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2019.05.27

【観戦記】19年第13節:浦和 0-4 広島 ~ オリヴェイラ流の終焉を感じさせる惨敗

・とうとうリーグ戦4連敗。またホームでは磐田戦・湘南戦のショッキングな負けに続いて、今度はぐうの音も出ない惨敗。とにかく負け方が酷すぎてオリヴェイラ監督はせいぜい今年限り、場合によっては夏の解任もありうると思わざるを得ないショッキングな試合内容でした。浦和の見せ場は4分の山中クロス→武藤のシュートがポストを叩いたのが最初で最後。6分に早々と失点した後はほぼ一方的な屠殺状態に。

・メンバーを極端に入れ替えて臨んだ湘南戦は最後があまりにも残念だったとはいえ、ナバウトの負傷さえなければ勝ち切れたかもしれないと感じさせた試合内容でしたし、レギュラー陣に戻して必勝を期した北京戦は掛け値なしのパーフェクトゲーム。この2試合を見て、ついに浦和の大反撃が始まった!!と思っていました。

・具体的には、早くから戦術練習に主眼を置く急仕上げ型のチーム、あるいは「走ってナンボ」的な戦術を採るチームのコンディションが落ちてくる夏場に、長いリーグ戦の最後の最後に笑えばいいとばかりにキャンプは戦術練習は一切やらずにフィジカルトレーニングに全力を注いだ浦和が一気に急浮上すると信じて、ここまでどんなに塩試合の連続だろうがノープロブレムと思ってきました。

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・ところがなんなんだ、この試合は!! ゲーム序盤で早々と2点を失い、しかも公式記録で気温33.3度に達する5月としては異例の酷暑に見舞われたこともあって、あとは疲労感漂うお馴染みのメンバーが相手の守備ブロックの前で何のメリハリもなく、だらだらとボールを回すだけというこれまたお馴染みの光景が広がるだけ。随所で広島に走り負け、当たり負けし、信じていた「浦和大反攻」の予兆なんて微塵も感じられない酷い試合でした。だいたい最初の失点からしてボックス内でDF陣棒立ちで、森島以外にもフリーの選手続出というテイタラク。

・広島はメルボルン遠征から中3日とはいえ、既に1位抜けを確定した後の完全消化試合とあってかほぼフルターンオーバーでメルボルンに遠征しているので、ACLから連続してスタメン出場しているのは森島・松本泰・荒木の3名のみ。

・一方浦和は北京戦から中4日でほぼ同じスタメン(柏木→長澤の入替のみ)で臨みましたが、これがオリヴェイラ監督も「前の試合でかかった負荷、その影響が大きかったと思います。火曜日の試合の、消耗の度合いの評価をしきれなかったのかなと思っています。」と認める大失敗。ただコンディション的に最もきついはずの森島にコテンパンにやられたのは皮肉というかなんというか・・・

・もともとスタメン固定気味の監督ですが、コンディションの見極め=連闘が効く選手、効かない選手の見極めが上手いのでスタメン固定気味でもさほど問題ないのだろうと思っていただけに、肝心のスタメン組成でドジを踏んだとなると監督への信頼は一気にグラグラに。

・また「「やることはいつも通りです。つまり相手のストロングポイントを消すということです。」と試合前の記者会見でオリヴェイラ流を高々をぶち上げて置きながら、いざ試合となると相手のストロングポイントを消すどころか、相手のストロングポイントが全開になっているってどういうことやねん??? これはオリヴェイラ流の全否定に繋がりかねない大惨事でした。

・そりゃ柏と対峙する森脇が試合開始早々に傷んだのは痛手だったかもしれないけど、この日のやられっぷりは森脇個人の問題でもないでしょうに。JFK広島はカウンター主体でボール支配には全く拘らないけれども、ボールを回そうと思えば回せるチーム。こういうボール回しが巧みなチームに今の浦和は滅法弱い。6分の失点は柏→川辺→柏とパスを回されて柏に深々と右サイドを抉られたところで勝負あり。

