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2020.09.27

【DAZN観戦記】20年第19節:浦和 0-2 横浜FC ~ 大槻監督の「終わりの始まり」を実感せざるを得ない完敗

・序盤から下平監督の狙いにずっぽり嵌まってしまい、後半破れかぶれの起死回生の一策も実らず、今季終了=もはや来季へ向けての体制準備が急務と考えざるを得ない完敗でした。

《スタメン》

・浦和は中2日&中2日の3連戦。前節から興梠→杉本、汰木→関根、武藤→柏木、長澤→エヴェルトン、橋岡→デンとスタメン5人入れ替え。宇賀神がベンチどまり=山中3連闘がやや意外だったくらいで、後は想定の範囲内。

・青木は今節もベンチ外でやはり小破の模様。前節スタメンの橋岡は前節頭を2回強打したので大事をとってベンチ外なのかも。柏木のスタメン入りに伴い、前回久しぶりに途中出場の武富がベンチ外に。

・中2日&中2日の3連戦は今シーズンで最もきつい日程なので、伊藤や武田などここまでなかなか出番がない選手もベンチ入りの機会くらい巡ってくるかと思いましたが、残念ながらベンチ入りメンバーまで含めて新味なし。前節出場の武富がぎりぎり視野に入っているだけで、この3連戦でベンチ入り出来なかった選手は事実上今季は戦力外なのでしょう。

・横浜Cも中2日&中2日の3連戦。前節からGK六反、CB小林、左SH松尾を除く8人を入れ替え。前節川崎戦でカズ・中村・松井と超ベテラン選手を3名も併用した辺り、正直「捨て試合」臭がプンプンしましたが、それでも川崎相手に浦和よりは格段にマシな試合をしたようで・・・

・レアンドロ・ドミンゲスは今季初スタメンどころかそもそもほとんど出番がなかったのですが、下平監督によれば「長いケガをしていてなかなかコンディションがそろわなかった」とのこと。右SBマギーニョも故障明けで久しぶりの出場。

《試合展開》

・前回対戦時の横浜Cは3-3-2-2の布陣を敷いていましたが、第9節から4-4-2に変更。よって浦和とはミラーゲームに。

・横浜Cは本来ボールを持ちたがるチームですが、序盤は浦和がボールを圧倒的に支配。もっとも浦和はボールを支配しているけれども横浜C守備陣を崩す気配は微塵もなく、どこからどう見てもボールを持たされている状態で、決定機は3分槙野のロングフィードが杉本に通り、杉本がCB小林と競り合いながらシュートを放った場面だけ。

・ピッチで起きている現象だけ見れば、ボールを持たされると身動きが取れない浦和の弱点を見越して下平監督があえて浦和にボールを押し付ける策に出たものと思いました。第1戦でも下平監督は「比較的、前からプレスを掛けたときに簡単に蹴ってくる、それをいとわないチームなので、あまり前から行っても損するだけなので、逆に蹴ったボールを回収できればというプランだった」と語っていましたし。

・しかし、試合後コメントでは「前線にレアンドロが入っているので、そこで守備の規制はかかりづらくなる」からボールを持たれるのはある程度しょうがないと、好ましくはないが次善の策だったというニュアンスを滲ませています。ただその意図はどうあれ、下平監督のゲームプランに浦和がまんまと嵌まってしまったのは火を見るよりも明らか。

・またこの日の浦和が難儀だったのは非常にパスミス・連携ミスが多かったこと。たまにショートカウンターの好機、川崎なら一発で得点に結びつけそうな好機を掴んでもパスミスやら連携ミスやらで得点どころかシュートにすら持ち込めないのには参りました。

・そうこうしているうちに16分浦和の弱点=ビルドアップの稚拙さを突かれて失点。GK西川のフィードが手塚にカットされたのを機に、アーク手前から松尾の一発を浴びてしまいました。西川の好守に助けられて勝ち点を拾う試合も多々ありますが、西川のフィードに起因する失点=敗戦に直結する失点が度々あるのもまた事実で、もう来年以降のことも考えて正GKは彩艶へ切り替えるべきでしょう、これは。

