蔵前元楽総本店@蔵前 ~ 特製元らーめん・ぶためしセット
都営浅草線蔵前駅を出て江戸通りの一本東側にある「御蔵前通り」沿い。年季の入った、地味な建物なので案外判りにくいかも。「元楽」は銀座店に足を運んだのがなんと6年も前! というか「元楽」は銀座店と大昔に潰れた神田店に行ったことがあるだけで、蔵前総本店は初往訪。先客3、後客7~8。
入口そばにある券売機でボタン先頭の「特製元らーめん&ぶためし(950円)」を注文。「特製元らーめん」単体だと690円、ぶためし単体だと500円なので随分と割安です。なお「特製」といっても背脂が増えるだけのようで、ただの「元らーめん」と同値段。ゆえに食券を渡すと一見さんらしい客には「背脂が多いらーめんですが宜しいでしょうか?」と念を押されます。
メニューは他に「楽らーめん」「つけめん」「油そば」。なお「元らーめん」が醤油味で、「楽らーめん」が塩味。
店内は横長L字型カウンター20席と、4人卓×3。卓上にはおろしニンニク、豆板醤、胡椒、ごま油、ぶためし用のタレ。
ぶためしが最初に運ばれ、らーめんは後から登場。スープの表面を背脂がびっしり覆っていますが、背脂を丼の上からふりかけているので丼も背脂まみれで、丼を持つだけで指先がベトベトに。
早速一口スープをすすったところ全然味がしないのでびっくりしましたが、これは単に醤油ダレが底に溜まった状態で配膳しただけで、上層部と下層部の味わいの変化を楽しむタイプではなさそうなので、しばし麺の天地をひっくり返してまぜまぜ。こうすると配膳時とは一変してスープは黒々に。
スープは豚骨中心に野菜、鶏ガラなどを煮込んだもの。その出汁の旨味と背脂からくる思われる甘味、そして醤油ダレから来ると思しき酸味が混然一体となって実に美味い。見掛けと違ってしつこさもくどさも感じられず。たださすがに飲み進む気にはなれませんが。
麺は並太緩い縮れ入り。つるつるとした食感で、硬くはないもののスープに負けないしっかりとした仕上がり。量はちょっと少な目かな?
チャーシューは薄くて小さめ。他にメンマ、刻みネギ、堅ゆで卵半個。具がしょぼいのは値段相応。
ぶためしはチャーシューに味が付いているものの、それだけではやや力不足なのでタレとごま油をかけて食べることを推奨しています。でもラーメンのチャーシューをぶためしに乗せて旨味を補完するだけで十分な気も。
元らーめん自体はかなり古いタイプのラーメンという感は否めませんが、ラーメンの流行り廃りを繰り返しているうちに、この手のラーメンがかえって新鮮に感じられるようになった気もして、予想外に美味しくいただけました。でも「ぶためし」とセットでナンボかなぁ、やっぱりここは。
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