隙を突けないのが浦和の現状。横浜Mの守→攻の切り替えの早さ、ボールを奪ってからの選手たちの流れるような動き出しと比べて、浦和の各駅停車的&逐一指差し確認的攻撃のドン臭いことったら・・・ 29分森脇縦パス→長澤最前線でポスト&右に展開→武藤クロス→興梠シュートの決定機だけでしょう、この日の「良かった探し」は。

・攻めに手数をかけるとどうにもならないと悟ったからなのか、今度は横浜Mの高い最終ラインの裏を縦パス一本で打開しようとするもパスの精度も悪けりゃFWとのタイミングも合わず、最後まで全くフィニッシュに繋がりませんでした。

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・西川の好守でなんとか1失点で耐えていた浦和でしたが、61分ついに決壊。松原→バイタルエリアで三好がどフリーでパスを受けたところから始まる横浜Mの波状攻撃を西川の好守連発でなんとか凌いだと思いきや、遠藤に絡まれた青木がボックス付近でまさかのボールロスト!! しかもDF陣は全員棒立ちでこぼれ玉を拾ったジュニオールに自由を与えて簡単に前を向かれるってそりゃ西川もブチ切れるわ・・・

・70分の失点は噴飯もの。自陣深い位置から山中スローインが簡単に相手に奪われたのもトホホですが、その後ジュニオールのカットインに対して浦和DF陣はズルズル下がるだけでなすすべなし。しかも浦和の選手は左サイドにやたら寄っているのに相手にはノープレッシャーという酷い有り様なので、ジュニオールから逆サイドでどフリーの広瀬に簡単に展開され、広瀬は育ての親に見事な恩返し。

・3点目を取られてオリヴェイラ監督もこの試合を諦めたのか柏木と興梠を早々と下げてはみたものの出場機会を得た選手にさしたる見せ場はなく、浦和の惨状はなんか改善しないどころか仲川や最後に試験運転ぽく投入された山谷に決定機を許し、最後の最後まで西川の好守に救われ続けて試合終了。

・この日の観客は驚いたことに3万人超(32,555)と週末開催の不人気カードと同じくらいの客入りに。浦和はスタジアムの立地が良くないためか「金J」には消極的で昨年は一度もなく、今年ACLの日程調整との絡みでようやく「金J」が実現しましたが、DAZN肝いりの「金J限定オリジナルシャツ」配布の効果もあったのか、結果は上々と評価していいでしょう。もっとも今年はホームゲームで既に惨敗2回というのは今後の客足に響くでしょうなぁ・・・

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---興梠--武藤---
-----柏木-----
-エヴェル--青木--長澤-
山中-槙野--マウリシオ-森脇
-----西川-----

(交代)
62分 長澤→マルティノス
73分 柏木→柴戸
73分 興梠→杉本

・西川以外は誰ひとりとして合格点を上げられない酷い出来なので個々人を責めても仕方ないのですが、あえて言えば山中。山中は興梠同様、古巣相手に力んでしまって本来の力を出せないタイプなのかも。もともと懸念材料だった守備がボロボロだった上に、ストロングポイントのFKもクロスも全く良いところなし。

・あと「武藤&青木待望論」とは何だったのか・・・

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ジュニオ--ジュニオール--仲川
--天野----三好--
-----喜田-----
広瀬-畠中--マルチンス-松原
-----朴------

(得点)
7分  ジュニオール
61分 ジュニオール
70分 広瀬

(交代)
32分 ジュニオ→遠藤(故障による交代。遠藤が左WG、ジュニオールがCFへ)
78分 天野→扇原
86分 ジュニオール→山谷

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2019.04.05

山形屋@竹ノ塚 ~ 中華そば

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 竹ノ塚駅南側の大踏切の通りを南側へ進んで、増田橋交差点を越えてすぐ。竹ノ塚駅近くに移転した「きち」が以前店を構えていたところに立地。先客2、後客3。

 店内の券売機で「中華そば(750円)」を注文。というか、あとはトッピングが増えるだけでこれ一本で勝負。あっさり/こってり、薄口/濃口、背脂の有無が選べるようなので、「こってり&背脂」をお願いしました。オプション指定の方法が変わっていて、券売機横の札を取って食券と一緒に渡す方式。でも後客の常連らしき方は口頭で指定していました。なお薄口/濃口の別は単にカエシの量を変えているだけのようです。

 店内は厨房に向かってL字型カウンター10席程度。卓上には一味、胡椒、酢。若夫婦で切り盛りしているのかな?