・浦和守備陣は一人一殺とばかりにボールホルダーにやたら食いつく傾向があるので、前目で潰せずに一人剥がされると連鎖的に次々と剥がされて、しまいに守備陣に大穴が開く。この日も柏や森島、ヴィエイラ等のダイナゴルランに守備陣がきりきり舞いさせられた挙句、後方から川辺や松本泰の侵入を許しまくっていました。先制後自陣にしっかりと5-4-1の守備ブロックを組成し、浦和のダラダラしたパス回しでは微動だにしない広島とは好対照。

・全然守備組織を作り上げられない監督って賞味期限は短いよなぁ、どう考えても。選手のモチベーションを上げに上げ、ここ一番にはとにかく強い=カップ戦に強いのは認めるけれども、日常的な戦い=リーグ戦では見るべきものはほとんどない。今年のリーグ戦はまだ半分も消化していませんが、今日の惨敗を受けてオリヴェイラ監督はそんな評価になってします、残念ながら。急遽チームを引き継ぐという気の毒な立場だった昨年のほうがまだマシだったというのが少々不思議ですが。

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・長い連敗と言えば「夏のフィンケ」。あれもきつかったが「夏のフィンケ」はやろうとしていることははっきりしている一方、やられ方もはっきりしているのに全然修正できないという意味で腹立たしかった。特に2年目の夏のフィンケ。でも積み上げようとしているものが見えるだけマシ。今のオリヴェイラ流は積み上げようとするものが無いに等しい状態(=相手の良さを消してナンボというリアクションの連続)での連敗ですから、症状としてはより重いような気がしてなりません。

・また大怪我明けのファブリシオにはまだ多くは望めなさそう。オリヴェイラ監督は54分に長澤に代えてファブリシオを投入し、フォーメーションをファブリシオをCFに据えた3-4-2-1に変えましたが、もともと守備意識が低いファブリシオはもちろん左シャドーに入った興梠も疲弊したためかほとんど守備に回れなくなって中盤がスカスカに。選手交代にももはや冴えが見られないオリヴェイラ。

・63分の失点は山中があんまりといえばあんまりですが、これまた山中一人を責めても仕方なく(森島がバイタルエリアでフリーな時点でアウト)、それ以前に守備組織として体をなしていないという問題の表れに過ぎないかと。

・そしてこんな状態のファブリシオを無理使いするのはベンチに控えるメンバーには面白くないでしょうなぁ・・・ これでオリヴェイラは求心力を保てるのかなぁ・・・

・次節は強敵川崎とのアウェーゲーム。ここでまたしても大敗を喫するようだと、オリヴェイラ解任が現実味を帯びてきますが、そんなある意味での「大一番」にはやたら強いかもしれないからなぁ、オリヴェイラは。

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---興梠--武藤---
---長澤--エヴェル---
山中---青木---森脇
-槙野--マウリシオ--鈴木-
-----西川-----

(交代)
HT 森脇→宇賀神(故障による交代)
54分 長澤→ファブリシオ
77分 興梠→汰木

・北京戦で負傷した柏木の状態は思いのほか酷くて(右膝関節軟骨損傷)、右膝関節の手術を行ったため全治まで約4週間の見込み。湘南戦でナバウトが負傷し、神戸戦で負傷した橋岡も案外復帰に時間がかかっている模様。おまけにこの試合は柴戸と阿部がなぜかベンチ外とオリヴェイラ監督がメンバーを弄ろうにも弄りづらい状況下ですが、それにしてもこの日の選手達の動けなさは目に余るものがありました。

・25分の失点に繋がったCKは、元はといえば鈴木が柏にボールをカットされてカウンターを食らったところから。そしてCKでヴィエイラにあっさり競り負ける槙野・・・

・「一人示現流」状態の山中を起用している限りは63分の失点みたいな豪快な裏の取られ方は覚悟しないといけないでしょうなぁ・・・ 52分にはカウンターを食らって森島との一対一で安易に飛び込んで交わされる大失態を演じてますし・・・ そして守備のリスクを帳消しにできるほど攻撃面で良いところを出せていないのがより問題なわけで・・・

2019006

-----ヴィエイラ----
--森島----柴崎--
柏--川辺-松本泰-サロモン
-佐々木-野上--荒木-
-----大迫-----

(得点)
6分  森島
25分 ヴィエイラ
63分 ハイネル
80分 渡

(交代)
43分 サロモンソン→ハイネル(故障による交代)
67分 柴﨑→渡
82分 ヴィエイラ→皆川

 

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