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2019.09.14

【観戦記】19年第26節:浦和 1-2 C大阪 ~ 気持ち攻撃、気持ち守備の限界

・選手達が目一杯頑張っているのだけはしっかり伝わってくる。選手達の頑張りだけははっきりと判るだけに、この結果はあまりも歯がゆいからか、あるいは単なる「負け慣れ」なのか、試合後のスタジアムは目立った野次もブーイングもなく、ただただ静まり返っていました。中3日で迎えるACL準々決勝第2戦なんてもはや「何それ?」という感じ。

・残念ながらプロの世界では「気持ち」だけではどうにもなりません。シュートはたった6本しか撃たれていませんが、「しっかり守って数少ないチャンスを活かす」というあまりにも堅実なコンセプトのもとに鍛えられ、組織化された相手に対し、未だに何がやりたいのか判然とせず、コンセプトもへったくれもなく、攻守とも選手の頑張りにひたすら依存しているようにしか見えない「ちょいゲルト」風味のサッカーではドローが精一杯。

・ボールを持ちたがる割にはボールを持ったところで何が出来るわけでもなく、結局のところチャンスはカウンターでしか作れない。かといってしっかり守備ブロックを作って守れるわけでもないので、「前ハメ」で引っかけるしかない。ただそれは体力的に90分続かず、往々にして自陣でのファウル増などの形で終盤に歪みが出る。浦和は10本シュートを放っていますが得点場面以外にこれといった決定機はなかった一方、失点場面はどこかしら既視感があるもので、勝ち目はほとんどありませんでした。

・また案の定というかなんというか、ルヴァン杯での無駄すぎる全力投球、あんまりな資源の無駄遣いはこの試合でしっかり祟りました。無駄遣い1号=興梠はこの試合でもなんとかスタメン出場し、故障を抱えながらの割には悪くない出来でしたが、無駄遣い2号=関根の疲弊は明らかで全くキレがありませんでした。資源の無駄遣いから来る関根の疲弊が浦和の攻撃に何の可能性も感じられなかった主因でしょう。

・未だに何がやりたいのか判然とせず、選手の個人能力に依存する傾向が強い割には、物事に軽重を付けられずに無駄に選手を疲弊させてしまい、結局何も手に出来ない。大槻監督更迭までのカウントダウンが一気にガガガと進んでしまったような敗戦でした。

・この試合はとうとうダンマクゼロ。いや「リーグへの意地があるなら結果を出せ」の手書きダンマクが一枚掲げられましたが、試合終了後に暢気にACLの宣伝をしていたフロントにどこまで危機感があるのやら?

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・浦和のスタメンは、前述のようにルヴァン杯第2戦で負傷交代を余儀なくされた興梠がなんとスタメン起用されたのが最大のサプライズ。次いでルヴァン杯での出来が大槻監督に評価されたのか、汰木が左WBで再びスタメン起用されたのにも驚きました。また出場停止のマウリシオに代わって鈴木、さらになぜかエヴェルトンに代えて阿部がスタメン起用されました。

・C大阪U-22アメリカ遠征帰りのCB瀬古に代わって木本がスタメンに復帰したのが目を惹いただけ。

・前半の試合内容は双方「守り合い」の様相を呈した渋い、渋すぎるものでした。C大阪はいつもの4-4-2の布陣でしたが、この守備網で前から圧力をかけてきて浦和のパスコースを上手く消しているのか、浦和はとにかくビルドアップに四苦八苦。怖くて前3人に縦パスは入れられないせいか、WBまで運ぶのが精一杯。しかもそのWBも高い位置を取れないので攻撃の基点にも何にもならず。

・ルヴァン杯では高い位置に張り出したWBへの大きなサイドチェンジ、そしてWBの一対一での仕掛けが有効でしたが、守備に関してはC大阪は鹿島より格段に上で、WBには絶えず2人で応対して何もやらせず。これではルヴァン杯で一対一ですら無理っぽかった汰木に「仕掛けろ!」と言うのは酷な話ですが、バックパスの安全運転を繰り返すだけならスタメン起用した意味がないというか、守備能力を考えれば宇賀神で十分な気が・・・また疲労困憊の関根もどうにもなりませんでした。