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 店の案内によると「こってり」は「煮干し出汁スープに動物の甘みをふんだんに混ぜ、背脂で味を整えます」とのことですが、豚骨メインと思しき動物系出汁がかなり支配的。背脂をわざわざトッピングしなくても油膜が分厚いせいもあってか、スープからは煮干しがふんわり香る程度。ただ脂の量の割にはしつこい感じが全然しないのは煮干し出汁を加えた効果なのでしょう。

 帰り際に「しょっぱくありませんでしたか?」と店主に声をかけられましたが、しょっぱい感じは特にせず。

 麺は平打ちの並太縮れ入りで、若干灰褐色っぽい色合いが特徴的。硬くはありませんが、噛み応えがしっかりしていてこってりスープによく合います。量は並で200gと多め。

 チャーシューはぐずぐずに崩れそうなところの一歩手前までしっかり煮込まれたもので、しかも肉の旨味をしっかり残した優れもの。他に細メンマ、海苔、刻みネギ。

 店主は酒田出身だそうで、そう言われれば酒田で試食した「ケンちゃんラーメン」の影響を強く受けている気がしましたが、大満足の一杯でした。

 「あっさり」は「煮干しスープがメイン」と芸風が全然違うようなので、おいおい再訪します。

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2019.04.04

【閉店】麺彩房 弐 NEXT@人形町 ~ 豚そば

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 日比谷線人形町駅、人形町駅交差点を南へ進んですぐ。「麺や航」→「麺や金座」の跡地。先客1、後客3。店内の案内によると老舗製麺所大成食品の直営店のようです。「麺彩房」は大昔西日暮里に店があった時に行ったっきりで、大成食品もあれこれ試行錯誤している模様。

 店内の券売機ボタンを見ると基本メニューは豚そば、鶏つけ、焼き鰆そばの3種類のようで、「豚そば(800円)」を注文。大盛無料サービスをやっていたので大盛にしてもらいましたが、麺量の表示はありませんでした。なお前店の「金座」は「焼き鰆の中華そば」という珍しいメニューをウリの一つにしていましたが、「焼き鰆そば」がメニューにあるところを見ると前店とこの店は何か関係があるのかも。

 店内は壁に向かってカウンター5席、4人卓×2と前店と変わりなし。卓上には山椒、一味、酢、ホワイトペッパー。

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 スープは豚ガラを炊き込んだもののようで、豚骨臭はなく若干甘目。あっさりとは言い難いものの、好き嫌いが分かれそうな癖もなく、旨味に惹かれてぐいぐいと飲み進んでしまいました。もっとも食後には渇水感が多少。

 麺は並太ストレートでつるつるした食感。硬くも柔らかくもなく良い意味で中庸。大盛でも飽きることなく、啜り心地が楽しめました。この辺はさすが製麺所の直営店。途中でホワイトペッパーを振りかけるのもまた良し。

 チャーシューはペラペラで旨味が抜けちゃったようなのが2枚。他に細もやし、青ねぎ。具のせいか、広島の古典的な中華そばをおもっきり上品に作ったような感じもします。

 前店よりははるかに万人受けする一杯で、大盛サービスがある分割高感も薄れました。「鶏つけ」は麺を変えているみたいなので、それで再訪しても良いかも。

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2019.04.03

初めての福島ユナイテッド(下)

初めての福島ユナイテッド(上)からつづく)
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「とうほう・みんなのスタジアム(通称「とうスタ」)」は福島駅駅西口から無料のシャトルバスでのアクセス。公称30分のところ、実際は20分強で到着しましたが、便利とは言い難いところにあります。
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ただ高速バス仕様のバスを転用しているせいかコンセントどころかWi-Fiも付いている上に、バスの車内で前の試合のダイジェストを流しているのは驚きました。この辺りはDAZN様々なのかなぁ・・・
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スタジアム前の広場にはそれなりに屋台が並んでいます。その中から腹持ちしそうな「ふくしまソース勝つ丼(800円)」をチョイス。
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小雪さえ舞う厳しい環境下だったので、ご飯もカツもすっかり硬くなってしまったのは致し方ありませんが、カツがかなり分厚く、スタ飯としては評価できる部類だと思います。ソースは甘目でボリュームもありますが、キャベツ等野菜がないので終盤は飽きやすいかも。
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長年神戸で活躍された茂木選手は福島出身で、プロ選手生活の最後を地元で過ごした後、昨シーズン末で引退。お疲れさまでした。
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ハーフタイムには郡山高校「BLUE SPARKLE」のチアダンス。

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2019.04.02

初めての福島ユナイテッド(上)

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福島ユナイテッド(J3)のホームスタジアム「とうほう・みんなのスタジアム(県営あづま陸上競技場)」を初往訪。

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といっても、試合ではなく福島ユナイテッドを応援している「赤べこちゃん・白べこちゃん」を見に行ったようなものです(^-^;

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「赤べこちゃん・白べこちゃん」は福島ユナイテッドの公式マスコットではなく、ホームゲームやイベント等でタスキをつけてクラブをPRすべく契約している「応援キャラクター」という微妙な存在。そのせいか、ピッチ内には登場しませんでした。

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でも出来は秀逸で、そのあざとさはヴィヴィくん@長崎と双璧だと思います。

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一方、ピッチ内で選手と写真撮影している、いかにもやっつけ仕事っぽいコレは何なんやろ???