・皮肉というかなんというか、横浜Cは先制後逆にボールを握る時間が増えだし、浦和は横浜Cのパス回しの前に右往左往するだけで一向に良い形でボールが奪えず、当然ながらカウンターも繰り出せず。こうなってしまうと柏木SH起用が裏目に。

・悪いことは続くもので、35分柏木が負傷してピッチ外に出ている隙に、レアンドロ・ドミンゲスのスルーパスを受けた松尾が追加点。デンと岩波の間に出来た不自然な空間を見逃さない松尾、そしてそこへ絶妙すぎるスピード&精度でスルーパスを出せるレアンドロ・ドミンゲスが見事と言えば見事ですが、柏木の穴を埋めるには中途半端な位置&動きしかしてない杉本が残念無念。

・浦和も時折カウンターで好機を掴みかかるも依然シュートが撃てず。45分六反のフィードをエヴェルトンがカットしたことから生じたショートカウンターの好機にボックス内でボールをキープしたレオナルドがどフリーの杉本に出さずにチャンスをフイにしたのには心底参りました。杉本はあからさまに「ボール来ないのかよ!!!」という素振りを見せていましたが、レオナルドは杉本を全く信用していないのがもう明々白々。

・かといって今の戦術では杉本は外しづらく、かつ過密日程ではずっとレオナルド&興梠のコンビで行くわけにもいかず、2試合に1試合はこの「絶望2トップ」で行くしかないのでしょう。もっとも心身ともに疲労困憊気味っぽい今のレオナルドの出来なら、何試合かに一回はレオナルドを外しても良いと思いますが。

・先制されただけでシオシオになる今年の浦和。2点ビハインドともなるともう絶望感漂いまくり。そんな中で大槻監督の中でとうとう何かがブチ切れたのか、後半頭にエヴェルトン→汰木、岩波→宇賀神と2枚替えて、宇賀神右SB、デン右CB、柏木CH、汰木左SH、関根右SHと大胆過ぎる配置転換を敢行。

・要するに柏木が中央からバシバシ縦パスを入れることで、ボールを持たされるとどうにもならない現状をなんとか打開しようとしたのでしょう。

・大槻監督の狙いは59分杉本に代えてレオナルドとの相性が良い興梠を入れ、ついに「柏木全権委任システム」が起動するか!!と思いきや、最初に現出したのは「柏木全権委任システム」の負の側面。62分前プレが嵌まらず、ガラガラになった中盤を柏木が守れるはずもなく松浦に長い距離をドリブルで運ばれ、途中投入の一美のフィニッシュを許してしまいました。

・しかし、「柏木全権委任システム」らしい決定機も2回あり、70分には六反のフィードを途中投入の斉藤光(?)がコントロールできなかったミスに乗じたショートカウンターの好機で柏木がふんわり浮き球縦パス→ボックス内で興梠頭で折り返し→レオナルドシュート(わずかに枠外)。79分には柏木が縦パスをカットしたところからズバッと縦パス→アーク付近でレオナルドが叩いて、ボックス内から興梠シュート(やや力なく六反の正面)。

・84分には関根に代えてマルティノスを投入したのみならず、疲労困憊の山中を諦めてなんと長澤を投入(宇賀神が左SB、長澤が右SB)する奇策を披露。

・関根は2点ビハインド&絶望的な戦況を受けてかメンタル的に荒れ気味でつまらないイエローカードをもらった(次節出場停止)こともあり、こういう試合展開こそ不確実性てんこ盛りのマルティノスの出番と思ったのですが、こういう試合に限ってマルティノスの投入が遅いのが謎過ぎました。

