伊藤@王子神谷 ~ (煮干し系)肉そば
京浜東北線王子駅あるいは地下鉄南北線王子神谷駅が最寄といっても駅からかなり遠いのが難。王子神谷駅からだと王子消防署交差点を東へ約1km進んで、「豊島中央通り商店街」に入って100mほど南へ。幟や暖簾など遠目に判りやすいものが一切掲げられていないので、うっかり通り過ぎそうになるかも。
赤羽の「伊藤」には何度も往訪していますが、こちらはなんと約12年ぶりの再訪。11時の開店5分前に到着したところ先客ゼロでしたが、開店までに後客4、開店後7人(退店時外待ち2人)と相変わらずの人気でした。
メニューも相変わらず「そば」と「肉そば」の2種類のみで、「肉そば(750円)」を注文。券売機はなく、後払い。
煮干しの香りが漂う店内はカウンターが5席+2席と4人卓×1。卓上にはブラックペッパーと一味のみ。水セルフ。店内にはホール係が一人いるだけで店主の姿は見えず。
この手の店にありがちなことですが、麺の量に比べてスープが物凄く少ない。夏季はともかく冬季でこれきついだろうなぁ。しかも並でこれだと大盛(+150円)ならラーメンというより限りなくまぜそばになってしまうような気がしてなりませんが、大盛を頼んでいる客で合わせてつゆ増し(+150円)を頼む客はいませんでした。
店内外に漂う煮干しの香りからするとやや意外なことに、スープは煮干しをがっつり効かせた感じはせず、動物系出汁とのバランスを取りながら万人受けする範囲内に留めた感じ。煮干しのえぐみ・苦みはいっさいなく、無化調を謳っているだけのことはあって後味もいたって良好。マニア受けを狙った「煮干しやりすぎ感」ありありなタイプとは対極をなしています。
麺は自家製の中細ストレート麺で、心持ちざらつきを感じる口当たりですが、それほど堅くもなく柔らかくもない茹で上がりなのに麺にやたら歯ごたえ、噛み応えがあるのが特徴。スープとの相性は抜群。
チャーシューが角切りなのにも意表を突かれましたが、あくまでもスープを生かすようにあっさり目の煮込み加減。これはこれで悪くはないのですが、「肉そば」と大きく出た割にはチャーシューが多い訳ではありません(「そば」だとチャーシューすらない!)。他には刻みネギが少々載っている程度でメンマも海苔もなく、具が少ないのもこの店の特徴。
スープが非常に少ない点も含め、値段を抑えるためにやむを得ないのでしょうが、ちょっと無理が来ているかも。もっともこの店は麺を食いに来ているようなものですが・・・
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