謎過ぎる大槻監督続投(2) ~ 悲惨な成績
・浦和2019年の最終成績は以下の通り
○リーグ戦:14位(9勝10分15敗=勝ち点37)
○ACL準優勝
○天皇杯:4回戦敗退(JFLのアマチュアクラブに敗れる!)
○ルヴァン杯:準々決勝敗退(事実上初戦敗退)
・ACL準優勝だけが燦然と輝いているものの、それ以外は目を覆わんばかりの有り様でした。
・リーグ戦では残留争いに両足どころか腹くらいまでどっぷり浸かっていた浦和がACLだけ好成績を収められた謎については、それはそれで考える価値がありますが、大槻監督の続投の是非を考えるにあたってACLの好成績を考慮するのは全く意味がありません。なぜなら「来年はACLがないから」。リーグ戦の成績だけで続投問題を議論するのが筋です。
・しかも浦和には堀の悲劇 - リーグ戦は不振ながら2017年ACL優勝の実績を考慮して続投させたところ、翌年キャンプ中のラファエル・シルバの移籍というアクシデントも手伝って成績不振から早々に更迭された - という事例があったばかりです。
・で、そのリーグ戦での大槻監督の成績が実に悲惨。大槻監督は第14節川崎戦から指揮を執りましたが、最終節まで積み上げた勝ち点はわずか20(4勝8分9敗)。オリヴェイラは更迭時に勝ち点17(5勝2分6敗)を積み上げていますから、1試合あたりの勝ち点は大槻よりもオリヴェイラのほうがずっと上。今季幸いにもJ1残留できたのは「オリヴェイラの遺産」と揶揄されても仕方ありません。
・しかも、大槻監督の戦績は、クラブレジェンドにも関わらず最後は「ペ」とまで罵られた伝説の無能監督=ゼリコ・ペトロヴィッチよりも悪いというおまけつき。ゼリコは2011年の第29節さいたまダービーに敗れた後に更迭されましたが、その時までになんと勝ち点を29(6勝11分12敗)も積み上げています。
・ゼリコ更迭時の浦和は降格圏にいたので印象は極めて悪いのですが、大槻監督の1試合あたりの勝ち点が1点未満というのはゼリコですらなし得なかったレコードです。
・また「戦績は次第に良くなってきたが、監督交代直後に負けが混んだのでトータルの成績が悪い」のならまだ救いはあります。ところが大槻監督の戦績はその逆で、第16節以降で勝ったのは清水戦(第28節)だけという尻すぼみ型。
・さらに言えば、大槻監督が口先では頻りに拘っていたホームでの勝率が悪く、リーグ戦では3勝どまり。それどころか、あろうことか松本に逆転負けを食らうとか、大分相手に終盤に無理やり勝ちにいってカウンターを食らって負けるとか、悪印象しか残らないホームゲームが目立ちました。もう負け慣れ過ぎて、最後のほうはホームで負けても誰も悔しそうではなさげでしたし。
・オリヴェイラはリーグ戦4連敗という結果を契機に解任されました。ところが、どう見てもそのオリヴェイラどころかゼリコよりも戦績が悪い大槻監督が続投するというのは謎過ぎます。
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