・一方、守備はまずまず。前3人&WBで前からハメに行って、C大阪に容易にビルドアップを許さず。嵌まらなければリトリートして5-4-1の守備ブロックを形成。C大阪が苦し紛れにFW目掛けてロングボールを入れて来たら槙野や鈴木が難なく応対し、前半はC大阪にもさしたる決定機は与えず。特に相手ゴールキック時には常に前残り気味になって細かいビルドアップをさせず、ジンヒョンにロングボールを蹴らせるように仕向けていた辺りは研究の跡が伺われました。

・ただその過程で往々にして中盤に青木と阿部がポツンと残る形になって、両選手が広大なエリアをカバーする羽目になり、これが終盤の阿部退場の遠因になったような気がします。

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・膠着状態だった戦況が動いたのは後半開始早々。後方から持ち上がった左SB丸橋に対する長澤のアプローチがいかにも中途半端で簡単に交わされたのがケチのつけ始め。関根は柿谷を見ていて反応が遅れたのか、これまたあっさりと丸橋に交わされてしまい、丸橋は楽々浦和右サイドを駆け上がって逆サイドへ低いクロス→水沼スルー→後方から駆け上がって来た松田がゴール!! 松田のシュートは汰木に当たって微妙にコースが変わる不運なものでしたが、浦和の前ハメが効かず、守備ブロックを形成する暇もない間にやられてしまうという、起こるべくして起こった失点でした。

・リスクをかけて攻めざるをえなくなった浦和は55分結局何の役にも立たなかった汰木に代えて荻原を投入して大反撃。ロティーナ監督は先制したらゲームを塩漬けにしてしまうのが得意中の得意のはずですが、「狂犬荻原」の存在は眼中になかったのでしょうか? 荻原投入後しばらくオープンな展開というか「カオスの海」が広がる、浦和にとって好都合な展開になり、その中で60分にロングカウンターが炸裂。左サイドを疾走してボックス内に突入した荻原のシュートがポストを叩き、興梠が詰めて浦和同点に。

・ところがロティーナ監督がこの「カオスの海」を放置するわけがなく、66分メンデス→鈴木、71分柿谷→田中と相次いで選手を代えてチームに落ち着きをもたらすのに成功した一方、浦和は荻原の狂犬ぶりが次第に空回りする格好に。82分阿部の退場の契機は荻原が2人相手に無理やり突っかけてボールを失ったところから。

・阿部も1枚イエローをもらっている選手がやることにしては軽率すぎだろうと思いますが、そもそも1枚目をもらったプレー(柿谷のドリブル進出を手で阻止)をみるにつけ、そもそも大ベテランに広範な中盤のスペースをカバーする役割を強いるような戦術に無理があって、起こるべくして起きた退場劇だったような気も。

・大槻監督は直ちに興梠に代えて柴戸を入れましたが、その柴戸が「第2狂犬」になってしまったのが直接の敗因に。阿部退場後のFKからC大阪はしっかりボールを繋いで浦和左サイドへ展開。後方から上がって来た松田に対してなぜか柴戸が飛び出してあっさり交わされたのが契機となり、柴戸が守るべきだったバイタルエリアにそのまま松田が進出→同じくバイタルエリアでどフリーの田中のミドルシュートが炸裂!! 大槻監督の寄って立つ「気持ち守備」が完全に裏目に。

・再び突き放されたとはいえ、まだATを含めて10分程度時間が残っていましたが、一人少ない浦和の攻撃には何の可能性も感じられず、22,640人と元々少なかった観客の中にはちらほら家路につく姿も見受けられる始末。荻原&柴戸の「ダブル空回り」。そして全く意味不明な杉本への放り込みの連続という地獄絵。当然ながら何の見せ場も作れず、そのまま試合終了。

・次節アウェー鳥栖戦は「痺れる一戦」になってしまいました。場所的にも2011年の博多の森を思い起こされる感じ。幸いそれまでに2週間あり、途中のACLや天皇杯を踏み台になんとか立て直しを図ってほしいものです。

C004

-----興梠-----
--武藤----長澤--
汰木-阿部--青木-関根
-槙野--鈴木--岩波-
-----西川-----

(得点)
60分 興梠

(交代)
55分 汰木→荻原
77分 長澤→杉本
83分 興梠→柴戸

C003

---メンデス--奥埜---
柿谷--------水沼
---藤田--デサバト--
丸橋-木本--ヨニッチ-松田
-----ジンヒョン----

(得点)
47分 松田
84分 田中

(交代)
66分 メンデス→鈴木
71分 柿谷→田中
89分 水沼→片山

※清武・高木・都倉が故障中。

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