・そしてどういうわけか、こういう試合に限ってマルティノスはそれなりに機能しており、90分にはマルティノスのクロスが汰木に合いかかる場面も。真面目にプレスバックしてボールを奪取しただけでスタジアムがどよめくってマルティノスはどんな選手やねん(苦笑)。

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《総評》

・「上位には全く手も足も出ないが下位には勝てる」という「堀の法則2017」みたいな戦績が大槻監督をポジティブに評価できる数少ないポイントだったのに、とうとう下位にすら勝てないどころか完敗を喫してしまうという「堀の法則2018」みたいな塩梅に。清水のような「自分たちのサッカー」で満足するようなチーム相手ならなんとかなりましたが、浦和の弱点をちゃんと突いてくるチームにはもはや手も足も出ず。

・しかもこれまでのやり方の練度があまりにも低くて(それ自体も監督を代え、戦術を変えた他チーム比でどうかと思いますが)完敗したのならまだ判るのですが、この試合で衝撃的だったのは後半「柏木全権委任システム」を採用し、今までのやり方をかなぐり捨てたように思えたこと。

・「柏木全権委任システム」って守備から入る、4-4-2の守備ブロックを形成してシステマティックにボールを奪取するというこれまでのやり方とはベクトルがほぼ真逆。この試合で2回あった決定機なんてまるで「ミシャシステムの残りかす」みたいな感じでしたが、それは昨年見るも無残な成績に終わった「何か」の再現でしかないような・・・ 

・大槻監督がやろうとしていることに柏木がどうにも合わない、SHで起用しても要求するタスクを柏木がこなせない、こなそうとしないなら柏木を使わなければいいだけでしょうに。

・一方柏木は試合後「後半に関しては、自分は真ん中でプレーする選手だと改めて感じました。」と公言する始末。これはこれまでの大槻流に公然と反旗を翻したようなもので、こんな選手は自分のやっていることに信念を持っている監督なら金輪際使わず、放出リストに大書することでしょうに。

・ところが大槻監督はなぜ柏木を活かす方向にやり方を変えてしまったのか? 幸い降格がないのだから、自分のやりたいことを突き詰めれば良いのではないか?(もっとも半年やった結果が前半の惨状なので、たいして評価できませんが) 「柏木全権委任システム」自体はオプションとしてはアリだと思いますが、なんで「守破離」の「守」すら満足に出来ていないのに、いきなり「破」に取り組もうとするのか?

・とうとう下位チームにすら完敗したという戦績面での問題以上に、やっていることが大きくブレ出したことをもって、いよいよ大槻体制も終わりの始まり=オフシーズンの始まりがちらつきだしたようです。


《選手評等》

・評価に値する選手なんてゼロ。

・川崎戦で途中交代を余儀なくされたデンは足を攣っただけと思いましたが、ひょっとすると軽い故障を抱えたまま出場しているのかもと思わざるを得ないくらい、「らしくないプレー」が目立ちました。72分にはボールコントロールにもたついている間に一美に絡まれてボールを失ってヒヤリ。

・後半から出場の宇賀神はまだコンディションが万全にはほど遠いようで、特に攻撃には多くを期待できない様子。3連闘の山中はさすがに次節は無理でしょうし、岩武は左SBでは使い物にならないのが判明している以上、次節はなんとか頑張ってほしいものです。

 

--レオナルド--杉本---
関根--------柏木
--エヴェルトン--柴戸---
山中-槙野--岩波-デン
-----西川-----

(交代)
HT エヴェルトン→汰木
HT 岩波→宇賀神
59分 杉本→興梠
84分 山中→マルティノス
84分 関根→長澤


---レドミ--皆川---
松尾--------松浦
---手塚--安永---
袴田-小林-伊野波-マギー
-----六反-----

(得点)
16分 松尾
35分 松尾

(交代)
59分 レアンドロ・ドミンゲス→斉藤光
59分 皆川→一美
73分 マギーニョ→瀬古
89分 安永→佐藤
89分 松尾→齋藤功

 

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