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この日は晴れてはいるものの、時折雪が舞い、しかもピッチ脇の看板が吹きとばされるほどのとんでもない強風が吹き荒れる厳しい環境。試合内容も塩分多めで辛いのなんの・・・

つづく

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2019.04.01

【観戦記】19年第3節:浦和L 1-3 日テレ ~ 浦和再生へ向けて仄かな灯り

・前半30分くらいまでの浦女の出来はまさに絶品。トップチームが足元塩軍団と化しているだけに久しぶりにサッカーらしいサッカーを見たという清々しい思いが胸に溢れましたが、残念ながら早々と電池切れを起こして後半は何もできずに無念の逆転負け。

・まぁ悪く言えば弱小チームにありがちな試合展開そのものなのでしょうが、それでも日テレ相手に手も足も出ず、力の差そのまんまに負けてしまう最近数試合に比べればはるかにマシな試合だったと思いました。言い換えれば、日テレ相手に互角に闘えるレベルになるにはまだまだやるべきことがアホほどあるとはいえ、森新監督の打ち出した方針は間違ってはいない(個人的にはピッチをワイドに使わない、少々古いスタイルな気がしていますが)ことを確認できた試合だと思います。

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・浦和のフォーメーションは開幕戦同様4-4-2。但し相手との力関係の違いもあってか、開幕戦よりはずっとバランス重視。具体的に言えば日テレのフォーメーションが4-3-3-で両WGが絶えず浦和SBの裏を狙っているためか、浦和SBが攻撃時にやたら高い位置を取ることもありませんし、中盤のポジションチェンジも控えめに見受けられました。水谷は盛んに下りてきて守備に関与するのが目立つくらい。

・序盤は浦和の組織的な、複数人での寄ってたかっての高い位置でのボール奪取→ショートカウンターがものの見事に炸裂。浦和21分の先制点はアーク付近でGKからのパスを受けた8番(三浦)を栗島が背後から急襲してボール奪取&自らいきなりゴールに叩き込んだもので、まさに浦和の狙い通りの形。

・しかし、浦和が圧倒的に優勢だった時間帯ですらシュートはわずか3本しか撃てなかったというのもまた現実。スルーパスで日テレ最終ラインを抜け出しかかってもスルーパスがわずかに合わない、足元にボールが入りすぎてシュートが撃てない、優秀な日テレCBに阻まれてしまうといった場面だらけで、この辺の精度を上げるのはまだまだ時間が必要なのでしょう。

・そして序盤で相当足を使ってしまったせいか、30分過ぎから浦和の運動量低下が目立ちだし、左SB佐々木の裏を突かれてからの危ない場面が目立ち出しました。

・後半に入ると浦和の運動量低下は顕著になり、高い位置でボールを奪うどころか深い位置からの高精度の球出しを抑えることも難しくなって日テレの縦ポン攻撃で両WGにサイドで裏を取られがちになってしまいました。日テレは両WGを左右入れ替えて攻略を試み、浦和は60分再三やられていた左SB佐々木を下げて高橋を入れるという攻防があったものの浦和劣勢の戦況は変わらず。

・森監督は64分に吉良に代えて乗松を投入したものの、乗松の役割が最後まで不透明で全く効果無し。この時間帯の浦和はなんとかボールを奪っても攻めに出る力は残っておらず、せいぜいボールを繋いで休む時間を作ることしか出来ないように見受けられました。

・そして72分スカスカになった中盤を途中投入の小林がドリブルで運び、裏抜けを嫌ったのか浦和最終ラインがズルズル下がったところをバイタルエリアからズドン!!

・80分過ぎになると日テレの運動量も落ちてようやく浦和も攻勢に出たものの、逆に86分清水深い位置から縦パス→最前線で田中裏抜け→左から突っ込んできた宮澤どフリーでシュートという判りやすいカウンターを食らってしまいました。この失点で浦和守備陣が気落ちしたのか、88分には自陣深い位置で日テレにいとも簡単にボールを繋がれて致命的な3点目を取られてしまいました。

・ちびっこだらけなのが泣き所の日テレに対して、後半の浦和もセットプレーだけは可能性がありましたが、56分CKからの流れで長船のシュートがGK山下の好守に阻まれたのが唯一無二のチャンスでした。両CBを筆頭に上背がある選手は増えたけれども、キッカーの質が伴わないのかなあ・・・

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---菅澤--水谷---
吉良--------安藤
---栗島--柴田---
佐々木-南--長船-清家
-----池田-----

(得点) 21分 栗島、72分 小林(日テレ)、86分 宮澤(日テレ)、88分 宮川(日テレ)

(交代)
60分 佐々木→高橋
65分 吉良→乗松
75分 水谷→大熊

・前節のやらかしでGK松本との足元に不安を感じたのか、池田がスタメンに復帰。他は開幕戦と同じ。

・今季から右SBにコンバートされた清家は意外にも全く破綻なし。対峙するWGが常にヨーイドンで仕掛けるだけの単調な攻撃に終始していて、スピード勝負なら清家には楽勝だったせいだとは思いますが。

・ほぼ2年間にわたった長期離脱から乗松が復帰したことはこの日一番の明るい話題かも。しかし、残念ながら乗松投入の意味合いはよく判りませんでした。乗松は最初はFW、大熊投入後は中盤を彷徨っていて、全く試合に入れないまま試合終了。正直今日の逆転負けの一因になったようにも見受けられました。もちろんこれは乗松本人の問題ではなく、タスクが傍目には著しく不明瞭だったという問題ですが。

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