山田直輝選手、湘南ベルマーレへ期限付き移籍
・先日山田直輝選手の湘南ベルマーレへの期限付き移籍が公式発表されました。
・直輝は2015年からなんと3年の長きにわたって湘南へレンタルに出され、2018年にようやく浦和に復帰。しかし、湘南3年目でついにレギュラーポジションを掴んだという実績も虚しく、浦和復帰後の直輝の出番はほとんどありませんでした。その後ナバウト、茂木の移籍も相次いで公表されましたが、直輝も含めていずれも今後浦和で出番がないと思われる選手を浦和フロントが整理したのでしょう。
・直輝の出番がなかったのは相変わらずちょこちょこ怪我をすることに加え、言い古された話ですが、直輝が「監督の要求に応じて自分を変えられなかったこと」に尽きるかと思います。浦和は残念なことに監督が良く変わりますが、結局直輝を重用したのは入団当初のフィンケだけ。それ以降スタイルが異なる監督が次々と浦和に来ては去ってゆきましたが、ゼリコが直輝の矯正を諦めて以降、どの監督も直輝にはほとんど見向きもしませんでした。
・直輝は非常に運動量が多いものの、悪く言えば自由気ままに動き回ってボールを受けては出しているだけなのが難点。そんな直輝をフィンケは重用しましたが、持ち場からやたら離れるのを嫌がるゼリコやミシャからは全く評価されず。湘南でも3年目になってようやくキジェの信頼を得たものの、浦和復帰後堀→オリヴェイラ→大槻と代わったいずれの監督からも評価されずじまい。特に大槻体制になって「ちょいミシャ」スタイルに回帰したのは過去ミシャに全く評価されなかった直輝にとって致命的でした。
・大槻体制下で最初で最後の出番となった天皇杯2回戦でも攻撃の基点となる良いプレーもあった一方で、不用意なボールロストで相手の攻撃の基点となってしまう場面も散見され、相手が大学生だったことを思えば非常に厳しい出来でした。しかも「クイックリスタートに誰も反応できずに、相手のカウンターを誘発するだけに終わり、しかもその後なぜか主審に文句を言い続けた」のが直輝の最後の見せ場になってしまうとは・・・
・また言っても詮無い話になってしまいますが、山道強化部長はなんで直輝をわざわざ復帰させたのかがかなり疑問。堀式4-1-4-1のもとで直輝に期待されたポジションは強いて言えばIHだったのでしょうが、そこは柏木が鉄板のレギュラー。ついで2017年ACLで大ブレイクした長澤がおり、適性不明の直輝にとってはかなりの茨の道。そしてあっという間に堀監督は更迭され、結局浦和のためにも、直輝本人のためにもならない残念過ぎる「出戻り」となってしまいました。
・一応期限付き移籍の形を取っていますが、全然戦力になっていない29歳の選手をまたレンタルバックするとは考えられないので、単に移籍金を払ってまで完全移籍で取る意思がない湘南の意向によるものでしょう。湘南は梅崎が故障したばかりなので、直輝の出番は案外早いかもしれません。直輝を評価する稀有な監督のもとでなんとか輝きを取り戻してほしいものです。
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